#自動車整備
TEXT:烏山 大輔
ヒョンデが愛知県豊橋市に新しいPDIセンターを設置。安定した出荷体制の構築へ

Hyundai Mobility Japan(ヒョンデモビリティジャパン)は、愛知県豊橋市に新しい車両整備センター(PDIセンター)を設置した。今後はPDIセンターを豊橋市の1拠点に集約し、品質をさらに向上させ、安定した出荷体制を構築する。 新しいPDIセンターは三河港に隣接しており、新車の陸揚げから整備・保管を半径5km圏内で実施でき、より効率的な新車整備が可能となる。2023年4月15日(土)には、第一船が三河港神野埠頭に入港した。今後の輸入台数増加に対応して、安定した新車の供給を目指す。 港湾事業に長い歴史を持ち、輸入車の新車整備においても経験豊富な株式会社上組(かみぐみ)に一連の業務を委託した。同社の豊富な知見を活用し、品質向上に努めていく。 三河港は日本有数の自動車輸出入港湾であり、国内外の大手自動車メーカーが輸出入に利用している。特に神野地区はその中心地であり、多くの輸入車ブランドが新車整備を行っている。また日本のほぼ中央に位置しており、全国各地への配送が容易であるため、行政も自動車専用船の入港誘致に積極的に取り組んでいる。さらに、耐震化や大規模モータープール(自動車メーカーなどが大量の車両を一時的に保管する場所)の開発などの設備投資や計画にも取り組んでおり、ますます重要性が高まっている。 愛知県豊橋市では、輸入車に対する補助金をはじめとするインセンティブ制度もあり、自治体からのサポートを受けることができる。自動車メーカーにとっては非常に魅力的な環境が整っている。

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TEXT:加納亨介
「EV整備ネットワーク」の構築へ。ナルネットコミュニケーションズと日本自動車車体補修協会が新興EVメーカーをフォロー、EV特化型のメインテナンスパックも開発

自動車整備受託のリーディングカンパニーと、行政公官庁とのパイプを持つ社団法人とのタッグ ナルネットコミュニケーションズは、日本自動車車体補修協会(JARWA)と共同でEVメインテナンスに対応できる整備工場のネットワーク構築に乗り出す。 同社はオートリース会社などから自動車の整備・管理を受託する企業で、この分野のリーディングカンパニー。国内で約10,500ヶ所の整備工場ネットワークを持ち、部品交換時期などの整備情報をデータベース化して一元的に管理している。 一方の日本自動車車体補修協会は「自動車車体補修における信頼性の確保」を目的とする一般社団法人で、国内自動車メーカー8社や溶接機メーカーなどのほか、内外の新興EVメーカーも多く加盟している。近年はスキャンツールを使用した自動運転関連整備(エーミング)や、新興メーカーのアフターサービス網構築支援で存在感を増すなど、変革期の自動車整備に独自のノウハウを持つ。 この両者が手を取り合うことで、EVのメインテナンスに長けた整備工場ネットワークを作り上げる。具体的には、専用工具を使ったEV整備ノウハウや高電圧の扱いなどの技術情報、車種ごとの固有情報などを提供し、整備工場のEV対応を促進させる。構築されたネットワークは、新興EVメーカー相乗りの整備ネットワークとして利用されることを想定している。 同時に、EVに特化したメインテナンスパックの開発も進める。行政公官庁と連携し、ICE車とは視点の異なる点検・整備項目を設定する。新興EVメーカーとも協調し、多様な駆動システムを持つさまざまなEVに対して普遍的なメインテナンスパックを全国一律で提供する。 EV整備ネットワークとEV特化型メインテナンスパック。どちらも来るべきEV時代に欠かせない社会資本的存在といえ、EVユーザーの利便性向上に貢献するはずだ。 EV普及の足枷は充電環境だけじゃない 承知の通り、日本は先進諸国と比較してEVの普及が遅れている。原因としてよく挙げられるのは充電拠点数の少なさだが、ユーザーにとっては購入後のメインテナンス体制も同じくらい気になるところなのである。   EVが当たり前になる時代ももうすぐと思われ、それにともないHWエレクトロ、フォロフライ、EVモーターズジャパンなど、これまでクルマを作ったことのないEV専門新興メーカーの参入も増えてきた。正規ディーラーネットワークを構築済みの既存自動車メーカーと異なり、これら新興EVメーカーの多くは自前の整備ネットワークを持たない場合が多いことから、アフターサービス網作りへのフォローが待たれていた。   ナルネットコミュニケーションズと日本自動車車体補修協会が行う「EV整備ネットワーク」構築への取り組みは、この問題の解消に向けた大きな一歩といえる。

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