#新型車
TEXT:TET 編集部
ホンダの「H」マークが様変わり! 新たなEVシリーズを2024年末以降に発売予定

まずは発売予定の2車種とコンセプトを1車種発表 ホンダの中国現地法人である本田技研工業(中国)投資有限公司が2024年4月16日、新たに中国市場へ投入する新型EV(電気自動車)モデルとして「烨(yè:イエ)シリーズ」を発表。イエシリーズの第1弾となる「イエP7」と「イエS7」だけでなく、第2弾のコンセプトモデルとなる「イエGTコンセプト」も世界初公開した。 また、イエシリーズは今回発表された3車種を含め、2027年までに計6車種を中国市場に投入する予定であることも同時に発表された。 今回公開された3つのモデルは、今月下旬に中国・北京で開催予定の2024年北京モーターショー(第18回北京国際汽車展覧会)で一般に向けてお披露目される予定だ。 イエシリーズは、四輪製品の電動化が進む中国において、現在展開中の「e:N(イーエヌ)」シリーズに続く、ホンダの新たなEVシリーズとなる。中国語で「明るく光り輝く」という意味をもつ「烨(イエ)」の字をシリーズ名称とし、「クルマを運転するすべての人が、操る楽しさを通じて心の内に秘めた想いを解放し、それぞれの個性を明るく輝かせてほしい」という想いが込められて命名された。 また、電動化への変化が速い中国において「挑戦と進化」を絶えず追い求め、変革を加速させるという決意を込めて、イエシリーズには次世代EV向けの新たなHマークが採用される。このマーク、今年1月のCES2024で発表された全世界向けのEVシリーズ「ホンダ0(ゼロ)」に掲げられて、2026年から順次市場に投入されるとアナウンスされていたのだが、その「ホンダ0」を出し抜いてイエシリーズが先に掲げることになったのだから驚きだ。 イエシリーズは、次世代EVとしての価値をより高めることを追求し、ホンダのクルマづくり理念である「M・M(マン・マキシマム/メカ・ミニマム)思想」に基づき、人を中心としたパッケージングがなされている。加えて走行性能においては、中国で新開発したEV専用プラットフォームの適用と長年培った電動化技術の融合により、「操る喜び」をさらに突き詰めたとしている。また、先進のAIによるサポートをはじめとした智能化技術で、すべての乗員が快適に移動できる空間を目指したという。 それでは発表されたイエシリーズ第1弾のP7とS7、および第2弾のコンセプトモデル「GTコンセプト」について概要を記そう。 イエシリーズ第1弾モデルとなるイエP7/イエS7は、新開発のEV専用プラットフォームを採用し、1モーターによる後輪駆動モデルと、2モーターによる四輪駆動モデルが設定された。両モデルとも操る喜びを追求し、後輪駆動モデルは軽快ですっきりしたハンドリングの実現、四輪駆動モデルでは高出力でありながらも、意のままに操ることができるハンドリングとの両立をそれぞれ目指して開発が行われた。 車内は前後席ともにゆとりのある空間が得られ、快適な移動環境を整えている。AIや各機能と連動してインストルメントパネルやドアパネルのLED発光パターンを変えることで、知性を感じられる運転体験の実現も同時に目指したという。 デザインにおいては、それぞれのモデルが目指す世界観を反映している。抽象的な表現にはなるが、イエP7はシームレスで洗練されたスマートな未来感を、イエS7は見る人に刺激を与えるエモーショナルな未来感を表現したという。なるほど、両車の方向性はヘッドライト周りのデザインに現れている。 なお今回の発表でイエP7とイエS7の発売予定は、2024年末以降だと明らかにされている。

TAG: #イエ #中国 #北京モーターショー #新型車
TEXT:TET 編集部
ファン待望のコンパクトモデルが「二刀流」で帰ってきた! アルファロメオ「ミラノ」改め「ジュニア」を名乗るHEV/BEVモデルを発表

まごうことなきアルファロメオ感満載! プレミアムコンパクトカー「ジュニア」誕生の背景 アルファロメオは自動車業界の再編が進むなかでFCA(フィアット・クライスラー・オートモービル)グループ入りを経て、現在はマセラティを頂点としプジョーやDS、フィアットが属する巨大グループのステランティスの1ブランドになっている。アルファロメオに課されたタスクは、マセラティのすぐ直下に位置し、スポーティかつラグジュアリーなC・Dセグメントの車両を、その伝統のブランドアイデンティティをもって世に送り出すことだ。 しかし、それは直近10年前後に同社の顧客となったユーザーからすれば、メーカーだけが上級へと移行し、自身は置き去られたと感じたのではないだろうか。現在のラインアップを見渡しても、そこにあるのはDセグに位置するラグジュアリースポーツセダンのジュリアとプレミアムSUVのステルヴィオだ。かろうじてトナーレが全長4.5m程度に収まり、旧来のアルフィスタの視野にも入ってきそうなものだが、どうしたって全長4.2mほどのCセグハッチバックであるジュリエッタやBセグのミト、さらに遡れば147や156といった、比較的コンパクトなボディに弾けるエンジンを搭載し、ヒラヒラと舞うように駆け抜けるアルファロメオに魅了されたファンにとっては、いくらアルファロメオに忠誠を誓ってみたとしても、やや大型過ぎて食指が動かないのではなかろうかと不安を感じていた。 しかしそのことはどうやらアルファ自身も理解していたらしい。 アルフィスタの皆様「おかえりなさい」 2023年12月に登場が予告され、にわかに色めきだっていた新型車がついに、2024年4月4日イタリア本国でベールを脱いだ。 その名も「ジュニア」。当初は、1910年にアルファロメオが創業した地である「ミラノ」を名乗っていたが、イタリア政府から物言いがついたようだ。 ジュニアは、ハイブリットとアルファロメオ初となるBEV、ふたつの異なるパワートレインをラインアップする「二刀流」で、アルファロメオが如何に「ジュニア」を重視しているかそれだけでもわかるというもの。 ボディサイズはジュリエッタとミトの中間に位置する、いわゆるBセグメント車両だ。メーカー自身がそれらオーナーの乗り換え需要を狙っているとリリース内でも明言し、「おかえりなさい」とまで言っている。もちろんライバルメーカーからの乗り換えは喉から手が出るほど欲しいだろうが、アルファロメオはエンブレムに創業の地であるミラノ市の紋章「赤十字」と、ミラノの貴族ヴィスコンティ家の紋章である「人間をくわえた大蛇」のふたつを組み合わせた、伝統と格式を重んじるメーカーだ。だからブランド再構築のなかでその立ち位置が変化しようとも、旧来のユーザーを見捨てることなどせず、再びコンパクトな「ベビーアルファ」をラインアップすることで期待に応えようというのだろう。だからこその「おかえりなさい」なのだ。 それら従来のB/Cセグ車両と異なるのはボディ形状だ。全長4170mm、全幅1780mmは一般的なBセグ車の範疇だが、全高は1500mmに達するからやや背高に構えたクロスオーバーSUV風のシルエットといえるだろう。イメージしにくければ、トヨタ・ヤリスクロスやレクサスLBXを思い出していただければいい。ほぼそのサイズ感のクルマがジュニアである。 しかし、まごうことなきジュニアはアルファロメオ伝統のスタイルをこの寸法のなかで成立させ、同時に最新テクノロジーと融合したモダナイズを施し、スポーティで「Made in Italy」らしいクルマであることを隠さない。 短いオーバーハング、力強いホイールアーチ、ジュリアTZを彷彿とさせる「削ぎ落としたテール」のデザイン、1980年代末のSZを思い起こさせる横3連のLEDヘッドライト、そして忘れてはならない盾形のグリルが織りなすデザインは、まさにアルファロメオのそれである。 インテリアに目を移しても同様だ。イタリアン家具がそうであるように、このジュニアも素材やデザイン、ドライビングに集中させてくれる操作系のレイアウトなど、これでもかとイタリア伝統のブランドであることを主張している。インストルメントパネルとそのヒストリックな「テレスコープ(望遠鏡)」デザインが、ダイレクトで視覚的なつながりを生み出し、ドライバーに運転を楽しむよう促してくる。むろんメータークラスターの中央とダッシュボード中央の10.25インチのスクリーンで、現代に求められるあらゆるインフォテイメント機能とコネクティングサービスをカバーし、快適性と安全性の向上もおざなりにしていない。 それでもエアコンの吹き出し口が四葉のクローバー、つまりクアドリフォリオを模した形状であったり、ドライビングシートがサベルト製のスポーツシートであったりと、要所にスポーティな演出が施され、徹底したアルファの世界観づくりが為されているのだから、もはや脱帽するしかない。

TAG: #コンパクトカー #ステランティス #ミラノ #新型車
TEXT:TET 編集部
EVの常識を打ち破れ。レクサスが新たな電気自動車のコンセプトカー「LF-ZC」と「LF-ZL」を初披露

レクサスはジャパンモビリティショー2023でバッテリー電気自動車のスポーツクーペ「LF-ZC」、ならびに次世代フラグシップ「LF-ZL」を発表した。 航続距離1,000kmを追求したスポーツクーペ「LF-ZC」 10月25日に行われたレクサスのプレスカンファレンスでは、サイモン・ハンフリーズCBO(チーフ・ブランディング・オフィサー)が登壇し、「レクサスはラグジュアリーカーの常識を打破する存在として誕生した」と言及。さらに「あらゆる場面や時代において、常識や限界を超える挑戦をしてきた」と述べ、2035年までにBEV100%のブランドになるというコミットメントを改めて明言した。 その上で、2026年の市販予定モデルとして発表されたのがスポーツクーペの「LF-ZC」だ。全長4,750mm×全幅1,880mm×全高1,390mmという非常に低いスタイリングを可能にしているのは、開発中の「次世代電池パフォーマンス版(角形)」で、目標Cd値0.20以下という高い空力性能を実現。航続距離は1,000kmの実現を目指しているという。 また、ハイパフォーマンスクーペ「RC F」と同じ全高にもかかわらず、LF-ZCはフルフラットなフロアやパノラマルーフにより、外観からは想像できない開放的なインテリアを実現。低いフードとカウルによって、これまでになかった視界の広がりも確保され、コクピットは運転に没入できる空間となっている。 生産技術の面で画期的なのは、LF-ZCが車体をフロント、センター、リアに3分割した新モジュール構造「ギガキャスト」を採用していること。ボディの大部分を一体成形にすることで締結部が減少してボディ剛性が高まり、操作に対してリニアで自然なフィーリングを実現しているという。 また、電池をボディ中央部分に集中して搭載し、フロントおよびリアは構造上の影響を受けない仕組みとすることで、電池等の進化を素早く取り入れられるメリットもある。 ハンフリーズCBOはLF-ZCを「より小さく、より広く、もっとエモーショナルなデザイン、もっと広いスペースとフレキシビリティ、もっとドライバーに寄り添うクルマ」と説明しており、市販化された暁にはBEVに革新を起こす存在になりそうだ。 >>>次ページ EV時代のフラグシップ「LF-ZL」

TAG: #ジャパンモビリティショー #新型車
TEXT:TET 編集部
EV時代の「GT-R」「ジューク」「エルグランド」を予告!? 日産がEVコンセプトカー3台を一挙披露

10月25日のプレスデイをもって開幕したジャパンモビリティショー。各メーカーがバッテリー電気自動車(BEV)を中心に、様々な未来のモビリティを提案するこのショーに、日産自動車は画期的なコンセプト「ハイパー」シリーズを持ち込んだ。ステージ上でスポットライトを浴びた3台のBEVコンセプトを紹介しよう。 EV時代のGT-R。全固体電池搭載のスポーツクーペ「ハイパーフォース」 ハイパーシリーズ全般の特徴として挙げられるのは、サイバーパンク的な超未来的デザインにもかかわらず、現行ラインナップとの繋がりを感じさせるディテールを採用していること。内田社長が「他がやらないことをやる、というのが創業時からの日産スピリット」と述べるように、電動化時代の日産車は“攻めたデザイン”となるのかもしれない。 3台のうち究極のハイパフォーマンスカーとして真っ先に紹介されたのは、スポーツクーペの「ハイパーフォース」。パワートレーンは、全固体電池と最大出力1,000kWを発生する高出力モーターとされ、「エクストレイル」に実装される電動AWD技術「e-4ORCE」の進化版も採用する。 ただ、ハイパーフォースで最も注目されるのは何と言ってもそのエクステリア。フロントマスクやリアの丸形テールライトは、「GT-R」を連想させるもの。しかもフロントのエアインテーク内部にはピクセル調で「GT-R」に似せたロゴまで配されており、日産も電動化時代のGT-Rをイメージしてデザインしたと思われる。 NISMOレーシングチームと共同開発したという空力設計や、ゲームシミュレーターにもなるコクピットなど、内田社長が「ゲームチェンジャー」と呼ぶハイパーフォース。市販されればスポーツBEVの概念をひっくり返す存在になるかもしれない。 「ジューク」をイメージさせるコンパクトSUV「ハイパーパンク」 ハイパーフォースの次に紹介されたのは、若年層をターゲットにしたコンパクトSUVの「ハイパーパンク」。多角形を強調したボディラインやトライアングルを配したホイールなど、車名どおり前衛的なデザインをまとったスタイリッシュな存在感は「ジューク」に共通する。 このコンセプトの真骨頂は車内にあり、AIとバイオセンシングセンサーによってドライバーの気分や健康状態を解析し、車両が照明や音楽を自動的に調整。さらに、コクピットを包み込むように配された3面ディスプレイには車載カメラが撮影した周囲の風景を様々なテイストに変換して表示でき、オーナーが自己表現と創造性を高められるという。 内田社長はハイパーパンクによって「移動の自由を手に入れ、仲間とともに新しい価値を生み出してほしい」としており、若者向けということも踏まえると、リーズナブルなBEVの開発を示唆していると期待したい。 >>>次ページ 豪華装備でおもてなし。プレミアムミニバン「ハイパーツアラー」

TAG: #ジャパンモビリティショー #全固体電池 #新型車
TEXT:曽宮 岳大
トヨタ、本気かも!? ランクルのEVや次世代スポーツなど、モビリティショー出展車をまとめて紹介

ジャパンモビリティショーへと名実ともに生まれ変わった日本最大規模の自動車見本市が、10月25日(水)のプレスデイで幕を開けた。プレスコンファレンスをトップバッターで実施したのは、トヨタ自動車。さっそくその発表内容をご報告しよう。 クルマ屋らしいEVをつくる プレスコンファレンスで佐藤恒治社長は、「クルマ屋らしいEVをつくる」と改めて強調し、その強みを、「コンポーネントの小型軽量化を実現し、それを最適なパッケージングにつなげていくこと」と表現した。なるほど、トヨタはこれまでにラダーフレームフレームやモノコックフレーム、FF、FR、MR、4WDと様々なモデルを世に送り出してきただけに、パワートレインやその他パーツの搭載位置の違いにより、車内の広さや走りがどのように変化するかを熟知している。そうした経験をBEVの開発にも活かしていくということだろう。 さらに佐藤社長は、「これからのEVは拡張性高く、ユーザー一人ひとりのニーズに寄り添う形で進化していく」と述べた。これからのクルマは、場面や用途に応じて形を変えたり、ソフトウェアのアップデイトにより、購入後もユーザーの使用環境に沿った進化を遂げたりするようだ。 さて、そうしたビジョンが具体的なカタチとして落とし込まれたコンセプトカーたちを順に見ていこう。 ランドクルーザー Se(エスイー) ランドクルーザーのBEV版ともいうべきモデルが、モビリティショーで初披露された。それが「ランドクルーザー Se」だ。従来のランクルと異なり、車体骨格にはモノコックボディを採用。低重心かつモーターならではの巨大なトルクを強みに、新しいオフローダーの姿を提案するモデルとなっている。 厚みのあるフロントフェイスにはランクルらしさが見て取れるが、一方で全体的に先進性に溢れるデザインに仕上げられている。例えば、地上高を十分に確保しながらもフロントガラスの傾斜が強く、全高は低めに設計されており、スポーティさを感じさせるプロポーションに仕上げられている。 ボディサイズは全長5,150mm×全幅1,990mm×全高1,705mmで、全高以外はランクル300を凌ぐ大きさ。その広さを活かし、室内は3列シートを備えた7人乗りとなっている。世界中で人気が高く、バリエーションが拡大しているランドクルーザーシリーズだが、将来的にはEV版も加わることになるのは間違いなさそうだ。 >>>次ページ ピックアップやSUVのEVがお披露目

TAG: #ジャパンモビリティショー #新型車
TEXT:TET 編集部
BYD、フランスにEVを5モデル投入。コンパクトから高級セダン、SUVまでラインナップ

中国最大の電気自動車(EV)メーカー、BYDは、新たに参入したフランス市場に5つのモデルを投入すると発表した。併せて年内に15から20のサービス拠点をオープンし、2025年には100店舗を目指す計画を明らかにした。 すでに欧州14ヵ国に参入済みのBYD 2022年に世界で186万台以上のEVを販売し、米テスラを猛追する勢いを見せたBYD。日本国内でもコンパクトSUVの「ATTO 3(アット3)」を440万円からという戦略的価格で販売し話題になった。 実はこのBYD、EVの普及が遅れる日本よりも先に欧州で知名度を高めており、既に英国、ドイツ、オランダ、ベルギー、オーストリアなど欧州14ヵ国に参入を果たしている。そして今月、満を持してドイツ、英国と並ぶ自動車大国フランスで車両のデリバリーが始まり、間もなく一般販売も開始されるのだ。 当初、フランスで販売されるのは先述のアット3に加え、Eセグメントセダンの「漢(ハン)」、7人乗りEセグメントSUVの「唐(タン)」の3台とのこと。そして、Cセグメントハッチバックの「DOLPHIN(ドルフィン)」、Dセグメントセダンの「SEAL(シール)」がそれらに続くようだ。 ここでアット3以外の日本ではなじみの薄い4台を紹介しておこう。まず「ハン」はオーソドックスな3ボックススタイルのセダンで、次のタンと同じく歴代中国王朝の名に由来するシリーズの1台。運転手付きで乗っても馴染むフォーマルなルックスや、元々バッテリー専業メーカーだったBYDらしく、ブレードバッテリーという薄型電池を搭載していることが特徴だ。 「タン」は「レクサスRX」などと同等のボディサイズを持つミドルサイズクロスオーバー。3列シートのレイアウトで最大7人が乗れ、米国がメイン市場と見られるが、家族での長距離バカンスが定着している欧州でも商機があると踏んでいる模様。 >>>次ページ 今年中に日本でも発売予定のドルフィンとシール

TAG: #SUV #アット3 #セダン #新型車
TEXT:曽宮 岳大
大人7人が乗れる電動プレミアムSUV「メルセデス・ベンツEQS SUV」が発売

メルセデス・ベンツ日本は5月29日、電気自動車専門ブランド「EQ」シリーズ6番目のモデルとなるラージサイズSUV「EQS SUV」を発表、同日販売を開始した。世界初となるEQ専売拠点として2022年12月にオープンした「EQ横浜」(神奈川県・東神奈川)にて開催された、発表会の模様を報告する。 長距離移動をこなす最大593kmの航続距離 「EQS SUV」は、EQシリーズの最上級にあたるEQSシリーズのSUVモデルだ。ボディサイズは全長5,130mm×全幅2,035mm×全高1,725mm(EQS 450 4MATIC SUV)と、同クラスにあたる内燃機関モデルの「GLS」(同5,210mm×1,955mm×1,825mm)に並ぶサイズ感となる。 実車を目の前にすると、EQS SUVはかなり大柄に見える。ただドヤ顔ではないため、見る者を圧倒するような威圧感はなく、むしろリッチなクルマ感が際立って見えた。登壇したメルセデス・ベンツ日本 上野金太郎 代表取締役社長 兼 CEOは、「大人7人が快適に過ごせる広い室内空間や多くの荷物を載せられる積載性など、SUVとしての魅力に磨きをかけた」と述べる。 このやや丸みを帯びたプレーンなデザインは空力の向上にも寄与しており、EQS SUVは背高ボディにもかかわらず、空気抵抗の目安となるCD値は0.26と優れた値を達成。ヘッドライトと一体化したブラックパネル・フロントグリルがEQシリーズの一員であることを伝える。 ホイールベースは、既にデビュー済みのEQSセダンと同等の3,210mmに達する。EQS SUVは、EQシリーズ専用に開発されたプラットフォームを採用しており、広い床下に敷き詰められた107.8kWhの大容量リチウムイオン・バッテリーにより、1充電あたりの航続距離は最大でEQS 450 4MATIC SUVが593km、EQS 580 4MATIC SUVスポーツは589kmを達成している。 インテリアは、メインや助手席のディスプレイに有機ELを採用したデジタル感の溢れたコクピットに仕上げられている。EQSセダンに対して約5cm引き上げられた全高と、3列7人乗りのパッケージングにより、車内はセダンよりも広々しており、積載性にも優れている。 シートはダイヤモンドステッチをあしらったナッパレザーを採用。またオプションのショーファーパッケージを搭載すると、MBUXリアエンターテインメントシステムやリアタブレットが装備され、2列目シートの快適性がアップする。加えて、1列目、2列目に加え、3列目シートにまでシートヒーターを採用しており、最上級セグメントらしい高級感ある室内空間が追求されている。 ラゲッジルーム容量は、3列目シート使用時で195Lを確保。3列目シート格納時にはゴルフバッグが4つ積載可能とのこと。さらに2列目シートも格納すると2,020Lの広大なスペースが出現し、大型の荷物も積載可能だ。 >>>次ページ オフロード走行支援機能が充実

TAG: #BEV #EQ #新型車
TEXT:曽宮 岳大
BMWジャパン、5シリーズの電気自動車「i5」の受注を開始。初回限定車を販売、年内に納車開始

ビー・エム・ダブリュー(BMWジャパン)は5月25日、新型5シリーズの電気自動車版となる「i5」の初回限定車「BMW i5 eDrive40 THE FIRST EDITION(アイファイブ・イードライブヨンマル・ファーストエディション)」の予約受付けを、BMWオンラインストアを通じて開始した。車両価格は1,098万円(消費税込み)で、納車開始は2023年第4四半期を予定する。  EV化した“ビジネスマンズ・エクスプレス” BMWのアッパーミドルクラスとして50年以上の歴史をもつ「5シリーズ」に、いよいよ電気自動車(BEV)が設定される。BMWジャパンの電動モデル「i」シリーズのラインナップには、SUVやクーペの「i4」などの設定はあったものの、昨年7月の「i7」に続き、このたびの「i5」と、伝統的にBMWの中核をなしてきたプレミアムセダンも、いよいよ電動化を遂げる時が来たというわけだ。 5シリーズは、目的地まで早く、最小限の疲労でたどり着ける瞬足&快適ツアラーであることから “ビジネスマンズ・エクスプレス”などと呼ばれてきた。当然EVの「i5」にも同様の特性が求められているはずで、航続距離のみならず、プレミアム・スポーツセダンに相応しい動力性能やハンドリング、快適性が備わっていることが期待される。 初回限定モデルの「i5 eDrive40 THE FIRST EDITION」は、内燃機関搭載のハイブリッドモデル「523i THE FIRST EDITION」と同時にデビューしており、これは内燃機関モデルと並行してEVの開発が進められた証左である。そうした意味でも、新型は8世代目に渡り進化してきた5シリーズ史上、もっともエポックメイキングな1台といえるだろう。 さて新型5シリーズの概要は既報の通りで、ここではローンチエディションについて紹介しよう。i5 eDrive40 THE FIRST EDITIONは、i5 eDrive40 M Sportをベースに、特別装備が与えられた100台限定モデルとなる。 >>>次ページ 充実装備で、早期納車が実現するファーストエディション

TAG: #BEV #i5 #新型車
TEXT:TET 編集部
アルファードもビックリ!? メルセデスが今夏「Vクラス/EQV」を迫力顔に変身

独メルセデス・ベンツは、改良型「Vクラス」の予告画像を公開すると共に、同モデルの電気自動車版「EQV」にも改良を施すと明らかにした。 ボンネットマスコット付きの新顔に 2014年に登場した現行Vクラスに電動車(EV)のEQVが追加されたのは2020年。それから約3年となる今夏、大規模なマイナーチェンジが実施される。公開された画像は大型のフロントグリルが備わることから内燃機関車のものと思われるが、EQVも概ね同じデザインで登場する可能性が高そうだ。 それにしても驚かされるのはフロントマスクの大胆さ。これまでのスリーポインテッド・スターをフロントグリルにビルトインしたスタイルから一転して、「Sクラス」のようにボンネット上へ独立したマスコットを配している。そして、グリル自体はバンパー下部まで拡大され、メッキがきらめくダブルタイプの横ルーバーも5本に増加しているのだ。 しかも、ヘッドライト下からグリルを囲うように隈取りのようなアクセントが入っていることもうかがえ、「アルファード」もビックリの迫力顔をなりそうだ。電動モデルのEQVでは、この巨大なグリルがルーバーを廃した専用デザインになる可能性が高く、どのような顔立ちとなるのか楽しみだ。 こうした方向のデザインを採用する背景には、重要市場の中国における高級ミニバンのヒットが挙げられるだろう。彼の地では(日本も同じだが)、レクサス「LM」に代表されるようなド迫力顔が好まれ、メルセデスもその嗜好を無視できなくなったと考えられる。日本でも歓迎されるだろうから、アルファードでは物足りないというユーザーにとって、改良型Vクラスは格好の選択肢となりそうだ。 >>>次ページ EQV海外仕様の航続距離は約343km

TAG: #EQ #メルセデスベンツ #新型車
TEXT:TET 編集部
ヴェゼルのEV版かと思いきや。ホンダがSUVの新型EV「e:Ny1」を披露。2023年秋より欧州で発売

ホンダの英国法人は5月12日(現地時間)、欧州向け新型電動SUV「e:Ny1(イーエヌワイワン)」を発表した。ヴェゼルにそっくりなこのモデル、e:Nシリーズの欧州向けモデルとして今秋の発売が予定されている。 EV専門ブランド「e:N」シリーズ第一弾 e:Ny1は、ホンダの電気自動車(EV)専門サブブランド「e:N(イーエヌ)」シリーズの第一弾にあたるモデル。EV専用のボディ骨格「e:NアーキテクチャーF」を採用し、スポーティな走りや意のままに操れる運転感覚が追求されている。 公開された画像からも想像できるように、日本でも販売されている「ヴェゼル」に非常に似ており、フロントグリルが閉じられている以外は、エクステリアから両者を区別することは難しいほど。さらにいえば、昨年4月に中国でデビューした電動SUV「e:NS1」(東風ホンダ製)および「e:NP1」(広汽ホンダ製)と見た目がほぼ同じで、グローバル展開を見据えた壮大な計画のもと生まれたデザインであることがうかがえる。 ホンダによると、e:Ny1は大容量バッテリーを搭載することで412km(WLTCモード)の航続距離を達成し、モーターは150kW(204ps)の最高出力と310Nmの最大トルクを発生するとのこと。また、フロントリッドに内蔵された充電ポートは最大100kWの急速充電に対応し、約45分で最大80%まで充電可能だ。 さらに、急いでいる場合では最短11分で約100km分の充電ができるとのことだから、都市部での普段使いではまったく痛痒を感じないだろう。なお、こうした充電システムの制御についてはスマホ用アプリ「My Honda+」で行えるという。 >>>次ページ 仮想敵はプジョー e-2008  

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