TEXT:烏山 大輔
ヒョンデ、新型BEV「KONA(コナ)」を年内に日本で発売
Hyundai Motor Company(ヒョンデ)は3月7日、ソウルでデジタルワールドプレミアを開催。クラストップレベルの航続距離性能のEVやICE、HEV版もあわせ持つB-SUVセグメントの新型「コナ」を発表した。 2台目となるヒョンデ製のBEV 昨年5月にBEVのアイオニック5を日本で発売したヒョンデが、コナを年内にラインナップに追加する。アイオニック5の3サイズは 全長:4,635mm、全幅:1,890mm、全高:1,645mmで、日産アリアなどがライバルになる。それに対してコナは 全長:4,355mm(-280mm)、全幅:1,825mm(-65mm)、全高:1,575mm(-70mm)とサイズが大幅に小さい(括弧内の数値はアイオニック5との差)。 日産リーフ(全長:4,480mm、全幅:1,790mm、全高:1560mm)との比較では、全長は125mmリーフの方が大きいが、幅と高さはほぼ同じなので、リーフの強敵になるだろう。コナの全高が1,575mmと、もう25mm低ければ多くの機械式駐車場に停められるので、BMW i3がそうだったようにヒョンデがそこに対応してくるかに注目だ。 今回は日本での価格の発表はなかったが、兄貴分のアイオニック5が479万円から、お隣の中国のライバルであるBYD ATTO 3が440万円、リーフが408万円からなので、400万円台前半で来るのは間違いないだろう。 充電口がフロントの右側にあり「顔」が左右対称ではないこと、ヘッドライトやリアランプがDRL(デイタイム・ランニング・ライト)やテールランプと別体でタイヤの高さくらいに位置していること、アイオニック5と同じようなサイドのZ形状のラインなど、デザインもとても特徴的だ(タイヤとホイールアーチの隙間から25mmの「車高短」化は難しそうにも見える)。 ヒョンデがコナをいつ導入するのか、価格はどこまで攻めて来るのか。正式発表を楽しみに待ちたい。 車両詳細については以下の通り。 ※仕様情報はグローバルなものとなっており、現時点での日本仕様は未発表。 ヒョンデの電動化ビジョンの加速 コナは、B-SUVセグメントにおいて、最も幅広いパワートレインと最も充実した商品パッケージを提供する車種のひとつである。EV(スタンダード または ロングレンジ)、ハイブリッドエレクトリック(HEV)、内燃機関(ICE)の各バリエーションに加え、スポーティなNラインの選択肢を用意している。 ヒョンデは2022年3月に発表した、2030年までに新型のEVを11車種発表するという電動化加速戦略に合わせ、コナはHEVを含むICE搭載車よりEVを先に開発するという従来とは違う手法をとった。 「コナ(BEV)は、IONIQ(アイオニック)モデルとともに、ヒョンデのEVにおけるリーダーシップを強化する上で大きな役割を果たすと期待しています。この新しいモデルは、初代コナ(BEV)に対する素晴らしい評価を基に、数多くの優れた機能で競合をリードするように設計されています」と、Hyundai Motor Companyの社長兼最高経営責任者である張在勲(チャン・ジェフン)は述べている。 さらに、「ヒョンデはEV革命を単なる最新のトレンドとみなしていません。EV革命は、業界だけでなく、社会にとっても重要な役割を果たすと信じています。私たちのEVのような環境に優しいモビリティソリューションの実現を通じて、クリーンモビリティへの移行を加速し、人類のための進歩をもたらすことができればと思います」と加えた。 充実した商品パッケージ コナは、頑丈でダイナミックなデザインとアップスケールされたディメンションを持ちながらも、個性的なキャラクターを維持しつつ、あらゆる世代の顧客のアクティブなライフスタイルをサポートする。同時に、コネクテッド技術を備え、安全で快適な体験を提供する新しいテクノロジーや便利な機能を備えている。12.3インチのデュアルパノラミックディスプレイスクリーン、Digital Key 2 Touchを装備し、OTA(Over-the-Air)、Connected Car Navigation Cockpit(ccNC)などをアップデートした。 コナ(BEV)は、B-SUVセグメントにおいてクラストップレベルの航続距離(WLTP推定490km ※1)を実現する。また、EV特有のデザイン要素として、フランク(ボンネット内の荷室)、アクティブエアフラップ、室外・室内V2Lアウトレット、ヘッドアップディスプレイ(HUD)※2、i-PEDALドライビングモード、スマート回生システム、e-ASD(e-Active Sound Design)、エコパッケージが装備されている。 ※1 EU仕様基準 ※2 北米マーケットでは提供せず コナは、先進運転支援システム(ADAS)のHyundai SmartSenseと、レベル2の自律走行、前方衝突回避アシスト(FCA)、ブラインドスポットビューモニター(BVM)、遠隔スマートパーキングアシスト(RSPA)、ドライバーステータスモニター(DSM)などの安全装備を新たに搭載している。 新型コナは、先代コナと比較して、ディメンションを拡大した独特のプロポーションである。EVモデルをベースに、全長は2017年の先代より175mm長い4,355mmとなり、ホイールベースは60mm長い2,660mmとなる。全幅は25mm広い1,825mm、全高は20mm高い1,575mmとなる。
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