仮想敵はプジョーe-2008
パワートレイン以外でヴェゼルとe:Ny1が大きく違うのはインテリア。e:Ny1では、インパネセンターに大型の15.1インチ・インフォテイメントディスプレイを搭載し、コネクティッドサービス「Honda CONNECT」への接続のほか、エアコンの操作や充電システムなど車両各部をコントロール可能となっている。
メータークラスターはフードレスの10.2インチデジタルパネルとなっており、ドライバーの好みによって表示内容をカスタマイズできる。運転支援システムではレーダー、センサー、カメラを組み合わせたホンダセンシングに加え、EVハッチバック「ホンダ e」と同じく自動で縦列駐車や並列駐車を行う「ホンダ・パーキングパイロット」も装備する。
現状、英国におけるe:Ny1の販売価格は未定だが、一説には3万ポンド(約510万円)程度に設定されるといわれている。現地で販売されるホンダのEVはこれまでホンダ eのみだったが、同モデルは航続距離が約220kmと短いうえ、スタート価格が約3万7395ポンド(約635万円)と高価だったので、e:Ny1ではより一般受けが狙えそうだ。もっとも、Bセグメント電動SUVのライバルにはプジョー「e-2008」などが存在し、熾烈な販売競争が繰り広げられることになりそうだ。
なお、ホンダでは先月、2026年にSUVタイプを含む小型EV2機種を日本で発売するとの計画を発表済み。2021年に登場した現行ヴェゼルのモデルライフを考えると、将来的にヴェゼルのEVバージョンとしてe:Ny1が日本にも投入される可能性は十分にある。現状、ホンダ eは日本では495万円で売られているが、e:Ny1の車両価格はどうなるのか。まずは欧州での展開に注目したい。
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