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EVのメンテのラクさにオーナーも驚き
<メンテナンスの簡素化とコスト削減>
EVのメンテナンスに関しては、ガソリンなどの内燃機関(ICE)車と比較して大幅に簡素化されている点が特筆される。SNSを覗いてみると、EVオーナーの多くがメンテナンスの頻度や費用の低さに驚いているというポストも多い。
エンジンオイルの交換やベルト類の点検・交換といった、従来のICE車で必要だった定期的なメンテナンス項目の多くがEVでは不要となっている。主なメンテナンス項目は、タイヤのローテーションやブレーキパッドの点検、エアコンフィルターの交換などに限られる。ブレーキもEV特有の回生ブレーキがあるため、ブレーキダストが激減し、アルミホイールもほとんど汚れず、洗車もラクになるという。
ただし、EVにも定期的な点検は必要だ。とくにモーター用バッテリーはICE車と比べ高電圧なので、これらの点検は重要である。多くのEVメーカーは定期メンテナンスプログラムを提供している。総合的には「メンテナンスの簡素化により、車両維持費が大幅に削減された」とのコメントも多く、長期的に見れば、EVの総所有コストがICE車を下まわる可能性も示唆されている。
<バッテリー劣化への対策と実態>
EVユーザーにとって最大の懸念のひとつが、バッテリーの劣化である。最新のEVにおいては、まだ耐久性を語るほど時間が経過していないが、EVバッテリー技術の進歩により、劣化速度は大幅に抑えられている。欧米のEVユーザーによると10年乗ってもバッテリーの劣化率が10%程度とのリポートもあり、心配するほどでもないようだ。また、多くのEVメーカーは、8年または16万kmのバッテリー保証を提供しており、この期間内に著しい容量低下が発生した場合は無償で交換や修理を行っている。
実際のEVオーナーによると「5年以上使用しているが、バッテリー容量の低下はほとんど感じられない」という報告も多い。ただし、バッテリーの劣化を最小限に抑えるためには、いくつかの注意点もある。
急速充電の頻繁な使用やバッテリー残量を極端に低下させることは避けるべきだ。また、極端な高温や低温環境下での長時間駐車も避けることが推奨される。多くのEVには、バッテリー管理システム(BMS)が搭載されており、最適な充電レベルや温度管理を自動で行うことで、バッテリーの長寿命化を図っている。EVオーナーのなかには「バッテリー劣化への不安は杞憂だった」と語る人も多い。実際の使用経験を通じて、バッテリーの耐久性や信頼性が実証されつつあるといえる。
EVの普及に伴い、充電インフラの整備やメンテナンスの簡素化、バッテリー技術の進歩など、さまざまな面で改善が進んでいる。最新情報を踏まえると、EVに対する不安の多くは解消されつつあるといえる。実際のEVオーナーの声からも、日常的な使用において大きな問題は発生していないことがうかがえる。今後さらなる技術革新や環境整備が進むことで、EVの利便性と信頼性はさらに向上していくことだろう。