バッテリーの耐久性に自信があるからこその保証制度
電気自動車(EV)の中古車というと、心臓部たる駆動用バッテリーの劣化具合が見えず、購入をためらうユーザーが多いのではないだろうか。そんなネガティブ要素をひとつ払拭する動きがあった。
BYD Auto Japanは、6月1日からBYD認定中古車に対して、バッテリーの健全度や劣化状態を表す指標「SoH(State of Health)」を初度登録日から10年30万kmまで保証する制度の適用を開始したのだ。
BYDでは2025年4月から新車向けの「10年30万kmパワーバッテリーSoH延長保証」制度を導入しているが、これを認定中古車にも拡大し適用する形だ。これまでのBYD認定中古車は、「5年間走行距離無制限の一般保証」と「8年15万kmの高電圧部品保証」が付帯されていたが、この保証が追加されたことで、中古EVに対して抱くネガなイメージはさらに払拭されるものと思われる。
また、今回の保証制度導入に合わせて、点検や車検、基本的な定期交換部品等が含まれた中古車/既販車向けのメンテナンスパッケージ「BYD eパスポートライト(有料)」も、同時に導入されることがBYD Auto Japanから発表されている。
クルマそのものの保証はもちろんだが、素人目には判断が難しい駆動用バッテリーについて、10年30万kmもの保証が付帯されたのはBYDの自信の表れであると同時に、オーナーとしては故障リスクや容量低下に対する心配が軽減される歓迎すべき制度だ。中古EVの市場活性化に向け、他社の追従にもぜひ期待したい。