コラム
share:

EVの走りはむしろ好き! エンジン車も同時に所有! それでもEVライフを終了した理由をオーナーが激白


TEXT:小鮒康一 PHOTO:THE EV TIMES
TAG:

EVの普及が進み充電待ちが発生

いまでもEVに対してアレルギー反応を示すクルマ好きは少なくないが、筆者はどちらかというとモーターで駆動するモデルに仕事で触れるたびに面白さを感じていた。

それもあって2017年にE12型のノートe-POWERを購入し、その代替車として2018年秋に2代目の日産リーフに乗り換えたのである。

ノートe-POWERを所有したことによってモーター駆動の楽しさが確信に変わったことで純EVに乗り換えたのだが、当時(いまもだが)自宅に充電環境が整っていないという大きな問題が存在していた。しかし、当時は定額で充電し放題というZESP2という充電プランを日産が用意していたため、「それならなんとかなるだろう」という気もちだった。

日産リーフのフロントスタイリング

筆者が購入したリーフは40kWhのバッテリーを搭載するモデルで、急速充電を使って80%前後まで充電した際の航続距離は、季節にもよったが170~180kmくらいが安パイ。基本的にはこの航続距離の範囲で動き、よほどのことがない限りは継ぎ足し充電をしてまで遠出はしないようにしていた。

というのも、継ぎ足し充電前提で移動をすると充電の時間が必要になるのは当然ながら、充電スポットに先客がいれば簡単に数十分以上予定がずれ込んでしまうし、万が一充電スポットが故障などしていたら“詰み”になってしまう。

幸いにもリーフのほかにガソリン車を保有していたため、長距離移動が必要な場合はそちらを使うことにしており、航続距離についてはとくに不満を感じることもなかったというのがホンネである。

結局、そうやって外部の急速充電のみでの運用で4年弱ほどリーフに乗ったのだが、メーター上でセグ欠けが発生することも、航続距離が目減りすることもなく乗り続けることができた。

日産リーフの内装

ではなぜリーフを降りることになったのかというと、それは充電し放題のZESP2のサービスが終了してしまったことと、EVが普及するにつれて自宅周辺の急速充電スポットが埋まっていることが増えてきたことが大きな要因だった。

もともと自宅で充電ができない筆者は外部充電に頼るしかなかったのだが、充電し放題サービスが終了するのはまだしも、充電待ちが発生する頻度が増えたのがなかなかのストレスで手放すことを決意したというのがじつのところだ。

そのため、「充電設備がないのにEVを乗るのはまだ早かった」といえ、今後、外部充電のコストと所要時間が大幅に圧縮されることがあれば再びEVに乗りたいとさえ思っている。

とはいえEVにはEVの、ICE(内燃機関車)にはICEのよさがあるため、人を乗せたいのに2シータースポーツカーを買う人がいないのと同じく、ユーザーの使い方に合わせてもっともマッチするものを選ぶのが間違いないだろう。

TAG:

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
日本は3年連続「日産サクラ」がトップ! じゃあ中国・欧州・アメリカで一番売れてるEVってなにか調べてみた
電気自動車って「お金的に」得? エンジン車と諸々の費用を比べてみた
リーフのバッテリーパックをバラして積むって意外に大変! 初代フィアット・パンダのEV化に挑戦してみた【その5】
more
ニュース
トヨタの新型モビリティでお台場周辺が一気に便利になる! 「eパレット」と「C+walk」が街全体の活性化にも貢献
ホンダがカーボンニュートラル実現に向け二輪の電動化を加速中! 欧州でネイキッドモデル「WN7」を発表
新車価格約3000万円も補助金を使えば半額で買える! トヨタのカワイイ新世代モビリティ「eパレット」の販売がスタート
more
コラム
世界に衝撃を与えたアイオニック5Nをさらに超える6Nが公開! その恐るべき実力とは?
EV時代にゴロゴロ出てくる新興メーカー! 魅力はあるけど老舗ブランドにはない「危険性」もある!!
リチウムが入手困難ならナトリウム! いま注目を集める「ナトリウムイオン電池」ってどんなもの?
more
インタビュー
電動化でもジーリー傘下でも「ロータスらしさ」は消えない? アジア太平洋地区CEOが語るロータスの現在と未来
「EX30」に組み込まれたBEVの動的性能とは。テクニカルリーダーが語る「ボルボらしさ」
「EX30」には、さまざまな可能性を。ボルボのテクニカルリーダーが話す、初の小型BEVにあるもの
more
試乗
【試乗】いい意味で「EVを強調しない」乗り味! 本格4WDモデルも用意される期待のニューモデル「スズキeビターラ」に最速試乗
【試乗】5台の輸入EVに一気乗り! エンジン車に勝るとも劣らない「個性」が爆発していた
【試乗】CR-Vに中身を乗っけただけのプロトなのにもう凄い! ホンダの次世代BEV「0シリーズ」に期待しかない
more
イベント
マンションでもEVが身近になる! 官⺠連携で既存マンション全274駐⾞区画にEV充電コンセントを導⼊した事例リポート
公道レース「フォーミュラE東京」が帰って来る! チケットを持っていなくとも無料で1日遊び尽くせる2日間
災害に備えて未来を楽しむ! 「AWAJI EV MEET 2025」の参加はまだまだ受付中
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択