コラム
share:

全固体電池でも燃えないワケじゃない! EVの車両火災対策は製造工程からインフラまで多角的に進行中だった


TEXT:桃田健史 PHOTO:TET 編集部/写真AC
TAG:

車両火災の原因はさまざま

海外事例として、EVが燃えてしまうショッキングな映像や画像がニュースで流れることがある。国や地域の警察当局や、事故調査委員会などによる事故報告がなされる場合もある。

燃焼した原因はさまざま考えられる。たとえば、クルマ同士または自損事故によって外部から大きな衝撃がクルマに加わったことによるもの。

近年、EVに限らず衝突安全技術が進歩し、また電池パックへの外部からの衝撃に対しても、設計および製造時に自動車メーカーは最大限の注意を払っていることに間違いはない。それでも、衝撃が極めて激しければ、どのようなパワートレイン搭載車であっても、車両火災の可能性はゼロとはいい切れないだろう。

火災のイメージ

筆者はこれまで、さまざまな国や地域でEVに関する基礎実験や実証試験、そして量産にいたるまでの過程を現場で取材してきた。それと平行して、EVに搭載する各種バッテリーの製造メーカーの研究開発や製造工程も詳しく見てきた。

そうしたなかで、現在EVの主流となっているリチウムイオン電池について、内部短絡と呼ばれる現象などによって電池が発火する実験についても立ち会っている。

また、車載電池に関する国際カンファレンスも数多く取材してきたが、リチウムイオン電池研究の権威らは「燃えないようにするため、電池をどう管理するかが重要」という表現を使っていたことを思い出す。

この「どう管理するか」は、さまざまな視点で捉えることができる。

TAG:

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
ヒョンデの魅力を日本に伝える新たな拠点! 「ヒョンデ みなとみらい 本社ショールーム」がグランドオープン
中国から地球上最強コスパの新星EV現る! IMモーターL6の驚くべきスペックとは
BYDの売り上げ鈍化に注目しても意味なし! むしろ心配すべきはテスラか? BYDは利益率も投資額も驚くべき水準だった
more
ニュース
ヒョンデ新型EVは第4の刺客にして真打ち登場か? サイズも価格も軽EVを徹底的にマークした「インスター」
EVとしては使えなくなってもまだまだ再利用できる! 日産リーフのバッテリーを再利用したポータブル電源が「JIDAデザインミュージアムセレクションVol.26」に選定
ジープ初の電気自動車「アベンジャー」に限定色「レイク」をまとった100台の特別限定車が登場
more
コラム
テスラ・モデルYをいま買うと5年間充電無料!? MC前の在庫限りだけど計算してみたら驚くほどお得だった!
「30分で80%」って聞いてたのに半分しか充電されない……は普通に起こりうる! EVの急速充電の真実とは
EVの先行きはわからないが気がつけば選び放題! いまの日本は輸入車だけで7ブランド136車種ものEVが買える!!
more
インタビュー
電動化でもジーリー傘下でも「ロータスらしさ」は消えない? アジア太平洋地区CEOが語るロータスの現在と未来
「EX30」に組み込まれたBEVの動的性能とは。テクニカルリーダーが語る「ボルボらしさ」
「EX30」には、さまざまな可能性を。ボルボのテクニカルリーダーが話す、初の小型BEVにあるもの
more
試乗
【試乗】CR-Vに中身を乗っけただけのプロトなのにもう凄い! ホンダの次世代BEV「0シリーズ」に期待しかない
【試乗】二度見必至の存在感は普通のコナとはまるで別モノ! イメージを大きく変えたヒョンデ・コナ「N Line」に乗って感じたマルとバツ
ボルボEX30で11時間超えの1000km走行チャレンジ! 課題は90kWまでしか受け入れない充電性能
more
イベント
EVのチューニングカーに新車とトピックが目白押し! 東京オートサロン2025を彩ったEVたちを一挙公開
東京オートサロンに現れた異色のアリアはなんと学生ひとりで作った力作! ここまで仕上がっててじつはまだ進化途中だったってマジか
免許を返納した高齢者も祖父母の手伝いに来た高校生の孫も乗れる! バッテリー交換式を採用したヤマハ「ディアパソン C580」が描く明るい未来
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択