オートバックスセブンと協業で土屋圭市氏が監修するチューニングパーツを開発
ところで、今回の日本発売を機に、興味深いトピックが発表されている。
Nブランドとしては、これまでも新しいチューニング文化を提供するため、高性能車両に装着可能な「Nパフォーマンスパーツ」を、ドライビングの楽しさを追求するオーナーのニーズに応える形で開発・販売してきたのだが、それを日本でも発売する予定であることが明かされた。
さらに、これまでも協業を重ねてきた自動車カー用品販売店大手のオートバックスセブンと連携を深め、レーシングドライバーで“ドリフトキング”の愛称で親しまれる土屋圭市氏の監修のもと、日本市場向けにオリジナルチューニングパーツの開発を予定しているというのだ。
2025年の東京オートサロンでプロトタイプを公開することを目指して開発を進め、その後は販売も行っていく予定であるという。2024年のオートサロンで公開されたNパフォーマンス装着車「アイオニック 5 N NPX1」もかなり気合に満ち溢れた1台だったが、ドリフトモードを搭載するアイオニック 5 Nが、ドリフトキングの手によりどんなスパイスが加わるのか楽しみだ。
なお、「Nパフォーマンスパーツ」は今秋から、ヒョンデ・カスタマーエクスペリエンスセンター横浜とA PIT AUTOBACS京都四条に設置される「Nスペース京都四条」で、パーツの展示・販売および取り付けサービスが開始される予定だ。アイオニック 5 Nの発売開始に伴い、両社は「日本のEVチューニング文化をより活性化する」という共通の思いからこの取り組みを開始したといい、日本市場でEVの選択肢が増えるなか、ヒョンデとオートバックスセブンは、EVチューニングに対する潜在的ニーズに応えていきたいと表明している。
また、A PIT AUTOBACS東雲とA PIT AUTOBACS京都四条でのヒョンデモビリティーラウンジ設置、スーパーオートバックスの7店舗にヒョンデコーナーを設置することなど、ヒョンデのEVを体験する空間づくりや整備協力など、両社はこれまでも広範囲にわたる協業を行ってきたが、今後も変わらず全方位での顧客接点構築に向けて協業を深めていくことを改めて強調している。
前出の「Nスペース」は京都四条だけに留まらず、カスタマーエクスペリエンスセンター横浜とシティーストア名古屋内にも設置される。具体的にはクルマの展示に加えて、Nパフォーマンスパーツの展示やモータースポーツ関連の取り組み、Nブランドの世界観をユーザーに伝えていく場として設けられ、高性能ブランド「N」および「アイオニック 5 N」と日本のユーザーの接点にしていきたい考えのようだ。
アイオニック 5 Nの発売開始だけでも十分に話題性があるのだが、まさか日本向けのオリジナルチューニングパーツの製作まで考えているとは思わなかった。それだけヒョンデはハイパフォーマンスカーが好きな日本市場に本気だということだ。