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イベントの目玉は「THE EV解体ショー」……日本未導入「BYD・シール」がバラバラで展示


TEXT:福田 雅敏 PHOTO:福田 雅敏
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分解展示で見たBYDの技術力

この展示会で一番の目玉であり人気となっていたのが、日経BP社による分解展示だ。

まずは、今年初めの東京オートサロンでも展示されていた「BYD・シール」。まだ日本では正式販売されていないので、中国から並行輸入した左ハンドルの個体である。ものの見事に分解され、その部品が周りに展示されていた。

ただ残念だったのは、バッテリーの展示がパネルでしかなかったこと。最近のBYDには、自社開発の「ブレードバッテリー」という長さ500mm×高さ100mm×厚さ10㎜ほどのセルからなる薄型のバッテリーパックが搭載されている。日本に導入した「アット3」にも搭載されているものだ。筆者は別の場所で「ブレードバッテリー」を見たことがあるが、まさにプロペラのような細長いブレード型なのである。

「シール」は、バッテリーパックが車体の一部と報じられていたこともあり、「ホワイトボディ」を確認したところ、床に穴が開いていた。これは、バッテリーパックの一部が床の役割をしていることを示している。正直驚いた。徹底した軽量化とコストダウンの両立を果たしている。

「ハーレー=ダビッドソン・ライブワイヤー」もバラバラに

そして、二輪EVで目に付いたのは、ハーレーダビッドソンのEVブランド「Live Wire ONE(ライブワイヤー)」。こちらも、ものの見事に分解されていた。ちなみに筆者は完成状態の「ライブワイヤー」の実物を見たことがなく、モーターまで切られた状態のものが初見参となった。

他にもこの7月から特定原付となり今話題のキックボードなども数台が分解され展示されていた。この展示ブース内だけでも見ごたえ十分な展示会であった。

「テクノフロンティア2023」に展示されていた車両はこれで出揃ったが、他にも面白いコンテンツが用意されていた。また、併載されていた「メンテナンス・レジリエンスTOKYO2023展」にも足を運んだのだが、そこではユニークなEVの使い方が提案されていた。それらは次回紹介したい。

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