試乗
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BYD「ドルフィン」は日本製EVの脅威となるか。中国発の最新コンパクトハッチに国内試乗


TEXT:小川フミオ PHOTO:小川フミオ
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BYDドルフィンのリヤビュー航続距離は最長476km

今回試乗したのは、「ドルフィン・ロングレンジ」というモデル。日頃から長距離走行や高速走行が多いひと向け、とメーカーの日本法人では定義している。

58.56kWhのバッテリーで、航続距離は476km(WLTC)。これに対して標準モデルがあって、そちらは44.9kWhで400km(同)。モーター出力は前者が150kWであるのに対して、後者は70kWとだいぶ異なる。

CHAdeMOによる急速充電は、ロングレンジが85kWで、標準が65kW。6kWのAC充電にも対応している。加えて、給電のV2HやV2Lの機能も搭載されている。これは購買時に有利な点。

もうひとつ、ロングレンジと標準モデルとの大きな違いというのは、リアサスペンション形式だ。ロングレンジがマルチリンク方式であるのに対して、標準はトーショナルビームによる半独立式。

トーショナルビームは、ゴルフなど、欧州車で始まったサスペンション形式で、軽量化をはじめ、シャシーの剛性アップ、コストダウンなど、とくにコンパクトカーだとメリットが多い。

私は、マルチリンク式リアサスペンションのロングレンジ車を中心に、そのあと、トーショナルビームの標準モデルに乗ってみた。

マルチリンクのほうがふわりふわりと段差ごえの気持よさがあるように感じたが、標準モデルしか乗っていない自動車ジャーナリストは「充分と思った」と話してくれた。

Vol. 2へ続く

BYD DOLPHIN Long Range

全長:4,290mm
全幅:1,770mm
全高:1,550mm
ホイールベース:2,700mm
車両重量:1,680kg
乗車定員:5名
交流電力量消費率:138Wh/km(WLTCモード)
一充電走行距離:476km(WLTCモード)
最高出力:150kW(204ps)/5,000-9,000rpm
最大トルク:310Nm(31.6kgm)/0-4,433rpm
バッテリー総電力量:58.56kWh
モーター数:前1基
トランスミッション:1速固定式
駆動方式:FWD
フロントサスペンション:マクファーソン・ストラット
リアサスペンション:マルチリンク
フロントブレーキ:ベンチレーテッドディスク
リアブレーキ:ソリッドディスク
タイヤサイズ:前後 205/55R16
最小回転半径:5.2m
荷室容量:345-1,310L
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