「e-Platform 3.0」と呼ばれるEV専用プラットフォームを採用するアット3の走りをチェック。果たしてBYD日本投入第一弾は買いなのか?
心地よい走り
アット3は全高が1,615mmと、SUVスタイルのクルマとしてはやや低め。クロスオーバーという表現のほうが合っているのかもしれない。この手のモデルでは大径タイヤを履くのが常で、今回の試乗車にもコンチネンタルタイヤのエココンタクト6 Q、235/50R18サイズが装着されていた。
そうなると心配なのが乗り心地だが、走り出してすぐにその不安は解消された。アット3は、路面によらずショックをうまく遮断し、終始マイルドな乗り心地を保ってくれるのだ。それでいて走行中の挙動はおおむね落ち着いており、高速走行時のフラット感も上々と、実にバランスの良いサスペンションに仕上げられている。
高速での直進安定性も良好。ワインディングロードを走るチャンスもあり、軽快なコーナリング性能により、ボディの大きさを忘れさせるほどだった。
気になったのは、アダプティブクルーズコントロールの動き。渋滞時にストップ&ゴーを繰り返すような場面で、前の車との距離が短いときに、加減速がやや大きいことがあった。もう少し動きが穏やかなほうが快適なのだが……。このあたりは、今後の熟成に期待したい。
1 2