“自家消費率”を上げて賢く、おトクに
取材日は太陽が燦々と照りつける猛暑だったが、タブレットを見せていただくと、太陽光パネルの発電量は最大で9.3kWを示していた。エアコンなどをつけた時の電力消費量は2.6kW。 差分の6.7Wが電力会社に売電されている計算だ。もちろん、V2HとEVを接続しておけばEVへの充電が行われる。ただし、V2H(ななみんさん所有の「EVパワー・ステーションプレミアムPlus」)を使って電気自動車に充電する場合、仕様上、最大の充電出力は5.9kWとなる。
また、ななみんさんはこれに加え「Nature Remo E」という小型の機器を後付けで設置し、外出先からでもスマートフォンで電力量が把握できる仕組みを構築していた。
アプリ画面を見せてもらうと、太陽光パネルの発電量が9.5kW、家庭での電力消費量が0.7kW、5.9kWはV2Hを通じて電気自動車に充電され、残りの2.9kWは電力会社へ売電されている様子が可視化されていた。
「電力料金は、売電単価と買電単価で差がありますので、太陽光発電をする場合は、売電するより、EV(や蓄電池)に蓄電し夜間にその電力を自宅で消費する、つまり“自家消費率を上げる”方が実質的におトクになる場合が多いです。ただし、V2Hを通して蓄電しさらに放電すると少なからず電力ロスが生じますので、消費電力量の多い活動はできるだけ太陽が出ている時間にやるよう心がけています。このように、可視化されたデータに基づいて合理的に活動し、結果として早起きして健康的な生活を送れるようになったのも大きなメリットで、スマートハウスを実現して良かったと思っています」
万一の災害時の安心と電力を操る楽しみを得たななみんさん。ガジェット好きならなおさら、誰もが憧れる生活だ。
また、EVを移動手段としてだけでなく、スマートライフの一部として取り入れたその暮らしに、EVの奥深さと可能性を見た気がした。
ななみんさんがnoteに綴っている「ななみんのIoTおうちハック!」 はこちら