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最新のEVモデルがバラバラに
筆者が1番興味をそそられたのは「ガレージ」だ。最新のEVが分解されていた。一例を挙げると「BYDアット3」や「テスラ・モデルY」が見事にバラされていた。
そのため、「アット3」の特徴の一つである「ブレードバッテリー」や、テスラの大型鋳造技術「ギガプレス」にて作られたパーツの実物を見ることができた。
それ以外にも「BMW i3」や、テスラの初代「ロードスター」など計30台が分解されていた。これだけのEVの解体標本が揃う学校も、日本ではかなり珍しいはずだ。
雪上などシビアコンディションでのテストが可能
このキャンパスの大きな特徴は、テストコースを自前で持っているところにあるだろう。1周400mの外周を備えた舗装路面で、EVの完成車のほか自動運転のテストも可能だ。冬場は凍結したり積雪があるが、そういった厳しい環境でのテストを行えるのは逆にメリットである。EVの要であるリチウムイオン・バッテリー作りから実走テストまで行えるとは、なんとも羨ましい環境だ。
飯豊町が学生の生活面を支援
キャンパスのある山形県飯豊町は、人口約6,500人の小さな町である。大学の設置・運営には大いに協力的とのことで、学生の生活支援の一環として3DKの町営住宅を低価格で提供したり、奨学金の検討、アルバイトの機会の提供など、数々の支援策を打ち出しているとのこと。地元はもちろん、首都圏からの入学も安心できる環境と言える。
世界的カーデザイナーのケン・オクヤマ氏に続く人材を山形から
余談ではあるが、世界的なカー・デザイナーの奥山 清行氏(ケン・オクヤマ氏)は、山形県の出身である。もしかしたら奥山氏に続く世界的な自動車エンジニアが、また山形から生まれるかもしれない。「電動モビリティ大学」は、そんな可能性を秘めている。日本の自動車業界を変えるエンジニアが、一人でも多く育ってほしい。
ちなみに8月26日にはオープンキャンパスを予定している。自動車系の学校への入学を検討している人は、是非とも訪れてみてはいかがだろうか。また、キャンパス内にてEVの試乗会も開催するという。その機会には、許される限り大学も見学してほしい。