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EV知能化時代、「イネーブラー」が本領発揮。カナダ「BlackBerry」が最新バージョン公開


TEXT:桃田 健史 PHOTO:BlackBerry、トヨタ
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「クルマの知能化」について「トヨタテクニカルワークショップ2023」での説明の様子。出典:トヨタ。

大きな時代変化は、カープレイとアンドロイドオートの登場

車載OSについて大きな変化が起こったのは2013~2014年にかけてだ。

まず、アップルが開発者向け年次会議で、「iOS in the Car」という考え方を発表した。

のちに、アップル「カープレイ」として量産されることになる。

これは、スマートフォンと車載器を連携させる仕組み。その連携の方法について、アップルが自動車メーカー各社と協議して決める。

アップルに対抗するため、グーグル(当時)が提唱したのが「アンドロイド・オート」だ。世界最大級のITと家電の見本市である米CES(コンシューマ・エレクトロニクス・ショー)で、アウディとGPU大手のエヌヴィディアが共同会見を開き、アンドロイド・オートの重要性を強調した。同日、ホンダと米ゼネラルモーターズ(GM)もアンドロイド・オートの採用を発表している。

グーグル(当時)はさらに一歩踏み込んで、「車載OSのアンドロイド化も推進する」という将来事業の方向性を示した。

一方で、トヨタはインテル等と連携した「オートモーティブ・グレード・リナックス(AGL)」を提唱してアップルやグーグルをけん制するという、業界図式がしばらく続いた。

そうした中で、BlackBerry/QNXは多様なOSとの共栄共存する巧みな事業展開で、車載OSのシェアを拡大していったのだ。

このような2010年代の車載OSは、インフォメーションとエンターテインメントを融合したインフォテインメントの領域についての議論が主体だった。

それが前述のように、ADASや自動運転技術の発展、さらにシェアリングなど自動車産業界に新たなる事業領域が広がる中で、車載OSは「クルマの知能化」を支える重要な位置づけへと変化していった。

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