試乗
share:

あなどれない100kW [プジョーe-208試乗記:その3]


TEXT:生方 聡 PHOTO:小河原 認
TAG:

100kWの電気モーターで前輪を駆動するe-208。数字は控えめだが、その走りには期待を超える力強さがあった。

発進からわかる秘めた実力

“THE POWER OF CHOICE”というコンセプトを唱えるプジョー208シリーズには、内燃機関を積む208と、EVのe-208が用意されているのはすでにお伝えしたとおり。同じGTグレードで比較すると、208 GTには74kW(100ps)の1.2Lガソリンターボエンジンが搭載されるのに対して、e-208 GTにはよりパワフルな100kW(136ps)の交流同期モーターが積まれている。しかし、e-208 GTはガソリンエンジンの208 GTより340kg重く、果たしてフレンチコンパクトらしい小気味よい走りが楽しめるのか、興味津々である。

さっそくダッシュボードのスタートボタンを押してシステムを起動し、ランニングチェンジを機にトグルスイッチに変わったセレクターでDレンジを選べば、発進の準備は完了。ブレーキペダルから足を離すとゆっくりとクリープを始めるのはガソリンエンジンの208と変わらない。しかし、軽くアクセルペダルを踏んだ瞬間から力強く動き出すのは、電気モーターで駆動するEVらしいところで、その気になればわずか300rpmの低回転から260Nmの最大トルクを発揮できる実力を垣間見た気がする。

前輪を駆動するモーターは、1,500kgのボディを軽快に走らせるには十分の性能で、“GT”という名前から期待するほど強烈ではないものの、日本の公道で許される120km/hまでの速度域ならストレスのない加速が楽しめる。EVらしくアクセルペダルに対するレスポンスは良く、ノーマルモードからスポーツモードに切り替えれば、さらに加速は鋭くなる。

TAG:

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
ブレーキダストを封じ込めて環境対策! メルセデス・ベンツが開発したEVならではの技術「インドライブ・ブレーキ」ってどんなもの?
ヒョンデの魅力を日本に伝える新たな拠点! 「ヒョンデ みなとみらい 本社ショールーム」がグランドオープン
中国から地球上最強コスパの新星EV現る! IMモーターL6の驚くべきスペックとは
more
ニュース
新型リーフを筆頭に世界中に新型EVを投入して戦力底上げ! 日産が今後の経営戦略を発表
BEV用の新開発プラットフォーム「PPE」初採用! アウディQ6 e-tron/SQ6 e-tronがついに日本デビュー
交換式バッテリーの実用化は商用・フリートから! 米Ample社と三菱ふそうが提携し都内で実証実験開始
more
コラム
結局「全固体電池」ってなに? どんなメリットがある? 「夢の電池」と言うには時期尚早な次世代バッテリーの中身
「セダンであり、5ドアクーペであり、SUV的でもある」という謎の表現! でも確かにカッコイイ「ボルボES90」をデザインのプロはどう見る?
そういや「スマートグリッド」ってドコいった? EVを蓄電池として利用する流れのいま
more
インタビュー
電動化でもジーリー傘下でも「ロータスらしさ」は消えない? アジア太平洋地区CEOが語るロータスの現在と未来
「EX30」に組み込まれたBEVの動的性能とは。テクニカルリーダーが語る「ボルボらしさ」
「EX30」には、さまざまな可能性を。ボルボのテクニカルリーダーが話す、初の小型BEVにあるもの
more
試乗
【試乗】CR-Vに中身を乗っけただけのプロトなのにもう凄い! ホンダの次世代BEV「0シリーズ」に期待しかない
【試乗】二度見必至の存在感は普通のコナとはまるで別モノ! イメージを大きく変えたヒョンデ・コナ「N Line」に乗って感じたマルとバツ
ボルボEX30で11時間超えの1000km走行チャレンジ! 課題は90kWまでしか受け入れない充電性能
more
イベント
災害時にも活躍できるEVの可能性を淡路島で体験! 「AWAJI EV MEET 2025 from OUTDOOR FEELS」開催決定
売り物ではなく概念を展示するモデリスタ! 正体不明なトヨタbZ4Xはブランドの「新化」という概念を示すスタディモデルだった【大阪オートメッセ2025】
子どもに大人気の電動バギーに大迫力のエアロキットや色が変わるフィルムまで登場! 大阪オートメッセのEV関連出展物はどれもユニークすぎた
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択