2023年4月
TEXT:生方 聡
感動よりも扱いやすさを [トヨタbZ4X試乗記:その3]

FWDと4WDの2タイプが用意されるbZ4Xのうち、150kWのモーターで前輪を駆動するbZ4X Z FWDの走りをチェックする。 シングルモーターでも加速に余裕あり bZ4Xの場合、ブレーキを踏みながらセンターコンソールにあるパワースイッチを押すことでEVシステムが始動する。さらに、トヨタとしては初採用のダイヤル式シフトでDまたはRを選ぶと、発進の準備が整う。ダイヤル式シフトは押しながら右または左に回すが、押すという動作が少し煩わしく、いちいち押す必要があるのか疑問である。 Dレンジを選んでブレーキペダルから足を離すと、bZ4Xはゆっくり動き始める。アクセルペダルはフロアに支点があるオルガン式。微妙なアクセルのオン/オフには好都合であり、吊り下げ式ペダルを採用する「フォルクスワーゲンID.4」のオーナーにとっては羨ましいかぎりだ。 アクセルペダルを軽く踏む状態では、bZ4Xの加速はやや抑え気味。それでも十分な素早さがあり、動きも実にスムーズである。力強い加速に感動するEVもあるが、bZ4Xはあえて扱いやすさを狙っているようだ。一方、アクセルペダルのストロークの途中からは、伸びのある加速を楽しむことができ、これがなかなかスポーティだ。 一方、センターコンソールのスイッチで「ECO」モードを選ぶと、アクセルレスポンスは穏やかになるが、それでもストレスのない加速性能が得られる。 加減速の状況はトップマウントメーターのパワーメーターで確認することができる。その横には、バッテリー残量(SOC)が表示されるが、グラフだけで、残り何%という数字がない。あわせて走行可能距離も表示されてはいるが、直前の走行状況で数字が変わる走行可能距離だけではなく、SOCの%表示もぜひともほしいところ。これに対してトヨタは「近々ソフトウェアアップデートで改善する予定」と話しており、早期の対応に期待したい。

TAG: #bZ4X
TEXT:曽宮 岳大
「BYD ATTO 3」が待望の納車。初のEVでBYD車を選んだオーナーさんの生の声

BYD車を取り扱うBYDオート東名横浜は、1月31日に発売したミッドサイズe-SUV「ATTO 3」(アット3)の納車が開始されたことを記念し、同モデルを購入されたオオタさんへの納車式の模様を4月4日、プレスに公開した。納車式では、オオタさんがEVを選んだ理由や、購入前の不安が試乗により払拭されたことなど、興味深いお話をしてくれたので生の声をお届けしたい(ご本人の希望により“オオタ”さんと表記)。 初めての中国車、初めての EV 中国・深圳に本社を構えるBYD。バッテリーメーカーから自動車製造業に参入した異色の歩みを遂げた同社は、2019年時点で北米・欧米・南米など60ヵ国に展開するグローバルメーカーへと発展した。2022年に日本の乗用車市場に参入し、アット3は導入第1弾。特徴は、約58kWhのリチウムイオン・バッテリーを搭載し、航続距離485kmというロングレンジを達成しつつ、車両価格440万円という価格を実現した競合他車を脅かす競争力の高さだ。 そんなアット3を選ばれたオオタさんは、国産小型車から乗り換えられた。家族構成は、奥さまとお子さまがいらっしゃり、ファミリーカーとして今回アット3を選ばれたという。まず最初の質問はアット3に興味を持ったキッカケについて。 「きっかけは去年、横浜の赤レンガ倉庫で行われた試乗会でした。その前から気にはなっていたのですが、中国メーカーのクルマは初めてだったので、“粗はないか?”という気持ちを持っていたのも正直なところです。でも試乗を通じてそうした不安もかき消されて、すごくいいクルマと感じました」 試乗された時の感想はいかがでしたか? 「第一印象として、乗り心地がいいと思いました。あとは運転のしやすさ。少し大きなクルマ(※全長4455mm×全幅1875mm×全高1615mm)ではあるんですけど、今乗ってるコンパクトカーに比べて物理的な大きさは違うとはいえ、感覚的にはそんなに変わらないと感じました」 >>>次ページ 外部給電機能を使ってキャンプをしたい

TAG: #BYD #オーナーインタビュー
TEXT:岡崎 宏司
岡崎宏司の「EVは楽しい!」第9回:e-208GTがもたらしてくれた、新しく楽しい生活

プジョーe-208GTに岡崎さんはすっかり魅了され、その心のままの生活も行く所、見るものが、新鮮なものになってきました。EVがもたらした新生活です。 納車され、新生活がはじまった! プジョーe-208GTが納車されたその日から、わが家には、新しい生活パターンが加わった。 外でランチをすること、週に2〜3回だった食糧品中心の買い物……このふたつがほぼ毎日の決まりごとになった。 その理由は、「e-208GTに乗りたいから!」。少なくとも1日に1度はe-208GTに乗って出かけないと気が済まない……家内共々、そんな感覚に変わってしまったのだ。 僕も家内も16歳でクルマを運転し始めた。それから66年経っている。その間、多くのクルマを乗り継いできた。 中には、仕事がらみで仕方なく買ったクルマもあるが、9割は「好きだから」「欲しいから」買ったクルマだ。 好きなクルマを買えば、とくに買ってしばらくの間は毎日乗りたくなる。でも、ひと月もすれば、テンションは下がってくる。 ところが、e-208GTは違う。納車されてから26ヵ月経っているが、今でも「毎日乗りたい症候群」は治らない。 会いたい、乗りたい、出掛けたい……毎日の症候群 天気が悪かったりすると「今日は止めようか」となることもある。……が、そうでない限り、11時半頃家を出てランチに向かうのが完全にわが家の日常になってしまっている。 で、ランチが終わったら、ショッピングモールで夜のものを買って帰る……のが、基本的パターンだ。 「毎日乗りたい症候群」の症状だが、大きく二つある。「プジョーブルーの姿を見たくなる!」のと、「e-208GTのEV感覚を楽しみたくなる!」の二つ。 「姿を見たくなる……」、の重症ぶりはすでに話したが、「EV感覚を楽しみたくなる……」のもまたけっこうな重症。 なので、「ランチと日々の食料品買い出し」を理由に、e-208GTをガレージから引き出すのが、いつの間にか、「わが家の決まりごと」になってしまったのだ。 よく行くランチポイントは6ヵ所ほどある。 往復3kmほどのショピングモール、往復6kmほどの老舗蕎麦屋、往復15kmほどの二子玉川のデパート、往復30kmほどの横浜の老舗ホテル、往復40kmほどの代官山のカフェ、往復50kmほどの銀座のしゃぶしゃぶ屋。 ランチポイントは、e-208GTが愛車になる以前から変わってはいない。でも、行く頻度はグンと上がった。上記したように、ほとんど毎日、このどこかに行くようになったのだ。 e-208GTからの贈り物 加えて、e-208GTが愛車にならなければあり得なかったところにも出かけるようになった。 第3京浜高速道路上り、都筑IC PA内にあるスターバックス。わが家から往復15kmほどの距離にある。 往きは港北ICから入り、帰りは都筑ICで出る。高速道路区間はわずかでしかないが、わが家から港北ICまでの道路は幅広く、周りの景色もいい。トラックも少ない。 そんな道路を淡々と流してから、港北ICのループでの旋回をちょっぴり楽しみ、さらには、高速道路への流入で、EVならではの加速感をこれまたちょっぴり楽しむ。 そして、PA内にあるスターバックスのオープンテラスでランチを……。 スターバックスのテラスの前には、バイクの駐輪場があり、そこには名車、珍車をも含めたスーパーバイクの類が並ぶ。 とくに週末は多く、駐められないバイクが駐車場にまで溢れる状態になった。なので、現在駐輪場の増設工事が行われている。 つまり、都筑ICへのドライブは、e-208GTを楽しむだけでは終わらない。大好きなバイクを眺めながら、オーナーたちとのおしゃべりでも盛り上がる……そんな楽しみまでくれる。 加えて、時にはカウンタックがズラリと並ぶといった、楽しい「スペシャルイベント!」に出会うこともある。 e-208GTがもたらしてくれたこうした楽しみは、他愛のないことではあろう。 でも……艶やかなプジョーブルーと心地よいEVの走りに誘われ、以前よりも日々をアクティブに楽しく過ごすようになった。 これって、高齢の僕らにとっては、なによりの贈り物だろう。 次回は、e-208GTの走り味/乗り味を綴ろうと思っている。 第10回はこちら

TAG: #e-208 #岡﨑 宏司
TEXT:生方 聡
「bZ4X」からトヨタの新デザインが始まった! [トヨタbZ4X試乗記:その2]

トヨタが満を持して市場に投入した本格的EVの「bZ4X」は、従来のモデルとは一線を画するデザインを採用する。その斬新さはトヨタの新デザインの始まりだった。 “ハンマーヘッド”と“トップマウントメーター” bZ4Xを初めて見たとき、いままでのトヨタ車とは明らかに違うシャープで迫力あるデザインに驚いた記憶がある。なかでも印象的だったのが精悍なフロントマスク。薄いヘッドライトとフロントフードのくっきりとしたラインは“シュモクザメ”を意味する「ハンマーヘッド」と呼ばれているが、正直なところ初めのうちは違和感があった。ところが、新型「クラウン」や新型「プリウス」がこのハンマーヘッドのモチーフを採り入れ、街中で頻繁に目にするようになったいまは、トヨタの新しいフロントマスクに親しみを覚えるようになったから不思議である。 bZ4Xのコックピットも、最初はしっくりとしなかった。bZ4Xではステアリングホイールの上から見る「トップマウントメーター」を採用するため、いつもよりステアリングホイールを低い位置に、シートを高い位置に設定する必要がある。このポジションに慣れるまで少し時間がかかったが、馴染んでしまえば遠くに配置されたメーターはヘッドアップディスプレイのように視線移動が少ないうえ、ヘッドアップディスプレイよりも鮮明に映るから、とても見やすいのだ。 反面、ステアリングホイールが低い位置にあるぶん、ステアリングスイッチを操作するときに視線移動がやや大きめなのが玉にキズだ。 このトップマウントメーターは新型プリウスにも採用されており、bZ4X発の新デザインが今後他のモデルに展開されていくことが予想される。 ダッシュボード中央には12.3インチの大型ディスプレイが配置され、その下にあるエアコンの操作パネルは見やすく操作もしやすい。温度調節を物理スイッチで行えるのもうれしい点だ。 高い位置にあるセンターコンソールやドアにはグロスブラックのパネルがあしらわれて高級感が漂う一方、ファブリックのパネルとの組み合わせはややちぐはぐな感じがした。これをレザー(またはレザー風のソフトパッド)にするだけでも、かなり印象が変わると思うのだが……。

TAG: #bZ4X #ソルテラ #デザイン
TEXT:烏山 大輔
ステランティス、ニューヨーク国際自動車ショーで、最大500マイルの航続距離を実現した新型BEV「ラム1500 REV」を発表、来年発売予定

THE EV TIMESで新情報が発表される度に注目していた「ラム1500 REV」、4月5日に開幕したニューヨーク国際自動車ショーではいよいよ詳細な各種数値が発表された。ラムブランドは日本ではディーラー展開をしていないが、ライバルであるフォードF-150やトヨタ・タンドラなどとともに並行輸入されるほど人気だ。もしかすると来年以降に街中で目にする機会があるかもしれない。 さらには同じステランティス・グループであるジープブランドのグラディエーター(全長5.6m、車重2,280kg、5人乗り)は、受注開始からわずか3ヵ月間で400台が売れたほど、根強いピックアップ人気のある日本市場でもある。 ラム1500 REVは来年の発売を予定しているため価格の発表はなかったが、今回公表された内容を基にアメリカらしいフルサイズピックアップに迫っていきたい。 Ram 1500 REVの過去記事は下記です。 https://ev-times.com/2023/02/13/3014 https://ev-times.com/2023/02/14/3036

TAG: #モーターショー #ラム1500 REV
TEXT:福田 雅敏、ABT werke
日本製EVがアメリカでの税優遇から除外……デイリーEVヘッドライン[2023.04.07]

米財務省が「インフレ抑制法」による減税指針を発表 北米生産以外のEVは税優遇の対象とならず 【THE 視点】米財務省は3月31日、消費者がクリーンビークル(EV、PHEV等)を購入する際の税優遇の指針を発表した。いわゆる「インフレ抑制法」で、日本・欧州・韓国が求めていた北米以外で生産した輸入車への優遇適用が見送られた。 これにより、措置が見送られた国の車両は税優遇を受けられないまま販売を継続するか、北米で現地生産に切り替えるかの判断を迫られることになる。ただし、バッテリーに使用される重要鉱物の割合を北米産とした場合など一部税優遇を受けられる措置は、日本などの要求を受け入れた。 このインフレ削減法の対象となる北米産の車両は、最大7,500ドル(約100万円)の税優遇を受けられることになる。ちなみにフォードからは、ピックアップEVの「F-150ライトニング」で7,500ドル、乗用EVの「マスタング・マッハ-E」で3,750ドルの税優遇となるとの発表があった。 今回のアメリカでの税優遇の対応については、EVの販売拡大が著しい中国に対抗するとともに、国内の産業振興にもつなげたい狙いがあると思われる。 日本・欧州・韓国は北米での工場建設に動き出しているが、今回の指針が23年4月から始まることから、しばらくの間はアメリカでの販売において苦戦をしいられることになる。 これまで日本政府もアメリカと交渉はしてきたが、結局は受け入れられなかったという残念な結果となった。日本国内での販売よりも輸出の方が多いメーカーもある。日本メーカーにとっては今後販売台数に大きく影響が出ることが予想される。 日本にも、CEV補助金[詳しくはこちら]があるが、生産国による差別はされていない。来年以降の改善を望まざるを得ない。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★フォード、米インフレ抑制法を受けて税額控除対象になるEVを発表……「F-150ライトニング」「マスタング・マッハE」「E-トランジット」の3台、各車クレジットも決定 ★★ステランティス、EVピックアップトラック「ラム1500REV」を発売……バッテリー容量168kWh/航続距離563kmと229kWh/804kmの2種類を用意[詳細はこちら<click>] ★アウディ、リユースバッテリーを活用した充電拠点「アウディ・チャージング・ハブ」をドイツ・ベルリンに開設……最高出力320kWの急速充電に対応した3番目の充電ハブ、既存の電力インフラをそのまま利用 ★自動運転EVのチューリング、「J-Startup企業」に選出……経済産業省主導のスタートアップ支援施策、「世界の自動車業界進出に向けた高い技術力」などが評価 ★メルセデス・ベンツ、スウェーデンの極寒地で次世代のブレーキシステムをテスト……EVモデルへの使用を見据えた開発[詳細はこちら<click>] ★東洋紡と三菱商事が合弁会社「東洋紡エムシー株式会社」を設立・事業開始……車両の軽量化が可能な高機能樹脂開発など推進 ★西武バス、EVバス2台の運行を4月上旬から開始……[清63] 清瀬駅北口~けやき通り~旭が丘団地系統に導入予定、安全性対策済み

TAG: #THE視点 #インフレ抑制法 #減税
TEXT:TET 編集部
次期MINIクロスオーバーEV版の詳細が公開。航続距離450kmでツアラーとしてのポテンシャルも

現行モデルに比べ、大幅な電動化を達成 独BMWは4月5日(現地時間)、新型「MINIカントリーマン(日本名:クロスオーバー)」の登場を予告するティザー第二弾を公開した。 MINIのラインナップでもっとも大柄なクロスオーバーSUVのMINIカントリーマンは、AWD機構やゆとりあるラゲッジスペースをセリングポイントとして2010年に初代がデビュー。2017年に登場した現行の2代目には、リアアクスルに65kW(88ps)の電気モーターを追加した「MINIクーパーSE カントリーマンALL4」も設定され、日本でも「MINIクロスオーバーPHEV」として511万円(税込)で販売されている。 現在、MINIブランドではハッチバックにフルEVの「MINIクーパーSE」(日本未発売)を設定しているが、それ以外の電動車は限定車を除くと、カントリーマンに設定されるPHEVのみ。それでもグローバルでは既に販売台数の5台に1台は電動車になっているというが、2030年代初頭までにBMWグループ初のフルEVメーカーになるというMINIのブランドプランを実現するためには、次期カントリーマンでのさらなる電動化の進捗が非常に重要なのだ。 先月、新型MINIカントリーマンのティザー第1弾としてイエローで擬装されたプロトタイプのイメージが公開された際、次期型にはフルEVと内燃機関モデルの2種類が設定されることが明らかにされた。今回の第2弾ではこのうち前者のスペックがより詳細に示された。それによると、フルEVは「MINIカントリーマンE」と「MINIカントリーマンSE ALL4」の2グレードが用意され、前者は191hpの最高出力を持つFWD車となる。 一方、上位グレードとなる後者は、前後アクスルにモーターを装備するブランド初の完全電動AWD車となり、一時的なブーストを含めて313hpの最高出力を達成するという。また、カントリーマンSE ALL4は64.7kWhのバッテリーを搭載し、航続距離は約450kmに及ぶとのことだから、街乗りだけでなく遠出もこなす実力派EVとなりそうだ。 >>>次ページ サイズ拡大で居住性がさらにアップ

TAG: #MINIクロスオーバー #クロスオーバー
TEXT:烏山 大輔
日産とホンダが上海モーターショー2023に出展。EVやコンセプトカーを展示予定

中国・上海で開催される「上海モーターショー2023」に、日産自動車株式会社はコンセプトカーの「Max-Out(マックスアウト)」をはじめとする幅広いラインナップを展示することを発表した。 一方、ホンダは、電気自動車「e:N(イーエヌ)」シリーズの第2弾プロトタイプを世界初公開すると発表した。両社とも中国市場向けにデザインされた電動車両や新技術を展示する予定であり、ホンダは二輪車の展示やカスタマイズモデルの展示も行う。上海モーターショー2023は4月18日から27日まで開催される(一般公開日は4月20日から4月27日)。 日産は中国の多様なニーズに応えるために、新型車や世界初公開のコンセプトカー2車種を出展する予定である。コンセプトカーのマックスアウトは、日産の長期ビジョン「Nissan Ambition 2030」の一環として、将来の持続可能で革新的なモビリティを体現するデジタルコンセプトカーとして公開された。今回のモーターショーでは、このコンセプトカーの実車を初めて中国で展示し、優れた操縦安定性や快適性など、新しいドライビング体験を提供することを目指している。 さらに、中国市場向けにデザインされた新たなEVコンセプトカーに加え、EVやe-POWERを搭載したさまざまな電動車両を展示する予定である。日産ブースでは、プレスデーの初日は電動車両、二日目はSUVを中心とした展示を行う。中国向けにデザインされたSUVのコンセプトカーは二日目に公開予定だ。 ホンダは電気自動車「e:N(イーエヌ)」シリーズの第2弾プロトタイプを世界初公開する。ホンダ四輪ブースでは、イーエヌシリーズの第2弾プロトタイプに加え、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、そして電動二輪車を3モデル展示し、中国におけるホンダの電動モビリティラインナップを紹介する。また智能化技術のブースでは、新世代コネクテッド技術「Honda CONNECT 4.0」や全方位安全運転支援システム「Honda SENSING 360」の技術を体験できる。 さらに二輪ブースでは、大型二輪販売チャンネル「Honda DreamWing」に投入する新しいグローバルモデルを中国初公開するとともに、カスタマイズモデルの展示を行うなど、ホンダの多彩な“FUN”を具現化するモデルが展示される予定だ。

TAG: #モーターショー #中国
TEXT:生方 聡
「bZ4X」で世界に挑むトヨタ [トヨタbZ4X試乗記:その1]

EV専用プラットフォームを採用する「bZ」シリーズ第一弾として登場した「bZ4X」に試乗。まずはどんな特徴を持つEVであるのか、価格や販売方法などを含めて探ってみることにしよう。 EVづくりでスバルとタッグを組む 「プリウス」などのハイブリッド車で電動化をリードしてきたトヨタが、新たに開発したEV専用プラットフォーム「e-TNGA」を用いて世に送り出すのが「bZ」シリーズ。その第一弾となるのが、ミドルサイズSUVタイプの「bZ4X」である。 EV専用モデルを開発するにあたって、トヨタはスバルと再びタッグを組み、bZ4Xの兄弟車にあたる「ソルテラ」をスバルが市場に投入しているのはご存じのとおりだ。 bZ4X(とソルテラ)が戦いを挑むのは、いまもっとも熱気を帯びるCセグメントだ。写真で見るかぎりはライバルよりもコンパクトな印象のbZ4Xだが、全長4,690×全幅1,860×全高1,650mmのボディは「日産アリア」や「フォルクスワーゲンID.4」よりもさらに長く、ホイールベースも2,850mmとこのクラスではトップレベルだ。 この長いホールベースの床下には、総容量71.40kWhの薄型の駆動用リチウムイオン・バッテリーが搭載されている。駆動方式はFWD(前輪駆動)と4WDの2種類が用意され、前者はフロントに最高出力150kWの電気モーターを1基搭載する一方、後者は80kWのモーターを前後1基ずつ配置している。一充電走行距離は、標準の18インチ仕様の場合でFFが559km、4WDが512km。オプションの20インチを選ぶと、それぞれ540kmと487kmと短くなる。

TAG: #bZ4X #生方 聡 #試乗
TEXT:岩尾 信哉
EU(欧州議会)、脱炭素に向けて方針転換 2035年以降、合成燃料利用によりエンジン車の新車販売が可能に

欧州連合(EU)の欧州委員会とドイツ政府は3月25日、これまでにEU議会が採択していた2035年でエンジン車の新車販売を禁止する法案について、2035年以降も条件付きで内燃機関(エンジン)車の新車販売を認めることで合意したと発表した。 さらに続く28日に同委員会はエネルギー相の閣僚理事会を開き、2035年以降も「e-fuel」と呼ばれる合成燃料を使用する場合に限り、エンジン車の新車販売を認めることで正式に合意した。 EUは当初、二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガス削減策の一環として、ハイブリッド車を含むすべての内燃機関(エンジン)車を禁止する方針だった。いっぽうで、大規模な自動車産業を抱えるドイツを中心にイタリア、ポーランドなどが反対の意を表明していた。 継続してきた欧州委員会とドイツとの協議 事の経緯を辿っていくと、欧州委員会は2021年、「2035年以降のエンジン車の新車販売禁止」に関して、温室効果ガスの排出削減に向け、ハイブリッド車(HEV)を含むエンジン車の販売を事実上禁止する法案を発表した。EU加盟国と主要機関が2022年に政治的に合意、欧州議会が同年2月に法案を採択したことで、加盟国の正式承認を残すのみとなっていた。 いっぽうで、主要な自動車メーカーが多数存在するドイツが雇用などへの影響を懸念し、承認手続きの最終局面で反対を表明。欧州委員会との協議を続けていた。ここに至って今回の協議の結果、地球温暖化対策としての世界的な脱炭素化に向けて、電気自動車(EV)の普及をリードすることを狙っていたEUは、方針転換を迫られることになった。 なお、今回の合意について具体的な内容は明らかになっておらず、今後、他のEU加盟国も交えた正式な手続きの中で示される予定だ。

TAG: #内燃機関 #合成燃料

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