現行モデルに比べ、大幅な電動化を達成
独BMWは4月5日(現地時間)、新型「MINIカントリーマン(日本名:クロスオーバー)」の登場を予告するティザー第二弾を公開した。
MINIのラインナップでもっとも大柄なクロスオーバーSUVのMINIカントリーマンは、AWD機構やゆとりあるラゲッジスペースをセリングポイントとして2010年に初代がデビュー。2017年に登場した現行の2代目には、リアアクスルに65kW(88ps)の電気モーターを追加した「MINIクーパーSE カントリーマンALL4」も設定され、日本でも「MINIクロスオーバーPHEV」として511万円(税込)で販売されている。
現在、MINIブランドではハッチバックにフルEVの「MINIクーパーSE」(日本未発売)を設定しているが、それ以外の電動車は限定車を除くと、カントリーマンに設定されるPHEVのみ。それでもグローバルでは既に販売台数の5台に1台は電動車になっているというが、2030年代初頭までにBMWグループ初のフルEVメーカーになるというMINIのブランドプランを実現するためには、次期カントリーマンでのさらなる電動化の進捗が非常に重要なのだ。
先月、新型MINIカントリーマンのティザー第1弾としてイエローで擬装されたプロトタイプのイメージが公開された際、次期型にはフルEVと内燃機関モデルの2種類が設定されることが明らかにされた。今回の第2弾ではこのうち前者のスペックがより詳細に示された。それによると、フルEVは「MINIカントリーマンE」と「MINIカントリーマンSE ALL4」の2グレードが用意され、前者は191hpの最高出力を持つFWD車となる。
一方、上位グレードとなる後者は、前後アクスルにモーターを装備するブランド初の完全電動AWD車となり、一時的なブーストを含めて313hpの最高出力を達成するという。また、カントリーマンSE ALL4は64.7kWhのバッテリーを搭載し、航続距離は約450kmに及ぶとのことだから、街乗りだけでなく遠出もこなす実力派EVとなりそうだ。