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バッテリーメーカーの強み
回生ブレーキの強さは、センターコンソールの左手前のスイッチで調整が可能だ。Standardを選ぶと弱めの減速になり、エンジン車でギアを1段落としたときくらいの効きである。強めのLargerでは、感覚的にはStandardの2〜3倍の強さになるが、それでも回生ブレーキだけで走行中の減速をカバーしきれず、状況に応じてブレーキペダルを踏む必要があった。
気になる電費は、信号によるストップ&ゴーはあるものの、比較的空いた一般道を走行したときが7.5km/kWhでなかなか優秀。一方、アダプティブクルーズコントロールを使用して高速道路を100km/h巡航したときの電費は5.6km/kWhで、速度を上げたときの電費の落ちは予想よりも大きめだった。
試乗の途中で、急速充電を試す機会があったが、カタログの最高値が85kWであるのに対し、東名高速・海老名サービスエリアの90kW急速充電器、常磐道・友部サービスエリアのマルチタイプ充電器のいずれでも、最高86kW以上を確認。充電中に「駆動用バッテリー温度制御が作動中」のメッセージが表示され、途中で充電出力は落ちたものの、これまで90kW充電器を利用したなかでは最高速だった。この充電スピードはバッテリーメーカーのBYDならではの強みだろう。
BYD ATTO 3
全長:4,455mm
全幅:1,875mm
全高:1,615mm
ホイールベース:2,720mm
車両重量:1,750kg
前後重量配分:前950kg、後800kg
乗車定員:5名
交流電力量消費率:139Wh/km(WLTCモード)※BYD調べ
一充電走行距離:470km
最高出力:150kW(204ps)/5,000〜8,000rpm
最大トルク:310Nm(31.6kgm)/0〜4,620rpm
バッテリー総電力量:58.56kWh
モーター数:前1基
トランスミッション:1速固定
駆動方式:FWD
フロントサスペンション:マクファーソン・ストラット式
リアサスペンション:マルチリンク式
フロントブレーキ:ベンチレーテッドディスク
リアブレーキ:ディスク
タイヤサイズ:235/50R18
最小回転半径:5.35m
荷室容量:440L
車体本体価格:4,400,000円