後輪のあいだに荷室用の大きな空間を確保。490Lと大容量、かつ二重構造で床下にも物入れが設けられている
セグメントは「ポロとゴルフの中間」
「ID.2allは、前輪駆動を採用する最初のMEB車になります。モジュラーエレクトリックドライブ(MEB)プラットフォームにはすぐれた柔軟性(さまざまな用途に対応する)があります」
フォルクスワーゲン・ブランド技術開発担当のカイ・グリューニッツ取締役は上記のように説明している。
なぜ前輪駆動にしたのか、という私の質問に対して、グリューニッツ氏は下記のように答えた。
「このクルマをポロとゴルフのセグメントにいれたかったのです。そのあいだぐらいに。しかも大きなトランクが欲しかった。490Lのトランク容量を実現しています。そのためには、モーターを後ろから前へと持ってくる必要がありました。加えて、小さくて買いやすくするために、このレイアウトを選択したのです」
では、モーターは? やはり、新開発するのだろうか。
「モーターは特別なものではありません。MEBプラットフォームの、ほかのモデルでも使っているものです」
将来的に、ID.4やID.5に設定されているGTX(2モーターの4WD)などのモデルの予定はあるだろうか。
「前輪駆動だけです。パワーを落としたバージョンも出るでしょう。同時に、スポーティバージョンもやっています。出力についてももう決まっていますが、詳細は次回の楽しみのためにとっておきましょう(笑)」
(後編へつづく)
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