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フォルクスワーゲンID.2allは「大衆のためのBEV」に。300万円台のプライスタグを実現か【前編】


TEXT:小川フミオ
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フォルクスワーゲン ID.2all コンセプトのラゲージコンパートメント 後輪のあいだに荷室用の大きな空間を確保。490Lと大容量、かつ二重構造で床下にも物入れが設けられている

セグメントは「ポロとゴルフの中間」

「ID.2allは、前輪駆動を採用する最初のMEB車になります。モジュラーエレクトリックドライブ(MEB)プラットフォームにはすぐれた柔軟性(さまざまな用途に対応する)があります」

フォルクスワーゲン・ブランド技術開発担当のカイ・グリューニッツ取締役は上記のように説明している。

なぜ前輪駆動にしたのか、という私の質問に対して、グリューニッツ氏は下記のように答えた。

「このクルマをポロとゴルフのセグメントにいれたかったのです。そのあいだぐらいに。しかも大きなトランクが欲しかった。490Lのトランク容量を実現しています。そのためには、モーターを後ろから前へと持ってくる必要がありました。加えて、小さくて買いやすくするために、このレイアウトを選択したのです」

では、モーターは? やはり、新開発するのだろうか。

「モーターは特別なものではありません。MEBプラットフォームの、ほかのモデルでも使っているものです」

将来的に、ID.4やID.5に設定されているGTX(2モーターの4WD)などのモデルの予定はあるだろうか。

「前輪駆動だけです。パワーを落としたバージョンも出るでしょう。同時に、スポーティバージョンもやっています。出力についてももう決まっていますが、詳細は次回の楽しみのためにとっておきましょう(笑)」

(後編へつづく)

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