これまでは運転席の決まった視点からしか見えなかったが
革新的な投影技術により、初めてすべての乗員のためにウィンドスクリーンの全幅に関連する情報を表示することが可能になった、とBMWは主張する。より高い光量とコントラストで非常にシャープな映像をウィンドスクリーンの下端にあるダーク・コート・エリアに表示するという。
そもそもヘッドアップ・ディスプレイはダッシュボードの上面、メーターの裏側から光線を発し、ウィンドシールドの一部に反射した像をドライバーが見るという原理である。
つまり従来の技術では、限られた面積の情報を限られた視点からしか見ることができなかったはずなのだが、BMWは「すべての乗員が同じ情報を見られる」と主張している。これがいったいどういう新技術やコンポーネンツの配置によって実現されているのか知りたいところだ。
BEVならではのレイアウトが影響?
バッテリー電気自動車(BEV)は従来の自動車のようにフロントボンネットの下にエンジンが存在しないため、ダッシュボード周辺には空間が多いのが特徴である。乗員の足元を広くしてパッケージングを改善しているモデルもあるし、ヒョンデ・アイオニック5のように大きな引き出しを助手席前に設けるケースもある。
BMWパノラミック・ビジョンがEV専用プラットフォームであるノイエクラッセに初めて採用される背景にはそういった電気自動車ならではのメリットもあるのではないか。
技術的な詳細は2023年9月5〜10日に開催される「IAA MOBILITY 2023」において、ノイエクラッセとあわせて発表される見込みだ。
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