インタビュー
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「分断はやめて、楽しもうよと(笑)」 モデル3オーナー、石井さんに聞くEVコミュニティ事情


TEXT:曽宮 岳大 PHOTO:曽宮 岳大

敵は身内にいる!?

営業マンという聞く相手がいないからネットコミュニティで質問を投げかけ、結果としてユーザー同士の結束力が高まっているというわけですね。従来型の自動車販売と異なっていたり、コミュニティの役割が大きかったり。そういう変化にも馴染めないと辛いかもしれませんね。

「はい、これまではEVに対して関与度が高いユーザーの方が多かったように思います。でもそれも時間の経過と共に変化していて、テスラの場合でもモデル3とモデルYではユーザー層が違うというか、より新しいモデルYではより“普通のクルマ”として購入されている方が多くなってきていると感じますね。僕がやっている『EVごはん』では、入会時には簡単なアンケートを実施しているのですが、それを見るとテスラのユーザーの方が多く、一方で日産リーフは日本で一番売れているにも関わらず意外と参加者数が少ないんです」

 

その結果についてはどのように分析されていますか?

「たぶんリーフを選ばれる方はEVに乗って、それまでのカーライフとの違いを楽しもうとかそういう視点ではなく、ガソリン車の代替えとして普通に使われる方が多いのではないかと思います。趣味性やカーライフを楽しもうという方は少ないのかもしれません。アイオニック5の方は結構入会されています」

年齢層の分布はいかがですか?

「そこはこれといった顕著な傾向はないと思います。結構年齢層はばらついていて、若い方もいらっしゃいますし、奥さまと悠々自適に日本中を旅されているご年配の方もいらっしゃいます。年齢はあまり関係がない印象ですね」

 

『EVごはん』についてお聞きしたいのですが、そもそも立ち上げられた想いや経緯について教えていただけますか?

「『EVごはん』の立ち上げの原点として、EVに対して『充電時間がかかる』とか『長距離移動には使えない』等のマイナスなイメージを抱いている方がまだまだ少なくないなか、実際にEVのオーナーとなりEVライフをスタートさせたところ、『そんなことはないのでは?』という気持ちになりました。そして、ネガティブな部分を補ってあり余る“新しい体験” を、もっと発信できる場が必要だと感じたんです」

 

>>>次ページ ネガを楽しみに変えようと『EVごはん』を開設

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