#燃料電池車(FCEV)
TEXT:福田 雅敏、ABT werke
東京R&D、国産初のFCEVスポーツ・モデルの開発を発表……デイリーEVヘッドライン[2023.05.25]

「人とくるまのテクノロジー展」にて設計画像を公開 来年のプロトタイプ完成に大きく期待 【THE 視点】東京アールアンドデー(R&D)は5月24日、「人とくるまのテクノロジー展 2023」にて、FCEV(燃料電池車)スポーツ・コンセプトを発表した。 公表された諸元は、全長4,320mm×全幅1,800mm×全高1,180mm。重量は1,300kg。最高出力200kW(272ps)のモーターに、最高出力80kWのFC(燃料電池)スタックを組み合わせる。 現在も開発・設計を進めており、今後は実車の製作に向けたフェーズに移るという。開発が順調に進めば、来年のこの展示会にてプロトタイプがお披露目できる見込みとのこと。 東京アールアンドデーは、2000年にホンダのエンジンを積んだ「VEMAC」という2人乗りの軽量のスポーツカーを発表し、その後少量生産・販売した。 今回の展示会には、その「VEMAC RD200」をレストアし参考出品している。あれから20年以上経ち、次世代のスポーツカーとしてFCEVを選択した。 実車のFCEVスポーツ・コンセプトが発表されれば、国内初のFCEVスポーツ・モデルとなる。実車のお披露目を期待したい。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★ケータハム、「EVセブン」を発表……往年のスタイルで電動化、最高出力179kW(243ps)[詳細はこちら<click>] ★★BMW、新型5シリーズ・セダンのEV「i5」を本国で発表……「eDrive40」と「M60 xDrive」を用意、「M60」の最高出力は442kW(601ps)[詳細はこちら<click>] ★★オペル、コンパクトEV「コルサ・エレクトリック」を発表……最高出力115kW(156ps)、「ボグゾール」ブランドにも導入 ★★BMW、「i7 eDrive50」の登場を予告……「i7」の新バージョンで夏に登場予定、本国で自動認証の充電システムも稼働へ ★アイシン、EV用超効率モーターを開発……従来の電磁鋼板モーターと比較してロスを半減、3%の電費向上が可能 ★モリタホールディングス、EVのゴミ収集車を発表……「三菱ふそう eキャンター」ベース、2023年度中に販売予定 ★ユアスタンド、遠隔制御可能なEV用充電システムを開発……電力逼迫時に出力調整、充電器はウォールボックスの「パルサー・プラス」(最高出力8kW) ★ユアスタンド、「テスラ・モデル3」対応の充電器をニッパツパーキングシステムズの機械式駐車場に導入…… 専用アプリにて分単位の決済が可能 ★スウェーデンのボートメーカーのカンデラ、水中翼船「C-8」ポールスター・エディションに「ポールスター2」のバッテリー・充電システムを搭載 ★TDK、EV用ワイヤレス給電システムを「人とくるまのテクノロジー展」に出展……センターコンソールなどに搭載可能な薄さ0.76mmの無線給電用コイル ★ボルボ、新型EV「EX30」のCO2削減量が「XC40」より25%削減と公表……これまでの全モデルの中で最小排出量 ※ 「人とくるまのテクノロジー展 2023 」……パシフィコ横浜(YOKOHAMA横浜市西区)にて5月24日(水)〜26日(金)に開催

TAG: #THE視点 #コンセプトモデル #燃料電池車(FCEV)
TEXT:烏山大輔
ヒョンデ、680ps、0-100km/h加速4秒以下のN Vision 74 Conceptを発表

ヒョンデは5月20日、初参加となった世界三大クラシックカーイベントであるコンコルソ・デレガンツァ・ヴィラデステ2023において、N Vision 74 Conceptを披露した。同車は1974年の「ポニークーペコンセプト」にインスパイアされたデザインの車体に水素燃料電池パワートレインを搭載したコンセプトカーだ。 FCEVスポーツカー N Vision 74 Conceptは、「バッテリー、モーターと水素燃料電池システムの長所を組み合わせた、独自の水素燃料電池ハイブリッドアーキテクチャーを中心に開発された」と謳われる。 後輪に左右独立型のデュアルモーターを搭載し、出力680ps、0-100km/h加速は4秒以内を標榜する。フロントには85kWの水素燃料電池スタック(FCスタック)、ドライバーとパッセンジャーの間には62kWhのリチウムイオン・バッテリー、リアには2.1kgの水素タンクを搭載し、約600kmを走行可能、などのスペックも発表された。 「74年」と「現在」が同居するデザイン 1974年の「ポニークーペコンセプト」をベースにしているだけあって、ヘッドライトがボンネット前端よりも奥まっていたり、ヘッドライト下端とバンパー上端の間にあるパネルの分かれ目から始まりそのままリアバンパーにつながる黒いラインなど、デザイン的な特徴を踏襲している。太めのBピラーと2ドアクーペとしては大きめのクオーターガラスも伝統を受け継いだものだ。 そして現在のヒョンデデザインのアイコンとなるピクセルが前後のライトやリアフォグランプにきちんと反映され、新たに装備されたGTウィングやリアディフューザーが最新スポーツカーの要所をおさえている。 個人的には初代(CSP311)や5代目(S13)のシルビアやデロリアンを彷彿とさせながらも、パワートレインは最新というギャップを持つ、とても個性的な1台になっていると思う。 BEVが幅をきかせ、ゆえに空力を突き詰める滑らかなデザインが多い昨今において、角と出っ張りばかりで空力をあまり考えていないように見えるデザインであることも面白い。

TAG: #コンセプトカー #燃料電池車(FCEV)
TEXT:福田 雅敏
水素燃料電池(FC)を世界に誇る先端技術に……現役EV開発エンジニアが「ホンダ・クラリティFUEL CELL」を愛用して実感した燃料電池の可能性(後編)[THE視点]

[前編]では、実際に筆者が乗る「ホンダ・クラリティFUEL CELL」の印象を中心に、ランニングコストはどのくらいかかるかを示した。そこで示したものは、車両が悪いわけでは断じてなく、整備がまだまだ整っていない水素インフラ全体の問題を内包している。[後編]では、現在の水素ステーションの問題などに触れつつ、水素社会の未来について簡単に考察してみたい。 採算度外視が実情の水素ステーション運営 日頃から燃料電池車(FCEV)に乗っていて感じるのは、水素ステーションのインフラ整備の問題だ。筆者の走行パターンでは、水素を満充填時の航続可能距離が450~500kmと表示される。これだけであればガソリン車と遜色なく思われるが、ステーションの少なさが問題なのである。ガソリンスタンド、EVステーションの数はいずれも3万ヵ所前後であるのに対して、水素ステーションは4月現在170ヵ所程度である。 高速道路に至っては、5月現在1つもないのだ(現在、東名高速足柄SAに建設中)。筆者の通勤ルートは片道50kmあるが、その間にあるのは、通勤ルート近辺に3ヵ所である。少し遠くに行ってようやく2ヵ所。東京・神奈川エリアでこの状況である。 さらに開店時間にも制限がある。10時~16時まで・13時~18時までという開店時間で、全部のステーションがいつでも使えるわけではないのである。おまけに日曜はステーションが休みの場合も多い。 ただ、店側のやる気がないわけでは決してない。実際に店員さんに話を聞くと、1日に充填に訪れるFCEVは10台程度だという。1台5,000円の料金と計算しても1日5万円しか売り上げがないことになる。これでは水素ステーションが増えないのも納得がいくというものだ。 ちなみにだが、水素充填の渋滞を経験したこともある。都内のとある水素ステーションでの話だが、2台あるディスペンサーのうち1台が故障。その1台をFCバスが使用していた。FCバスは充填量が多いため時間がかかる。1台にかかる時間は約20分。このバスの後にもう1台FCバスの予約が入っていたため、都合40分待つことになった。 その時間ももったいないので、先に40分ぶんの用事を済ませてからステーションに戻ると、FCバスの充填は済んでいて「ミライ」が充填をしていた。そしていざ自分の番になると、先にタンクローリーからステーションに水素を充填するという。それに要する時間が50分。偶然に偶然が重なった例だが、このように長時間待たされた経験があった。 このようなリスクを考え、筆者は航続可能距離が200kmを切ると水素の充填を考えるようにしている。加えて言うなれば、FCEVは“水欠”になったら終わり。ロードサービスを呼んだとしても、水素ステーションが開いていないことには五里霧中となってしまうのだ。 実際にFCEVが必要な現場で車両が水欠寸前になり、水素を求めた挙句200kmも離れた場所までレッカーされたという冗談のような実話もある。もし夜中に水欠となれば目も当てられない状況になるだろう。運良く自宅まで辿り着けたとしても、そこには水素はないのだ。EV用充電器の設置が世界から比べて遅れている日本だが、FCEVの視点から比べると、羨ましいほどのインフラが整っているように見える。

TAG: #THE視点 #水素インフラ #燃料電池車(FCEV)
TEXT:福田 雅敏
FCEVは実用的だが一般普及はまだ早いか……現役EV開発エンジニアが「ホンダ・クラリティFUEL CELL」を愛用して実感した燃料電池の可能性(前編) [THE視点]

筆者は現役のEV開発エンジニアであるが、実はプライベートでは「ホンダ・クラリティ FUEL CELL」に乗るFCEVユーザーである。「クラリティ」に乗り始めてまだ日は浅いのだが、実際にFCEVに乗ることで見えてきた水素エネルギーの現実もある。今回はFCEVの利点と課題をユーザーの視点で話してみたい。 走り心地はEVそのもの 「ホンダ・クラリティ FUEL CELL」は、2016年に販売された。国内ではリース販売専用モデルだったこともあり、非常に希少なモデルと言われている。販売台数は、国内では500台程度で、海外も含めると1,900台程度と言われている。 筆者の場合、席を置く「東京R&D」がリースしている車両を使用している。筆者は2013年頃よりFCEVに興味を持ち始め、2018年からFCEVトラック・バスの開発にも携わり、FCEVの可能性を色々と学んできた。こうして日常の足として使用することで、ユーザーの立場からもFCEVについて理解を深めたいと考えている。ちなみに90年代にも「トヨタ RAV4EV」、初代「プリウス」を日常の足に使用し、新しいパワートレインの車を試してきた。 まず、クラリティのスペックを簡単に紹介する。全長4,915×全幅1,875×全高1,480mmで空車重量が1,890kg。最高出力130kW(177ps)/最大トルク300Nm(30.6kgm)のモーターに、最高出力103kWのFCスタックを搭載。141Lの水素用タンクを備え、航続距離は750km(JC08)となっている。 デザインは好みもあると思うが、かなり凝った造形で、特にフロントヘッドライト周りとリアサイドのスパッツ、室内とトランクとの間にガラス窓を設けるなど、内外ともにかなり作り込まれている。 走りはEVそのものであり、言われなければFCEVだとは誰も気づかないと思う。「クラリティ」の場合、最近のEVのように高出力のモーターによる発進加速を争うようなモデルでもないので、それほど強烈なEV感は味わえないが、SPORTモードを使えばそれなりに速く走れる。1,890kgもある車体だが重さは感じない。高速道路を多用する筆者だが、高速域での静粛性も高く快適である。 ただ、車格が少し大きいので取り回しが悪いのと、水素タンクがリアシート下とトランクに置かれているので、トランクの使い勝手が悪いのが難点である。そのほか装備面では、バッテリー式EVのように、FCから外部へ電気を供給できる可搬型外部給電機もあるのだが、120万円程度するので導入は見送った。

TAG: #THE視点 #クラリティFUEL CELL #燃料電池車(FCEV)
TEXT:福田 雅敏、ABT werke
ヤマト運輸など、FCEV大型トラックの実証実験を開始……デイリーEVヘッドライン[2023.05.19]

ヤマト運輸/アサヒグループ/ネクスト・ロジスティクス・ジャパン/西濃運輸の計4社が参画する大規模実証 短時間充填が可能な水素は物流に有効と判断 【THE 視点】ヤマト運輸/アサヒグループジャパン/西濃運輸/ネクスト・ロジスティクス・ジャパンの4社は5月17日、FCEV(燃料電池車)大型トラックの走行実証を開始すると発表した。FCEV大型トラックの走行は日本初だという。 本実証には、トヨタ自動車と日野自動車が共同開発した車両(「日野プロフィア」がベース)を使用する。各社の実際の輸送業務及びルートに使用し、水素燃料活用の可能性と実用性の検証を行う。 実証に用いるFCEV大型トラックの航続距離は約600km。トヨタの技術をベースに大型車用に最適化した燃料電池(FC)を2基搭載。高圧水素タンクも新開発のものを6本、さらに来年予定されている高速水素充填規格にも対応可能な水素充填口を装備している。 発表内容によれば、国内商用車全体の温室効果ガス排出量は、全体の約7割を大型トラックが占めているとのこと。特に幹線輸送に使われる大型トラックは、十分な航続距離と積載量、短時間での燃料供給が求められるため、エネルギー密度の高い水素を燃料とするFCが有効であると判断したようだ。 当初、この実証試験は2022年春に開始と発表されていたが、1年遅れての出発となった。時を合わせたかのように、いすゞとホンダもFCEV大型トラックの共同実証を先日発表している[詳細はこちら]。これで日本国内でのFCEV大型トラックの開発が一気に走り出した形だ。 今回の発表で目に止まったのは、「高速水素充填規格」に対応することだ。車両が大型になれば水素充填量も多くなり、充填に時間が掛かるようになる。どれほど高速化するかは不明だが、もしかしたら国内レースの「スーパー耐久シリーズ」に出場している水素エンジンの「GRカローラ」を通して開発された急速充填技術が応用されているのかもしれない。 FCEVに乗る筆者は水素充填の際に、先行するFCEVバスの充填完了を20分待ったことがある。それが緩和されるということで、FC界隈の技術開発の進化を実感した。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★ヒョンデ、東京都江東区に納車拠点「Hyundai Mobility Lounge 東京ベイ東雲」をオープン……「A PIT オートバックス東雲」内に開設、試乗や購入相談も可能[詳細はこちら<click>] ★★ボードリー、自動運転レベル4(運転者を必要としない自動運転)対応のEV「ミカ」を国内導入……茨城県境町が2023年度中に導入、障害物回避機能も搭載 ★★東京R&D、FCEVスポーツコンセプトを「人とくるまのテクノロジー展」にて公開……「VEMAC RD200」の次期型を想定 ★ジヤトコ、トランスミッション付きのモーター一体型駆動装置(イー・アクスル)を「人とくるまのテクノロジー展」にて世界初公開……並行軸タイプのイー・アクスルも ★テラモーターズ、栃木県那須塩原市にEV充電器を大規模導入……市役所や黒磯公民館など公共施設を中心に計100基 ★ステランティス、空飛ぶクルマに出資……全電動垂直離着陸(eVTOL)機開発のアーチャー・アビエーションに最大1億5,000万ドル ★ボルボ、「EX30」の安全機能を一部公開……ドア開放時に警告音、後続の自転車とのドアの接触を防止 ★BMW、EV船「THE ICON」を「第76回カンヌ映画祭」にて発表……走行中は船体が浮き上がる水中翼船方式、最高速度は55km/h ★NITTOKU、モーター一体型駆動装置(イー・アクスル)用ヘアピンモーターの生産ラインを受注……中国のモーターメーカーより20億円分 ★ヒョンデ、「Hyundai Mobility Lounge 東京ベイ東雲」で試乗会を開催……5月20日(土)・21日(日)の2日間、「アイオニック 5 ラウンジAWD」と「同リミテッド・エディション」を用意 ★テスラ、軽井沢で試乗会を開催……5月27日(土)・28日(日)に「軽井沢・プロンスショッピングプラザ」<長野県軽井沢町>にて、「モデルY」「モデル3」を用意 ★アイシン、「イー・アクスル」や「回生協調ブレーキ」などを「人とくるまのテクノロジー展」に展示 ★ヤマハ、「出川哲朗の充電させてもらえませんか?」を再現したレンタルサービスを実施……TV番組と同カラーリングの「E-ビーノ」とヘルメットを貸し出し、代官山エリアと伊豆大島で展開 ※ 「人とくるまのテクノロジー展 2023 YOKOHAMA」……パシフィコ横浜(横浜市西区)にて5月24日(水)〜26日(金)に開催

TAG: #THE視点 #商用EV #燃料電池車(FCEV)
TEXT:福田 雅敏、ABT werke
いすゞ、ホンダとともにFCEV大型トラックを開発……デイリーEVヘッドライン[2023.05.16]

ホンダの燃料電池をいすゞの大型トラックに搭載 大型車対応の水素ステーションの整備にも期待 【THE 視点】いすゞ自動車は5月15日、大型のFCEV(燃料電池車)トラックの燃料電子システムの開発・供給パートナーを本田技研工業(ホンダ)に決定し、両社で基本合意書を締結したと発表した。このFCEV大型トラックは、2027年をめどに市場に導入予定だという。 両社は、2020年1月にFCEV大型トラックの共同研究契約を締結し、燃料電池の大型トラックへの適合性や車両制御など基礎技術基盤の構築を進めている。 モニター車を使った公道での実証実験を2023年度中に開始予定で、共同研究で得られた経験や知見を市販車へとフィードバックし、FCEV大型トラックの実用性を高めていくという。 実は今年3月に行われた「FC-EXPO」のホンダのブースでは、既にこの写真の大型トラックの走行シーンがムービーで流れていた。 筆者もFCEVに乗るが、FCEVは何といっても充填時間の短さが大きなメリットだ。EVの急速充電と比較して単純計算で1/10程度の時間で済むだろう。特に大型トラックになれば、大容量の電池を搭載するEVに比べればはるかに短い時間で水素を充填できる。そのため物流業界では、FCEVとの相性が良いと思われる。 トヨタは先日、アメリカやオランダの大型トラックメーカーとFCEVトラック開発で提携を発表したばかりだが、日本国内ではホンダがいすゞをパートナーにした。燃料電池の業界では、アライアンスが欠かせないようである。あとは、大型車に対応した水素ステーションの整備が課題となるだろう。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★アウディ、全国のホテル・旅館にEV充電器(アウディ純正の最高出力8kWタイプ)を設置へ……「全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会」とパートナー契約、2023年末までに50ヶ所計100基のEV充電器を無償で導入[詳細はこちら<click>] ★★DMM、EV充電事業に参入……「DMM EV CHARGE」を開始、商業施設・宿泊施設・公共施設・マンション等で開始、設置費用無料のプランや売電プランも用意 ★CJPT、東京都で商用電動車普及に向けて大規模な社会実装……EVやFCEVの商用車を500台導入、充電タイミングなども検証 ★BMW、製造設備に電気加熱硬化炉を導入……従来のガスから置き換えCO2を削減、EVの需要と製造規模の拡大にも対応 ★リョービ、「人とくるまのテクノロジー展2023 YOKOHAMA」に出展……EV向けのイー・アクスル・ケース/バッテリー・ケース/モーター・ケースなど展示 ★ユビ電、東急不動産の新築分譲マンション「ブランズ千代田富士見」<東京都千代田区>のEV充電サービスに「WeCharge」が採用……38%の区画にEV用充電器を実装 ★パナソニック、パワー半導体の発熱影響を緩和する部品を発表……高熱伝導性多層基板用フィルム「R-2400」を開発、電源部・駆動部の小型・軽量化にも寄与

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TEXT:福田 雅敏、ABT werke
ファミリーマート、配送用FCEVトラックを30台導入へ……デイリーEVヘッドライン[2023.05.12]

FCEVトラックによるコンビニ配送が拡大 6年の継続運用を実施する大規模実証 【THE 視点】ファミリーマートは、小型FCEV(燃料電池車)トラックを使用した配送の実証実験を、5月15日から福島県郡山市にて、同16日から東京都府中市・調布市を中心とした店舗で実施する。 6月以降は、東京都八王子市/日野市/江戸川区葛西を中心とした店舗配送でも開始する。さらに、2025年度までに東京都と福島県にて、FCEVトラックを約30台に拡大する予定だ。 実証に使われるトラックは、ローソンも導入した「いすゞ・エルフ」をベースにしたFCEV小型トラック(最大積載量3トン)で、航続可能距離は約260km(JE05モード相当)。 今回の走行実証は、お弁当やおむすび、サンドイッチなどの中食を中心とした1日3便の店舗配送コースで実施するという。 先日の5月09日付けのEVヘッドライン内、ローソンのFCEVトラックの記事[詳細はこちら]でも触れたが、コンビニ配送は1日3便が平均的な回数だという。 決められた配送に間に合わせるためには、バッテリー式のEVトラックでは、十分な充電時間が取れないケースもある。それを見越してのFCEVの導入実験であると推測されるが、30台という数は、実験の範疇を超える規模だ。 走行実証は、各車両とも実運用開始から6年間継続して実施する予定。プロの現場で長期間使用することで、耐久性などの課題が洗い出せ、国産FCの技術力の底上げにつながるのではないだろうか。 またファミリーマートは、すでにEVトラックの実証を昨年から行っていたり、敷地内への充電器の設置も最大700店舗まで拡大するなど、電動化に非常に積極的である。 今回のFCEVトラックの取り組みは、コンビニ業界のみならず、小売業全体の配送に好影響を与えることができると非常に期待している。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★ホンダとGSユアサ、合弁契約の締結で新会社「株式会社Honda・GS Yuasa EV Battery R&D」を設立……リチウムイオン・バッテリーの開発と生産を推進 ★ボルボ、EVの高級SUV「EX90」にバウアー&ウィルキンスの高品質オーディオを採用……オーディオ専門のエンジニアが車両に最適化、25個のスピーカーによる3Dサラウンド ★HIOKIとマクニカ、自動運転EVバスの実証実験……HIOKI本社工場(長野県上田市)にて運行準備を開始、上田市ほか上田バスなどの交通機関も協力 ★モーション、EV導入計画を支援する自治体・法人向け「EVシフトシミュレーションサービス」を開始……車種とバッテリーのサイズについても指南 ★テスラ・オーナーズ・クラブ・ジャパン(TOCJ)、全国ミーティングを開催……5月28日(日)、「かずさアカデミアホール」 <千葉県木更津市>にて ★日産、北海道登別市や東京都武蔵村山市とEVの活用で連携……災害時発生時に避難所にてEVを無料貸与するなど ★秋田県内にて水素などのサプライチェーンを構築へ……「あきた次世代エネルギーコンソーシアム」設立、秋田大学理工学部/秋田いすゞ/大日本コンサルタントなど計7社が参画 ★小型近距離電動モビリティのウィール、全国の「WHILL」取り扱いディーラー100社とアライアンスを締結……統一の手引を設けて免許返納の高齢者をサポート、元プロレスラーの武藤敬司さんと長州力さんも愛用をアピール

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TEXT:福田 雅敏、ABT werke
ローソン、配送トラックに「いすゞ・エルフ」のFCEVを導入……デイリーEVヘッドライン[2023.05.09]

10分でBEVの充電1時間相当以上のエネルギーを充填 配送間隔の調整の必要がないFCEVはトラックにこそ有用か 【THE 視点】ローソンは5月2日、トヨタといすゞが共同開発した燃料電池車(FCEV)の小型トラックを、福島県本宮市と東京都大田区の配送センターに導入すると発表した。今回は各地区1台ずつの導入となる。 福島県の配送センターに、FCEVの小型トラックを導入するのは今回が初。ローソンは今後、FCEVによる配送エリアを順次拡大していくという。 車両は、いすゞの「エルフ」がベース。全長6.92mのボディに、最大積載量2,850kgを確保。航続距離は約260kmになるという。ローソンから直接の言及はなかったが、トヨタといすゞなどが参画する商用FCEVの開発団体「CJPT(コマーシャル・ジャパン・パートナーシップ・テクノロジーズ)」のロゴが車体側面に描かれている。 水素搭載量は約10kgということで、筆者が乗る「ホンダ・クラリティFUEL CELL」のちょうど2倍。充填時間は10分ぐらいと推定できる。この航続距離分をBEVの充電で考えると、おそらく急速充電を用いても1時間では終わらないはずだ。 FCEVの最大の特徴は充填時間の短さ。コンビニは1日3回配送を基本としているので、バッテリー式EV(BEV)ではまとまった充電時間を確保するのが難しい。トラックとともに配送の現場からFCEVの良さが見直され、普及につながることを期待したい。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★日産、3車種のEVが東京都のZEV車両購入補助金「自動車メーカー別の上乗せ補助対象」に……「アリア」「リーフ」「サクラ」が10万円の上乗せ補助に[詳細はこちら<click>] ★★HWエレクトロ、お台場にショールームを開設……the SOHO(東京都江東区)の1階にて「エレモ-K」「エレモ-L」を展示[詳細はこちら<click>] ★ダイムラー・トラック、メルセデス・ベンツのEVトラクターヘッドをドイツの公道でテスト……ドイツの配送企業DHLとともに350km/日の輸送テスト、2023年秋に販売開始 ★ボルボ・トラック、FCEVトラックの公道テストを実施……極寒の北極圏でもテスト、ダイムラーと共同開発のFCを搭載 ★伊丹市交通局、EVバス導入イベントを開催……5月13日(土)にイオンモール伊丹昆陽・駐車場(同市内)にて、車両電源を使用したステップライトの展示など ★小型EVメーカーのイコマ、折りたたみEVバイク「タタメルバイク」の先行オーダーメイド販売を開始……「ホンダ・モトコンポ」似のモデル、ボディのサイドパネルのデザインをオーダー可能

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