グッドウッド2025の出展概要にしれっと載っていた新型EV ホンダの英国現地法人であるホンダモーターヨーロッパ・リミテッドが、現地時間の6月16日(月)10時に7月10~13日まで英国のウエスト・サセックス州で開催されるグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2025(以下、グッドウッド)の出展内容に関して、プレスリリースを発信した。 グッドウッドは英国のみならず、世界を代表するモータースポーツを中心とした自動車の祭典として高名で、現役から歴史的な二輪・四輪の名車までが展示されるだけでなく、主催者であるリッチモンド公爵が所有する広大な私有地内に設けられたヒルクライムコースを使ってタイムアタックが行なわれるほか、レーシングコースでレース競技を行なうなど、「動く博物館」としての魅力にあふれている。 そのような催しだから、当然モータースポーツに関わる車両の展示が中心なのだが、近年はメーカー自らの出展が熱を帯びており、新型市販車両やコンセプトモデルのお披露目の場にもなっている。 そのグッドウッド2025でホンダは、2026年からグローバル市場への投入を予定している四輪EV「Honda 0 SUV」のプロトタイプを欧州地域で初公開する。 そして、今回のリリースで初めてその存在が明かされた新たな小型EVのコンセプトモデル「Super EV Concept(スーパーEVコンセプト)」が、このグッドウッドで世界初公開されるというのだ。 ヒントはたった1枚の画像とAセグメントであること 詳細はベールに包まれるものの、スーパーEVコンセプトについてホンダはリリース内で次のようにコメントしている。 「Super EV Conceptは、HondaらしいFUNを追求したAセグメントの小型EVで、使い勝手の良さとHondaならではの『操る喜び』の両立を目指してデザインされました。小型ならではの軽快でキビキビした走りをベースに、高揚感をもたらす走りを実現したモデルです」 「今後のグローバル展開も視野に入れ、今回のイベントに先駆け、目を引く紫の擬装を施したテスト車両で、すでに英国で走行試験を行っています」 スーパーEVコンセプトについて、リリースに添付された画像は英国の街なかを走る1枚の画像だけ。あまりにも正体がはっきりしないため画像を拡大してみた。すると、ボディデザインは日本の軽自動車「N-ONE」に似通っているように見受けられるが、比較対象車がいないので本当にこれがN-ONEをベースとしたEVだとも言い切れない。 果たしてその真の姿、サイズ感はいかほどだろうか。そしてホットハッチ好きが多いと言われる英国で、あえて公衆の面前で走行試験を行っている理由とは。ホンダが5月に開催した「2025ビジネスアップデート」で年内発売予定とアナウンスしたN-ONEベースのEVとの関連性は? などなど、いろいろと想像力を掻き立てられるEVコンセプトカーだ。 そしてホンダは、全長1.16マイル(1.856km)のヒルクライムコースでスーパーEVコンセプトを走行させることを明言している。昨年の同イベントでコンセプトモデルを発表した「プレリュード」プロトタイプや、「シビックタイプR アルティメットエディション」、二輪の「ゴールドウィング」などホンダの多様な車両が出走するなかで、このスーパーEVコンセプトがどのような走行を見せるのか、いまから楽しみだ。