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TEXT:TET 編集部
日産アリアが南極点に到達! 遂にPole to Poleプロジェクトがゴールへ

3万km以上を走り切ったアリア 日産自動車は、北極から南極までを電気自動車で走破する世界初のチャレンジに成功。冒険家のクリスとジュリーのラムジー夫妻が運転する日産アリアが、ゴールである南極大陸の南極点に到達したことを発表した。 およそ10カ月前、1823 年時点の北磁極から始まった冒険は、北アメリカ・中央アメリカ・南アメリカのさまざまな地形を3万km以上走行。このような遠征を完走できたのは、EVのみならず自動車としても初めての記録となる。 過酷な気温や高地の厳しい環境のなかを完走したアリア e-4ORCEは、標準仕様のパワートレインとバッテリーを搭載。また、極地移動のスペシャリストであるアークティック・トラック社によって39インチのBFグッドリッチタイヤを装着するなどのカスタマイズが施されている。 ラムゼイ夫妻は2017年に1万kmに及ぶモンゴル・ラリーに日産リーフで参戦し、EVとして初めて完走。そして北極から南極までをEVで走行するPole to Poleプロジェクトの構想を始めた。このプロジェクトによってEVにより高い関心を集め、充電インフラの礎を作ることができるかもしれないと考えた夫妻は、志を同じくするパートナーからのイノベーションや協力を得てこの遠征を実現。 クリス・ラムゼイ氏は「いま、自分が南極点にいることが信じられません。この遠征は何年もかけて計画してきたのですが、成功した実感がまだありません。想像以上に厳しかったことは確かですが、EVの素晴らしい性能には常に全幅の信頼を寄せてきましたし、私たちの日産アリアなら、どんな厳しい状況にも立ち向かっていけると信じていました。このPole to Poleのチャレンジが世界中の人に届き、日常生活でEVを使うための後押しができたなら、本当にうれしく思います」とコメント。 ジュリー・ラムゼイ氏は、「素晴らしい旅になりました。新しく出会った友人にも、私たちが受けたサポートにも感謝しています。Pole to Poleの遠征は、当初、クリスと私のふたりだけでスタートしましたが、いまでは何千人もの親切で前向きな人々に支えられる探索チームとなりました。これらのサポーターは、ひとりひとりが世の中に変化を起こして、EVのワクワクを分け合いたいと考えているのです」と述べた。

TAG: #Pole to Poleプロジェクト #アリア
TEXT:TET 編集部
レンジローバー初のEVモデルが登場! ティーザー画像と動画を公開

もっとも静かで洗練されたレンジローバーを開発 2023年12月13日(現地時間)、ランドローバーは、レンジローバー初となる電気自動車モデル「レンジローバーエレクトリック」のティーザー画像および動画を公開。 同時に「レンジローバーエレクトリック」の予約を優先的に案内するプライオリティアクセスの登録サイトをオープンした。 「レンジローバー エレクトリック」は、極端な温度環境、あらゆる気候条件、どんな地形にも対応する走破能力、850mmの渡河水深を確保すべく、現在、プロトタイプを使ってテストを行なっているという。 エンジニアたちは、史上もっとも静かで洗練されたレンジローバーを開発するという目標を掲げ、独自のアクティブ・ロードノイズ・キャンセリング・システムとサウンドデザインに加え、モダンラグジュアリーを体現するEVならではの静穏で快適なキャビンを実現。 800Vのアーキテクチャーを採用し、公共充電ネットワークでの急速充電に対応する(欧州仕様)。 また、簡単な充電、エネルギーパートナーシップ、無線通信でソフトウェアのアップデートができるSoftware-Over-The-Air(SOTA)、航続距離を最大化する技術などシームレスなEVエクスペリエンスを提供。 レンジローバーの模範的なデザインを踏襲しながら、EVモデルならではの先進的なルックスを実現している。ぜひティーザー動画で確認してほしい!

TAG: #EV #SUV #エレクトリック #レンジローバー #電気自動車
TEXT:TET 編集部
日産が7車種に90周年記念車「90th Anniversary」を設定

90周年の特別感を演出するデザイン 日産自動車は創立90周年を記念して、電動車両7車種に「90th Anniversary」を設定した。 「リーフ」、「セレナ」、「ノート オーラ」は2023年12月14日(木)、「サクラ」は2023年12月19日(火)、「ノート」は2024年1月下旬より発売、「エクストレイル」、「キックス」については2024年春の発表を予定している。 サクラ 90th Anniversaryは、カッパーのルーフサイドステッカーを配し、ブラックカラーにカッパーストライプがデザインされたドアミラーを装備する。足もとには専用の14インチブラックアルミホイールを装着。 シートには「90th Anniversary」専用の素材として、高い耐久性を持ちながらナッパレザーのような触感を持つ合成皮革素材「テーラーフィット」を採用し、包み込まれるような乗り心地を提供する。ベースグレードはXで価格は税込み265万8700円。 リーフ 90th Anniversaryはフロントバンパーにカッパーのフィニッシャーを配し、ブラックカラーにカッパーストライプがデザインされたドアミラー、専用17インチブラックアルミホイールを装着。シートは「90th Anniversary」専用のクリスタルスエードと革のような見た目と手触りながら高い耐久性と耐水性を持ったレザレットのコンビネーションシートを採用。 また、60kWhバッテリーを搭載するe+には、「インテリジェント アラウンドビューモニター」や「インテリジェント ルームミラー」、「プロパイロット」を始めとした各種運転支援技術を標準装備する。価格はベースグレードXV セレクションが税込み441万2100円で、e+ Xが税込み558万4700円。 ノート 90th Anniversaryは、先日マイナーチェンジを発表した「ノート」をベースに、フロントのデジタルVモーショングリルをカッパー色へ変更。カッパーストライプの入ったブラックドアミラー、メーカーオプションの16インチアルミホイールをブラック化し、標準装備した。 シートは「テーラーフィット」にカッパー色のステッチを施し、特別感を演出する。価格はベースグレードXが税込み240万9000円で、X FOURが税込み269万600円。 ノート オーラ 90th Anniversaryはフォグランプフィニッシャーをカッパー色化し、カッパーストライプの入ったブラックドアミラー、専用17インチブラックアルミホイールを装着。 シートは「テーラーフィット」にカッパー色のステッチを施し、より一層上質な空間を演出する。価格はベースグレードGが税込み280万9400円で、G FOURが税込み306万7900円。 セレナ 90th Anniversaryはラジエーターグリル上部のフィニッシャーをカッパー色化するとともに、カッパーストライプの入ったブラックドアミラーと、スモーククリアの16インチのアルミホイールを装着。 シート地には、カッパーステッチを施したブラックの合成皮革素材を採用する。ベースグレードはe-POWER ハイウェイスターV(乗車定員8人)で価格は税込み377万9600円。

TAG: #90th Anniversary #特別仕様車
TEXT:TET 編集部
「DMM EV CHARGE」が「NACS」と「CHAdeMO」の両規格に対応したダブルコネクタ急速充電器を導入できる「0円プラン」の提供を開始

ガソリンスタンドとコンビニを皮切りに順次対象施設を拡大 2023年12月12日、DMM.comが提供するEV充電サービス「DMM EV CHARGE」は、「NACS」と「CHAdeMO」の両規格に対応したダブルコネクタ急速充電器を導入できる、「0円プラン」の提供を開始。最大出力は90kw、課金方式は従量課金だ。 現在、日本国内で普及が進む急速EV充電器には、テスラ車に対応する「NACS(North American Charging Standard)」と、それ以外の自動車メーカーに対応する「CHAdeMO」というふたつの規格が存在しており、「CHAdeMO」が90%以上の割合を占めている。 これらの充電規格の違いにより、NACSユーザーは外出時に変換コネクタを利用しないと多くの場面でEV充電器を使うことができず、今後のEVの普及にあたって解決していかなければいけない課題のひとつとなっている。 そこでDMM EV CHARGEはNACSユーザーの不便さを解消する手段として、「NACS」と「CHAdeMO」の両規格に対応したダブルコネクタの急速充電器をいち早く展開することを決めた。 「NACS」と「CHAdeMO」の両規格に対応したダブルコネクタ急速充電器を導入できるプランは日本国内で初となる。 まずは全国のサービスステーション(ガソリンスタンド)およびコンビニエンスストアを対象とし、今後、対象施設を順次拡大していくという。 DMM EV CHARGEはこれからもガソリンの給油のような感覚で、どこでもEV充電ができる世界を目指して全国のEV充電インフラの整備を進めていく。

TAG: #CHAdeMO #NACS #急速充電器
TEXT:TET 編集部
テスラが新型モデル3の納車を開始! 航続距離は日本の市販EV最長

価格は税込み561万3000円から 2023年12月7日、テスラは新型モデル3の納車を開始した。 モデル3 AWDロングレンジの一充電あたりの航続距離は国土交通省認定値で706kmに向上(WLTPでは629km)。現在、日本で発売されている電気自動車のなかで最長の航続距離を実現した。 モデル3 AWDロングレンジのシステム最大出力は331kW、最大トルクは559Nmと、同クラスのガソリン車を大幅に超える動力性能を備える。 新しいサスペンションシステムや車両安定制御システムの採用により、車両のスポーティな特性を維持しながら衝撃吸収効果を向上。また、サイド構造の改善により、側面衝突時の安全性も高めた。 エクステリアはシャープでスレンダーなウィングシェイプヘッドライトを採用。このデザインによってフロントの幅を広く見せるほか、ライトの照射距離と照射幅の拡大により夜間走行時の安全性を向上させている。テールライトはワンピーステールライトとなり、シャープな「C」字型の洗練された形状へと変更。 18インチフォトンホイールと19インチノバホイール(オプション)は美しい見た目のみならず、さらなるノイズの低減に寄与する。 ボディカラーには新たにステルスグレーとウルトラレッドを追加。テスラならではのオールガラスルーフは引き続き採用する。 インテリアはシートの包み込み性とサポート性を大幅に向上。着座姿勢がよりラクになった。 フロントシートベンチレーションはアプリで事前に作動させることができ、温度に応じて風量を自動的に調整。どんな季節でも快適なドライブライフを実現する。 後席には8インチのリアタッチスクリーンを標準装備。シートヒーターの制御、エアコンの風量調整、音楽やビデオストリーミングなどが可能だ。 独自設計のサウンドシステムは、デュアルサブウーファーを含む最大17個のスピーカーとデュアルアンプシステムによって臨場感あふれるサウンドを作り出す。 アンビエントライトはドアパネルからフロントガラスまで広がり、リビングルームのような雰囲気を演出。 ステアリングホイールは、ウィンカー、ワイパー、ヘッドライト、ボイスコマンドなどの操作を集約し、ドライブがさらにラクになる。 前後左右、360°すべてのメインガラスに2層アコースティックガラスを採用することで、キャビンがより静かになった。 価格はモデル3 RWDが561万3000円、モデル3 AWDロングレンジが651万9000円(税込み)。 新型モデル3も他のテスラ車両と同様「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(CEV補助金)」の対象で、補助金交付額は65万円となる。

TAG: #モデル3 #新型
TEXT:TET 編集部
カーシェア「エニカ」にヒョンデの新型EV「KONA」が登場!

実際に「KONA」に乗れるチャンス 2023年12月8日(金)、Hyundai Mobility JapanとDeNA SOMPO Mobilityは、DeNA SOMPO Mobilityが運営するカーシェアサービス「エニカ」を通じて、ヒョンデの電気自動車「KONA」をレンタカー形態によるカーシェアとして提供を始めた。 「KONA」はヒョンデが2023年11月1日より販売を開始した、日本で展開する2車種目の電気自動車であり、日本の道路環境でも運転しやすいコンパクトSUVだ。 そんな「KONA」をレンタカー形態である「Anyca Official シェアカー」として利用できる。首都圏にて5台からスタートし、1月から大阪、愛知・名古屋へそれぞれ2台ずつ順次配備する予定とのこと。「エニカ」にドライバー登録をしておけば、15分前までに予約をしてクルマに免許証をかざすだけで24時間いつでも開錠・乗車が可能だ。 ヒョンデとエニカは2022年2月に業務提携契約を締結し、提携オンライン販売における“体験チャネル”をカーシェア(レンタカー型)で開始。その協業のひとつとして、ヒョンデが日本で初めて展開した電気自動車「IONIQ 5」のレンタカー形態によるカーシェア提供を2022年2月25日より行なっている。20代から30代を中心にこれまで4000人以上が利用、「IONIQ 5」購入者のうち、10人にひとりがエニカでカーシェア後に購入したことがわかっている。 「KONA」の購入を検討している人や、電気自動車を体験してみたいという人は是非試してみてほしい。 配置ステーションや料金の詳細はコチラ

TAG: #KONA #エニカ #レンタカー
TEXT:TET 編集部
茨城県境町が国内の自治体として初めて自動運転EV「MiCa」を導入

今後2台の「MiCa」を追加予定 茨城県境町は、ソフトバンクの子会社であるボードリーの協力の下、自動運転EV「MiCa(ミカ)」1台を国内の自治体として初めて導入した。 境町はボードリーと協力して、今後「MiCa」を追加で2台導入し、2024年2月に「MiCa」3台の定常運行を開始する予定。定常運行開始に向けた準備として、今回導入した1台を用いて、2023年12月6日に町長および町議会議員を対象とした試乗会を開催。また、12月12日からは、シンパシーホールと河岸の駅さかいを結ぶ片道約2.0kmのルートで、住民を対象にした運行(3便/日)を開始する。 乗車した住民から意見を集めて「MiCa」の定常運行時の運行ルートや運行ダイヤを検討。これにより、2024年2月中旬に、現在境町が導入している「ARMA」5台と「MiCa」3台を組み合わせて、住民にとって利便性の高い公共交通の実現を目指すという。 ボードリーは、国内唯一の「MiCa」の販売代理店として「MiCa」を境町に販売するほか、運行などに関する企画立案、車両の走行設定、ボードリーが開発・提供する運行管理システム「Dispatcher(ディスパッチャー)」の提供、運行体制の構築など、導入に関する一連のプロセスを支援する。なお、運行管理はセネックが行う。 境町とボードリーは、運転手不足の解決策として期待される自動運転技術を活用し、利便性の高い公共交通サービスを提供することで、住みやすい街づくりや地域活性化を目指していく。

TAG: #MiCa #自動運転EV
TEXT:TET 編集部
BYDが福岡モビリティショー2023に出展!

「ATTO 3」「DOLPHIN」「SEAL」を展示 BYD Auto Japanは、2023年12月22日(金)~25日(月)、マリンメッセ福岡A・B館で開催される福岡モビリティショー2023に出展する。 BYD Auto Japanブース(マリンメッセ福岡B館)では、日本で現在発売中のミドルサイズSUV「ATTO 3」、コンパクトEV「DOLPHIN」、そして日本発売車種第3弾として、2024年春に導入予定のEVセダン「SEAL」を展示。 さらに、アンケートに答えると、抽選でSEALやDOLPHINのモデルカー、BYDお守りマスコット、ステッカーなど、オリジナルグッズがプレゼントされるキャンペーンや「BYD DOLPHIN Long Range」の体験試乗も実施する。 BYD Auto Japanは「eモビリティをみんなのものに。」をブランドパーパスとして掲げ、全国にBYDのeモビリティに触れられる場を拡充。九州地方では、ショールームを備えた正規ディーラー店舗としてBYD AUTO 福岡西、BYD AUTO 鹿児島をオープンしているほか、BYD AUTO 佐賀、BYD AUTO 大分をはじめとした開業準備室では、試乗や購入に関する相談および購入後のアフターサービスの受付を行っている。 お近くの方はぜひ会場でBYDのeモビリティに触れてみてほしい。

TAG: #ATTO 3 #DOLPHIN #SEAL #福岡モビリティショー2023
TEXT:南陽一浩
2024年にスタートするEV充電アプリの新機能第1号「エネチェンジEVサポーターズ」って何?

のんさんがおすすめするエネチェンジのアプリ 12月上旬、EV充電サービスを手がけるエネチェンジが、東銀座で「エネチェンジEVサポーターズ」の発足と、新CMを発表した。同CMに出演する俳優・アーティストであるのんさんも会場に姿を見せ、城口洋平代表取締役CEOと、EV充電の簡単さやメリットをアピールした。 エネチェンジはEVやPHEV向けの6kW普通充電器をマンションや事業所、あるいはショッピングモールやホテル、ゴルフ場といった施設に設置するインフラサービス事業の会社。これらの充電器を使うために「EV充電エネチェンジ」というアプリを展開しており、今回は充電の際にガソリン代と比較してどれだけ得をしたかを確認できる表示機能を提供するという。つまり、EVユーザーがマイカー情報をアプリに登録してエネチェンジ充電器を使ったら、同じぐらいの出力や車格のガソリン車の平均値と、電費と燃費を比較してくれるというのだ。 というのも、ICEよりEVの方が一定のエネルギー量から高い効率をとり出せるという話は広く知られているが、単純に何km走行につき何kWhの電力を使って、いくらかかったというだけでは、EVユーザーがどれだけメリットを享受したかは感じにくい。そこで、「同程度のガソリン車ならこれぐらいかかったはず」という差額を示してくれるワケだ。 もうひとつのトピック、「エネチェンジEVサポーターズ」だが、これはアプリ上に載っている充電スポット、あるいは載っていないか情報が不十分なスポットの投稿情報を呼びかける仕組みだ。エネチェンジのスタッフだけであらゆる充電器の状態、あるいは実際に使えた・使えないといった情報を確認するのは難しい。そこで、サポーターになったアプリユーザーに、充電スポットの写真やコメントを寄せてもらってアプリの精度を高めつつ、情報を提供してくれたユーザーにはポイントを付与して、オリジナルグッズなどの特典をプレゼントする。 ちなみにサポーター制度は来年11月30日までが1期で、エネチェンジで電気やガス会社の見直し手続きをしてもポイントが付与される。 ステージ上ではのんさん自身が、アプリの地図から充電スポットを見つけ、充電プラグを挿してスマホ画面の上で充電を開始、さらに充電が終わってからプラグを戻すという一連の流れを、実際にシミューレションしてみせた。 彼女が「ロンドン橋」のメロディで「EV充電器導入台数No.1」「アプリ利用者数No.1」「電気代見直しサイト利用者数No.1」と歌う新CMは、公式や動画サイト、来年からはタクシーCMで放映される予定だ。

TAG: #チャージャー #充電器
TEXT:TET 編集部
ヒョンデの高性能EV「IONIQ 5 N」が TopGear.comが選ぶ「カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞!

公道とサーキットをEVで楽しめる ヒョンデNブランド初の高性能EV、IONIQ 5 N が「2023年TopGear.comアワード」で「カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞した。 IONIQ 5 Nは2023年7月の「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」で初披露。標準モデルのIONIQ 5と同様、E-GMP(EV専用プラットフォーム)を採用するほか、モータースポーツで培われた技術を投入し、ドライビングの楽しさを引き上げている。 審査員をうならせたIONIQ 5 Nの技術的な進歩のひとつに、出力向上とバッテリー冷却および、ブレーキ性能の向上を実現したパワートレインが挙げられる。IONIQ 5 Nの電気モーターは、最大2万1000rpm、通常出力時は最高609馬力、Nグリン・ブースト(NGB)機能作動時は最高650馬力の威力を発揮し、最大10秒間の加速を実現。3.4秒で0-62mph(100km/h)を達成し、サーキットでの最高速度は時速161マイル(時速約260キロ)に達する。 ステアリングコラムによるフィードバックの向上、ドライブモードに応じてサスペンションの硬さを調整する電子制御サスペンション、E-GMPプラットフォームの高度な電子制御技術などのアップグレードも行われている。 特筆すべきは、瞬時にターンインし、スロットル感度を高めてあざやかなコーナリングを実現するソフトウェア機能「Nペダル」と、フロントとリヤのトルク配分を完全に可変可能な「Nトルク・ディストリビューション」だ。 また、「N e-shift」を採用し、パフォーマンスEVのエモーショナル・エンゲージメントの面でも新たなベンチマークを打ち立てた。「N e-shift」とは、内燃エンジンN車の8速デュアルクラッチトランスミッションをシミュレートし、「Nアクティブサウンド+」はEVのパワーを強調するような説得力のあるサウンドトラックを提供する。 Top Gearのライター兼カー・オブ・ザ・イヤー審査員のPaul Horrell(ポール・ホレル)は、「ヒョンデのエンジニアたちは、当初IONIQ 5 Nを派手なガソリン車のような雰囲気にしようと考えていましたが、次第にEV車によって何ができるかを追求するようになりました。彼らは EV車のデジタル領域を活用し、調整可能なパラメーターを大幅に増やしたのです。その結果、公道でもサーキットでも、大型EVとは思えないような走りを見せてくれました。驚くほど期待以上のクルマです。『EVにしては……』という意味ではなく、本当に最高なんです。電気自動車にとってだけではなく、自動車にとっても新たな1ページを開くことになりました」とコメント。 Hyundai Motor Company Nブランド・モータースポーツ事業部責任者のTill Wartenberg常務(ティル・ヴァーテンベルグ)は、「『トップ・ギア・カー・オブ・ザ・イヤー2023』に輝いたことは、ヒョンデNブランドの革新への情熱と顧客に対するコミットメントの証です。IONIQ 5 Nは、テクノロジー、パフォーマンス、EV化の可能性を押し広げ、公道やサーキットでの爽快な冒険はもちろん、感動に満ちたオールエレクトリックのドライビング体験をもたらしてくれます。この栄誉に感謝するとともに、引き続きすべての人にハイパフォーマンスを提供するという当社の使命を守り続けたいと思います」と語った。

TAG: #IONIQ 5 N #TopGear.comアワード
連載企画 一覧
VOL.15
本当に日本はEVで「立ち遅れた」のか:知って役立つEV知識・基礎の基礎/御堀 直嗣 第15回

ジャパン・モビリティ・ショー開催でにわかに沸き立つ日本のEVマーケット。しかし現実の販売状況は日本において大きく立ち遅れている。技術では先導してきたはずの日本メーカーは、なぜEVで世界をリードできていないのか。この分野のベテランジャーナリストである御堀 直嗣が解説する。 日本の低いEV市場占有率 日本は、世界に先駆けて電気自動車(EV)の市販に踏み切った。2009年に三菱自動車工業が、軽自動車EVの「i-MiEV」を法人向けにリース販売しはじめ、翌10年には一般消費者向けへの販売も開始した。同年には、日産自動車も小型EVの「リーフ」を発売した。この2社によって、EVの量産市販が実現し、ことにリーフは海外への販売も行われ、「i-MiEV」はフランスの当時PSA社にOEM供給された。リーフの販売は世界で累計65万台に達し、その他EVを含めると、日産は世界で100万台のEV販売の実績を持つ。そのうち、日本国内は累計23万台である。 ちなみに、米国テスラは2022年では年間で約130万台、中国のBYDは同年に約90万台規模へ成長している。 同時にまた、世界共通の充電規格であるCHAdeMO(チャデモ)も準備され、リーフが販売される世界の各地域にCHAdeMO充電器の設置が動き出した。 それらを背景に、経済産業省は2012年度補正予算で1,005億円の補助金を計上し、全国に約10万基の充電器を整備するとした。この補助金は全額支給でないため、トヨタ/日産/ホンダ/三菱自の4社が資金を拠出し、補助金で賄いきれない残額を補填することに合意した。 しかし、現在の充電器の数は、急速充電と普通充電を合わせて約2万基である。 国内の新車販売において、EVが占める割合は1%以下という状況が長く続いた。昨2022年、「日産サクラ」と「三菱eKクロスEV」が発売となり、1年で5万台以上を販売することで2%ほどの占有率になろうかという状況にある。 一方、世界全体では、EVの市場占有率が13%になる。米国は5.8%、欧州は12%、中国は21%となっており、日本がいかに低水準であるかがみえてくる。 日本でEV普及が進まなかった理由 EVの先駆者であった日本が、なぜ欧米や中国の後塵を拝するようになったのか。 最大の要因は、せっかく1,005億円という充電基盤整備に対する経済産業省の支援があったにもかかわらず、急速充電器の整備にばかり世間の目が行き、EV利用の基本である基礎充電、すなわち自宅での普通充電(200V)の重要性が広がらなかったからである。ことに、マンションなど集合住宅の駐車場と、月極駐車場への普通充電設置がほぼできなかったことが原因であった。 EVの充電は、普通充電で8~10時間、あるいはそれ以上かかるとされ、これが単純にガソリンスタンドでの給油時間と比較されて、使い勝手が悪いとさまざまな媒体を通じて流布された。いまでもそうした論調が消えていない。しかし、自宅で普通充電できれば、寝ている間に満充電になるので、翌朝出かけるときは満充電で出発できる。 戸建て住宅に住む人はそれができた。ところが、戸建て住宅でも自宅に車庫がなく月極駐車場を利用する人は、近隣の急速充電器を利用しなければならなくなった。 集合住宅に住む人は、敷地内に駐車場が併設されていても、管理組合の同意が得られず普通充電ができない状態に陥った。無知がもたらした悲劇だ。EVを買う意思があっても、手に入れにくい状況があった。 集合住宅の管理組合で賛同が得られない最大の理由は、幹事がEV時代を予測できず、また自分には関係ないとして無視され続けたことにある。設置の経費は、ことに当初は補助金と自動車メーカー4社による補填があったので、ほぼゼロであった。現在でも、施工業者が残金を負担するなどのやりくりで、集合住宅側の負担が軽く済む仕組みが出てきている。それでもなお、管理組合で合意を得るのが難しい状況は払拭できていない。 基礎充電の普及を目指す業者の間でも、さらに難しいとされるのが月極駐車場への普通充電の設置だ。月極駐車場を管理する不動産業者の理解を得にくいという。

VOL.1
リッター200円にもう限界……給油の“枷”をぶっちぎれ!【モデルサードインパクト vol.1】

ガソリン高い、燃費も悪い、限界だ! かつてないほどの猛暑に喘いだであろう今夏。「もういいよ」「もう下がってくれ」と、気温に対して誰もが感じていたと思うが、自動車ユーザーはガソリン価格に対しても同じことを思っていたのではないだろうか。 リッターあたり170円、180円、190円、そして200円の大台を突破……給油をするたびに、誰もが憂鬱な気分になったはずだ。小生はドイツの某オープンスポーツカーに乗っているのだが、リッターあたり平均10kmでハイオク仕様。愛車にガソリンを入れるたび、顔が青ざめていた。 「高額給油という枷から解放されたい……」 EVの購入を決意した所感である。クルマを走らせることは、本来喜びのはず。給油のたびに落ち込むのは本望ではない。 小生は、THE EV TIMES(TET)の編集スタッフを務めています。この9月、「テスラ・モデル3・パフォーマンス」を購入しました。新たな愛車と共に進むEVライフを「モデル・サードインパクト」と銘打ち、連載で紹介していこうと思います。 EVは便利だと実感した「日産リーフ」 小生が初めて体験したEVは「日産リーフ」(2代目)である。遡ること2017年、「リーフ」が2代目になった頃、日産が全国で試乗キャラバンを開催し、小生はその試乗アテンダントを担当していた。そこで「リーフ」を存分に運転することができたのだ。 それゆえ、EVの利便性の高さを実感することになった。スポーツモデル顔負けの力強くスムーズな加速にまず驚いたのだが、給油という枷から外れて自由に走り回れることが大変な魅力に感じた。アイドリング状態でエアコンを入れっぱなしでもガソリン代を気にせずに済む。車内でPCを開けば、そのままオフィスになる。車の用途が無限大に広がると感じた。 充電時間も特別長いとは感じなかった。充電残量が50%くらいになったら、急速充電を使用してあっという間に80%まで回復できる。ちなみに100%まで充電した場合、280kmを走れる表示が出ていたと記憶している(当時は寒い季節で暖房を使用した)。ちょっとした遠出も十分に対応可能。「EVなんて不便」という印象は全く抱かなかった。そこで薄々と「将来はEVもアリだな」と思ったのだ。

VOL.20
VW「ID.4」オーナーはアウトバーンを時速何キロで走る? [ID.4をチャージせよ!:その20]

9月上旬、スイスで開催された「ID.TREFFEN」(ID.ミーティング)を取材した際に、参加していた「ID.4」オーナーに、そのクルマを選んだ理由などを聞きました。 フォルクスワーゲン一筋 鮮やかな“キングズレッドメタリック”のID.4で登場したのは、ドイツのハノーファーからはるばるスイスに駆けつけたデュブラック・マルクスさん。「フォルクスワーゲンT3」のTシャツを着ているくらいですから、かなりのフォルクスワーゲン好きと見ましたが、予想は的中! 「18歳で免許を取ってからこれまで30年間、フォルクスワーゲンしか買ったことがないんですよ」という、まさにフォルクスワーゲン一筋の御仁でした。 彼の愛車はID.4のなかでももっともハイパフォーマンスな「ID.4 GTX」。日本未導入のこのグレードは、2モーターの4WD仕様で、最高出力220kW(299PS)を発揮するというスポーツモデル。こんなクルマに乗れるなんて、なんともうらやましいかぎりです。 そんなマルクスさんにID.4 GTXを購入した理由を尋ねると、「これからはEVの時代だと思ったので!」と明確な答えが返ってきました。とはいえ、ID.ファミリーのトップバッターである「ID.3」が登場した時点ではすぐに動き出すことはありませんでした。「1年半くらい前にID.4 GTXを試乗する機会があって、踏んだ瞬間から力強くダッシュするID.4 GTXのパンチ力にすっかり惚れ込んでしまい、即決でしたよ(笑)」。

VOL.14
欧州メーカーはなぜ電気自動車に走ったのか?:知って役立つEV知識・基礎の基礎/御堀 直嗣 第14回

EVの知識を、最新情報から「いまさらこんなこと聞いていいの?」というベーシックな疑問まで、ベテラン・ジャーナリストが答えていく連載。今回は欧州メーカーの特集です。 日本市場参入が遅かった欧州製EV 日本市場では、欧州からの電気自動車(EV)攻勢が活発に見える。ドイツの「BMW i3」が発売されたのは2013年秋で、日本市場へは2014年春に導入された。 日本の自動車メーカーがEVを市販したのは、2009年の「三菱i-MiEV」の法人向けリースが最初で、翌2010年には「i-MiEV」も一般消費者への販売を開始し、同年に「日産リーフ」が発売された。「i3」の発売は、それより数年後になってからのことだ。 ほかに、フォルクスワーゲン(VW)は、「up!」と「ゴルフ」のエンジン車をEVに改造した「e-up!」と「e-ゴルフ」を2015年から日本で発売すると2014年に発表した。だが、急速充電システムのCHAdeMOとの整合性をとることができず、断念している。その後、VWは「e-ゴルフ」を2017年秋に販売を開始した。EV専用車種となる「ID.4」を日本に導入したのは、2022年のことだ。フランスのプジョーが、「e-208」を日本で発売したのは2020年である。 以上のように、欧州全体としては、EVへの関心が高まってきたのは比較的最近のことといえる。 くじかれたディーゼル重視路線 欧州は、クルマの環境対策として、自動車メーカーごとの二酸化炭素(CO2)排出量規制を中心に動いてきた。そして2021年から、1km走行当たりの排出量を企業平均で95gとする対処方法を考えてきた。EU規制は、販売する車種ごとのCO2排出量を問うのではなく、販売するすべての車種の平均値で95gを下回らなければならないという厳しさだ。 対策の基本となったのは、ディーゼルターボ・エンジンを使った排気量の削減と、出力の低下を補う過給器との組み合わせを主体としつつ、ハイブリッドによるさらなる燃費の向上である。 既存のディーゼルターボ・エンジンをできるだけ活用しようとする考えは、欧州メーカーが補機用バッテリーの電圧を世界的な12ボルトから、36ボルトや48ボルトに変更することによるマイルドハイブリッド化に注目してきた様子からもうかがえる。 ところが、2015年にVWが米国市場でディーゼル車の排出ガス規制を偽装していたことが明らかにされた。公的機関での測定では規制値を満たすものの、実走行で急加速などした際に基準を上回る有害物質が排出され、それによって力強い加速を得られるようにした制御が発覚したのである。その影響は、VW車だけでなく、アウディなどVWグループ内に広く影響を及ぼした。

VOL.3
ボルボは新型EVの「EX30」でインテリアに新たな価値を与え、空間を最大限、利用する!

ボルボはEX30の室内で多くの新たなチャレンジを行なっていると謳う。その詳細を小川フミオ氏が訊いていく。連載1回目はこちら、2回目はこちら。 冷たさの排除し素材を“素直”に使う EX30のインテリアが、他車と決定的に違うのは、金属的な表面処理がほとんど見当たらないこと。それは意図的にそうしたのだと、インテリアデザインを統括するリサ・リーブス氏は言う。 「心したのは、冷たさの排除です。使う素材はオネスト、つまり木に見えるものは木であり、また同時に、リサイクル素材を人間にやさしいかたちで使用しました」 インテリアは「ブリーズ」(やさしい風)をはじめ「ミスト」(もや)、「パイン」(松)それに「インディゴ」と4種類(日本はそのうち「ブリーズ」と「ミスト」を導入)。 「ブリーズを例にとると、デザインインスピレーションはサマーデイズ。シート表皮の素材はピクセルニットとノルディコ、ダッシュボードの飾り材はパーティクル、そして空気吹き出し口のカラーはブルーです」 リーブス氏は説明してくれる。 「ピクセルニットはPETボトルをリサイクルしたもの。それを3Dニッティング(立体編み)プロセスでシート用素材にしています。組み合わせるノルディコは、PETボトルなどのリサイクル素材、北欧で計画的に伐採された木から採取された素材、リサイクルされたワインコルクなどで作られたテキスタイルです」 ダッシュボード用のパーティクルは、窓枠やシャッターを中心に工業廃棄物であるプラスチックを粉砕したものだし、フロアマットは漁網をリサイクルしたという。 「リサイクル材とともに、インテリアは雰囲気を統一したので、私たちは“ルーム”という名を与えています。インディゴの場合、デザインインスピレーションは”夜のはじまり”で、デニムをリサイクルしたときに余る糸を使った素材をシート表皮に使っています」 シートじたいは「スニーカーにインスパイアされた形状」(メイヤー氏)だそうだ。

VOL.2
ボルボの新型電気自動車「EX30」にはスターウォーズのデザインが取り入れられている!?

エンジンの回転の盛り上がりには、時に人間的な表現が用いられる。しかしBEV(バッテリー電気自動車)はエンジンもなく無音なため、より無機質な、機械的な印象が強くなる。ボルボはそんなBEVに人間的な要素を入れたと主張する。連載1回目はこちら。 どことなく楽しい感じの表情 ボルボEX30は、いってみれば、二面性のあるモデルだ。ひとつは、地球環境保全(サステナビリティ)を重視したコンセプト。もうひとつは、大トルクの電気モーターの特性を活かしたスポーツ性。 デザイナーは「いずれにしても、BEVと一目でわかってもらうデザインが重要と考えました」(エクステリアデザイン統括のTジョン・メイヤー氏)と言う。 「もちろん、昨今ではICE(エンジン車)かBEVか、デザインをするときあえて差別化をしないのが世界的な流れです。ただし、私たちとしては、スカンジナビアデザインの原則を守りつつデザインしました」 メイヤー氏の言葉を借りて、この場合のスカンジナビアデザインの肝要を説明すると「形態は機能に従う」となる。 「そこで、上部に開口部とグリルはもたせないようにしようと。ただし(インバーターなどのために)空気を採り入れる必要はあるので、下にインレットは設けています」 ボルボ車のデザインアイディンティティである「トール(神の)ハンマー」なる形状のヘッドランプも採用。ただし、カバーで覆った一体型でなく、四角いLEDのマトリックスが独立しているような形状があたらしい。 「そうやって出来上がったのがこのデザインです。顔になっていて、そこには眼があって、鼻があって、口があるんです。どことなく楽しいかんじで、これまで以上に人間的な表情を実現しました」 暴力的でもなければ、ロボット的でもない。メイヤー氏はそこを強調した。

VOL.1
ボルボの新型電気自動車「EX30」は、相反する2面性を合わせ持つ文武両道なクルマ

ボルボの新たなBEV(バッテリー電気自動車)として、ついに10月2日から「サブスク」モデルの申し込みが始まるEX30。この「ボルボ史上最小のBEV」はどのように開発されたのか。ミラノで行われたワールドプレミアに参加した小川フミオ氏が関係者の声とともに振り返る。 スカンディナビアン+デジタル 2023年6月に登場したEX30は、コアコンピューティングテクノロジーを大胆に採用する、ボルボの新世代BEV。 内容にとどまらず、同時に、デザイン面でもさまざまな大胆な試みがなされているのも特徴だ。 いってみれば、伝統的ともいえるスカンディナビアンテイストに、デジタライゼーションの融合。 「私たちのデザイン的価値のすべてを小さなフォーマットで具現」したモデルと、ボルボ・カーズはプレスリリース内で謳う。 「非常に電気自動車的なデザインで(中略)閉じられたシールド(フロントグリルの開口部のこと)とデジタル表現を用いたトールハンマーヘッドライト」がフロント部の特徴とされる。 さらに新世代BEVとしてボルボが狙ったものはなんだろう。ミラノでの発表会において出合った担当デザイナー(たち)に、デザインの見どころと背景にあるコンセプトを取材した。

VOL.5
「BMW iX xDrive50」の高速電費は我慢不要! ロングドライブにうってつけのEV

[THE EV TIMES流・電費ガチ計測] THE EV TIMES(TET)流電費計測の5回目を、8月に「BMW iX xDrive50」で実施した。車高の高いSUVにもかかわらず、高速巡航時に電費が低下しにくいのが特徴だ。その詳細をお伝えする。 ※計測方法などについてはこちら、試乗記はこちらをご覧ください。 100km/h巡航でどんどん行こう iX xDrive50のカタログに記載された「一充電走行距離」は650km(WLTC)で、電池容量は111.5kWhだ。650kmを実現するには、電費が5.83km/kWh(以後、目標電費)を上回る必要がある。 各区間の計測結果は下記表の通り。5.83km/kWhを上回った場合、赤字にしている。 これまでのTETによる電費計測で初めてA区間の往路と平均で目標電費を超えた。A区間のように標高差が少ない場所では同じ状況になり得る、つまり100km/h巡航で一充電走行距離の650km近くを走破できる可能性がある。   100km/h巡航でも600kmは走れそう 各巡航速度の平均電費は下表の通りだ。「航続可能距離」は電費にバッテリー総容量をかけたもの、「一充電走行距離との比率」は650kmに対して、どれほど良いのか、悪いかだ。 iXのエクステリアは、大きなキドニーグリルが特徴的だ。ざっくり言えば全長5m、全幅2m、全高1.7m、車重2.5トンの堂々としたボディだが、Cd値が0.25と優れている。 100km/h巡航におけるiXの電費は、5.71km/kWhであった。絶対的な数値としては決して高くないが、一充電走行距離との比率を計算すると98%と、これまでにTETが計測したデータの中で最高の結果を記録した。120km/h巡航でもこの数字は78%であった。 つまり、iXは高速巡航でも電費の低下が少ないEVだといえる。 ちなみに、過去に計測したメルセデス「EQE 350+」は、この100km/h巡航時の比率が90%だった。EQEはセダンボディで背が低く、Cd値0.22で、高速巡航には有利であることを考えても、iXの98%という数字の凄さが分かる。 この結果は、空力性能の良好さと高効率なパワートレインの賜物ではないかと思う。BMWが「テクノロジー・フラッグシップ」「次世代を見据え、長距離走行が可能な革新的な次世代電気自動車」と謳っているだけのことはある。これらの記録を塗り替えるクルマが現れるのか、今後の計測が楽しみだ。   各巡航速度ごとの比率は以下の通り。80km/hから100km/hに速度を上げると21%電費が悪くなる。120km/hから80km/hに下げると1.6倍の航続距離の伸長が期待できる。

VOL.19
ぐっとパワフルな2024年モデルのフォルクスワーゲン「ID.4」をミュンヘンで緊急試乗! [ID.4をチャージせよ!:その19]

コンパクトSUVタイプの電気自動車「ID.4」が2024年モデルにアップデート。この最新版をドイツ・ミュンヘンでさっそく試乗しました。 モーターのパワーは60kW増し 「ID.4」が2024年モデルにアップデートし、コックピットのデザインが様変わりしたことは、前回のコラムで述べました。さらに今回の仕様変更では、走りにかかわる部分にも手が加えられています。 一番の変更が、新開発のモーターが搭載されたこと。フォルクスワーゲンでは、ID.ファミリーのプレミアムセダンである「ID.7」に、新たに開発した「APP550」型の電気モーターを採用しました。最高出力は210kW(286PS)と実にパワフルです。これが2024年モデルの「ID.4プロ」にも搭載されることになりました。これまでの「ID.4プロ」の最高出力が150kWですので、出力は60kW、4割増しという計算。最大トルクも従来の310Nmから545Nmとなり、こちらは75%の大幅アップです。 バッテリー容量は77kWhで変更はありませんが、2024年モデルからはバッテリーの“プレコンディショニング機能”を搭載し、冬の寒い時期、充電前にバッテリー温度を高めておくことで充電量の低下を抑えることができます。これはうれしい! 他にも、可変ダンピングシステムのDCC(ダイナミックシャシーコントロール)の改良なども行われ、果たしてどんな走りを見せてくれるのか、興味津々です。 早く乗ってみたいなぁ……と思っていたら、なんとうれしいことに、発表されたばかりの2024年式ID.4 プロ・パフォーマンスを、ドイツ・ミュンヘンで試乗するチャンスに恵まれました。試乗時間は約20分と超ショートですが、わが愛車のID.4 プロ・ローンチエディションと比較するには十分な時間です。

VOL.18
ミュンヘンで「ID.4」の2024年モデルに遭遇! [ID.4をチャージせよ!:その18]

ミュンヘンモーターショー(IAA)のメイン会場近くで、フォルクスワーゲンがメディア向けイベントを開催。そこで、2024年モデルの「ID.4」に遭遇しました。 見た目は同じ イベントスペースのパーキングに待機していたのは、“コスタアズールメタリック”のボディが爽やかな「ID.4 プロ・パフォーマンス」。日本のラインアップにはないボディカラーに目を奪われますが、エクステリアデザインはこれまでと同じで、私の愛車の「ID.4 プロ・ローンチエディション」との違いは1インチアップの21インチホイールが装着されていることくらいです。 ところが運転席に座ると、コックピットの眺めに違和感が! マイナーチェンジでもないのに、コックピットのデザインが私のID.4 プロ・ローンチエディションと大きく変わっていました。 ご存じのとおり、フォルクスワーゲンなど多くの輸入ブランドでは“イヤーモデル制”を採用していて、毎年のように細かい仕様変更を実施。エクステリアデザインは一緒でもパワートレインや装備が変わるというのはよくあること。この2024年モデルでは、インテリアのデザインまで様変わりしていたのです。 真っ先に気づいたのが、ダッシュボード中央にあるタッチパネルがリニューアルされていること。2022年モデルのID.4 プロ・ローンチエディションでは12インチのタッチパネルが搭載されていますが、この2024年モデルでは12.9インチにサイズアップが図られたのに加えて、デザインも一新され、明らかに使い勝手が向上していました。

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