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TEXT:TET 編集部
チェ・ジョンヒョプ主演ムービーにキュン死寸前!? ヒョンデ「コナ」のキャンペーンが見逃せない

1泊2日のキャンプ&コナ試乗にコラボグッズも魅力的 ヒョンデが日本で展開する2車種目の電気自動車「KONA(コナ)」。そんなコナのの日本限定カラー「デニムブルーマット」をフィーチャーしたキャンペーンが5月1日から開始された。 ヒョンデ・コナはコンパクトなSUVでありながら優れたスペースユーティリティを備え、生活のさまざまシーンで活躍が期待できるマルチプレイヤー的なクルマ。そこに、デニム特有の時代を超えたチャレンジ精神と若々しく活気のある雰囲気を表現するカラーとして、デニムブルーマットが日本限定で採用された。 その世界観を凝縮したムービーがこのほどYoutube上で公開された。主演は2024年1月から3月までTBSで放送されたドラマ「Eye Love You」で主人公のテオ役を務めた人気俳優チェ・ジョンヒョプ氏。 ムービーには、ヒョンデ・コナに乗り込み、日本のさまざまな場所を訪れながら、予想外な出会いの数々を経験していく彼の姿が収められているが、随所に織り込まれた自撮りシーンは、チェ・ジョンヒョプ氏のファンでなくても思わずキュンとしてしまうもの。 ムービーのラストシーンではキャンプ場で悪戦苦闘しながらも、居合わせたカップルの助けを借り、ヒョンデ・コナの室外V2L機能を生かしたナイトキャンプを楽しむ様子が納らており、ついほっこりしてしまうムービーに仕上がっている。 そんなチェ・ジョンヒョブ氏も体験したコナを使ったキャンプ&試乗イベントが実施される。 「KONA:走るほど広がる世界」と題したキャンプ&試乗イベントは、応募者のなかから抽選で「PICA富士ぐりんぱ」の1泊2日コテージ利用券と、その期間中に利用できるヒョンデ・コナがセットで貸し出されるもの。キャンプ出発日が2024年5月25日~6月8日の間のいずれも土曜日に設定されているほか、車両貸出拠点が日程により異なるため、詳しくはキャンペーンサイトをご覧いただきたい。 また、今回のキャンプ&試乗イベントではキャンプ当選者だけでなく、指定のヒョンデ拠点でコナを試乗した方にも、毎日先着で「KAIHARA Denim」との特別限定コラボグッズがプレゼントされる。 KAIHARA Denimは1893年創業で、世界最高品質のデニム生地を生産するブランドとして名高く、世界的ファッションブランドからも支持を集める老舗ブランドだ。コナの日本限定カラー「デニムブルーマット」は、藍色にインスピレーションを受けて作られた濃いブルーにマットな質感を加えたユニークなカラーだけに、今回のコラボグッズ制作に至ったという。 先ほどのムービーにも登場するこのコラボグッズ。もはやこれを目当てにヒョンデ・コナに試乗してもいいだろうし、チェ・ジョンヒョプ氏のファンは彼がムービー中で経験したことを疑似体験しにキャンプ&試乗に応募してもいい。もちろんコナに興味のある方は、躊躇せず申し込んでもらってコナの魅力にどっぷり浸かってもらいたい。 「KONA:走るほど広がる世界」&試乗イベント 概要 <応募期間> 2024年5月1日(水)~5月15日(水)23:59まで <参加方法> Hyundaiウェブサイトの会員登録およびHyundaiの公式SNSをフォローして、アンケートに回答 <当選発表日> 5月17日(金) <キャンプ実施日程> 1. 2024年5月25日(土)~ 26日(日) 2. 2024年6月1日(土)~ 2日(日) 3. 2024年6月8日(土)~ 9日(日) ※上記のいずれかの日程を選んで応募 ※毎週4組(1組2名)、計12組が当選 ※車両のピックアップ・返却場所及び時間は、当選した方に別途ご連絡いたします。 ※イベント期間中にSNSでレビューを残した方には、追加プレゼントあり

TAG: #KONA #キャンペーン #コナ #ヒョンデ
TEXT:TET 編集部
コスパに優れたBYDドルフィンがさらにお得になっちゃうかも! 最大50万円の購入資金が当たる「BYD DOLPHIN ありかもキャンペーン」実施中

ドルフィン購入の決め手は「コスパの良さ!」 BYDは、2024年4月30日(火)から5月31日(金)までの期間限定で、BYD ドルフィンの購入に際して有効な、最大50万円の購入サポートクーポンがあたる「BYD DOLPHIN ありかもキャンペーン」を実施している。 このキャンペーンは、女優の長澤まさみさんを起用したCM「ありかも、BYD!」をはじめとしたキャンペーンの一環として、BYDブランドをより身近に感じ、EVをより気軽に生活に取り込んでもらうことを基本コンセプトに展開しているもの。 BYDは2023年1月からこれまでの間に、累計で約2000台の「アット3」と「ドルフィン」が納車されてきたという。BYDが実施した最新のユーザーアンケートでは、両車ともに優れた安全性・快適性を備えたクルマ、バリューフォーマネーに優れたクルマとして高く評価されていることがわかっている。とくにドルフィンにおいては、2位の「性能が良いから」という購入決定要因に対し、1位の「コストパフォーマンスが良いから」という回答が5倍近い差をつけているほど、コスパ重視のユーザーから支持を集めている。 今回のキャンペーンで対象となるドルフィンは、2021年8月に中国で販売を開始して以来、グローバルで約53万台のセールスを記録しているコンパクトEVで、日本市場向けには機械式駐車場のサイズ制限をクリアできるように、全高を1550mmに調整している。 一充電航続距離は400㎞だが、上級グレードのロングレンジでは476kmまで延びるので、日常使いから長距離ドライブまで幅広くカバーできる。そのほか、車内にペットや幼児が乗車したままになっていることを検知すると、オーナーや周囲の人々に危険を知らせる「幼児置き去り検知システム」をはじめ、安全装備の充実が図られている。むろん基本的な車体の安全性評価でもユーロNCAP5つ星を獲得するなど抜かりが無い。 そんなドルフィンは元々コスパが良いと評価されているが、今回のキャンペーンではさらにお得に購入できてしまう可能性がある。 特設サイトの専用フォームから応募することで、抽選で支払い時の購入資金として活用できる「購入サポートクーポン50万円分」が40名に、「購入サポートクーポン30万円分」が160名、合計200名に当たる。クーポンは、全国のBYD正規ディーラーにて、「BYD ドルフィン」または「BYD ドルフィン ロングレンジ」を購入する際に使用することができるので、購入を検討中の読者はこの機会をお見逃しなく。キャンペーンの詳細はキャンペーンサイトにて確認してほしい。 ■「BYD DOLPHINありかもキャンペーン」対象期間・車両登録完了期間 <第1期> 応募期間 4月30日(火)~5月14日(火) 当選通知日 5月21日(火) 対象車両登録完了期間 7月31日まで <第2期> 応募期間 5月15日(水)~5月31日(金) 当選通知日 6月7日(金) 対象車両登録完了期間 8月31日(土)

TAG: #BYD #キャンペーン #ドルフィン
TEXT:TET 編集部
ハワイでお得にヒョンデ車に乗れる! 「Hyundai Mobility Passport」を開始

エントリーは7月31日(水)まで! ヒョンデモビリティジャパンはハワイで24時間、お得にヒョンデ車に乗れるキャンペーン「Hyundai Mobility Passport」を開始した。 ヒョンデ公式ページで会員登録およびアンケートに回答すると、お得なクーポンが発行される。 対象車両は2022-2023日本カー・オブ・ザ・イヤー「インポート・カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞した「IONIQ 5」と、日本市場には導入されていないが欧米を中心に人気が高いSUV「Tucson Hybrid」。 車両ピックアップ場所は、「Enterprise Hilton Hawaiian Village」(ハワイ・オアフ島所在)で、エントリー期間は2024年7月31日(水)、クーポン利用期間は2024年9月30日(月)まで。さらに体験後にアンケートに回答すると、特典がゲットできるという。 ヒョンデは電気自動車を活用した新しいライフスタイル、またライフスタイルの広がりを日本の顧客に提案している。「Hyundai Mobility Passport」は旅という非日常をより豊かな時間と体験にするために企画。 この機会にぜひヒョンデのクルマでハワイの大自然を満喫してほしい!

TAG: #Hyundai Mobility Passport #ハワイ #ヒョンデ
TEXT:TET 編集部
初夏の北軽井沢でアウディ最新モデルを堪能! 「あさま空山望」とのコラボキャンペーンは5月20日まで募集中

あさま空山望とアウディによるエクスクルーシブな1泊2日 北軽井沢の一棟貸しヴィラリゾート「あさま空山望(くうざんぼう)」は、アウディジャパン販売と2024年もコラボレーションする。抽選で3組6名にアウディの最新モデル試乗モニター権(2日間)と、あさま空山望の宿泊券(1泊2日)がセットになったプレゼントキャンペーン「Audi Healing Travel Campaign」の募集を開始した。 あさま空山望は世界的デザイナーであるコシノジュンコ氏が監修した一棟貸しのヴィラリゾート。6万㎡を超える広大な敷地には、全16棟の宿泊ヴィラとレストラン、温浴施設、ラウンジなどが贅沢に設置され、全棟から雄大な浅間山の絶景を眺めることができる贅沢な作りが自慢だ。 立地する北軽井沢は、人気観光地・軽井沢と隣接していながらも手付かずの自然が多く残っており、絶景を眺めながらドライブを楽しめるエリアとしても人気を集めている。初夏から新緑の浅間山や、一面に広がるキャベツ畑が見頃になり、「つまごいパノラマライン」、「鬼押ハイウェイ」などが絶景ルートのひとつになっている。 そして、新緑シーズンを迎える6月の土日、7月6日を除く7月1~11日までの全日を利用対象期間として、アウディジャパン販売とあさま空山望がコラボレーションし、ドライブと旅を満喫できるプレミアムでエクスクルーシブな初夏のドライブ旅が抽選で用意された。 当選者は、アウディジャパン販売が運営する首都圏と関西圏のアウディショールームからアウディの最新モデルに乗車。アウディならではのデザインと走行性能を体感しながら、新緑が広がる北軽井沢の「あさま空山望」までドライブを堪能する。 リゾートへ到着後は、112㎡の広々としたロフト付きの客室「プレジデンシャルスイート ポラリス」に宿泊。目の前に佇む浅間山を眺めながら、プライベートサウナを楽しんだり、デッキテラスで森林浴をしたり、優雅な時間が楽しめるという。 そのほか夕食には、松阪牛やアワビ・真鯛など厳選食材を使用したBBQや、地産ブランド豚と高原野菜の蒸ししゃぶなど計4種の中から好みのメニュー1種が用意される。食事はすべて客室に提供されるため、プライベートな空間でゆっくりと舌鼓を打つことができる。 また、リゾート滞在中は新型EVモデル「アウディQ8 スポーツバック 55 e-tron クアトロ」のレンタルが可能。EVならではの静かさと、アウディの電気自動車「e-tron」シリーズのフラッグシップSUVらしいアクティブで力強い走りを、初夏の北軽井沢で満喫できるまたとないチャンスだ。 このエクスクルーシブな体験、応募しない手はない。詳細は下記を確認されたい。 【キャンペーン概要】 Audi Healing Travel Campaign 応募期間:2024年4月30日(火)〜5月20日(月)まで 利用対象期間:2024年6月の土日、または7月1日(月)〜11日(木)までの全日 ※7月6日(土)のみ除外 当選人数:3組6名 申込方法:キャンペーンサイトの「キャンペーンに応募する」ボタンより申込 キャンペーンサイト:https://www.audi-sales.co.jp/audiful/healing_drive_1/index.html 当選発表:2024年5月下旬 ※当選者にはアウディジャパン販売の各ショールームから連絡が入る ※詳しい応募条件はキャンペーンサイトにて

TAG: #アウディ #キャンペーン #ドライブ #試乗モニター
TEXT:山崎元裕
ついにGクラスにも完全電動化モデルが登場! メルセデス・ベンツ「G 580 with EQ テクノロジー」で高級オフローダー界に殴り込み

高級オフローダーの品格を継承 いまから45年前に発売されたGクラス。その車名はオフロード車を意味するゲレンデヴァーゲンに由来し、人気のブランドアイコンとして世界的な名声を確立した。その走破性はもちろんのこと、卓越した耐久性はライバルを大きく超えた存在であり、メルセデス・ベンツによれば、これまでに生産されたGクラスの80%は、現在でもオンロード、オフロードを問わず使用され続けているという。 このGクラスが電動化される。そのような噂がメルセデス・ベンツの周辺から頻繁に聞かれるようになったのはごく最近のことだが、それは現代のテクニカルトレンドを考えれば自然な成り行きでもある。 これまでどおり、オーストリアのシャクル山を臨むグラーツ社で生産されるGクラスの新型BEVモデルの車名は「G 580 with EQ テクノロジー」。そのワールドプレミア・イベントは、アメリカ・カリフォルニア州のビバリーヒルズ、フランクリン・キャニオン・パークで多数の著名人を招いて行われたほか、開催中の北京モーターショーでもほぼ同時に行われている。それはこのG 580に、メルセデス・ベンツがいかに大きな期待を抱いているかの証明といってもよいだろう。 伝説的なデザインランゲージと、ユニークなドライブテクノロジーの融合。G 580というニューモデルをもっともシンプルに表現するのならば、このような表現がベストだろう。 とはいえエクステリアでG 580がその独自性を主張しているパートが皆無であるわけではない。ブラックのパネルグリルはオプションのアイテムとなるが、ボンネットはこれまでのGクラスよりもやや高めのデザインに。リヤホイールアーチエクステンションのエアカーテンなども、同様にG 580に独特なディテールだ。 ほかのGクラスと同様に、オフロード走行の機会が多いG 580ではアンダーボディのプロテクションも重要な設計の課題だった。それはカーボンを含む軽量なミックスマテリアルで成型されたもの。スチールやアルミニウム製のそれと比較して高い剛性を持つほか、長期にわたる腐食防止も実現している。参考までにこのパネルは、厚さ26mm、重さ57.6kgで、50本以上のスチール製スクリューでラダーフレームに取り付けられている。 EQテクノロジーを搭載したG 580のリチウムイオンバッテリーは、12個のセルモジュールで構成されるもの。さらに細かく見ると、それは216個のセルを持つ二重構造のリチウムイオンバッテリーが、3つの冷却レベルの間に12個のセルモジュールールとして搭載される構造。

TAG: #オフローダー #クロスカントリー #輸入車
TEXT:TET 編集部
レンジローバーPHEVの使用済みバッテリーを再利用! エネルギー貯蔵システム「BESS」で真の循環型経済の実現を目指す

外出先でのゼロエミッション充電を実現 ジャガー・ランドローバーは、エネルギー貯蔵システムの開発を手がけるスタートアップ企業であるAllye Energyと提携し、外出先でゼロエミッション充電を実現する斬新なバッテリーエネルギー貯蔵システム「BESS」を開発した。 1台のBESSには、「RANGE ROVER」および「RANGE ROVER SPORT」のプラグインハイブリッド(PHEV)に搭載されていたバッテリー・パック7台分を再利用している。 車両から取り外したバッテリーは、一切の加工を行うことなく、カスタマイズされたラックに差し込むだけで使用することができ、各BESSはフル充電の状態で英国の平均的な家庭の約1カ月分の消費電力に相当する、270 kWhのエネルギーを貯蔵することができる。 ジャガー・ランドローバーのエンジニアリング・チームは、今年後半に受注開始予定の「RANGE ROVER」初の電気自動車である「RANGE ROVER ELECTRIC」のテストでゼロエミッション充電を可能にするBESSを初採用。このBESSは一度に最大9台の「RANGE ROVER PHEV」をフル充電することが可能。 充電はジャガー・ランドローバーのPHEVモデルおよび電気自動車(EV)モデルに採用しているコンバインド充電システム(CCS)に対応しており、充電プラグを接続するだけで充電を開始する。さらにパワーロック・コネクター経由でのマルチ給電コネクターにも対応しており、固定サイトまたはオフグリッドサイトで、再生可能エネルギーを充電することができる。 BESSの重量は3.5 t未満でさまざまな場所に移動することも、固定して利用することも可能。販売店やジャガー・ランドローバーの拠点に設置することもでき、ジャガー・ランドローバーの顧客以外も利用できるように市販する予定だ。 最高水準で設計されたジャガー・ランドローバーのバッテリーは、EVの要件を下まわった低エネルギー状態でも70~80 %の容量が残っているため、エネルギー貯蔵システムで安全に再使用することができる。 真の循環型経済の実現に向けた取り組みの一環として、これらの二次利用が終了した後、ジャガー・ランドローバーは原材料を回収して再利用できるようにするという。

TAG: #BESS #バッテリー
TEXT:TET 編集部
家を買ったらヒョンデのEVもついてくる!? ヒョンデKONAとYAMADAスマートハウスのセット販売が開始

ヒョンデとヤマダホームズがタッグ! Hyundai Mobility Japanとヤマダホームズは、ヒョンデの新型EV「KONA」と「YAMADAスマートハウス」とのセットでの販売を開始すると発表した。 KONAは2023年11月に発売を開始したEVのコンパクトサイズSUV。日常のドライブをサポートするさまざまな最新世代の先進運転支援システムを採用している。ARナビやBOSEプレミアムサウンドを搭載するほか、駆動用バッテリーは一充電走行距離が456km(WLTCモード、自社測定値)の48.6kWhバッテリーと541~625kmの64.8kWhバッテリーの2種類から選択できる。 ヤマダホームズはヤマダホールディングスグループが掲げる「くらしまるごと」戦略のもと、グループシナジーを最大化した究極のスマートハウスである近未来スタンダード住宅「YAMADAスマートハウス」を推進してきた。2024 年4⽉27⽇(土)には、群馬県吉岡町TeccLIFE SELECT前橋吉岡店敷地内に3棟同時にグランドオープンする。 「YAMADA スマートハウス」は、これまでも太陽光発電、動く蓄電池(EV)、V2Hを標準装備した究極のスマートハウスとしてEVとのセット販売を進めてきた。 ヒョンデもこれまでになかった新しい顧客とのタッチポイントとして、ヤマダホームズとの提携を積極的に進めてきたという。

TAG: #YAMADA スマートハウス #ヤマダホームズ
TEXT:TET 編集部
日産は中国市場で年間販売台数100万台達成を目指す! 経営計画「The Arc」に沿って戦略的コンセプトカー4台を公開

経営計画「The Arc」で予告された4台が登場 中国・北京で開催中の北京モーターショー2024で、日産が、中国向けに投入を予定する4車種の新エネルギー車(NEV)について、コンセプトカーという形で発表した。日産ブランドから4車種、中国を知り尽くしたパートナー企業の東風日産から4車種の、合計8車種からなるNEVを、2026年度までに中国市場へ投入するということは、今年3月に発表された経営計画「The Arc」のなかでも触れられていたものだ。 しかし、今回のショーにおいて日産自動車の社長兼CEOの内田 誠氏からは、中国でのさらなる車種ラインアップの充実を図るため、日産ブランドから1車種追加されることが発表された。残念ながら今回のショーではその追加1車種については姿を見せることはなく、ヒントが与えられる程度にとどまったものの、日産ブースではコンセプトカーに加え、最新の電動化技術を搭載した電動車両ラインアップを展示し、中国市場に対する意欲的な姿勢を示した。 公開されたコンセプトカーは、パワートレイン別に言えば電気自動車(EV)2車種とプラグインハイブリッド(PHEV)2車種で、それぞれにセダンとSUVを設定。近未来のプロダクトカーを示唆する内容とした。それでは1台ずつコンセプトを見ていくことにしよう。 「日産エポック・コンセプト」は、都市や郊外の走行を楽しみ、最新のデザインとテクノロジーでライフスタイルを向上させたい、そんな活動的な顧客層に向けたセダンタイプのEVだ。このクルマはAIで拡張されたIoTを備え、バーチャルパーソナルアシスタントとの感情豊かなコミュニケーションを通じて、より快適な生活を実現するという。 今回のショーで公開されたコンセプトカー4車種のうち、唯一実車の展示がなかったものの、1年以内に市販モデルの発表を目指すことが公言されている。 「日産エピック・コンセプト」は、週末に冒険を楽しむ都市部のカップルに最適なSUVタイプのEVで、市街地でも高速道路でも自動運転が可能だ。さまざまな機器やキャンプ場、パーティでの電力供給が可能で、搭載された数々のテクノロジーがリラックスした雰囲気を創り出すという。 「日産エラ・コンセプト」は、クルマを第二の家と考える若いビジネスパーソンに向けたSUVタイプのPHEVだ。連動するエンターテイメントシステムとゼロ・グラビティシートを備え、進化したe-4ORCEとアクティブエアサスペンションにより、快適で安心なドライブを楽しむことができる。 「日産エヴォ・コンセプト」は、先進の運転支援技術と安全性能を備えたセダンタイプのPHEV。週末の旅行に最適で、家族全員の特別な思い出を演出するとしている。また、AIによって機能を拡張したバーチャルパーソナルアシスタントが、ドライブを通じて実現したいことをサポートする。 その他に北京モーターショー2024では、ジャパンモビリティショー2023に出展したEVコンセプトカーの「ニッサン ハイパーフォース」と「ニッサン ハイパーパンク」を中国で初披露。 また、ABB FIAフォーミュラE世界選手権に参戦している日産フォーミュラEのGen3マシンも展示し、日産の高度なEV技術を示しながら、EVならではのワクワク感をより多くのファンや顧客に届けることをアピールしている。 中国市場向け戦略「Exceitment by Ni」 日産は中国市場において、「中国で、中国のために」という指針のもと、企業価値と競争力を高める戦略に集中している。日産は市場での存在感をさらに向上させるため、イノベーションの力で人々の生活を豊かにするという、日産のコミットメントを体現する新たなブランドキャンペーン「Excitement by Ni」を開始する。 キャンペーン名の「Ni」は中国語で「あなた」を意味する「你(Ni)」とNISSANの「Ni」を掛け合わせたもので、日産がもつグローバルでの強みと、中国市場を知り尽くした地元パートナー企業の東風日産の強みを武器に、中国市場に最適化した強力な量産車を創出する戦略だ。 中国の顧客は、新しいライフスタイルや、知能化と電動化のイノベーションが推進するモビリティ・ソリューションを受け入れているという。日産は新たなキャンペーンを通じて、顧客の生活を刺激し、よりパーソナライズされたモビリティ体験を提供していきたいとしている。 また、中国で知能化技術のリーディングカンパニーとパートナーシップを結び、中国そして世界の顧客へワクワクする知能化技術や、AIを活用したサービスを届ける狙いだ。 日産は変化の激しい中国市場において、「人々の生活を豊かに。イノベーションをドライブし続ける」というコーポレートパーパスのもと、知能化と電動化をさらに推進し、中国のパートナーとともにもっとワクワクするモビリティ体験を顧客へ提供していくと宣言。それは、次の内田誠CEOのコメントに現れている。 「変化の激しい中国において持続的な成長を果たすため、日産は新経営計画『The Arc』で発表した通り、中国市場向けに最適化した戦略に取り組みます。本日公開したコンセプトカーをベースとして開発する新エネルギー車を皮切りに、競争力の高い多様な新車を投入することで、バランスの取れた商品ラインナップを構築します。そして、中国のお客さまひとりひとりにもっとワクワクするモビリティ体験を提供していきます」 2026年には、中国での年間販売台数が現状から20万台増しの100万台になることを目指す日産。中国市場に合わせた最適化戦略と、今回発表した4車種のコンセプトモデルをベースとした量産モデル、ならびに内容は非公表ながら投入が宣言された1車種で、販売台数の増加に向けた動きを加速させていく構えだ。

TAG: #コンセプトカー #北京モーターショー #日産 #東風日産
TEXT:TET 編集部
マツダが中国向けに開発した流麗な新型電動車! 「MAZDA EZ-6」と「MAZDA 創 ARATA」を北京モーターショーで初公開

「MAZDA EZ-6」は2024年中に発売予定 北京モーターショー2024において、マツダが出資する現地法人「長安マツダ汽車有限公司」が、新型電動車「MAZDA EZ-6」、新型電動車のコンセプトモデル「MAZDA 創 ARATA」を初公開した。 「MAZDA EZ-6」は、マツダと合弁事業のパートナーである重慶長安汽車股份有限公司の協力のもと、長安マツダが開発・製造を行う新型電動車の第1弾。電気自動車(BEV)とプラグインハイブリッド車(PHEV)の2種類をラインアップし、2024年中に中国で発売予定だ。 デザインテーマ「Authentic Modern」にもとづき、魂動デザイン特有の生命感やエレガンスを表現しながら、電動化時代に相応しいスタイリングに注力。シンプルで伸びやかなクーペフォルムを通じて、新しさもありながらクルマが本来持つ魅力を表現。 ドライバーの意図に対してクルマがリニアに反応するようブレーキやステアリングをチューニングし、マツダらしい”人馬一体”を感じさせるダイナミック性能を実現したという。 50:50の前後重量配分(BEV)、フロントはストラット式、リヤはマルチリンク式のサスペンション、高速走行時の安定性を向上させる電動リヤスポイラーを採用。 運転支援および事故被害の低減を図るインテリジェントドライブ機能、車外からでも音声操作が可能なインテリジェントパーキング機能、音声、タッチ、ジェスチャーと、さまざまな方法での操作が可能なスマートキャビンなど、安全・利便性を高める機能も充実している。 BEVモデルは約600km、PHEVモデルは1回の給油で1000km以上の航続距離を想定。

TAG: #中国 #北京モーターショー
TEXT:TET 編集部
1年以内に発売予定! トヨタが新型BEV「bZ3C」と「bZ3X」を北京モーターショーで世界初公開

ファミリー向け居住性重視の「bZ3X」とZ世代向けパーソナル空間重視の「bZ3C」 トヨタは「知能化」「電動化」「多様化」を軸に、モビリティカンパニーへの変革に向けた中国での取り組みを紹介するとともに、顧客ニーズに寄り添った商品、サービスを通じて、新しい価値を創造していくことをテーマに、2024年4月27日から開催の北京国際モーターショー(第18回北京国際汽車展覧会)に出展した。 そして、地域ごとに最適な複数の方法でカーボンニュートラルを目指すトヨタの戦略「マルチパスウェイ」を通じて開発されたトヨタのバッテリーEV「bZシリーズ」の名を冠した新型車、「bZ3C」および「bZ3X」を世界に向けて初公開した。 この2台が中国市場を強く意識したクルマであることをトヨタは強調している。トヨタ副社長・チーフテクノロジーオフィサーの中嶋裕樹氏は、「中国のお客さまが笑顔になるBEVとは何か。このテーマを中国のパートナーとともに探求し、送り出すのが『bZ3C』と『bZ3X』です」と新型車を紹介。 bZ3CとbZ3Xは、2023年の上海国際モーターショーでコンセプトカーを公開し、量産化に向けて改良を施したクルマで、複数の企業と共同開発したモデルになっている。この2モデルは今後1年以内に中国での発売を予定しているという。 「bZ3C」は、4社による共同開発車だ。トヨタ、BYD TOYOTA EV TECHNOLOGY カンパニー、一汽トヨタ自動車、そして中国のトヨタ知能電動車研究開発センター(以下、IEM by TOYOTA)が「Reboot」をコンセプトに掲げ共同開発を行った。 画像を見てもわかる通り、モデル名末尾の「C」はクーペスタイルの「C」と理解していいだろう。アクティブで象徴的なスタイリングを採用したこのクロスオーバーBEVの「bZ3C」は、Z世代と呼ばれる若い世代の顧客層をターゲットとし、パーソナルな空間を楽しめる機能を追求した内容が盛り込まれているという。 「bZ3X」も4社が手を取り合って共同開発したモデルだが、その企業内訳が異なる。トヨタとIEM by TOYOTAの2社は変わらぬが、bZ3Xには広州汽車集団、広汽トヨタ自動車が共同開発にあたっている。 bZ3Xはその車種名からも想像がつくように、日本でも販売されているBEV「bZ4X」と同じSUVタイプのモデルだ。心地が良い動く家を意味する「COZY HOME」をコンセプトに、大空間で快適な居住性を実現したファミリー向けSUVのBEVになっている。 どちらのモデルも最新の運転支援システムやスマートコクピットを搭載し、安全で快適なドライブに加え、新しい体験価値を提供するとトヨタはリリースで説明している。 EV大国の中国において、このトヨタの新型BEVが存在感を示せるのか注目する一方、日本国内のトヨタブランドからは、bZ4Xの後に続くBEVモデルが登場していないのが少々残念だ。bZ3Cにはクラウンスポーツに通ずるデザイン性の高さを感じるので、簡単でないことは重々承知のうえだが、見た目で「欲しい!」と思わせるこのモデル、BEVセールス向上の起爆剤として国内投入されることを願わずにはいられない。

TAG: #bZ #北京モーターショー #新型車情報
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VOL.15
本当に日本はEVで「立ち遅れた」のか:知って役立つEV知識・基礎の基礎/御堀 直嗣 第15回

ジャパン・モビリティ・ショー開催でにわかに沸き立つ日本のEVマーケット。しかし現実の販売状況は日本において大きく立ち遅れている。技術では先導してきたはずの日本メーカーは、なぜEVで世界をリードできていないのか。この分野のベテランジャーナリストである御堀 直嗣が解説する。 日本の低いEV市場占有率 日本は、世界に先駆けて電気自動車(EV)の市販に踏み切った。2009年に三菱自動車工業が、軽自動車EVの「i-MiEV」を法人向けにリース販売しはじめ、翌10年には一般消費者向けへの販売も開始した。同年には、日産自動車も小型EVの「リーフ」を発売した。この2社によって、EVの量産市販が実現し、ことにリーフは海外への販売も行われ、「i-MiEV」はフランスの当時PSA社にOEM供給された。リーフの販売は世界で累計65万台に達し、その他EVを含めると、日産は世界で100万台のEV販売の実績を持つ。そのうち、日本国内は累計23万台である。 ちなみに、米国テスラは2022年では年間で約130万台、中国のBYDは同年に約90万台規模へ成長している。 同時にまた、世界共通の充電規格であるCHAdeMO(チャデモ)も準備され、リーフが販売される世界の各地域にCHAdeMO充電器の設置が動き出した。 それらを背景に、経済産業省は2012年度補正予算で1,005億円の補助金を計上し、全国に約10万基の充電器を整備するとした。この補助金は全額支給でないため、トヨタ/日産/ホンダ/三菱自の4社が資金を拠出し、補助金で賄いきれない残額を補填することに合意した。 しかし、現在の充電器の数は、急速充電と普通充電を合わせて約2万基である。 国内の新車販売において、EVが占める割合は1%以下という状況が長く続いた。昨2022年、「日産サクラ」と「三菱eKクロスEV」が発売となり、1年で5万台以上を販売することで2%ほどの占有率になろうかという状況にある。 一方、世界全体では、EVの市場占有率が13%になる。米国は5.8%、欧州は12%、中国は21%となっており、日本がいかに低水準であるかがみえてくる。 日本でEV普及が進まなかった理由 EVの先駆者であった日本が、なぜ欧米や中国の後塵を拝するようになったのか。 最大の要因は、せっかく1,005億円という充電基盤整備に対する経済産業省の支援があったにもかかわらず、急速充電器の整備にばかり世間の目が行き、EV利用の基本である基礎充電、すなわち自宅での普通充電(200V)の重要性が広がらなかったからである。ことに、マンションなど集合住宅の駐車場と、月極駐車場への普通充電設置がほぼできなかったことが原因であった。 EVの充電は、普通充電で8~10時間、あるいはそれ以上かかるとされ、これが単純にガソリンスタンドでの給油時間と比較されて、使い勝手が悪いとさまざまな媒体を通じて流布された。いまでもそうした論調が消えていない。しかし、自宅で普通充電できれば、寝ている間に満充電になるので、翌朝出かけるときは満充電で出発できる。 戸建て住宅に住む人はそれができた。ところが、戸建て住宅でも自宅に車庫がなく月極駐車場を利用する人は、近隣の急速充電器を利用しなければならなくなった。 集合住宅に住む人は、敷地内に駐車場が併設されていても、管理組合の同意が得られず普通充電ができない状態に陥った。無知がもたらした悲劇だ。EVを買う意思があっても、手に入れにくい状況があった。 集合住宅の管理組合で賛同が得られない最大の理由は、幹事がEV時代を予測できず、また自分には関係ないとして無視され続けたことにある。設置の経費は、ことに当初は補助金と自動車メーカー4社による補填があったので、ほぼゼロであった。現在でも、施工業者が残金を負担するなどのやりくりで、集合住宅側の負担が軽く済む仕組みが出てきている。それでもなお、管理組合で合意を得るのが難しい状況は払拭できていない。 基礎充電の普及を目指す業者の間でも、さらに難しいとされるのが月極駐車場への普通充電の設置だ。月極駐車場を管理する不動産業者の理解を得にくいという。

VOL.1
リッター200円にもう限界……給油の“枷”をぶっちぎれ!【モデルサードインパクト vol.1】

ガソリン高い、燃費も悪い、限界だ! かつてないほどの猛暑に喘いだであろう今夏。「もういいよ」「もう下がってくれ」と、気温に対して誰もが感じていたと思うが、自動車ユーザーはガソリン価格に対しても同じことを思っていたのではないだろうか。 リッターあたり170円、180円、190円、そして200円の大台を突破……給油をするたびに、誰もが憂鬱な気分になったはずだ。小生はドイツの某オープンスポーツカーに乗っているのだが、リッターあたり平均10kmでハイオク仕様。愛車にガソリンを入れるたび、顔が青ざめていた。 「高額給油という枷から解放されたい……」 EVの購入を決意した所感である。クルマを走らせることは、本来喜びのはず。給油のたびに落ち込むのは本望ではない。 小生は、THE EV TIMES(TET)の編集スタッフを務めています。この9月、「テスラ・モデル3・パフォーマンス」を購入しました。新たな愛車と共に進むEVライフを「モデル・サードインパクト」と銘打ち、連載で紹介していこうと思います。 EVは便利だと実感した「日産リーフ」 小生が初めて体験したEVは「日産リーフ」(2代目)である。遡ること2017年、「リーフ」が2代目になった頃、日産が全国で試乗キャラバンを開催し、小生はその試乗アテンダントを担当していた。そこで「リーフ」を存分に運転することができたのだ。 それゆえ、EVの利便性の高さを実感することになった。スポーツモデル顔負けの力強くスムーズな加速にまず驚いたのだが、給油という枷から外れて自由に走り回れることが大変な魅力に感じた。アイドリング状態でエアコンを入れっぱなしでもガソリン代を気にせずに済む。車内でPCを開けば、そのままオフィスになる。車の用途が無限大に広がると感じた。 充電時間も特別長いとは感じなかった。充電残量が50%くらいになったら、急速充電を使用してあっという間に80%まで回復できる。ちなみに100%まで充電した場合、280kmを走れる表示が出ていたと記憶している(当時は寒い季節で暖房を使用した)。ちょっとした遠出も十分に対応可能。「EVなんて不便」という印象は全く抱かなかった。そこで薄々と「将来はEVもアリだな」と思ったのだ。

VOL.20
VW「ID.4」オーナーはアウトバーンを時速何キロで走る? [ID.4をチャージせよ!:その20]

9月上旬、スイスで開催された「ID.TREFFEN」(ID.ミーティング)を取材した際に、参加していた「ID.4」オーナーに、そのクルマを選んだ理由などを聞きました。 フォルクスワーゲン一筋 鮮やかな“キングズレッドメタリック”のID.4で登場したのは、ドイツのハノーファーからはるばるスイスに駆けつけたデュブラック・マルクスさん。「フォルクスワーゲンT3」のTシャツを着ているくらいですから、かなりのフォルクスワーゲン好きと見ましたが、予想は的中! 「18歳で免許を取ってからこれまで30年間、フォルクスワーゲンしか買ったことがないんですよ」という、まさにフォルクスワーゲン一筋の御仁でした。 彼の愛車はID.4のなかでももっともハイパフォーマンスな「ID.4 GTX」。日本未導入のこのグレードは、2モーターの4WD仕様で、最高出力220kW(299PS)を発揮するというスポーツモデル。こんなクルマに乗れるなんて、なんともうらやましいかぎりです。 そんなマルクスさんにID.4 GTXを購入した理由を尋ねると、「これからはEVの時代だと思ったので!」と明確な答えが返ってきました。とはいえ、ID.ファミリーのトップバッターである「ID.3」が登場した時点ではすぐに動き出すことはありませんでした。「1年半くらい前にID.4 GTXを試乗する機会があって、踏んだ瞬間から力強くダッシュするID.4 GTXのパンチ力にすっかり惚れ込んでしまい、即決でしたよ(笑)」。

VOL.14
欧州メーカーはなぜ電気自動車に走ったのか?:知って役立つEV知識・基礎の基礎/御堀 直嗣 第14回

EVの知識を、最新情報から「いまさらこんなこと聞いていいの?」というベーシックな疑問まで、ベテラン・ジャーナリストが答えていく連載。今回は欧州メーカーの特集です。 日本市場参入が遅かった欧州製EV 日本市場では、欧州からの電気自動車(EV)攻勢が活発に見える。ドイツの「BMW i3」が発売されたのは2013年秋で、日本市場へは2014年春に導入された。 日本の自動車メーカーがEVを市販したのは、2009年の「三菱i-MiEV」の法人向けリースが最初で、翌2010年には「i-MiEV」も一般消費者への販売を開始し、同年に「日産リーフ」が発売された。「i3」の発売は、それより数年後になってからのことだ。 ほかに、フォルクスワーゲン(VW)は、「up!」と「ゴルフ」のエンジン車をEVに改造した「e-up!」と「e-ゴルフ」を2015年から日本で発売すると2014年に発表した。だが、急速充電システムのCHAdeMOとの整合性をとることができず、断念している。その後、VWは「e-ゴルフ」を2017年秋に販売を開始した。EV専用車種となる「ID.4」を日本に導入したのは、2022年のことだ。フランスのプジョーが、「e-208」を日本で発売したのは2020年である。 以上のように、欧州全体としては、EVへの関心が高まってきたのは比較的最近のことといえる。 くじかれたディーゼル重視路線 欧州は、クルマの環境対策として、自動車メーカーごとの二酸化炭素(CO2)排出量規制を中心に動いてきた。そして2021年から、1km走行当たりの排出量を企業平均で95gとする対処方法を考えてきた。EU規制は、販売する車種ごとのCO2排出量を問うのではなく、販売するすべての車種の平均値で95gを下回らなければならないという厳しさだ。 対策の基本となったのは、ディーゼルターボ・エンジンを使った排気量の削減と、出力の低下を補う過給器との組み合わせを主体としつつ、ハイブリッドによるさらなる燃費の向上である。 既存のディーゼルターボ・エンジンをできるだけ活用しようとする考えは、欧州メーカーが補機用バッテリーの電圧を世界的な12ボルトから、36ボルトや48ボルトに変更することによるマイルドハイブリッド化に注目してきた様子からもうかがえる。 ところが、2015年にVWが米国市場でディーゼル車の排出ガス規制を偽装していたことが明らかにされた。公的機関での測定では規制値を満たすものの、実走行で急加速などした際に基準を上回る有害物質が排出され、それによって力強い加速を得られるようにした制御が発覚したのである。その影響は、VW車だけでなく、アウディなどVWグループ内に広く影響を及ぼした。

VOL.3
ボルボは新型EVの「EX30」でインテリアに新たな価値を与え、空間を最大限、利用する!

ボルボはEX30の室内で多くの新たなチャレンジを行なっていると謳う。その詳細を小川フミオ氏が訊いていく。連載1回目はこちら、2回目はこちら。 冷たさの排除し素材を“素直”に使う EX30のインテリアが、他車と決定的に違うのは、金属的な表面処理がほとんど見当たらないこと。それは意図的にそうしたのだと、インテリアデザインを統括するリサ・リーブス氏は言う。 「心したのは、冷たさの排除です。使う素材はオネスト、つまり木に見えるものは木であり、また同時に、リサイクル素材を人間にやさしいかたちで使用しました」 インテリアは「ブリーズ」(やさしい風)をはじめ「ミスト」(もや)、「パイン」(松)それに「インディゴ」と4種類(日本はそのうち「ブリーズ」と「ミスト」を導入)。 「ブリーズを例にとると、デザインインスピレーションはサマーデイズ。シート表皮の素材はピクセルニットとノルディコ、ダッシュボードの飾り材はパーティクル、そして空気吹き出し口のカラーはブルーです」 リーブス氏は説明してくれる。 「ピクセルニットはPETボトルをリサイクルしたもの。それを3Dニッティング(立体編み)プロセスでシート用素材にしています。組み合わせるノルディコは、PETボトルなどのリサイクル素材、北欧で計画的に伐採された木から採取された素材、リサイクルされたワインコルクなどで作られたテキスタイルです」 ダッシュボード用のパーティクルは、窓枠やシャッターを中心に工業廃棄物であるプラスチックを粉砕したものだし、フロアマットは漁網をリサイクルしたという。 「リサイクル材とともに、インテリアは雰囲気を統一したので、私たちは“ルーム”という名を与えています。インディゴの場合、デザインインスピレーションは”夜のはじまり”で、デニムをリサイクルしたときに余る糸を使った素材をシート表皮に使っています」 シートじたいは「スニーカーにインスパイアされた形状」(メイヤー氏)だそうだ。

VOL.2
ボルボの新型電気自動車「EX30」にはスターウォーズのデザインが取り入れられている!?

エンジンの回転の盛り上がりには、時に人間的な表現が用いられる。しかしBEV(バッテリー電気自動車)はエンジンもなく無音なため、より無機質な、機械的な印象が強くなる。ボルボはそんなBEVに人間的な要素を入れたと主張する。連載1回目はこちら。 どことなく楽しい感じの表情 ボルボEX30は、いってみれば、二面性のあるモデルだ。ひとつは、地球環境保全(サステナビリティ)を重視したコンセプト。もうひとつは、大トルクの電気モーターの特性を活かしたスポーツ性。 デザイナーは「いずれにしても、BEVと一目でわかってもらうデザインが重要と考えました」(エクステリアデザイン統括のTジョン・メイヤー氏)と言う。 「もちろん、昨今ではICE(エンジン車)かBEVか、デザインをするときあえて差別化をしないのが世界的な流れです。ただし、私たちとしては、スカンジナビアデザインの原則を守りつつデザインしました」 メイヤー氏の言葉を借りて、この場合のスカンジナビアデザインの肝要を説明すると「形態は機能に従う」となる。 「そこで、上部に開口部とグリルはもたせないようにしようと。ただし(インバーターなどのために)空気を採り入れる必要はあるので、下にインレットは設けています」 ボルボ車のデザインアイディンティティである「トール(神の)ハンマー」なる形状のヘッドランプも採用。ただし、カバーで覆った一体型でなく、四角いLEDのマトリックスが独立しているような形状があたらしい。 「そうやって出来上がったのがこのデザインです。顔になっていて、そこには眼があって、鼻があって、口があるんです。どことなく楽しいかんじで、これまで以上に人間的な表情を実現しました」 暴力的でもなければ、ロボット的でもない。メイヤー氏はそこを強調した。

VOL.1
ボルボの新型電気自動車「EX30」は、相反する2面性を合わせ持つ文武両道なクルマ

ボルボの新たなBEV(バッテリー電気自動車)として、ついに10月2日から「サブスク」モデルの申し込みが始まるEX30。この「ボルボ史上最小のBEV」はどのように開発されたのか。ミラノで行われたワールドプレミアに参加した小川フミオ氏が関係者の声とともに振り返る。 スカンディナビアン+デジタル 2023年6月に登場したEX30は、コアコンピューティングテクノロジーを大胆に採用する、ボルボの新世代BEV。 内容にとどまらず、同時に、デザイン面でもさまざまな大胆な試みがなされているのも特徴だ。 いってみれば、伝統的ともいえるスカンディナビアンテイストに、デジタライゼーションの融合。 「私たちのデザイン的価値のすべてを小さなフォーマットで具現」したモデルと、ボルボ・カーズはプレスリリース内で謳う。 「非常に電気自動車的なデザインで(中略)閉じられたシールド(フロントグリルの開口部のこと)とデジタル表現を用いたトールハンマーヘッドライト」がフロント部の特徴とされる。 さらに新世代BEVとしてボルボが狙ったものはなんだろう。ミラノでの発表会において出合った担当デザイナー(たち)に、デザインの見どころと背景にあるコンセプトを取材した。

VOL.5
「BMW iX xDrive50」の高速電費は我慢不要! ロングドライブにうってつけのEV

[THE EV TIMES流・電費ガチ計測] THE EV TIMES(TET)流電費計測の5回目を、8月に「BMW iX xDrive50」で実施した。車高の高いSUVにもかかわらず、高速巡航時に電費が低下しにくいのが特徴だ。その詳細をお伝えする。 ※計測方法などについてはこちら、試乗記はこちらをご覧ください。 100km/h巡航でどんどん行こう iX xDrive50のカタログに記載された「一充電走行距離」は650km(WLTC)で、電池容量は111.5kWhだ。650kmを実現するには、電費が5.83km/kWh(以後、目標電費)を上回る必要がある。 各区間の計測結果は下記表の通り。5.83km/kWhを上回った場合、赤字にしている。 これまでのTETによる電費計測で初めてA区間の往路と平均で目標電費を超えた。A区間のように標高差が少ない場所では同じ状況になり得る、つまり100km/h巡航で一充電走行距離の650km近くを走破できる可能性がある。   100km/h巡航でも600kmは走れそう 各巡航速度の平均電費は下表の通りだ。「航続可能距離」は電費にバッテリー総容量をかけたもの、「一充電走行距離との比率」は650kmに対して、どれほど良いのか、悪いかだ。 iXのエクステリアは、大きなキドニーグリルが特徴的だ。ざっくり言えば全長5m、全幅2m、全高1.7m、車重2.5トンの堂々としたボディだが、Cd値が0.25と優れている。 100km/h巡航におけるiXの電費は、5.71km/kWhであった。絶対的な数値としては決して高くないが、一充電走行距離との比率を計算すると98%と、これまでにTETが計測したデータの中で最高の結果を記録した。120km/h巡航でもこの数字は78%であった。 つまり、iXは高速巡航でも電費の低下が少ないEVだといえる。 ちなみに、過去に計測したメルセデス「EQE 350+」は、この100km/h巡航時の比率が90%だった。EQEはセダンボディで背が低く、Cd値0.22で、高速巡航には有利であることを考えても、iXの98%という数字の凄さが分かる。 この結果は、空力性能の良好さと高効率なパワートレインの賜物ではないかと思う。BMWが「テクノロジー・フラッグシップ」「次世代を見据え、長距離走行が可能な革新的な次世代電気自動車」と謳っているだけのことはある。これらの記録を塗り替えるクルマが現れるのか、今後の計測が楽しみだ。   各巡航速度ごとの比率は以下の通り。80km/hから100km/hに速度を上げると21%電費が悪くなる。120km/hから80km/hに下げると1.6倍の航続距離の伸長が期待できる。

VOL.19
ぐっとパワフルな2024年モデルのフォルクスワーゲン「ID.4」をミュンヘンで緊急試乗! [ID.4をチャージせよ!:その19]

コンパクトSUVタイプの電気自動車「ID.4」が2024年モデルにアップデート。この最新版をドイツ・ミュンヘンでさっそく試乗しました。 モーターのパワーは60kW増し 「ID.4」が2024年モデルにアップデートし、コックピットのデザインが様変わりしたことは、前回のコラムで述べました。さらに今回の仕様変更では、走りにかかわる部分にも手が加えられています。 一番の変更が、新開発のモーターが搭載されたこと。フォルクスワーゲンでは、ID.ファミリーのプレミアムセダンである「ID.7」に、新たに開発した「APP550」型の電気モーターを採用しました。最高出力は210kW(286PS)と実にパワフルです。これが2024年モデルの「ID.4プロ」にも搭載されることになりました。これまでの「ID.4プロ」の最高出力が150kWですので、出力は60kW、4割増しという計算。最大トルクも従来の310Nmから545Nmとなり、こちらは75%の大幅アップです。 バッテリー容量は77kWhで変更はありませんが、2024年モデルからはバッテリーの“プレコンディショニング機能”を搭載し、冬の寒い時期、充電前にバッテリー温度を高めておくことで充電量の低下を抑えることができます。これはうれしい! 他にも、可変ダンピングシステムのDCC(ダイナミックシャシーコントロール)の改良なども行われ、果たしてどんな走りを見せてくれるのか、興味津々です。 早く乗ってみたいなぁ……と思っていたら、なんとうれしいことに、発表されたばかりの2024年式ID.4 プロ・パフォーマンスを、ドイツ・ミュンヘンで試乗するチャンスに恵まれました。試乗時間は約20分と超ショートですが、わが愛車のID.4 プロ・ローンチエディションと比較するには十分な時間です。

VOL.18
ミュンヘンで「ID.4」の2024年モデルに遭遇! [ID.4をチャージせよ!:その18]

ミュンヘンモーターショー(IAA)のメイン会場近くで、フォルクスワーゲンがメディア向けイベントを開催。そこで、2024年モデルの「ID.4」に遭遇しました。 見た目は同じ イベントスペースのパーキングに待機していたのは、“コスタアズールメタリック”のボディが爽やかな「ID.4 プロ・パフォーマンス」。日本のラインアップにはないボディカラーに目を奪われますが、エクステリアデザインはこれまでと同じで、私の愛車の「ID.4 プロ・ローンチエディション」との違いは1インチアップの21インチホイールが装着されていることくらいです。 ところが運転席に座ると、コックピットの眺めに違和感が! マイナーチェンジでもないのに、コックピットのデザインが私のID.4 プロ・ローンチエディションと大きく変わっていました。 ご存じのとおり、フォルクスワーゲンなど多くの輸入ブランドでは“イヤーモデル制”を採用していて、毎年のように細かい仕様変更を実施。エクステリアデザインは一緒でもパワートレインや装備が変わるというのはよくあること。この2024年モデルでは、インテリアのデザインまで様変わりしていたのです。 真っ先に気づいたのが、ダッシュボード中央にあるタッチパネルがリニューアルされていること。2022年モデルのID.4 プロ・ローンチエディションでは12インチのタッチパネルが搭載されていますが、この2024年モデルでは12.9インチにサイズアップが図られたのに加えて、デザインも一新され、明らかに使い勝手が向上していました。

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