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TEXT:TET 編集部
再生可能エネルギーだけで走るモビリティ! 「曲がる太陽電池」を搭載した次世代ソーラーEV三輪車の実証実験を開始

社会に大きな利益をもたらす技術 PXPとEVジェネシスが、共同で開発する次世代型の「曲がる太陽電池」を搭載したEV三輪車の実証実験を開始した。 PXPはソーラーパネルのデバイス研究と量産技術開発の豊富な経験を持つ技術者が集まり、2020年に相模原市に設立したグリーンテック開発のスタートアップ。 世界初の方法でペロブスカイト/カルコパイライトのタンデム構造を用いた、軽くて曲がる、割れないソーラーパネルや全固体電池一体型ソーラーパネルの研究開発を行っており、2024年より量産技術パイロットラインが稼働した。 EVジェネシスは、EV車体のデザインや車体検査などを行ってきた技術者が集まり、2023年に設立したスタートアップ。 電動三輪車のポテンシャルと、それがもたらす環境への低負荷、移動の自由度の高さに魅了され、この分野に革命を起こすべく立ち上がった。 今回、早期の実用化が見込まれるカルコパイライト型の「曲がる太陽電池」を用いて、実証実験をスタート。屋根に貼り付けたパネルは重さ1kg未満・厚さ1mm以下の超軽量・超薄型設計だ。 一日の太陽光による発電のみで約15~20km、また現在開発中のペロブスカイトタンデム型の「曲がる太陽電池」にアップグレードした場合は、一日の発電で約25~30kmの走行が可能になると見込まれている。 これにより日常の近距離移動であれば、充電することなく再生可能エネルギーのみでカバーできるようになる。 また、外部からの電力供給に頼らずとも移動が可能になるため、災害時などの非常時においても移動手段や電源としての機能が期待される。

TAG: #EVジェネシス #PXP #三輪車 #曲がる太陽電池
TEXT:TET 編集部
日本ではその性能のすべてを発揮できない! 出力270kWの充電が可能なアウディQ6 e-tron登場

欧州の充電インフラ事情がクルマを進化させている EVに乗って長距離を移動しようとすると、心配なのは経路充電の充電スポットとその充電器の出力性能。日本の高速道路を管理するNEXCO各社が公表している2023年度の急速充電器増設状況では、年間に全国52か所のSA/PAに計129口を増設したというが、そのうち150kW級の出力性能をもつ急速充電器の口数はわずか4口に留まる。日本の平均的な急速充電器の出力が50kW前後といわれるなか、EVの普及を急ぐうえでその充電器自体の電力供給体制の改善は急務だ。 経済産業省からは、高速道路上の急速充電器は出力90kW級以上で整備を急ぐべし、との指針が2023年8月に示されているが、それでも性能として十分なのか一抹の不安を覚える。それというのもアウディがドイツで発表した内容を目にすると、もはやインフラ側の整備がEVの性能向上に追い付いていない印象を抱いたからだ。 アウディQ6 e-tronがわずか10分の充電で255kmも走れるワケ 2024年5月8日にアウディは、自社のプレミアムプラットフォームエレクトリック(PPE)用に開発された高電圧バッテリーが、最大充電出力270kWの急速充電器を使用すると、最長走行距離255km分をわずか10分でチャージできるようになったと発表した。 いわずもがな、この性能を実現するためには電力供給側である急速充電器の性能向上に加え、受給側のバッテリー性能の向上が不可欠だが、今回の発表の注目点は、もちろん後者の性能が著しく向上した点についてだ。 実現の背景には、800Vのアーキテクチャー、プレコンディショナー機能を備えた新しい高電圧バッテリー、PPEの新しい予測サーマルマネージメントなどの採用が挙げられる。これらを搭載したアウディQ6 e-tronは、最大270kWの出力で充電することが可能で、充電時間が大幅に短縮され利便性が向上している。 この恩恵を受けられるのは12のモジュールから構成された総電力量100kWh(正味容量は94.9kWh)のモデルになるが、10のバッテリーモジュールで構成された総容量83kWhのモデルであっても、10~80%までの充電にわずか21分しか要しないという。 400Vの充電ステーションでは、バンク充電と呼ばれる機能を使うことができる。これは充電開始前に、バッテリーマネージメントコントローラー(BMCe)内の高電圧スイッチがオンになり、車両に搭載されている800Vのバッテリーが同じ電圧のふたつのバッテリーに分割されることで、最大135kWで並列充電することが可能になる機能だ。この2分割されたバッテリーが同じ充電状態になってから、次にロックステップ方式で残りの部分が充電される。こうすることで車両側の受給能力を向上させている。 充電マネージメントとしては、国際充電規格のコンバインド充電システム(CCS)に準拠している。高速かつ信頼性の高い充電を実現するために、HCP 5高性能コンピューターが、E3 1.2電子アーキテクチャーの新しいドメインコンピューター内で充電プロセスを管理している。スマート・アクチュエーター・チャージング・インターフェイス・デバイス(SACID)と呼ばれる通信制御ユニットは、車両と充電ステーションの接続を行うインターフェイスとして機能し、標準化された受信情報をHCP 5ドメインコンピューターに送信する。 また、欧州市場向けのアウディPPEモデルは、車両左後部のCCSコンボコネクターにより、DC(直流)およびAC(交流)充電に対応しており、追加のAC充電コネクターも車両の反対側に設置されている。アウディQ6 e-tronシリーズに関していえば、標準でAC11kWの充電が可能で、残量ゼロのバッテリーを一晩で充電することができ、AC22kWに対応した充電機能も後日オプションとして提供される予定だ。 アウディQ6 e-tronシリーズには「Plug & Charge」機能が標準装備されている。現在、「Plug & Charge」機能は、欧州最大の充電プロバイダーであるIONITY(アイオニティ)の充電ステーション、および一部の充電オペレーターが運営する充電ステーションで利用可能だが、今後はさらに多くのプロバイダーで利用できるようになる見込みだ。 「Plug & Charge」のメリットは、1回利用したプロバイダーであれば、車両と充電ステーションの間で暗号化された通信が行われているので、次回以降は面倒な手続きを踏まなくとも充電プロセスが自動的に開始され、クレジットカードなど「myAudiアプリ」に登録されている支払い方法に従って請求がスムーズに行われることだ。 自動車メーカーも充電インフラの整備に本腰 アウディ自身も充電環境の整備には余念がなく、欧州内の29か国に設置された約63万の充電ポイントから構成されたアウディチャージングサービスや、都市部の急速充電ステーション「アウディチャージングハブ」の整備などを進め、自社の顧客をサポートしている。 我が国においても、アウディ・ポルシェ・フォルクスワーゲンの3ブランド、計356拠点のディーラーに設置された90〜150kW級出力のCHAdeMO規格急速充電器が利用可能な「プレミアムチャージングアライアンス(PCA)」が展開されている。公共の充電インフラ整備に留まらず、自社での環境整備を欧州、日本を問わず積極的に推し進めているのがアウディだ。 ただし、日本と欧州で大きく異なるのは最大充電出力。2024年春に東京の紀尾井町にオープンさせた欧州圏外唯一のアウディチャージングハブでも、その最大充電出力は150kWに留まる。一方の欧州では、幹線道路沿いを中心に設置された約3000か所のIONITY急速充電ステーションでは、最大350kWでの急速充電が可能なのだ。 こうした充電環境の違いにより、受給側の充電能力も飛躍的に向上しているわけで、この欧州仕様のアウディが日本に導入されたとしても、やや宝の持ち腐れ感は否めない。しかし、インフラ整備の環境変化も大きく様変わりしているわけで、150kW級以上の急速充電ステーションが日本国内で急拡大する可能性だって否定できない。 その意味では、いまは「卵が先か鶏が先か」というだけで、車両側がオーバースペックであっても将来に向けた蓄えとして十分意味のあることではないかと思うところ。むろん、この車両スペックを使い切れるほどの急速充電設備が、経路充電に必要とされる箇所へ多数設置されることが最善策であることは明白だ。しかしそこは発電・送電まで含めた国家プロジェクト級の課題なので、あくまでも願望の域を出ない戯言であることはお断り申し上げよう。また、EVの使い方で重要なのは急速充電を含めた経路充電よりも、自宅や事業所等での基礎充電が肝心であるということも付け加えておく必要がある。

TAG: #e-tron #Q6 #アウディ・チャージング・ハブ #急速充電
TEXT:TET 編集部
石橋貴明が日産のEV「アリア」からON AIR! 初回ゲストは初共演の山口智子

EVならではの静粛性を活かした「本音トーク」な空間で秘蔵エピソード連発 日産はTBSラジオとコラボレーションし、とんねるずの石橋貴明さんをパーソナリティに全4回のラジオ番組『NISSAN ARIYA presents THE BATTERY 〜石橋貴明 あの人と、どらいぶ。〜』を2024年5月31日(金)20時からスタートさせる。 番組は日産のフラッグシップEVである「アリア」の車内をラジオブースとして、放送ごとに特別なゲストを迎え、ほかでは聞けないようなツーショットドライブトークを展開。記念すべき初回放送のゲストは女優の山口智子さん。1964年生まれで今年で還暦となる山口と、1961年生まれの石橋はいわば同世代。ともにバラエティと俳優のトップを走り続けてきた両者だが、意外や今回が初共演なのだとか。   日産アリアがもつ、EVならではの高い静粛性と心地よい室内空間。さらには独自の電動駆動4輪制御システム「e-4ORCE」による卓越した運動性能と快適な乗り心地により、いつものラジオブースとは一味違う「本音で話してしまう」トークが展開される。   番組名の『THE BATTERY』はEVの原動力である「バッテリー」に由来。さまざまな分野の第一線で活躍するゲストが毎回登場し、石橋が巧みなトークでゲストの「原動力=バッテリー」を探っていくという。   そんな番組の初回ゲストである山口智子さんは、近年世界のさまざまな土地を訪れ、個性的な文化や音楽に触れ、それらを映像ライブラリーにまとめ上げている。今回の放送でもそれらのエピソードはもちろんのこと、初共演でありながらも芸能界の同時代を過ごし、まるで同級生のような親近感があるというふたりは、25年前に偶然遭遇したワインバーでのエピソードを懐かしみながら披露。   そして話題は青春時代を彩った一曲から、芸能界デビュー当時の話へ。石橋の巧みなトーク術で当時の話を山口から引き出していくと、同世代のふたりの意外な共通点が発覚。芸能界に足を踏み入れた当時の思い出や葛藤、演技への取り組み方など、まさにリラックスしたドライブにありがちな、ふたりだけの赤裸々でプレミアムなトークが次々と飛び出してくる。   ほかにも山口のライフワークである旅をする理由や、印象的な国々の話。旅先で出会った心惹かれる1曲や、旅の原動力となる1曲などを紹介しながら、新たな挑戦へ向かう力の源に石橋が迫っていくという。 日産アリアでドライブするふたりの会話を、超至近距離の後部座席から同乗者として聞かせてもらっているような番組演出にワクワクさせられるが、放送本編に加え番組ホームページではダイジェストムービーも公開されるというから一層楽しみだ。ラジオだけに留めるにはもったいないほどの豪華共演となるこの番組、オンエアは5月31日(金)20時からなのでお聞き逃しなく。

TAG: #アリア #ドライブ #日産 #芸能
TEXT:TET 編集部
SUVルックの軽EVは唯一無二の存在! 三菱「eKクロスEV」が一部改良で魅力マシマシに

主な変更点は「利便性」と「安全性」の向上 三菱の軽自動車のなかでも、トール系の「スペース」にハイト系の「ワゴン」、さらにクロスオーバーモデルの「クロス」まで幅広いライアンナップを誇るeKシリーズ。そのなかで唯一のEVモデル、「eKクロスEV」が、利便性や安全性を向上するなど一部改良を施し、2024年5月16日から全国の系列販売会社で販売を開始した。 「docomo in Car Connect」採用でスマホからドアロック/解錠が可能 今回の改良により、定額制の車内Wi-Fiのインターネット接続が可能となった。これは「MITSUBISHI CONNECT」に登録の上、別途NTTドコモが展開する自動車向けインターネット接続サービス「docomo in Car Connect」に加入契約することで利用できるようになるもの。これによりデータ通信量を気にすることなく、車内でオンライン動画や音楽ストリーミング、ゲームなどを楽しむことができる。 このWi-Fiには同乗者も同時に接続できるため、例えば家族でドライブに出かけた際に子どもたちはゲーム端末やタブレットを、助手席の同乗者は出先のグルメ情報を検索し、その日に撮ったばかりのムービーを移動中にストレージへアップロードするなんていう使い方ができる優れものだ。 また、「MITSUBISHI CONNECT」自体の機能向上も見逃せない。スマートフォンアプリを使って遠隔でさまざまな操作が可能な三菱独自のコネクティッドサービスだが、新たにリモートドアロック/アンロック機能が追加され、それまでのリモートエアコン(遠隔でのエアコンのオン/オフ)や駐車位置確認などの機能と併せて、日常での使い勝手が一層向上している。 急ブレーキでストップランプが高速点滅! 次に安全性の向上についてみていこう。 運転支援機能「三菱e-Assist」を搭載し、サポカーSワイドに対応している「ekクロスEV」の安全機能をさらに強化し、エマージェンシーストップシグナルシステムを新たに採用した。これは、急ブレーキをかけたときやABSが作動したときに、自動的にストップランプが高速で点滅するもので、後続車に対する注意喚起に効果的な機能だ。 そのほか、マルチアラウンドモニターをPグレードに、リヤビューモニター付きルームミラーをGグレードに標準装備し、車両後方の視認性が向上しているのも改良ポイント。 一部改良モデルの常で、ボディ色の追加も行われている。新色として、2トーンのアッシュグリーンメタリックとホワイトソリッドの組み合わせ(有料色/税込み8万2500円)、ライラックピンクとブラックマイカの組み合わせ(有料色/税込み6万500円)、さらにモノトーンのアッシュグリーンメタリック(有料色/税込み3万3000円)が追加された。これにより「ekクロスEV」のボディカラーは既存のものと合わせて、2トーンとモノトーンが各5色の計10色展開となった。 補助金を含めたら実質約200万円は魅力的 これらの改良が加えられた「e KクロスEV」の車両本体価格は、Pグレードが税込み313万1700円、Gグレードが税込み256万8500円となる。令和5年度補正予算「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」の対象になっているので、55万円の補助金を受けた場合の実質的な車両本体価格は、Pグレードで税込み258万1700円、Gグレードは201万8500円になる。地域によっては自治体からの補助金を活用することで、さらに安く購入することができるかもしれないので、エンジン車の軽自動車と総額で比較検討してみることをお勧めしたい。 なお、今回の改良ではEVとしての基本性能は据え置かれており、1回の充電で走行できる距離は180km(WLTCモード)と変わらない。だが、三菱によれば軽自動車およびコンパクトカーユーザーの約8割は、1日当たりの走行距離が50km以下であることから、一見180kmという短めに感じる航続距離であったとしても、大半のユーザーは2日間充電せずに走行できる想定となり、自宅充電さえ整備されていれば大変リーズナブルに所有することができるのだ。 クリーンになりがちなEVのデザインにあって、「eKクロスEV」は軽自動車であることに加えアウトドアテイストも感じさせるSUVルック。唯一無二の存在なだけに、今回の改良でさらなる登録台数の増加に期待したい。

TAG: #eKクロスEV #マイナーチェンジ #三菱 #軽EV
TEXT:TET 編集部
免許がなくても特定小型原付モデルなら乗れる! ブレイズが小型電動モビリティの体験試乗会を開催

会場は愛知県名古屋市のブレイズ本社 2024年6⽉1⽇(土)、2日(日)、ブレイズは小型電動モビリティの試乗会および展示車両即売会を開催する。 この試乗会では、免許不要の特定小型原付モデル、キックボードEV(2輪)を始めとした電動キックボードや電動バイク、宅配ビジネスに最適なEVデリバリー(3輪)、ミニジープタイプミニカーのネクストクルーザーEV(4輪)などを用意。 簡単折りたたみ・車載/室内保管も可能なブレイズ スマートEV(2輪)、立ち/座り乗り2WAY対応のブレイズ EVスクーター(2輪)に関しては、特別展示車両の即売会も行う。 この機会にぜひ、新たな市場を創造するブレイズのラインアップを体感してみてほしい! 試乗会概要 日程:2024年6⽉1⽇(土)、2日(日) 時間 :10:00~18:00 電話番号:052-414-5527 場所 :〒453-0041 名古屋市中村区本陣通二丁目三十番地 ブレイズ本社駐車場 対象車種 :キックボードEV(ライトモデル・ベーシックモデル)、ブレイズ スマートEV、ブレイズ EVスクーター、ブレイズ EVトライク、ネクストクルーザーEV・GS、EVデリバリー(原付登録モデル、ミニカー登録モデル) 持ち物:運転免許証、動きやすい服装、靴、手袋(軍手可) ※ヘルメットはブレイズが用意 ■必要運転免許証 原動機付自転車免許 ブレイズ スマートEV、ブレイズ EVスクーター、EVデリバリー原付登録モデル ■普通自動車免許 ブレイズ EVトライク、ネクストクルーザーEV・GS、EVデリバリーミニカー登録モデル ■免許証不要の商品について キックボードEVライトモデル、キックボードEVベーシックモデル(16歳未満の方は運転不可)

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TEXT:TET 編集部
「Hyundai Mobility Lounge富山」がオープン! すべてのヒョンデ車に試乗できるイベントも開催

4店舗目の「Hyundai Mobility Lounge」 2024年5月7日(火)、ヒョンデモビリティジャパンは「Hyundai Mobility Lounge富山」をオープンした。 「Hyundai Mobility Lounge富山」は、ヒョンデのZEVの購入を検討する方へのサポートを目的としたショールーム。「Hyundai Mobility Lounge」としては東京ベイ東雲、京都四条、東京丸の内に次いで国内4店舗目、独立型としては初の店舗となる。 「Hyundai Mobility Lounge富山」は、これまでアフターセールス拠点として北陸エリア周辺のヒョンデ車両の整備を行ってきた杉政貿易と連携。 「IONIQ 5」や「KONA」の車両展示、試乗体験はもちろん、オンライン購入のサポートや納車、整備等まですべてのサービスを提供する。 さらに、「Hyundai Mobility Lounge富山」のオープンを記念して、2024年5月18日(土)、19日(日)の2日間、両日とも9:00〜18:00に試乗イベントを開催。今回のイベントでは、「IONIQ 5」、「KONA」、「NEXO」の試乗ができる。 来場すると地元で著名な「アンドライフカフェ」のスムージー、また試乗するとヒョンデグッズがもらえるという。 ヒョンデのすべてのZEVに試乗できるチャンス。お近くの方はぜひ足を運んでみてほしい! 「Hyundai Mobility Lounge富山」 所在地:930-0985 富山県富山市田中町1丁目126号 営業時間:9:00-18:00 定休日: 毎週月曜・日曜(第3・第5日曜を除く)・祝日

TAG: #Hyundai Mobility Lounge富山 #ショールーム
TEXT:TET 編集部
ビッグカメラとENEOSでんきが強力タッグ! ホンダ「N-VAN e:」の発売に先駆けて充電環境整備のワンストップサービス

それぞれの強みを生かして充電環境を充実化 2024年5月から先行予約を開始し、秋には発売を予定しているホンダの新型軽商用EV「N-VAN e:」に関連して、全国のホンダカーズを通じて「ビッグカメラ」および「ENEOSでんき」と連携した、充電環境整備のワンストップサービスを開始するとホンダは発表した。 ビッグカメラは言わずと知れた家電製品の販売大手。家電販売で培った豊富なノウハウを背景に、EV充電器の選定から設置工事、アフターサポートまでをトータルでケアする。 充電器はコンセントタイプ、AC壁掛けタイプ(3kW/6kW)、V2Hの3種類が用意され、戸建て住居を対象に工事を請け負う。もちろんこれまでの販売、施工実績から一部離島を除く全国対応なのはいわずもがな。これにより充実した充電設備環境を手にすることができる。 一方で、自宅充電の肝である電気料金については、ENEOS Powerが手がける家庭用電力販売事業「ENEOSでんき」とホンダがタッグを組み、割安な特別メニューを用意してN-VAN e:をはじめとしたEVユーザーをサポートする。 「EV夜とくプラン」と銘打たれた電気料金メニューは、自宅充電でEV/PHEVを充電するユーザーに最適化された時間帯別料金メニューだ。毎日、午前1~5時に設定した「EVタイム」に低価格で電気を使用することができる。また、EVタイム以外の時間帯も利用しやすい料金設定により、よりリーズナブルにEV/PHEVのある暮らしを楽しんでもらおうという狙いだ。 このように、ホンダカーズは車両販売だけでなく、N-VAN e:をきっかけにEV生活を始めようとするユーザーに快適な充電環境の整備を、販売店での商談の中で手間なく安心感のあるパッケージとして提供したいと考えている。それもユーザーにとって馴染みのある大手企業とのタッグなので、EVビギナーでも信頼のおけるパッケージングではないかと思う。気になる方は最寄りのホンダカーズに相談してみて欲しい。

TAG: #N-VAN #ホンダ #商用EV #自宅充電 #軽EV
TEXT:TET 編集部
大阪・関西万博の建設現場に「電源いらずのコンビニ」出現! どうやって運営しているの?

自立電源システム搭載の移動型無人トレーラーのファミマが登場 2025年4月13日の開幕まで1年を切り、急ピッチでパビリオンの建設が進む大阪・関西万博の建設現場に、大手コンビニチェーンのファミリマートが新たな店舗をオープンした。建設現場で働く労働者向けの店舗ではあるのだが、この店舗が目新しいのは20フィートサイズのコンテナをベースに、自立電源システムを搭載した移動型無人トレーラー店舗である点だ。 開発したのは日立ハイテク、竹中工務店、クロコアートファクトリーの3社。この移動型無人トレーラーは「スマートトレーラーハウス」と呼ばれ、コンテナの屋根に設置された3.2kWのフレキシブル太陽光パネルで発電を行い、床下に設置された13.8kWhのリン酸鉄リチウム蓄電池に電気を充電。同じく床下にある最大出力5kWのインバーターを介して、トレーラーハウス内の空調設備や事務機器などに必要な電気を供給する「自立電源システム」を搭載していることが特徴として挙げられる。この自立電源システムは日立ハイテクが開発し、インフラが整っていない環境下での店舗運営実現に貢献している。 コンテナは長さ約6m、幅2.5m、高さ2.8mの20フィートサイズ。フレームはクロコアートファクトリーが開発した木製フレーム「MOKUJIKU」を採用することで軽量化を実現。総重量を3.5トン以下とすることで普通自動車での牽引が可能になっている。また、敷地内の近距離移動であれば、車載の駆動装置をリモコンで操作することで、牽引車がなくてもトレーラーハウスを移動させることが可能だ。 この自立電源システムと軽量なコンテナフレームの組み合わせにより、電気や水道などの供給インフラが整っていない広大な建設現場でも、店舗運営が可能となるほか、工事の進捗に応じてフレキシブルに店舗の設置場所を移動させることができる。また、労働者が必要な食料品や物品を購入するために、わざわざ敷地外の店舗まで買い物に行く手間が省け、労働環境の改善が期待できる。 それらのメリットを検証するため、実証導入という形で大阪・関西万博の建設現場に、コンビニ初となる移動型無人トレーラー店舗(ファミリーマート舞洲/N店)としてオープンさせた、というのが今回の設置背景。決して大きな店舗というわけではないが、現場敷地内にコンビニがあるのはさぞかし便利なことだろう。 日立ハイテクは、今回のスマートトレーラーハウスの実証導入を通して、最適な自立電源システムの開発を進めるとともに、将来的には蓄電池にEVのリユースバッテリーを活用するなど、循環型社会への貢献をめざすとしている。 さらに、今回開発したスマートトレーラーハウスは、室内仕様を変更することで建設現場だけでなく、停電や災害が発生した際の利活用も見込んでいる。具体的には電源確保に課題がある地域での店舗、休憩所、トイレなどへの利用をめざすという。 今後はスマートトレーラーハウスを日常時だけでなく、非常時にも役立つものとしてさらなる活躍が期待される。

TAG: #EXPO2025 #トレーラー #大阪・関西万博 #太陽光発電
TEXT:TET 編集部
スーパーオートバックスに新たなブランド施設「ヒョンデコーナー」誕生! カー用品店の一角でありながら他ショールームと同じサービスを受けることが可能

新たなブランド施設「ヒョンデコーナー」を設置 韓国の自動車メーカー「ヒョンデ」。日本には2022年に再上陸し、日本では現在のところEVと燃料電池車のみを販売している。そんなヒョンデが、オートバックスセブンとの協業により、スーパーオートバックス一部店舗に「Hyundai Corner(ヒョンデコーナー)」を設けることを発表した。 ヒョンデコーナーは、以下の全国7店舗に設置される。 東京都 スーパーオートバックス KODAIRA 東京都 スーパーオートバックス MITAKA  千葉県 スーパーオートバックス市川 千葉県 スーパーオートバックスかしわ沼南 大阪府 スーパーオートバックス・豊中庄内 大阪府 スーパーオートバックス高槻店 広島県 スーパーオートバックス広島観音新町 ここで気になるのがヒョンデコーナーの内容だ。まず、ヒョンデコーナーはブランド体験施設としての側面を持ち合わせている。具体的には、専門スタッフからの車両説明や試乗でヒョンデの世界観を体験することが出来る。また、一部店舗では車両の展示も行われ、より気軽にヒョンデ車に触れることが可能だ。 それだけでなく、購入相談(ヒョンデでは車両の購入はオンラインで行うため、「商談」ではない)や納車、点検整備やメンテナンスなど、まるでディーラーのようなサービスが受けられる。ヒョンデコーナーが設置されるスーパーオートバックスのピットがヒョンデ協力整備工場となり、そこでメンテナンスを行うというシステムだ。 ヒョンデは最近、「IONIQ 5 N」を日本国内で発表し、EVでもスポーツ走行の楽しみを味わえるという新しい価値観をもたらした。その熱も冷めきらぬうちに、ヒョンデコーナーという新たな自動車ディーラーのありかたを提示したことになる。 ヒョンデの慣例に囚われない製品と販売スタイルが激化する国内のEVシェア争いや販売結果にどう影響を与えるか。今後もヒョンデの動向から目が離せない。

TAG: #ヒョンデ #新車販売
TEXT:TET 編集部
Audi charging hubが東京都・紀尾井町にオープン! いまなら無料で急速充電を体験できる

太陽光パネルの電力も利用 2024年4月26日、アウディジャパンはAudi charging hub(アウディチャージングハブ)紀尾井町を、東京都千代田区にオープンした。 Audi charging hub紀尾井町では、蓄電池を備えた急速EV充電器を2基4口設置。2023年1月20日に発表したパワーエックスとの事業提携に基づき、パワーエックス社製の蓄電池型超急速EV充電器「Hypercharger(ハイパーチャージャー)」を採用した。 1基につきふたつのポートを持ち、EV2台同時の急速充電が可能で、1台充電時の最大出力は150kW、2台同時の場合は1台当たり最大120kWの高出力で充電を行う。充電需要の低い時間帯に内蔵の蓄電池にカーボンニュートラルの電気を蓄え、充電需要が高まる時間帯に充電を提供することが可能だ。 また、Audi charging hub紀尾井町の屋上には太陽光パネルを設置し、Audi charging hubの運営に必要な電気を補う。 アウディはEVの新モデルの導入にとどまらず、充電ネットワークの拡充にも注力している。都市部では充電器を設置するスペースが限られ、集合住宅が多いことなどから、「充電拠点不足」「自宅で充電できない」といった課題が電気自動車の利便性の妨げとなる。また充電の順番待ちや充電自体に要する時間を確保することは、忙しく暮らし働く方々にとっての大きな負担となるため、「充電にかかる時間が長い」ことも解決すべき課題だ。 今回Audi charging hubがオープンする紀尾井町は、Audi のe-tron取扱店であるAudi City紀尾井町に隣接し、東京都心でもとくにオフィスやホテル、商業施設、官公庁などが密集するロケーション。EVの充電を取り巻く課題が深刻化しやすく、急速充電拠点のニーズが高いエリアだ。 課題解決に貢献すべく、アウディはAudi charging hubの急速充電ネットワークを提供。紀尾井町はアウディ全体で7番目、ヨーロッパ以外では初となる拠点だ。なお日本では紀尾井町に次いで、芝公園にもAudi charging hubのオープンを予定している。 なお、Audi charging hubは、アウディ、フォルクスワーゲン、ポルシェのBEVオーナー対象に提供するプレミアム チャージング アライアンス(PCA)のメンバー以外も利用が可能だ。 オープンを記念して2024年4月26日から6月30日まで、全EVユーザーを対象に急速充電30分無料体験キャンペーンを提供。二次元コードを読み取り、必要情報を入力することで、1ユーザーにつき期間中最大2回まで、Audi charging hubが急速充電を体験できる。 またAudi charging hub紀尾井町を利用した方を対象に、「Audi e-tronお乗り換えキャンペーン」を実施。このキャンペーンはAudi Q4 e-tron、Audi e-tron GT購入時の適用金利を店頭表示金利から1%引くというものだ。 Audi charging hub紀尾井町 概要 所在地:東京都千代田区麹町5丁目7番15 運営時間:年中無休 24時間利用可能 利用方法:充電器に設置の二次元コードをPCAアプリまたはスマートフォンのカメラで読み取ることで利用可能 利用料金:PCA月額会員は75円/分、PCA都度会員は200円/分、一般利用は250円/分

TAG: #Audi charging hub #充電器
連載企画 一覧
VOL.15
本当に日本はEVで「立ち遅れた」のか:知って役立つEV知識・基礎の基礎/御堀 直嗣 第15回

ジャパン・モビリティ・ショー開催でにわかに沸き立つ日本のEVマーケット。しかし現実の販売状況は日本において大きく立ち遅れている。技術では先導してきたはずの日本メーカーは、なぜEVで世界をリードできていないのか。この分野のベテランジャーナリストである御堀 直嗣が解説する。 日本の低いEV市場占有率 日本は、世界に先駆けて電気自動車(EV)の市販に踏み切った。2009年に三菱自動車工業が、軽自動車EVの「i-MiEV」を法人向けにリース販売しはじめ、翌10年には一般消費者向けへの販売も開始した。同年には、日産自動車も小型EVの「リーフ」を発売した。この2社によって、EVの量産市販が実現し、ことにリーフは海外への販売も行われ、「i-MiEV」はフランスの当時PSA社にOEM供給された。リーフの販売は世界で累計65万台に達し、その他EVを含めると、日産は世界で100万台のEV販売の実績を持つ。そのうち、日本国内は累計23万台である。 ちなみに、米国テスラは2022年では年間で約130万台、中国のBYDは同年に約90万台規模へ成長している。 同時にまた、世界共通の充電規格であるCHAdeMO(チャデモ)も準備され、リーフが販売される世界の各地域にCHAdeMO充電器の設置が動き出した。 それらを背景に、経済産業省は2012年度補正予算で1,005億円の補助金を計上し、全国に約10万基の充電器を整備するとした。この補助金は全額支給でないため、トヨタ/日産/ホンダ/三菱自の4社が資金を拠出し、補助金で賄いきれない残額を補填することに合意した。 しかし、現在の充電器の数は、急速充電と普通充電を合わせて約2万基である。 国内の新車販売において、EVが占める割合は1%以下という状況が長く続いた。昨2022年、「日産サクラ」と「三菱eKクロスEV」が発売となり、1年で5万台以上を販売することで2%ほどの占有率になろうかという状況にある。 一方、世界全体では、EVの市場占有率が13%になる。米国は5.8%、欧州は12%、中国は21%となっており、日本がいかに低水準であるかがみえてくる。 日本でEV普及が進まなかった理由 EVの先駆者であった日本が、なぜ欧米や中国の後塵を拝するようになったのか。 最大の要因は、せっかく1,005億円という充電基盤整備に対する経済産業省の支援があったにもかかわらず、急速充電器の整備にばかり世間の目が行き、EV利用の基本である基礎充電、すなわち自宅での普通充電(200V)の重要性が広がらなかったからである。ことに、マンションなど集合住宅の駐車場と、月極駐車場への普通充電設置がほぼできなかったことが原因であった。 EVの充電は、普通充電で8~10時間、あるいはそれ以上かかるとされ、これが単純にガソリンスタンドでの給油時間と比較されて、使い勝手が悪いとさまざまな媒体を通じて流布された。いまでもそうした論調が消えていない。しかし、自宅で普通充電できれば、寝ている間に満充電になるので、翌朝出かけるときは満充電で出発できる。 戸建て住宅に住む人はそれができた。ところが、戸建て住宅でも自宅に車庫がなく月極駐車場を利用する人は、近隣の急速充電器を利用しなければならなくなった。 集合住宅に住む人は、敷地内に駐車場が併設されていても、管理組合の同意が得られず普通充電ができない状態に陥った。無知がもたらした悲劇だ。EVを買う意思があっても、手に入れにくい状況があった。 集合住宅の管理組合で賛同が得られない最大の理由は、幹事がEV時代を予測できず、また自分には関係ないとして無視され続けたことにある。設置の経費は、ことに当初は補助金と自動車メーカー4社による補填があったので、ほぼゼロであった。現在でも、施工業者が残金を負担するなどのやりくりで、集合住宅側の負担が軽く済む仕組みが出てきている。それでもなお、管理組合で合意を得るのが難しい状況は払拭できていない。 基礎充電の普及を目指す業者の間でも、さらに難しいとされるのが月極駐車場への普通充電の設置だ。月極駐車場を管理する不動産業者の理解を得にくいという。

VOL.1
リッター200円にもう限界……給油の“枷”をぶっちぎれ!【モデルサードインパクト vol.1】

ガソリン高い、燃費も悪い、限界だ! かつてないほどの猛暑に喘いだであろう今夏。「もういいよ」「もう下がってくれ」と、気温に対して誰もが感じていたと思うが、自動車ユーザーはガソリン価格に対しても同じことを思っていたのではないだろうか。 リッターあたり170円、180円、190円、そして200円の大台を突破……給油をするたびに、誰もが憂鬱な気分になったはずだ。小生はドイツの某オープンスポーツカーに乗っているのだが、リッターあたり平均10kmでハイオク仕様。愛車にガソリンを入れるたび、顔が青ざめていた。 「高額給油という枷から解放されたい……」 EVの購入を決意した所感である。クルマを走らせることは、本来喜びのはず。給油のたびに落ち込むのは本望ではない。 小生は、THE EV TIMES(TET)の編集スタッフを務めています。この9月、「テスラ・モデル3・パフォーマンス」を購入しました。新たな愛車と共に進むEVライフを「モデル・サードインパクト」と銘打ち、連載で紹介していこうと思います。 EVは便利だと実感した「日産リーフ」 小生が初めて体験したEVは「日産リーフ」(2代目)である。遡ること2017年、「リーフ」が2代目になった頃、日産が全国で試乗キャラバンを開催し、小生はその試乗アテンダントを担当していた。そこで「リーフ」を存分に運転することができたのだ。 それゆえ、EVの利便性の高さを実感することになった。スポーツモデル顔負けの力強くスムーズな加速にまず驚いたのだが、給油という枷から外れて自由に走り回れることが大変な魅力に感じた。アイドリング状態でエアコンを入れっぱなしでもガソリン代を気にせずに済む。車内でPCを開けば、そのままオフィスになる。車の用途が無限大に広がると感じた。 充電時間も特別長いとは感じなかった。充電残量が50%くらいになったら、急速充電を使用してあっという間に80%まで回復できる。ちなみに100%まで充電した場合、280kmを走れる表示が出ていたと記憶している(当時は寒い季節で暖房を使用した)。ちょっとした遠出も十分に対応可能。「EVなんて不便」という印象は全く抱かなかった。そこで薄々と「将来はEVもアリだな」と思ったのだ。

VOL.20
VW「ID.4」オーナーはアウトバーンを時速何キロで走る? [ID.4をチャージせよ!:その20]

9月上旬、スイスで開催された「ID.TREFFEN」(ID.ミーティング)を取材した際に、参加していた「ID.4」オーナーに、そのクルマを選んだ理由などを聞きました。 フォルクスワーゲン一筋 鮮やかな“キングズレッドメタリック”のID.4で登場したのは、ドイツのハノーファーからはるばるスイスに駆けつけたデュブラック・マルクスさん。「フォルクスワーゲンT3」のTシャツを着ているくらいですから、かなりのフォルクスワーゲン好きと見ましたが、予想は的中! 「18歳で免許を取ってからこれまで30年間、フォルクスワーゲンしか買ったことがないんですよ」という、まさにフォルクスワーゲン一筋の御仁でした。 彼の愛車はID.4のなかでももっともハイパフォーマンスな「ID.4 GTX」。日本未導入のこのグレードは、2モーターの4WD仕様で、最高出力220kW(299PS)を発揮するというスポーツモデル。こんなクルマに乗れるなんて、なんともうらやましいかぎりです。 そんなマルクスさんにID.4 GTXを購入した理由を尋ねると、「これからはEVの時代だと思ったので!」と明確な答えが返ってきました。とはいえ、ID.ファミリーのトップバッターである「ID.3」が登場した時点ではすぐに動き出すことはありませんでした。「1年半くらい前にID.4 GTXを試乗する機会があって、踏んだ瞬間から力強くダッシュするID.4 GTXのパンチ力にすっかり惚れ込んでしまい、即決でしたよ(笑)」。

VOL.14
欧州メーカーはなぜ電気自動車に走ったのか?:知って役立つEV知識・基礎の基礎/御堀 直嗣 第14回

EVの知識を、最新情報から「いまさらこんなこと聞いていいの?」というベーシックな疑問まで、ベテラン・ジャーナリストが答えていく連載。今回は欧州メーカーの特集です。 日本市場参入が遅かった欧州製EV 日本市場では、欧州からの電気自動車(EV)攻勢が活発に見える。ドイツの「BMW i3」が発売されたのは2013年秋で、日本市場へは2014年春に導入された。 日本の自動車メーカーがEVを市販したのは、2009年の「三菱i-MiEV」の法人向けリースが最初で、翌2010年には「i-MiEV」も一般消費者への販売を開始し、同年に「日産リーフ」が発売された。「i3」の発売は、それより数年後になってからのことだ。 ほかに、フォルクスワーゲン(VW)は、「up!」と「ゴルフ」のエンジン車をEVに改造した「e-up!」と「e-ゴルフ」を2015年から日本で発売すると2014年に発表した。だが、急速充電システムのCHAdeMOとの整合性をとることができず、断念している。その後、VWは「e-ゴルフ」を2017年秋に販売を開始した。EV専用車種となる「ID.4」を日本に導入したのは、2022年のことだ。フランスのプジョーが、「e-208」を日本で発売したのは2020年である。 以上のように、欧州全体としては、EVへの関心が高まってきたのは比較的最近のことといえる。 くじかれたディーゼル重視路線 欧州は、クルマの環境対策として、自動車メーカーごとの二酸化炭素(CO2)排出量規制を中心に動いてきた。そして2021年から、1km走行当たりの排出量を企業平均で95gとする対処方法を考えてきた。EU規制は、販売する車種ごとのCO2排出量を問うのではなく、販売するすべての車種の平均値で95gを下回らなければならないという厳しさだ。 対策の基本となったのは、ディーゼルターボ・エンジンを使った排気量の削減と、出力の低下を補う過給器との組み合わせを主体としつつ、ハイブリッドによるさらなる燃費の向上である。 既存のディーゼルターボ・エンジンをできるだけ活用しようとする考えは、欧州メーカーが補機用バッテリーの電圧を世界的な12ボルトから、36ボルトや48ボルトに変更することによるマイルドハイブリッド化に注目してきた様子からもうかがえる。 ところが、2015年にVWが米国市場でディーゼル車の排出ガス規制を偽装していたことが明らかにされた。公的機関での測定では規制値を満たすものの、実走行で急加速などした際に基準を上回る有害物質が排出され、それによって力強い加速を得られるようにした制御が発覚したのである。その影響は、VW車だけでなく、アウディなどVWグループ内に広く影響を及ぼした。

VOL.3
ボルボは新型EVの「EX30」でインテリアに新たな価値を与え、空間を最大限、利用する!

ボルボはEX30の室内で多くの新たなチャレンジを行なっていると謳う。その詳細を小川フミオ氏が訊いていく。連載1回目はこちら、2回目はこちら。 冷たさの排除し素材を“素直”に使う EX30のインテリアが、他車と決定的に違うのは、金属的な表面処理がほとんど見当たらないこと。それは意図的にそうしたのだと、インテリアデザインを統括するリサ・リーブス氏は言う。 「心したのは、冷たさの排除です。使う素材はオネスト、つまり木に見えるものは木であり、また同時に、リサイクル素材を人間にやさしいかたちで使用しました」 インテリアは「ブリーズ」(やさしい風)をはじめ「ミスト」(もや)、「パイン」(松)それに「インディゴ」と4種類(日本はそのうち「ブリーズ」と「ミスト」を導入)。 「ブリーズを例にとると、デザインインスピレーションはサマーデイズ。シート表皮の素材はピクセルニットとノルディコ、ダッシュボードの飾り材はパーティクル、そして空気吹き出し口のカラーはブルーです」 リーブス氏は説明してくれる。 「ピクセルニットはPETボトルをリサイクルしたもの。それを3Dニッティング(立体編み)プロセスでシート用素材にしています。組み合わせるノルディコは、PETボトルなどのリサイクル素材、北欧で計画的に伐採された木から採取された素材、リサイクルされたワインコルクなどで作られたテキスタイルです」 ダッシュボード用のパーティクルは、窓枠やシャッターを中心に工業廃棄物であるプラスチックを粉砕したものだし、フロアマットは漁網をリサイクルしたという。 「リサイクル材とともに、インテリアは雰囲気を統一したので、私たちは“ルーム”という名を与えています。インディゴの場合、デザインインスピレーションは”夜のはじまり”で、デニムをリサイクルしたときに余る糸を使った素材をシート表皮に使っています」 シートじたいは「スニーカーにインスパイアされた形状」(メイヤー氏)だそうだ。

VOL.2
ボルボの新型電気自動車「EX30」にはスターウォーズのデザインが取り入れられている!?

エンジンの回転の盛り上がりには、時に人間的な表現が用いられる。しかしBEV(バッテリー電気自動車)はエンジンもなく無音なため、より無機質な、機械的な印象が強くなる。ボルボはそんなBEVに人間的な要素を入れたと主張する。連載1回目はこちら。 どことなく楽しい感じの表情 ボルボEX30は、いってみれば、二面性のあるモデルだ。ひとつは、地球環境保全(サステナビリティ)を重視したコンセプト。もうひとつは、大トルクの電気モーターの特性を活かしたスポーツ性。 デザイナーは「いずれにしても、BEVと一目でわかってもらうデザインが重要と考えました」(エクステリアデザイン統括のTジョン・メイヤー氏)と言う。 「もちろん、昨今ではICE(エンジン車)かBEVか、デザインをするときあえて差別化をしないのが世界的な流れです。ただし、私たちとしては、スカンジナビアデザインの原則を守りつつデザインしました」 メイヤー氏の言葉を借りて、この場合のスカンジナビアデザインの肝要を説明すると「形態は機能に従う」となる。 「そこで、上部に開口部とグリルはもたせないようにしようと。ただし(インバーターなどのために)空気を採り入れる必要はあるので、下にインレットは設けています」 ボルボ車のデザインアイディンティティである「トール(神の)ハンマー」なる形状のヘッドランプも採用。ただし、カバーで覆った一体型でなく、四角いLEDのマトリックスが独立しているような形状があたらしい。 「そうやって出来上がったのがこのデザインです。顔になっていて、そこには眼があって、鼻があって、口があるんです。どことなく楽しいかんじで、これまで以上に人間的な表情を実現しました」 暴力的でもなければ、ロボット的でもない。メイヤー氏はそこを強調した。

VOL.1
ボルボの新型電気自動車「EX30」は、相反する2面性を合わせ持つ文武両道なクルマ

ボルボの新たなBEV(バッテリー電気自動車)として、ついに10月2日から「サブスク」モデルの申し込みが始まるEX30。この「ボルボ史上最小のBEV」はどのように開発されたのか。ミラノで行われたワールドプレミアに参加した小川フミオ氏が関係者の声とともに振り返る。 スカンディナビアン+デジタル 2023年6月に登場したEX30は、コアコンピューティングテクノロジーを大胆に採用する、ボルボの新世代BEV。 内容にとどまらず、同時に、デザイン面でもさまざまな大胆な試みがなされているのも特徴だ。 いってみれば、伝統的ともいえるスカンディナビアンテイストに、デジタライゼーションの融合。 「私たちのデザイン的価値のすべてを小さなフォーマットで具現」したモデルと、ボルボ・カーズはプレスリリース内で謳う。 「非常に電気自動車的なデザインで(中略)閉じられたシールド(フロントグリルの開口部のこと)とデジタル表現を用いたトールハンマーヘッドライト」がフロント部の特徴とされる。 さらに新世代BEVとしてボルボが狙ったものはなんだろう。ミラノでの発表会において出合った担当デザイナー(たち)に、デザインの見どころと背景にあるコンセプトを取材した。

VOL.5
「BMW iX xDrive50」の高速電費は我慢不要! ロングドライブにうってつけのEV

[THE EV TIMES流・電費ガチ計測] THE EV TIMES(TET)流電費計測の5回目を、8月に「BMW iX xDrive50」で実施した。車高の高いSUVにもかかわらず、高速巡航時に電費が低下しにくいのが特徴だ。その詳細をお伝えする。 ※計測方法などについてはこちら、試乗記はこちらをご覧ください。 100km/h巡航でどんどん行こう iX xDrive50のカタログに記載された「一充電走行距離」は650km(WLTC)で、電池容量は111.5kWhだ。650kmを実現するには、電費が5.83km/kWh(以後、目標電費)を上回る必要がある。 各区間の計測結果は下記表の通り。5.83km/kWhを上回った場合、赤字にしている。 これまでのTETによる電費計測で初めてA区間の往路と平均で目標電費を超えた。A区間のように標高差が少ない場所では同じ状況になり得る、つまり100km/h巡航で一充電走行距離の650km近くを走破できる可能性がある。   100km/h巡航でも600kmは走れそう 各巡航速度の平均電費は下表の通りだ。「航続可能距離」は電費にバッテリー総容量をかけたもの、「一充電走行距離との比率」は650kmに対して、どれほど良いのか、悪いかだ。 iXのエクステリアは、大きなキドニーグリルが特徴的だ。ざっくり言えば全長5m、全幅2m、全高1.7m、車重2.5トンの堂々としたボディだが、Cd値が0.25と優れている。 100km/h巡航におけるiXの電費は、5.71km/kWhであった。絶対的な数値としては決して高くないが、一充電走行距離との比率を計算すると98%と、これまでにTETが計測したデータの中で最高の結果を記録した。120km/h巡航でもこの数字は78%であった。 つまり、iXは高速巡航でも電費の低下が少ないEVだといえる。 ちなみに、過去に計測したメルセデス「EQE 350+」は、この100km/h巡航時の比率が90%だった。EQEはセダンボディで背が低く、Cd値0.22で、高速巡航には有利であることを考えても、iXの98%という数字の凄さが分かる。 この結果は、空力性能の良好さと高効率なパワートレインの賜物ではないかと思う。BMWが「テクノロジー・フラッグシップ」「次世代を見据え、長距離走行が可能な革新的な次世代電気自動車」と謳っているだけのことはある。これらの記録を塗り替えるクルマが現れるのか、今後の計測が楽しみだ。   各巡航速度ごとの比率は以下の通り。80km/hから100km/hに速度を上げると21%電費が悪くなる。120km/hから80km/hに下げると1.6倍の航続距離の伸長が期待できる。

VOL.19
ぐっとパワフルな2024年モデルのフォルクスワーゲン「ID.4」をミュンヘンで緊急試乗! [ID.4をチャージせよ!:その19]

コンパクトSUVタイプの電気自動車「ID.4」が2024年モデルにアップデート。この最新版をドイツ・ミュンヘンでさっそく試乗しました。 モーターのパワーは60kW増し 「ID.4」が2024年モデルにアップデートし、コックピットのデザインが様変わりしたことは、前回のコラムで述べました。さらに今回の仕様変更では、走りにかかわる部分にも手が加えられています。 一番の変更が、新開発のモーターが搭載されたこと。フォルクスワーゲンでは、ID.ファミリーのプレミアムセダンである「ID.7」に、新たに開発した「APP550」型の電気モーターを採用しました。最高出力は210kW(286PS)と実にパワフルです。これが2024年モデルの「ID.4プロ」にも搭載されることになりました。これまでの「ID.4プロ」の最高出力が150kWですので、出力は60kW、4割増しという計算。最大トルクも従来の310Nmから545Nmとなり、こちらは75%の大幅アップです。 バッテリー容量は77kWhで変更はありませんが、2024年モデルからはバッテリーの“プレコンディショニング機能”を搭載し、冬の寒い時期、充電前にバッテリー温度を高めておくことで充電量の低下を抑えることができます。これはうれしい! 他にも、可変ダンピングシステムのDCC(ダイナミックシャシーコントロール)の改良なども行われ、果たしてどんな走りを見せてくれるのか、興味津々です。 早く乗ってみたいなぁ……と思っていたら、なんとうれしいことに、発表されたばかりの2024年式ID.4 プロ・パフォーマンスを、ドイツ・ミュンヘンで試乗するチャンスに恵まれました。試乗時間は約20分と超ショートですが、わが愛車のID.4 プロ・ローンチエディションと比較するには十分な時間です。

VOL.18
ミュンヘンで「ID.4」の2024年モデルに遭遇! [ID.4をチャージせよ!:その18]

ミュンヘンモーターショー(IAA)のメイン会場近くで、フォルクスワーゲンがメディア向けイベントを開催。そこで、2024年モデルの「ID.4」に遭遇しました。 見た目は同じ イベントスペースのパーキングに待機していたのは、“コスタアズールメタリック”のボディが爽やかな「ID.4 プロ・パフォーマンス」。日本のラインアップにはないボディカラーに目を奪われますが、エクステリアデザインはこれまでと同じで、私の愛車の「ID.4 プロ・ローンチエディション」との違いは1インチアップの21インチホイールが装着されていることくらいです。 ところが運転席に座ると、コックピットの眺めに違和感が! マイナーチェンジでもないのに、コックピットのデザインが私のID.4 プロ・ローンチエディションと大きく変わっていました。 ご存じのとおり、フォルクスワーゲンなど多くの輸入ブランドでは“イヤーモデル制”を採用していて、毎年のように細かい仕様変更を実施。エクステリアデザインは一緒でもパワートレインや装備が変わるというのはよくあること。この2024年モデルでは、インテリアのデザインまで様変わりしていたのです。 真っ先に気づいたのが、ダッシュボード中央にあるタッチパネルがリニューアルされていること。2022年モデルのID.4 プロ・ローンチエディションでは12インチのタッチパネルが搭載されていますが、この2024年モデルでは12.9インチにサイズアップが図られたのに加えて、デザインも一新され、明らかに使い勝手が向上していました。

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