伸びやかで柔らかなスタイリングへの移行期?
e-tronシリーズとしてBEVラインアップを着実に進めるアウディが送り出した新型Q6 e-tron。新型プラットフォームによる優れた総合性能と高い効率はもちろん、新しいデザイン哲学もまた注目ポイントとされています。そこで、今回はあらためてそのエクステリアデザインの特徴をチェックしてみましょう。
まず、全体を見渡すとポルシェと共同開発したBEVプラットフォームにより、非常に長いホイールベースと短いオーバーハングの伸びやかなボディに気付きます。また、キャビンフォワード気味に寝かされたAピラーによるキャビンは比較的スリムですが、緩やかに下るルーフラインに沿いつつ、リヤタイヤへ大きな荷重がかかって見えるのもポイント。
近年のアウディデザインは、2014年からデザインを統括してきたマーク・リヒテ氏による筋肉質でエッジの効いたスタイリングが特徴でした。ただ、昨年その後任に就いたマッシモ・フラセッラ氏の影響もあるのか、このQ6では意外にも全体の印象がソフトに変化していることに気付きます。
で、フロントの見所といえば、Q4 e-tronでも見られた開口のないシングルフレームですが、ブラックもしくはボディ色にすることでQ4ほど「浮いた」感じにはなっていません。もうひとつ、フロントではこれまた開口のないサイドエアインテーク部の広大さに目が止まります。
この部分、Q4では金属パーツを使った「ガソリン車風」でしたが、Q6では広く平面的な樹脂製のブラックパーツで覆われ、いかにもBEVであることを提示しているよう。ここは新型のA6 e-tronも同様の表現になっているので、BEVとしての新しい見せ方なのかもしれません。
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