2025年4月
TEXT:御堀直嗣
「急速充電は避けるべき」「満充電もダメ」って噂はホント? EVの充電の「現実」をEVオーナーが語る

過度に心配する必要はない 電気自動車(EV)で使われるリチウムイオンバッテリーは特徴がある。満充電で放置すると、劣化が進みやすい。 ハイブリッド車でこれまで主力となったニッケル水素バッテリーは、電気を使い切ってから充電しないと、満充電にならない特徴がある。これをメモリー効果という。これは、ニッケル・カドミウム(通称ニッカド)バッテリーと同じ特性だ。 クルマの補器用としてエンジン車も含め車載されている12ボルト(V)の鉛酸バッテリーは、満充電で保管するのがよく、電気切れで放置すると充電しにくくなる。 以上は、充電が可能な二次電池と呼ばれるバッテリーの電極材料に応じた個別の特徴だ。 EVで使われるリチウムイオンバッテリーは、スマートフォンなどでも使われ、バッテリーとしての特性は変わらない。 したがって、スマートフォンも、充電する際には100%まで満充電にせず、80%ほどに止めておくのが劣化を抑え、長もちさせる秘訣だ。 とはいえ、EVの場合、目的地までの移動距離によっては、100%の充電で走れる一充電走行距離に期待するのは当然だろう。それを我慢して、途中で急速充電をしなければならないと考えると、遠出するのがおっくうになってしまうに違いない。そして、EVは不便だと思ってしまう。 EVを販売する自動車メーカーは、車載のリチウムイオンバッテリーの性能保証を行っている。たとえば、日産自動車の場合、8年16万kmを保証しており、年数か走行距離のどちらか先に到達したほうを限度としている。そこに、使い方の指定はない。 したがって、満充電を繰り返したり、急速充電を頻繁に行ったりしても、上記の保証が行われると解釈できるだろう。その意味では、新車で購入した場合、充電の仕方にそれほど心配しなくてもよいのではないか。 ちなみに、初代リーフの24kWhのリチウムイオンバッテリーの保証は、5年または10万kmであった。その後、同じ初代リーフでも30kWhへ容量を増やしたリチウムイオンバッテリーから、現在と同じ保証内容になっている。そのように、リチウムイオンバッテリー自体も劣化を抑える改良が進んでいる。

TAG: #リチウムイオンバッテリー #充電
TEXT:TET 編集部
インスターにもKONAにもIONIQ 5にも乗れる! 「想像より、相当たのしい。全国試乗会」を16か所で開催

話題のEV「インスター」にいち早く試乗しよう ヒョンデは新型スモールEV「INSTER(インスター)」の日本発売を機に、5月10日の茨城県石岡市を皮切りに、8月24日の神奈川県まで、約3か月をかけて全国16か所を巡る試乗会「想像より、相当たのしい。全国試乗会」を開催する。 「想像より、相当たのしい。全国試乗会」は、戦略的な価格設定とファニーなスタイリングにユーティリティの高いインテリアを備えた注目のスモールEV「インスター」をはじめ、未来的なスタイリングと日常のさまざまなシーンでの使い勝手に優れたコンパクトe-SUVの「KONA(コナ)」、そしてフラグシップEVとしてさらなる進化を遂げたクロスオーバーEVの「IONIQ 5(アイオニック ファイブ)」の3車種が用意される。 日本各地のヒョンデショールームや、ヒョンデサービス拠点でも開催されるので、車両の説明はもちろんのこと、購入からアフターサービスなどの幅広い相談も可能な試乗会となる。 試乗には各会場ごとの事前予約が必要となる。試乗体験者にはヒョンデオリジナルグッズのプレゼントも実施されるので、開催場所とスケジュールを確認のうえ、ヒョンデが誇るZEVライアンアップの乗り比べに申し込んでほしい。 試乗会「想像より、相当たのしい。全国試乗会」概要 試乗車両:INSTER Lounge、KONA Lounge、IONIQ 5 Lounge ※会場によりINSTER Loungeのみの場合あり 試乗予約:以下のHyundai サイトより事前申し込み 予約ページ:https://www.hyundai.com/jp/brand/events-JP1PEM00000000000639 会場・スケジュール 1)茨城県・石岡 日程:2025年5月10日(土)〜5月11日(日) 会場:Hyundai Service 石岡 住所:茨城県石岡市府中3丁目11-18 開催時間:10:00 – 18:00 試乗車両:INSTER Lounge、KONA Lounge、IONIQ 5 Lounge 2)東京都・代官山 日程:2025年5月17日(土)〜5月18日(日) 会場:代官山T-SITE 住所:東京都渋谷区猿楽町17-5 開催時間:10:00 – 18:00 試乗車両:INSTER Lounge 3)群馬県・高崎 日程:2025年5月24日(土)〜5月25日(日) 会場:Hyundai Service 高崎 住所:群馬県高崎市町屋町-708 開催時間:10:00 – 18:00 試乗車両:INSTER Lounge、KONA Lounge、IONIQ 5 […]

TAG: #インスター #コナ #試乗
TEXT:渡辺陽一郎
日本のEVはサクラと輸入車で約80%ってマジか! 今後の普及は軽自動車のEVがカギを握る

日本のEV市場は輸入車とサクラが支えている 2024年に国内で売られた乗用電気自動車のうち、輸入車が40%を占めた。輸入車全体(国産メーカーの輸入車を除く)の販売比率は、小型/普通乗用車に限っても10%だから、電気自動車市場における輸入車のシェアは圧倒的に高い。 このような販売状況になった理由は、国産メーカーの電気自動車が少ないからだ。トヨタは日本の小型/普通乗用車市場に占めるシェアが約50%のメーカーだが、トヨタブランドの電気自動車は、乗用車についてはbZ4Xだけだ。スズキやマツダのように、電気自動車を用意していないメーカーもある。 日本における電気自動車の普及を妨げている理由として、軽乗用車規格に収まる電気自動車が少ないことが挙げられる。その理由は、軽自動車かつ電気自動車となる日産サクラの売れ行きを見ればわかるだろう。サクラは2024年の1カ月平均届け出台数が1911台で、乗用電気自動車全体の38%を占めた。つまり、2024年の電気自動車市場は、40%の輸入車と、38%のサクラが支えている。 サクラが高い人気を得た理由は、電気自動車と軽自動車規格の親和性が高いからだ。電気自動車で長距離を移動するには、駆動用電池の容量を拡大する必要があり、ボディも大型化されて価格も高まる。逆に短距離移動に割り切れば、駆動用電池が小さくても不都合はない。ボディも小さくできて価格も安く抑えられる。 日本では軽自動車のニーズが高く、新車として売られるクルマの40%近くを占めるため、前述のメリットを突き詰めたサクラが成功した。日本で電気自動車を大量に売るなら、サクラのような軽自動車の規格で開発する方法がもっとも効果的だ。 ところが、軽自動車規格の電気自動車は選択肢が少ない。2025年3月時点で販売されている軽乗用車の電気自動車は、日産サクラ、サクラと基本部分を共通化した三菱eKクロスEVだけだ。軽商用車にはホンダN-VAN e:、三菱ミニキャブEV、後者の姉妹車になる日産クリッパーEVがあるが、それでも車種は少ない。

TAG: #軽EV #軽自動車
TEXT:TET編集部
令和7年度の「CEV補助金」で輸入車トップの87万円補助! テスラ・モデル3を買うと3年間充電し放題プランもついてくる

輸入車唯一の最高額を確保したテスラ EVの購入を検討する際、メーカー・車種や居住地により異なる補助金の多寡で、実質的な購入金額に差が生まれ、購入車種の選定に大きく影響する。国が支給する補助金は現在1種類「CEV補助金」が設定されているが、令和7年度は補助金の額を算出するにあたって、経済産業省は項目を見直し、GX推進に向けた鋼材の需要喚起のための新たな加算措置が設けられた。 従来からメーカー・車種に対する評価項目となっていた重要鉱物の安定確保、サイバーセキュリティへの対応、ライフサイクル全体での持続可能性の確保など多岐にわたる項目に加え、環境負荷が低い鋼材の今後の計画等に係る企業評価項目などが総合的に判断されるようになった。その結果、輸入車のなかで唯一最大87万円の補助金を受け取れるようになったのがテスラだ。 この補助金の対象車種には、2025年モデルで劇的進化を遂げ、4月24日以降に登録が開始される新しいモデルYも含まれる。モデルYのエントリーグレード「RWD」の税込み車両本体価格は558万7000円となっているため、東京都在住者を例にすると、国から支給されるCEV補助金87万円に加え、東京都からZEV補助金が最大80万円支給され合計167万円となる。 これにより、実質的な車両本体価格は391万7000円まで下がる。さらに、局所的な話ではあるものの、千代田区在住の場合は最大20万円の補助金が上乗せされ、合計187万円もの補助金が受け取れるため、実質車両本体価格は371万7000円となる。 令和7年度4月以降に購入し、87万円のCEV補助金が支給されるテスラのモデルは、この新しいモデルYのRWDとロングレンジAWDのほか、モデル3のRWD、ロングレンジAWD、パフォーマンスが対象となる。一方、モデルSとモデルXについては、次世代自動車振興センターが公表している補助対象車両一覧を確認すると、どちらも53万6000円に留まる。 モデル3を対象とした「充電不安ゼロキャンペーン」でさらにお得に テスラは令和7年度のCEV補助金額が確定したこのタイミングで、テスラ スーパーチャージャーの無料利用特典をはじめ、EVを初めて所有する方も安心して購入できる「充電不安ゼロキャンペーン」を開始している。 具体的にはモデル3のカスタムオーダー、または在庫車を購入すると、納車後3年間はスーパーチャージャーによる充電が無料となるほか、自宅での充電をサポートするアイテム「ウォールコネクター」または「モバイルコネクター」のいずれかがもらえる。ガソリン代が高騰する昨今の状況において、3年間充電し放題というのは、EV本来のランニングコストの低さをさらに強調すると言え、お買い得度が高い。 「充電不安ゼロキャンペーン」は6月30日までの期間限定のため、モデル3を検討中の方はこの機会をお見逃しなく。

TAG: #CEV補助金 #テスラ #モデル3 #モデルY
TEXT:山本晋也
スズキのEV「eビターラ」には兄弟車が存在! まったく顔が違う「トヨタ・アーバンクルーザー」がこれまたイケてる!!

スズキ初のEVが登場! インドを軸とした海外展開により絶好調なスズキ。2024年11月に発表された同社初となる量産EV(電気自動車)の「eビターラ」もインドで生産されることになっている。そして、eビターラは2025年夏に日欧印をはじめ世界で発売することも発表済みだ。 ビターラ(VITARA)というネーミングについて、日本では馴染みが薄いかもしれないが、もともとはエスクードの海外名として使われてきた伝統ある名前。コンパクトなSUVスタイルのEVをグローバル展開するにはピッタリの名前を選んだともいえる。 そんなeビターラのボディサイズは、全長4275mm・全幅1800mm・全高1635mm・ホイールベース2700mmと発表されている。 現時点で、スズキの国内ラインアップにおいてフラッグシップ的ポジションにあるSUVモデル「フロンクス」のボディサイズは、全長3995mm・全幅1765mm・全高1550mm・ホイールベース2520mmであるからサイズ的にはスズキの新しいフラッグシップモデルとなりそうだ。 筆者もスズキが日本国内で展示したeビターラを間近で見たが、たしかにスズキのラインアップを考えれば立派なサイズであり、またスクエアなボディはスズキの国内フラッグシップとしてふさわしい存在感があるという印象を受けた。 そんなeビターラには欧州向けに姉妹車が登場することをご存じだろうか。 それがトヨタ・アーバンクルーザーである。 写真を見てもわかるように、eビターラとの違いはハンマーヘッドデザインとしたフロントマスクに集中している姉妹車で、ドアパネルはもちろんアルミホイールの意匠まで共通。左フロントフェンダーに置かれた充電ポートリッドに“BEV”のロゴが入っているのもトヨタ流のブランディングといったところだろうか。 すなわち、アーバンクルーザーはスズキが生産、トヨタが供給する典型的なOEMモデルと理解することができる。

TAG: #eビターラ #アーバンクルーザー #スズキ #トヨタ
TEXT:石橋 寛
GT-R NISMOやポルシェ911 GT3をぶっちぎる57秒台! 筑波最速EVの座を奪取した「ヒョンデ・アイオニック5 N」がヤバすぎる!!

アイオニック5 N TA SpecがEV最速マシンに これまで、筑波サーキットにおけるEVの最速タイムは、テスラ・モデルSのチューニングカーが出した59秒761という1分切りの素晴らしいものでした。どれだけすごいかというと、筑波で1分を切れる市販車はNISMOのGT-Rやポルシェ911 GT3といった限られたスポーツカーだけ、ということ。ですが、このテスラの記録を2秒も縮めたEVが登場しました。ヒョンデ・アイオニック5 N TA Specは57秒446を叩き出し、筑波のレーシングカー&スリックタイヤクラスのEV最速マシンの座をゲット。0.2秒ならまだしも、一気に2秒短縮となると、次元が違う速さといわざるをえません。 ヒョンデのアイオニック5 Nといえば、たしかにスポーティ、かつスタイリッシュなEVで見るからに速そうなモデル。実際、ラリー競技ではWRC世界ラリー選手権、ツーリングカーシリーズではFIA TCRワールドカップ、あるいは山をガンガン登るパイクスピークのレースにも積極的。 そんなアイオニックが筑波最速EVの座を目指して参戦したのがシバタイヤAttack筑波2025レーシングカー&スリックタイヤクラス。 ご存じの方も少なくないでしょうが、これは国内外から速さ自慢のマシンが数多く参戦するイベントで、ドライバーも軒並みプロフェッショナルがブッキングされるというガチなもの。

TAG: #SUV #筑波 #輸入車
TEXT:TET 編集部
安全なリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを搭載! 3輪EVでは世界初! EVジェネシスの「スリールオータ」にセルフヒーター内蔵バッテリーを搭載

氷点下の屋外充電で真価を発揮 薄く柔軟性に富む次世代型太陽光パネル「ペロプスカイトソーラーパネル」を採用した3輪EV「3RUOTA(スリールオータ)」を開発し、注目を集めているEVジェネシスが、新たな機能の搭載を発表した。 全世界でリチウムバッテリーの爆発事故が起き、安全性を問題視する声が聞こえるなか、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーの優れた安全性を評価し採用しているEVジェネシスは、3輪EVでは世界初となるセルフヒーターを内蔵したリン酸鉄リチウムイオンバッテリーをスリールオータに搭載すると発表した。 セルフヒーター内蔵リン酸鉄リチウムイオンバッテリーを搭載する最大のメリットは、氷点下の環境でもバッテリーの充電が可能になるという点。 リチウム系バッテリーは氷点下では化学変化が起きにくく、充電ができなくなってしまう。そこでEVジェネシスはセルフフィルムヒーターをバッテリー内部に組み込むこととした。このヒーターはバッテリーセル温度が零度以下の状態で充電を開始すると、自動的にバッテリーセルを適切な温度になるよう温めてくれる。こうすることで、バッテリーの寿命に悪影響を与えることなく、真冬の寒冷地でも屋外に駐車した車両を充電することができ、約8時間の充電で150km走行することが可能になるという。 また、同社のスリールオータを特徴づけるペロプスカイトソーラーパネルからの充電にも対応する。ルーフに取り付けられたパネルにより、日中の屋外駐車時に外部電源に頼ることなく充電が可能となるので、コスト面でも有利に働く。 電力を失った被災地支援にも有効 電気自動車そのものをバッテリーとしてみた場合にも、このセルフヒーター内蔵バッテリーが効果を発揮する。被災地支援を例に挙げると、被災地に電気を届ける複数枚のペロブスカイトソーラーパネルを利用した「発電車」と、電気を配る「電配車」にこのバッテリーを搭載することで、気温の低い状態でも安定した電力を供給することが可能になるのだという。 バッテリー1台でスマートフォンを600台充電することができ、電気ポットやポータブルクーラーなどさまざまな電化製品を使用可能とする。スリールオータならではのコンパクトなボディと機動力に加え、自己発電能力と寒冷地対策は、大型重機や物資輸送トラックが到達困難な状況でとくに威力を発揮しそうだ。 四輪EVでは、充電時にバッテリーを適正な温度へ温めるシステムというのはすでに一般化しつつあるが、低価格かつコンパクトさが求められる小型モビリティや3輪EVの分野では、このEVジェネシスの取り組みが世界初。 日本のみならず氷点下を記録する大都市というのは世界に点在しており、環境負荷の少ないシティコミューターとして三輪EVに対する期待が高まっていることから、世界的なヒット作となり得るポテンシャルを秘めていそうだ。

TAG: #EVジェネシス #スリールオータ #三輪EV
TEXT:御堀直嗣
寒い冬が苦手といわれる電気自動車! 逆に暑い夏はどうなる?

夏はバッテリーの温度が上がりやすい 電気自動車(EV)で使われるリチウムイオンバッテリーは、人間が快適に暮らせる温度が適しているといわれることは、極寒への対処でも話した。 では、近年の猛暑にはどうなのか。 暑さに対しても、やはり人間と同じように適切な対処をしないと、充放電ともに本来の性能を出し切れないことになる。そして、暑さへの課題もバッテリー特性が関係する。 暑さでは、単に外気温の高さだけでなく、高速道路を連続して走行し続けたような場合も、バッテリー温度が上がりやすい。大電流を連続して流し続けるためだ。 電気の使われ方については、EV以外の家庭電化製品やパーソナルコンピュータ(PC)のバッテリーや配線も、出力の高い状態で連続して使うと熱を持つようになる。大きな電流が流れると、余剰分が熱となって外部へ放出されるからだ。バッテリーに過剰な電流が流れ、余剰分が熱となって外へ放出され、それが限度を超えると、膨張したり、発火したりといった不具合や事故につながりかねない。原因は、抵抗だ。 電気の流れは、川にたとえることができる。ある川幅を普段は問題なく水が流れていても、大雨などで水かさが増すと、堤防を越えて洪水を起こしかねない。電気も水も、流れが多すぎれば弊害をもたらす。 それならば、あらかじめ太い電線を使えばいいと思うかもしれない。しかし、無闇に太い配線を用いれば、場所も取るし、重くもなる。 高速道路の利用(大電流を流し続ける)を制限することはできないが、適度な太さの配線により多様な使い道での性能と価格の調和をとり、折り合いをつけることになる。 そのうえで、バッテリーのケースに冷却機能を設け、リチウムイオンバッテリーが機能しやすい温度管理をする対策が行われている。

TAG: #バッテリー #リチウムイオンバッテリー
TEXT:TET編集部
スバル・ソルテラに兄貴分が現れた! 新型スバル「トレイルシーカー」と改良版「ソルテラ」を世界初公開

冒険心を刺激する新型BEVがNYで公開! スバルは2025年4月18日、米国で開催されたニューヨーク国際オートショーにて、新型BEV「トレイルシーカー」と大幅改良を施した「ソルテラ」を世界初公開した。両モデルは2025年以降に順次米国市場への導入が予定されている。 新登場の「トレイルシーカー」は、日常から本格的なアウトドアまで多彩なシーンに対応するBEVクロスオーバーSUV。74.7kWhの大容量リチウムイオンバッテリーを搭載し、約418km(260マイル)以上の航続距離を実現している。 前後にモーターを搭載することで合計375馬力という力強い出力を発揮し、EVならではの滑らかでダイナミックな加速を楽しめる。 デザイン面では、BEVらしい未来的な先進性に加え、アウトドアユースを想定したアクティブな外観が特徴。空力性能にも優れ、走行効率を最大限に高めている。 インテリアは横方向への広がりを強調したシンプルなデザインを採用し、開放的で快適な室内空間を実現している。 カーゴルームは大容量かつフラットな形状で使い勝手も抜群。また、ラダータイプのルーフレールを装備し、荷物の積載能力にも優れている。 2021年にデビューしたスバル初のグローバルBEV「ソルテラ」は、今回の改良モデルでバッテリー容量を大幅に増加。航続距離が従来モデル比で約25%も向上した。急速充電性能も改善され、10%から80%までの充電を約30分で完了できるようになり、長距離ドライブにおける利便性が飛躍的に高まっている。 インテリアもトレイルシーカーと同様、水平基調のインパネを採用した居心地のよい空間をデザインしている。 さらに、新設定されたXTグレードは、最大出力を338馬力にまで引き上げ、EV特有の低速域からの強力なトルクとスバル独自のAWD技術によって、荒れた路面でも安定した走行を可能にしている。 スバルの電動SUVに新時代の到来を感じさせる2台となっている。

TAG: #BEV #SUV #新車
TEXT:渡辺陽一郎
EVはリセールが厳しいの「噂」は本当か? 残価設定率から探ってみた

EVは長く使うのが得策だ 電気自動車は、購入して数年後に売却するときの価値が低いといわれる。その理由は、中古車市場での人気によるものだ。中古車の人気が低いと、中古車の販売価格も下げねばならず、ユーザーが売却するときの金額も連動して安くなる。 電気自動車が売却時に不利になることは、残価設定ローンの残価率(新車価格に占める数年後の残存価値の割合)を見るとわかりやすい。中古車市場で高値で売却できる人気車は、数年後の残価率も高く、安くしないと売れない不人気車は残価率も下がるからだ。 たとえば日産セレナe-POWERハイウェイスターV(価格は373万5600円)で残価設定ローンを組むと、5年後の残価は212万9000円だ。新車価格に占める残価の割合、つまり残価率は57%になる。 電気自動車の日産リーフG(価格は444万8400円)で同様に残価設定ローンを組むと、5年後の残価は88万9000円で、残価率は20%と低い。 仮に国から交付される補助金額の85万円を予めリーフGの価格から差し引き、実質価格の359万8400円で計算しても、5年後の残価が88万9000円であれば残価率は25%に留まる。 このように、電気自動車は補助金の交付を前提にしても、資産価値が下がりやすい。購入したら、不利な条件で売却することは考えず、長く使うのが得策だ。

TAG: #乗り換え #新車購入

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