EVモーターズ・ジャパン製を導入
EVモーターズ・ジャパンが、大阪市高速電気軌道(通称:大阪メトロ)に小型乗合EVバスを28台納車すると発表した。
この小型乗合EVバスは、「2025年大阪・関西万博」の開催期間中、大阪市内の森之宮エリアと西エリア・港エリアにおいて2025年10月31日までの期間限定で、オンデマンド方式のバスとして運行される。西・港エリアでは、すでに2025年1月27日から運行されており、森之宮エリアでも順次運行が開始されるという。
今回納車される小型乗合EVバスはエアサスを標準搭載しており、ニーリング機能を働かせることで最低地上高の調整が可能になっている。これにより車いすの乗客もスムーズに乗り降りすることができるのが特徴だ。
また、全長はEVモーターズ・ジャパンがラインアップするEVバスのなかでももっとも短い5.38mとなっており、そのコンパクトさから狭い路地が続くエリアでも運行が可能。乗車定員は10名で、設計値の航続距離は215kmと発表されている。
大阪メトロが小型乗合EVバスを導入した背景
小型乗合EVバスを導入する大阪メトロは、4月に開幕する「2025年大阪・関西万博」の開催にともない、会場へのアクセス路線の大阪メトロ中央線では乗客が大幅に増えることを見込んでいる。その反面、普段から中央線を利用する沿線住民にとっては、交通利便性が低下してしまう恐れがある。その対策として、小型乗合EVバスの導入に踏み切ったと発表している。
オンデマンド方式での運行となるが、これは運行エリア内に乗降場所を路線バスよりもきめ細やかに設け、乗車日時や乗降場所を事前予約で指定することで、バス利用ユーザーのニーズに沿って運行される乗合バスのことを指す。
乗降場所は西エリア(西区および港区の一部区域の約4.6平方キロメートル)にバーチャル乗降場所を含む計79か所、港エリア(港区および西区の一部区域の約4.9平方キロメートル)にも同様に計76カ所設置されるから、通常の路線バスと比べると事前予約の手間はあるものの、かなり細かくポイント設定されていて利便性は高い。
なお、現地に目印が無いバーチャル乗降場所については、大阪メトロが発行する「e METROアプリ」に地図や写真を用いて表示されるという。そして運行時間は7時から22時までとなっている。
いよいよ開幕が迫ってきた2025年大阪・関西万博に向け、地域住民の足にも変化が現れてきたようだ。
■EVモーターズ・ジャパン 小型乗合EVバス 諸元表
車名:E1乗合 エアサス仕様
全長(mm):5380
全幅(mm):1900
全高(mm):2720
ホイールベース(mm):3130
最小回転半径(mm):6000
座席数:10 内訳(座席7+跳ね上げ座席2+運転席1)
乗車定員(人) :10 内訳(座席7+跳ね上げ座席2+運転席1)
バッテリー容量 (kWh): 105.3
航続距離(km)※設計値:215
登坂能力(%):≥25