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いまやEV先進国! 安全面も気になる「中国」「韓国」のバッテリー性能ってどう?


TEXT:桃田健史 PHOTO:TET 編集部
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韓国政府も次世代技術開発を後押し

一方で、韓国製バッテリーについては、LG化学が2000年代に米GM用にアメリカ国内で大規模生産拠点を設け、量産効果と技術開発が並行して進んだ。また、独ボッシュとサムスン電子それぞれが出資した、SB.  LiMotiveが立ち上がり、BMW「iシリーズ」向けの研究開発を進めた。だが、両社は経営方針で折り合いがつかなくなり、SB.  LiMotiveは数年で解散するという末路を描く。

BMW i3

そのほか、韓国政府および地方政府が、北米や欧州を視野にヒョンデやキアが電動化戦略で飛躍できるよう、韓国内での燃料電池車やEVなどの次世代技術開発を後押しした。さらに、韓国はリチウムイオン電池の生産設備開発にも力を入れてきたことも特徴だ。

ヒョンデIONIQ 5

こうして、中国と韓国では過去10年以上にわたり、電動車向けバッテリーの技術開発が着実に進んできた。今後については、バッテリーだけではなく、クルマの材料、部品製造、最終組み立て、販売、リユース、そして最終的な廃棄に至るまでのLCA(ライフサイクルアセスメント)の観点が重要となる。

バッテリーについては、欧州で2027から「バッテリーパスポート」が導入される。これにより、材料調達時から廃棄までバッテリーの一生をデータとしてトレースできるようになる。そうなると、中国、韓国、そして日本を含めたバッテリーの安全性や耐久性の性能差が明確になるため、結果的に各国のバッテリーの性能の差が縮小すると見込まれる。

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