Contents
家族が驚く加速は不要
航続距離は、中国のCLTCテストサイクルで最大738km。バッテリー容量は116kWhで、10%から80%までの充電時間は30分未満と発表された。
また、出力200kW(272ps)の電動モーター(中国のHPではトルク343Nm)をリヤに搭載した後輪駆動(RWD)で、0-100km/h加速は8.3秒だ。
出力とトルクが、まもなく日本でも納車開始予定の「EX30 Ultra Single Motor Extended Range」(0-100km/h加速は5.4秒)と同じなので、EM90も同じモーターを搭載しているのではないかと思われる。
モーターの出力やトルク、0-100km/h加速タイムを見ても、ことさらに加速力を誇示するのではなく、あくまでも“リビング”にいる家族や友人達に快適な移動を提供することを優先した性格であろうことが想像できる。
EX90と同様に、EM90にも双方向充電機能が備わり、バッテリーを蓄電池として使用し、他のEVや電化製品を充電することができる。
空力性能に優れた19インチまたは20インチのエアロホイールは、空力性能に優れており、航続距離の伸長に貢献しているそうだ。
遮音性能とロード・ノイズ・キャンセレーション・テクノロジーは快適性の向上に、デュアルチャンバーエアサスペンションと静音タイヤは滑らかな乗り心地に寄与する。
21個のBowers & Wilkins製スピーカーによるオーディオシステムも装備される。OTA(オーバージエア、無線ソフトウェアアップデート)にも対応している。
中国をはじめ、アジア各国でもVIPや富裕層の移動にミニバンが人気になっているという。そしてご存知のように今や中国は最もクルマが売れる市場でもあるから、ボルボがEM90をまず中国に投入するのは自然な流れだ。「トヨタ・アルファード」や「デンザ・D9」とどんな戦いを見せるだろうか。
そしてLクラスミニバン市場が“アルヴェル”に寡占されている日本へのEM90の導入も期待したい。