フィオラノのラップタイムを0.25秒短縮
「e(イー)マネッティーノ」と呼ばれるハンドルのスポークに備わったドライブモードセレクターも、クルマのキャラクターを大きく左右するそうだ。
「eDrive」は前輪をモーターで駆動するだけのピュアEVモード。「ハイブリッド」ではエンジンが作動するが、可能な限りバッテリーから使う。「パフォーマンス」はつねにエンジン優先。さらに「レース」がある。
じつはもうひとつ、SF90 XXでは「クオリファイング」なるモードも選択できるようになっている。こちらは最大限のパワーを引き出すモードだ。
クオリファイングモードでは、今回初搭載という「エクストラブースト」機能が使用できる。クオリファイ(スタート順位を決めるためのタイムアタック)の名のとおり、サーキットでの周回タイム短縮をめざすモードだ。
作動させるのはコーナーの出口。アクセルペダルを強く踏み込むと、一瞬トルクが増し積みされる。
バッテリーがフル充電状態だと30回、エクストラブースト機能を使えるという。ブレーキングやアクセルの戻しで回生がより多く(より長く)行なえるコースだとより恩恵に浴しやすい、とエンジニアリング統括のフルジェンツィ氏は言う。
フェラーリのテストドライバーであり開発責任者であるラファエレ・デ・シモーネ氏も、記者発表の場に姿を見せ、「フィオラノ(のテストコースの周回)でコンマ25秒短縮できました」と語った。
Vol. 3へ続く
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