試乗
share:

コンパクトなボディに最新のBMWを凝縮 [BMW iX1試乗記]


TEXT:生方 聡 PHOTO:小河原 認
TAG:

惜しいセンターコンソール

BMWカーブド・ディスプレイばかりに目がいってしまうが、iX1のコクピットはそれ以外にも気になるところが多い。たとえば、ステアリングホイール。パドルが付いているが、あるのは左側だけだ。EVではパドルによって回生ブレーキの強さを変更することが多いが、iX1ではまったく別の「スポーツ・ブースト」機能を割り当てている。走行中にパドルを引き寄せると、10秒間だけシステム最高出力が30kWアップするのだ。

そうなると、回生ブレーキの強さはどこで設定するのかという疑問が頭に浮かぶ。さっそく取扱説明書で調べると、走行設定メニューのなかに、回生ブレーキの強さを変更する機能が用意されていることがわかった。「高」、「中」、「低」、「アダプティブエネルギー回生」の4つから選択できるのだが、これについてはまた別の機会に触れることにしよう。

高い位置に浮かぶセンターアームレストには、いわゆるシフトレバーがなく、かわりにスイッチを前後に動かして操作するシフトセレクターが配置されている。

そのデザインは左ハンドル仕様と同じであり、シフト操作をするうえでとくに支障はないが、問題はその後方にあるアームレスト。蓋がわりのアームレストを開くと、その下に小物の収納スペースが現れるのだが、運転席側(右側)にヒンジがあるので出し入れしにくいのが惜しいところ。できればこの部分も右ハンドル化してほしいものだ。

反対に小技が利いているのがセンターコンソールのスマートフォン置き場。スマートフォンを立てかけられるうえに、アームにより固定できるため、安定してワイヤレス充電できるのがうれしい。ちなみに、iX1はワイヤレスCarPlayに対応しているので、iPhoneユーザーならケーブルを用いることなく、インフォテインメントシステムとの連携も充電もできるのは便利である。

BMW iX1 xDrive30 M Sport

全長:4,500mm
全幅:1,835mm
全高:1,620mm
ホイールベース:2,690mm
車両重量:2,030kg
前後重量配分:前1,030g、後1,000kg
乗車定員:5名
交流電力量消費率:155Wh/km(WLTCモード)
一充電走行距離:465km
システム最高出力:200kW(272ps)
システム最大トルク:494Nm(50.4kgm)
フロントモーター最高出力:140kW(190ps)/8,000rpm
フロントモーター最大トルク:247Nm(25.2kgm)/0-4,900rpm
リアモーター最高出力:140kW(190ps)/8,000rpm
リアモーター最大トルク:247Nm(25.2kgm)/0-4,900rpm
バッテリー電力量:66.5kWh
モーター数:前1基 後1基
トランスミッション:1速固定
駆動方式:4WD
フロントサスペンション:マクファーソン・ストラット式
リアサスペンション:マルチリンク式
フロントブレーキ:ベンチレーテッドディスク
リアブレーキ:ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ:225/55R18
最小回転半径:5.6m
荷室容量:490L
車体本体価格:6,980,000円

TAG:

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
中国から地球上最強コスパの新星EV現る! IMモーターL6の驚くべきスペックとは
BYDの売り上げ鈍化に注目しても意味なし! むしろ心配すべきはテスラか? BYDは利益率も投資額も驚くべき水準だった
いすゞがピックアップトラック「D-MAX」にBEVを用意! バンコク国際モーターショーでワールドプレミア予定
more
ニュース
BYDの勢いが止まらない! 新エネルギー車の生産台数が世界初の1000万台を突破
日産からセダンのEVが出るぞ! 中国向け車両「N7」を初公開
過酷なダカールラリーで排気量998㏄の「水素小型エンジン」を鍛える! HySEが2025年の参戦を発表
more
コラム
自宅で充電できないけどEVを買う人が増えている! ただしいまのインフラ状況だと「セカンドカー」で乗るのが正解
充電が無料でできる施設は税金のムダ遣い? 地方自治体の取り組みの是非を考える
EVの走りはむしろ好き! エンジン車も同時に所有! それでもEVライフを終了した理由をオーナーが激白
more
インタビュー
電動化でもジーリー傘下でも「ロータスらしさ」は消えない? アジア太平洋地区CEOが語るロータスの現在と未来
「EX30」に組み込まれたBEVの動的性能とは。テクニカルリーダーが語る「ボルボらしさ」
「EX30」には、さまざまな可能性を。ボルボのテクニカルリーダーが話す、初の小型BEVにあるもの
more
試乗
【試乗】二度見必至の存在感は普通のコナとはまるで別モノ! イメージを大きく変えたヒョンデ・コナ「N Line」に乗って感じたマルとバツ
ボルボEX30で11時間超えの1000km走行チャレンジ! 課題は90kWまでしか受け入れない充電性能
EV専業の「テスラ」とEVに力を入れる従来の自動車メーカー「ヒョンデ」! モデルYとコナを乗り比べるとまったく違う「乗りもの」だった
more
イベント
外からもまる見えな全面ガラスドアも高齢化が進む地域のモビリティとして最適!? タジマの超低床グリーンスローモビリティ「NAO2」が斬新すぎた
EVはレアメタルが詰まった都市鉱山! CEATEC2024でBASC展示が提唱するサーキュラーエコノミーというバッテリーとは
畳めるバイク! 階段を上り下りできるカート! 自由な発想のEV小型モビリティが作る明るい未来を見た!!
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択