試乗
share:

「i4の使い勝手、◯と✕」BMW伝統の後輪駆動スポーツセダン「i4」試乗記 その3


TEXT:田中 誠司 PHOTO:田中 誠司
TAG:

キャビンはクーペ的にコンパクト、ラゲッジルームは意外な使い勝手の良さ

パッケージングと実用性についても述べておきたい。身長172cmのドライバーが適切な運転ポジションを選び、その背後に移った状況において、後席頭上の余裕は3cmほど。あくまでグランクーペの一員として割り切っているi4では、座高の高い人なら頭がルーフラインに触れてしまうだろう。膝前に生まれる空間も18cmほどと、それほど大きな余裕はない。

一方、オートマチック・テールゲートが備わるラゲッジスペースはフラットな床面を持ち、奥行きの最大値が98cm、幅の最大値が132cm、トノカバーまでの高さ47cm、幅の狭い部分でも89cmが確保されていた(以上、すべて編集部による実測値)。ラゲッジルーム容量はカタログ値で470L、後席を折りたためば1290Lまで拡大可能だ。グランクーペのよいところは、テールゲートがガバっと大きく開くうえに、床面が低いので荷室の奥のほうまで容易に手が届くところだ。

今回、東京都心から伊豆半島南部まで、半分高速道路を利用しておよそ400kmの往復で電費は6.6km/kWhであった。途中ほんの少し急速充電で注ぎ足したため余裕はあったが、伊豆のワインディングロードで思う存分340psを解き放とう、という心の余裕はなかった。エンジン車で残りが100km、というのと、電気自動車で残りが100km、というのは心理的な切迫感がずいぶん違うものだ。

TAG:

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
ZF・AxTrax2(photo=ZF)
被けん引車を補助動力装置化し電費・燃費を向上……ZF、トレーラ用EV駆動システムを開発[2023.09.25]
ZF・CeTrax 2デュアル電動セントラルドライブ(photo=ZF)
完全低床フルフラットバスが実現へ……ZF、EVバス用の新型駆動ユニットを発表[2023.09.22]
ホンダ・モトコンパクト(photo=アメリカン・ホンダ・モーター)
「モトコンポ」がEVで復活……米ホンダ、超小型電動スクーター「モトコンパクト」を発表[2023.09.21]
more
ニュース
BYDの新型EV「ドルフィン」は363万円から。補助金で200万円台も可能
大型トラックのEV化進む。メルセデスが航続距離500kmの「eアクトロス600」を発表
新モデル「iX1 eDrive20」がBMWのEVに追加。実質500万円前後で購入可能かも?
more
コラム
元町工場で様々なモデルが混流生産される様子。出典:トヨタ
トヨタの「からくり」やカイゼンに満ちたクルマづくりを、EVも混流生産する現場で見た
ボルボの新型電気自動車「EX30」にはスターウォーズのデザインが取り入れられている!?
宇都宮駅東口の周辺を走る、宇都宮芳賀ライトレールの様子。筆者撮影
8月開業の宇都宮「LRT」が拓く電動モビリティの可能性。渋滞解消と新しい街づくりに大きく前進
more
インタビュー
電気自動車で自由に旅できる世界を目指して。シュルーターさんと「ID.BUZZ」の旅物語
ボルボ「EX30」は「脱炭素」をキーワードにインテリアの“プレミアム”を再定義する
フォルクスワーゲン「ID.BUZZ」は人や荷物だけでなく笑顔もはこぶクルマ
more
試乗
BYDドルフィンのフロントビュー
新型BYD「ドルフィン」の商品力に見る凄み。中国発の最新コンパクトハッチに国内試乗
BYDドルフィンのフロントビュー
BYD「ドルフィン」で感心した3つのポイントとは。中国発の最新コンパクトハッチに国内試乗
BYDドルフィンのフロントビュー
BYD「ドルフィン」は日本製EVの脅威となるか。中国発の最新コンパクトハッチに国内試乗
more
イベント
ジャパンEVラリー白馬2023(photo=日本EVクラブ)
今年の最長距離の参加者は⁉︎……「ジャパンEVラリー白馬2023」は充電計画も愉しい
ジャパンEVラリー白馬2023(photo=福田 雅敏)
ぶっちゃけトークの夜がやっぱり本番⁉︎……72台のEVが集まった「ジャパンEVラリー白馬」
ジャパンEVラリー白馬2023(photo=福田 雅敏)
「ホンダ・クラリティ FUEL CELL」でEVイベントに参加……長距離走の燃費を計測してみた
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択