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これぞ最上級の電気自動車!ロールス・ロイスが「スペクター」を日本で初公開。価格は4,800万円から。[スペクター発表会 前編]


TEXT:烏山 大輔 PHOTO:ロールス・ロイス、烏山 大輔
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ロールス・ロイス・モーター・カーズは6月30日、ロールス・ロイス初となるBEV(バッテリー電気自動車)のスペクターを、日本で発表した。その詳細をお伝えする。

584ps、900Nm、0-100km/h加速は4.5秒のAWD

1906年にヘンリー・ロイスとチャールズ・ロールズによって創業されたロールス・ロイスに新たに完全な電気自動車である「スペクター」が加わった。

このモデルは電気モーターを強く支持していたヘンリーと、1900年という馬車からクルマへと移り始めた時代に「電気自動車は完全にノイズがなくクリーンである。常設の電気ステーションが整備されればとても便利になるはずだ。」と電気の未来を予言したチャールズの想いが実現したクルマでもある。

ロールス・ロイスはこれまでのICE(内燃機関)でもエンジンは黒子に徹して静粛性が高く、かつ圧倒的なトルクを発揮するモデルを生み出してきた。その静粛性と圧倒的なトルクという性格はBEVが最も得意とするところだ。

彼らが「ウルトラ・ラグジュアリー・エレクトリック・スーパー・クーペ」と呼ぶこの4人乗りのBEVは、2,890kgと決して軽くはないが、0-100km/h加速を4.5秒でこなす。前後の各1基のモーターは430kW(584ps)、900Nmの力をこのクルマに与える。AWDということでは、現状のロールス・ロイスのラインナップではカリナンに次ぐ2モデル目となる。

この加速性能は465kW(632ps)、870Nmを生み出すV12ツインターボエンジンを搭載するレイス ブラックバッジと全くの同値である。しかもガソリンエンジンモデルの方が460kg軽いことを踏まえれば、発進加速の良いモーターがこの結果をもたらしていると考えて良いだろう。

ただしあくまでスタートプライスはスペクターの方が700万円高い。しかし、ロールス・ロイスを注文する人はビスポーク(オーダーメイド)が前提で、内容によっては数百万円なんてあっと言う間に到達するので、オーナーは問題だとは思わないのかもしれない。

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