販売開始時期は未定。実用化までの課題は?
強度が高い合金の難題は、加工性が低下することだ。従来のBBS製アルミホイールにおいては、鍛造工程で3回に分けてプレスにかけたのち仕上げ工程に進むことができたが、フォルテガの場合は細部まで鍛造で成形することが困難なため、プレーンな形状に鍛造したのちにコンピューター制御の切削機械による立体成型を一本一本、施さなければならないという。
今回、プロトタイプとして一般に披露するところまでは漕ぎ着けたものの、今後量産化を図るうえでは工程の見直しによる生産効率の改善や、受注から完成に至るリードタイムの短縮が不可欠であり、信頼性を確保するための検証を入念に実施する必要も考えると、市販化にはもうしばらく時間がかかるという。
BBSジャパンによれば、現段階では高性能EVのホイールは堅牢な外観や空力性能を重視するケースが多いが、高性能ホイールの代名詞として伝統のあるBBSらしいホイールを求める需要も今後拡大するのは間違いないと見ており、そうした市場の拡大に合わせたタイミングでフォルテガを利用した新製品を導入していきたいと考えているという。
プロトタイプのスポークはかなり細く、ホイールの内部が露出するデザインだ。小さなサイズのブレーキでは見た目が物足りなく感じてしまうかもしれない。今後どのようなトレンドに発展していくのかが楽しみだ。
1 2