#EQT
TEXT:栁 蒼太
メルセデス・ベンツ、他社同セグメントよりも高価格で「EQT」を販売

メルセデス・ベンツは、5月初旬に発表した電気自動車バンの「EQT」と「eCitan」の販売開始を発表した。eCtianは、最初は4,498mmのコンパクトモデルのみの販売で、4,922mmのロングホイールベースモデルは後日発売される予定だ。 都市部の配達・移動をサポート EQT、eCitanともに、都市部のラストワンマイル配達や移動に適したモデルとして設計されており、航続距離は282km(WLTP)、急速充電ステーションにて38分以内に10→80%まで充電することができる(80kWのDCチャージャーを備えた45kWhのバッテリーを充電する)。 また、バッテリー積載などの関係で荷室が狭くなることもなく、従来から販売されているガソリンモデルと同様のコンパクトな外形寸法と広いスペースを兼ね備えている。積載量は、コンパクトモデルの場合、2.9立方メートル、最大積載544kg、ロングホイールベースの場合、3.62立方メートル、最大積載722kgが可能だ。ガソリンモデルのユーザーにとっても魅力的な一台といえるだろう。なお、EQTのサイズは全長4,498mm、全幅1,859mm、全高1,819mm。ロングホイールベースのバリエーションも追加される予定だ。 新車納期を短縮 納期を短縮するために、パッケージオプションが設定されている。EQTの標準装備には、「Advanced Plus」装備パッケージが含まれており、オプションとして「Premium」または「Premium Plus」装備パッケージを注文することもできる。さまざまなコネクティビティサービスを選択することも可能だ。また、前述の装備パッケージに加え、ウィンターパッケージやナビゲーションパッケージも順次追加される予定だ。 「安心」と「気になるライバルとの価格差」 EQT、eCitanともに、4年間のメインテナンスパッケージが付属しており、メーカーの仕様に従ったメインテナンス作業の費用と、16万kmまたは8年までのメルセデス・ベンツのバッテリー証明書が適用される。 なお、価格は、EQTは49,444ユーロから、eCitanのコンパクトモデルは36,220ユーロから、ロングバージョンのスタート価格は37,740ユーロから、eCitan Tourerは39,750ユーロから展開する。ただ、EQTと双璧をなすルノー・カングー E-Techは39,300ユーロからで、技術的に類似している2台の価格差に1万ユーロもの差があるのは気になるところだ。

TAG: #EQT #メルセデスベンツ
TEXT:栁 蒼太
メルセデス・ベンツ、EVの小型バン「EQT」を本国で発表

メルセデス・ベンツは、プレミアムミニバンの「Tクラス(T Class)」の完全電気自動車である「EQT」を発表した。 アクティブなEV Tクラスは、ファミリー層やレジャー志向のユーザーに向けたプレミアムなスモールバンを標榜している。プラットフォームはルノー・日産アライアンスのCMF-CDをベースとしている。また、メルセデス・ベンツの商用バンの2代目シタンおよび乗用車版のシタン・ツアラーの上級バージョンに位置する車種だ。 今回発表されたEQTは、既に販売されている内燃機関モデルのTクラスと基本骨格を共用化しており、室内の可変性と機能性は、従来のTクラスと同様に優れている。例えば、ローディングシルが561mmとなっており、重い荷物を簡単に積み込めたり、左右のスライドドアは、開口部が幅614mm、高さ1059mmと広めに設計されていたりする。これにより、リアへのアクセスが便利になり、テールゲートを含む3方向からフレキシブルに荷物を積むことができる。さらに、リアベンチシートには最大3つのチャイルドシートを搭載できるスペースがある。 もちろん、EQTは、EQシリーズとしての表情もしっかりと持ち合わせ、ブラックパネルのラジエターグリルと中央のスター、そしてダイナミックにデザインされたラジエターフィンにより、新しいEQTはEQファミリーのメンバーと一目で認識することができる。 最新鋭の電気モーター ピーク出力90kW(122ps)、最大トルク245Nmの電気モーターを展開予定。リチウムイオン・バッテリーの使用可能容量は45kWh。 充電は、職場や自宅、公共の充電ステーションにて22 kWの交流充電が可能で、多様なニーズに応える。なお、直流(DC)の急速充電ステーションでは、SoC(State Of Charge:充電状態)と高電圧バッテリーの温度に応じて、さらに高速に処理ができる。 80kWのDC充電を行う場合、SoCが10%から80%まで38分で充電可能だ。なお、ACおよびDC充電のために、EQTはCCS充電ソケットとCCS充電ケーブルを標準装備している。 数々のアシスタンスシステムと7つのエアバッグを標準装備 衝突安全性能にも抜かりはない。重大な側面衝突の際に、運転席と助手席の間に展開するセンターエアバッグを装備し、前席の乗員同士がぶつかるリスクを軽減する。合計7つのエアバッグを標準搭載する。 また、欧州で法的に義務付けられているABSとESP®に加え、エマージェンシーコールシステムを標準装備。これは、法的に義務付けられているeCallと比較して、追加機能があり、よりオーナーに密着したサービスが提供される。例えば、通信はそれぞれの国の言語ではなく、ドライバーがインフォテインメントシステムで設定した言語で行われるため、海外で緊急事態が発生した場合に役立つ。 また、駐車時の利便性と安全性を高めるため、パークトロニックとリバースカメラを備えたアクティブパーキングアシストをオプション装備として用意している。さらに、オプションのトレーラーカップリングを組み合わせることで、車両が揺れ始めた場合にシステムがブレーキを介入させて車両を安定させる、トレーラー・スタビライゼーション・アシストの選択も可能だ。 ミニバンのEVの先駆けか 2023年4月12日に日産が欧州にて、BEVミニバンの「タウンスターEV パッセンジャー」を発売している。そのため、EQTが一番乗りではないかもしれないが、依然として先行的な立ち位置でミニバン市場のBEVの先導者となるだろう。日本への導入時期は不明だが、どのように展開がされるのかが気になるところだ。 EQT 全長:4,498mm 全幅:1,859mm 全高:1,819mm

TAG: #EQ #EQT #メルセデスベンツ

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
日本は3年連続「日産サクラ」がトップ! じゃあ中国・欧州・アメリカで一番売れてるEVってなにか調べてみた
電気自動車って「お金的に」得? エンジン車と諸々の費用を比べてみた
リーフのバッテリーパックをバラして積むって意外に大変! 初代フィアット・パンダのEV化に挑戦してみた【その5】
more
ニュース
これまでに40万人が参加したeモータースポーツイベント! 「Honda Racing eMS 2025」の開催が決定
ついに「コルベットがEV」に!? 2種類のコンセプトカーでシボレーが未来のハイパフォーマンスカー像を描く
ホンダが2026年に発売予定の新型EVは「アシモ」も搭載! アキュラRSXプロトタイプを米国・モントレーで初披露
more
コラム
マイクロEVには「ミニカー」「側車付き軽二輪」と法的に分類される2種がある! それぞれの免許や保険は走れる場所の違いとは?
4つ輪エンブレムじゃなく「AUDI」! VWは「ID.UNYX」! ワーゲングループが中国のZ世代獲得に動く!!
ガソリン車よりも安くね? ジーリーの6人乗り大型SUVのEV「M9」のコスパが「嘘だろ」レベル
more
インタビュー
電動化でもジーリー傘下でも「ロータスらしさ」は消えない? アジア太平洋地区CEOが語るロータスの現在と未来
「EX30」に組み込まれたBEVの動的性能とは。テクニカルリーダーが語る「ボルボらしさ」
「EX30」には、さまざまな可能性を。ボルボのテクニカルリーダーが話す、初の小型BEVにあるもの
more
試乗
【試乗】いい意味で「EVを強調しない」乗り味! 本格4WDモデルも用意される期待のニューモデル「スズキeビターラ」に最速試乗
【試乗】5台の輸入EVに一気乗り! エンジン車に勝るとも劣らない「個性」が爆発していた
【試乗】CR-Vに中身を乗っけただけのプロトなのにもう凄い! ホンダの次世代BEV「0シリーズ」に期待しかない
more
イベント
マンションでもEVが身近になる! 官⺠連携で既存マンション全274駐⾞区画にEV充電コンセントを導⼊した事例リポート
公道レース「フォーミュラE東京」が帰って来る! チケットを持っていなくとも無料で1日遊び尽くせる2日間
災害に備えて未来を楽しむ! 「AWAJI EV MEET 2025」の参加はまだまだ受付中
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択