#充電
TEXT:田中 誠司
EV市場はブルーオーシャン! フォロフライ×丸紅×太陽インキ製造が合同セミナー[後編]

商用EVを日本で開発し中国で生産して輸入するファブレス・メーカー、日本屈指の大手総合商社、そして電子部品基盤用絶縁材料を供給する化学メーカー。それぞれの関係性がつかみにくい3つの企業が合同で報道セミナーを東京・大手町で実施した。 総合商社・丸紅が狙うEV関連事業領域 数十兆円の規模を持つ日本の自動車産業のうち、毎年数%がこれから電気自動車へ移り変わっていく中で、産業全体の動きに敏感な総合商社の動きも見逃せない。丸紅の産業システム・モビリティ事業部モビリティ事業第3課佐倉谷 誠課長が次のスピーカーだ。 丸紅では4つの領域からEV化に携わっている。ひとつはモービルアイのADASシステムを中心とした「自動運転関連事業」。ふたつめはウーバー、アマゾンなどのビッグプレイヤーが関わる「AIオンデマンド交通事業」。3つめはここ10数年世界中で急速充電器の販売を手掛け続けてきた「EV充電事業」。そして最後がフォロフライに対する資本提携を含む「EV事業」だ。 「EV事業」においては、フォロフライを確実に自動車産業の一員としてローンチさせることがひとつのターゲット。これを丸紅とバッテリーで世界最高峰であるパナソニック、そしてフォロフライが協業し、物流のEV化支援会社を立ち上げることでバックアップする。 佐倉谷課長によると、現段階において商用EVを成功させるための最大のハードルは、バッテリーの劣化とともに車両の価値が大きく毀損することだという。充電中のトラブルも商用利用における問題点で、「本当に充電できているのか、明日そのクルマは動くのか」を管理することが、大量のフリートを持つ事業者であるほど難しくなるのだという。 そこで丸紅が取り組んでいるのが、「電動車フリートマネジメント」(eFMS)である。各車両の使用状況、充電状況を管理することでバッテリーの劣化やトラブルを防ぐ仕組みを大手物流企業と共同開発している。同時に、普通充電と急速充電を統合管理するシステムも開発し、車両や充電器の製造ブランドにかかわらず柔軟な管理ができることを目指す。 日本における事業構築だけでなく、シンガポールの大手物流会社SMRTグループと提携して海外進出も目指す。世界で中立的に、フリート事業者向けマルチブランド対応の管理サービスを提供したい、と意気込む。

TAG: #充電 #商社 #材料
TEXT:TET 編集部
東京都、集合住宅でのEV充電器の購入・設置費用を助成。「令和5年度集合住宅等への充電設備普及促進事業」が開始

東京都は6月1日、令和5年度の集合住宅(マンション)等への充電設備導入に対する助成事業を発表。今年度は集合住宅の機械式駐車場に関する工事費補助等が強化され、マンション居住者にも電気自動車(EV)がグッと身近になりそうだ。 自己負担なしで設置できるケースも EV購入にあたって一番心配なのが充電環境。最新の高級EVでは500kmを超える航続距離があたり前になってきているものの、公共用充電設備がまだまだ整備途上の日本では、やはり毎日自宅で充電できることが重要。ただ、一戸建てなら簡単な工事でコンセントを新設できるが、マンションだと個人が勝手に充電器を設置することはできない。また、最近では都内マンションに多い立体駐車場にも設置できる充電器が登場しているものの、工事費が高く、管理組合では中々新設に踏み切れないという状況にある。 そんな苦境に朗報となりそうなのが今回の助成拡充。今年度から機械式駐車場に充電器を設置する場合の補助金が、1基目は上限171万円/基、2基目以降は上限86万円/基に引き上げられたのだ。助成率については10/10とされ、上限の範囲内なら自己負担は発生しない。 では、この補助金はどの程度負担を低減してくれるのだろう。この点、正確な金額はメーカーから見積もりを取るしかないが、ネット情報だと最新の機械式駐車場対応普通充電器なら、設置費は1基当たり数十万円程度まで抑えられる場合もある模様。ということは、補助金を受給できれば、実質的に管理組合の負担なしで充電器を新設できる可能性がある。もちろん、充電器の新設には工事費以外に充電設備本体の購入費用もかかるが、こちらについても普通充電設備の場合2分の1の助成があるので、自己負担は低額に抑えられる。 >>>次ページ 維持管理費をサポートする補助金も

TAG: #充電 #東京都 #補助金
TEXT:栁 蒼太
フォードのEVがテスラの充電インフラ「スーパーチャージャー」の利用を可能に

5月25日、フォード・モーターは、テスラと提携を結び、米国とカナダのフォードEVユーザーがテスラの急速充電システム「スーパーチャージャー」を2024年から利用できるようにすると発表した。 テスラ独自の充電規格、業界を活性化 既存のフォードのEVには、CCS(Combined Charging System)ポートが装着されているが、テスラが開発した変換アダプターを利用することで、テスラV3スーパーチャージャー(※)にアクセスできるようになる。(対象車種:フォードF-150ライトニング、マスタング・マッハE、Eトランジット) さらに、2025年から発売されるフォードのEVには、NACS充電ポートを搭載し、アダプター不要でテスラのスーパーチャージャーに直接アクセスすることが可能になる。ユーザーは、最寄りの充電器への自動ルーティングやFordPassによるシームレスな課金が利用できるため、既存のフォードが展開する充電ステーションと同様の要領で利用可能で、利便性も確保されている。 (※)ピーク時に1台当たり最大出力250kWを発揮する。充電速度は、最大効率で動作しているModel 3 ロングレンジなら5分で最大75マイル相当の充電が行え、1時間あたり最大1,000マイルの速度で充電することが可能。 最強の充電ネットワークをより強固に フォードは独自の充電ネットワーク「BlueOval Charge Network」を展開している。その規模は膨大で、10,000台以上の公共のDC急速充電器へのアクセスを含む84,000台以上の充電器を備えた、北米最大の公共充電ネットワークだ。これに12,000台以上のテスラ・スーパーチャージャーが利用可能になることで、米国およびカナダ全域で最大の急速充電ネットワークへと進化する。 日本国内では、フォードのEV進出はされていないが、テスラの台数が比較的多いことには共通点がある。今後日本でもテスラの充電器を解放していく潮流が生まれるかもしれない。

TAG: #アメリカ #フォード #充電
TEXT:生方 聡
急速充電性能を改善、航続距離も把握しやすく:トヨタが「bZ4X」のソフトウェアをアップデート

トヨタ自動車は2023年4月22日、ミドルサイズSUVタイプのEV「bZ4X」のソフトウェアアップデートを5月以降に実施すると発表した。 ユーザーの声に応えるために 「bZ4X」は、トヨタが新開発したEV専用プラットフォーム「e-TNGA」を採用するミドルサイズSUVタイプのEVだ。ハイブリッド車で電動化をリードしてきたトヨタだけに、EVのbZ4Xも優れた走行性能を有しているが、その一方で、急速充電やメーター表示に関してユーザーから改善を求める声が寄せられていた。 おもなものとしてトヨタは、 1 急速充電性能 2 メーター上の航続距離 3 メーター表示 を挙げている。 「1 急速充電性能」は、bZ4Xでは1日あたりの急速充電によるフル充電回数を2回に制限してきた。ここでいうフル充電とは、150kWの急速充電器でバッテリー残量(SOC)10%から80%に充電することを指す。また、SOCが80%を超えてからの急速充電は速度を制限。いずれも急速充電によるバッテリー劣化を抑制する狙いがある。 「2 メーター上の航続距離」は、メーターに表示される航続距離が0kmになるタイミングが早いという指摘だ。トヨタによれば、“電欠”で走行不能になるのを避けるために、航続距離が0kmになっても、実際には充電場所までたどり着ける余裕を持たせているという。 「3 メーター表示」は、「感動よりも扱いやすさを [トヨタbZ4X試乗記:その3]」でも指摘しているように、メーター内にSOCの%表示がなかった。また、エアコン使用時の航続可能距離が大幅に短く表示される傾向にあった。

TAG: #bZ4X #ソフトウェア #充電
TEXT:烏山大輔
ヤマト住建、電気を自給自足できる「トライブリッド蓄電システム」搭載のモデルハウスを上尾市と奈良市にオープン。停電時にEVからの給電も可能

注文住宅を手がけるヤマト住建は、ニチコン開発のトライブリッド蓄電システムを搭載した、電気の自給自足をかなえるモデルハウスを埼玉県上尾市と奈良県奈良市にオープンした。 太陽光発電システム・蓄電池・V2Hを連携したトライブリッド蓄電システムで電気の自給自足を可能に このシステムを搭載することで、電気の自給自足を実現する。エネルギーの価格が高騰している昨今で、普段の生活では電気代を気にせず、さらに災害等による停電時にも安心して暮らすことができる。上尾市と奈良市にオープンした2棟のモデルハウスは、実際の生活を見据えた見学や宿泊も可能だ。さらに実際停電になった際に蓄電池や電気自動車から、家の中に電気を供給する模擬停電も体験できる。 トライブリッド蓄電システムとは ニチコン開発のトライブリッド蓄電システムは太陽光発電・蓄電池・電気自動車を活用して、電気の自給自足を促進するシステムである。日中は太陽光で発電した電力を家庭で使い、使いきれなかった電力は蓄電池や電気自動車に貯める。貯まった電力を夜間や停電時に使用できることで、電気代を抑えられCO2排出量の削減にもなるので、家庭にも環境にもやさしい次世代の住宅になる。 モデルハウスでの模擬停電 上尾市・奈良市のモデルハウスでは実際の住宅での停電時を想定し、あえて一時的にブレーカーを落とした状態で蓄電池や電気自動車から住宅に電力を供給する様子を体験できる。電力会社からの供給が止まっても、家庭では電力を使用でき(6kWまたは6kVAまで)、蓄電池・電気自動車に貯まっている電力でほぼ普段通りの生活を送ることができる。

TAG: #V2H #充電
TEXT:栁 蒼太
出光、種子島空港でEVの充電実証実験を開始

出光興産、種子島石油、種子島空港の3社は4月10日、種子島空港内の小規模オンサイトPPA(※)による空港ターミナルビルへの電力供給と、EV充電の共同実証を開始した。 ※オンサイトPPA:Power Purchase Agreement(電力販売契約)の一種で、PPA事業者所有の太陽光発電設備を使用者の敷地や事務所・工場などの屋根に設置し、電力を供給するもの。   3社のコラボで達成 3社は、空港におけるカーボンニュートラル実現のための施策として、空港敷地内に太陽光発電パネルを設置し、ターミナルビルにて太陽光由来の電力を活用することによるCO2の排出削減を実証するとともに、再エネ電力のさらなる普及を促進する。 実証にあたっては、2023年3月29日に出光興産が発表した再エネ電力分別供給システム「IDEPASS」を活用し、空港敷地内で発電した再エネ電力を空港ターミナルビルのテナントへ選択的に供給する。あわせて、種子島石油が空港敷地内で管理・運用するEV用普通充電器で、再エネ電力および系統から送電された再エネ以外の電力を公用EVなどに充電する。 なお、出光興産と種子島石油はこれまで、西之表市の公共交通車両のEV化・充電を含めたEV関連事業実証や、南種子町役場庁舎への再エネ電力の供給・EV充電等の実証等を通じ、各市町と協働して種子島における低炭素エネルギーの地産地消の推進に取り組んできた。 充電に多様な選択肢を 今回設置した普通充電器は、従量課金制(充電量に比例して課金)を採用する。さらに、出光興産が開発したEV充電システム「再エネチョイス」を活用しており、EVユーザーが自ら再エネでの充電を選択することが可能だ。 従量課金制による普通充電、そしてユーザーが再エネを選択できる充電は、本年4月3日に南種子町役場で開始した実証とともに、国内における先行事例となる。充電する電力種別や、必要充電量・金額をユーザーが選択することが可能であり、ユーザーニーズに合致した充電が可能となる。なお、当該充電器は一般の人も利用することができる。 どうなる、コラボの行く末 種子島空港は、島外との往来の空の玄関口であり、ビジネスや観光などの活動の起点となる場所だ。実証は4年間の予定で行い、小規模オンサイトPPAの事業性、再エネ電力活用によるCO2の排出削減、従量課金制充電の顧客満足・事業性等について検証する。これらの検証を通じ、出光興産、種子島石油、種子島空港は、空港における低炭素エネルギーの地産地消推進と、EVユーザーと地域の充電事業運営者にとって最適なサービスの構築を目指す。 なお、政府の第6次エネルギー基本計画(2021年10月)では、空港施設・空港車両のCO2排出削減を含む航空分野の脱炭素化の推進と同時に、「空港を再エネ拠点化する方策を検討・始動し、官民連携の取り組みを推進する」ことが盛り込まれている。この実証実験が全国展開への足がかりとなるか、期待したいものだ。  

TAG: #充電 #出光
TEXT:烏山 大輔
テスラの超急速充電器「スーパーチャージャー」、8か所46基増え日本全国で68か所328基が稼働。「オートパイロット」体験会が好評につき期間延長。

テスラの超急速充電器「スーパーチャージャー」が、日本全国で拡大している。現在、北海道から鹿児島まで計68ヵ所328基のスーパーチャージャーが稼働している。これらのスーパーチャージャーは、タッチスクリーンをタップするだけで認証や決済作業が不要で、手軽かつスムーズにテスラ車の充電が可能だ。 3月に新たにオープンした8ヵ所のスーパーチャージャー 東京 八重洲 250kW 4基 東京都中央区八重洲2-2-1(東京ミッドタウン八重洲) 東京 板橋前野 250kW 4基 東京都板橋区前野町4-21-22(イオンスタイル板橋前野) 神奈川 大井松田 250kW 6基 神奈川県足柄上郡大井町金子字中の町325-1(ノジマ大井松田店) 神奈川 厚木 250kW 8基 神奈川県厚木市岡田3005(ノジマ厚木本店) 静岡 250kW 6基 静岡県静岡市駿河区宮本町1-2(BEYOND静岡店) 兵庫 伊丹昆陽 250kW 8基 兵庫県伊丹市池尻4丁目1-1(イオンモール伊丹昆陽) 宮崎 250kW 4基 宮崎県宮崎市中村西3-94-1(エディオン宮﨑本店) 鹿児島 250kW 6基 鹿児島県鹿児島市東開町7(イオンモール鹿児島)   またテスラの「オートパイロット」体験会が好評につき5月31日まで延長された。 「オートパイロット」は、高速道路での運転をより快適なものにするためのテスラの運転支援機能のことである。アダプティブ・クルーズ・コントロールやレーン・キープ・アシストなどの高度な運転支援機能が全車標準装備されている。 この「オートパイロット」の体験会は、好評につきゴールデンウィーク期間中も開催される。未来の運転を体験してみたいという方は、ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。 オートパイロット体験会実施店舗 テスラサービスセンター東名川崎 神奈川県川崎市宮前区土橋6-10-1 テスラ心斎橋 大阪府大阪市中央区南船場4-2-4 テスラ福岡 福岡県福岡市中央区地行浜2丁目2−1

TAG: #充電
TEXT:烏山 大輔
EV充電インフラ「Terra Charge」が、ホテルとゴルフ場に採用。EVユーザーの利便性向上へ

EVをより身近にすることを目指してEV充電インフラ「Terra Charge(テラチャージ)」を提供するTerra Motors(テラモーターズ)は、全国144棟の宿泊施設を管理・運営する「マイステイズ・ホテル・マネジメント」が運営する90ホテルにおいて、EV充電インフラ「テラチャージ」の採用が決定したことを発表した。 さらに国内最多のゴルフ場運営施設数を誇る「アコーディア・ゴルフ」のゴルフ場およびゴルフ練習場において、「テラチャージ」の導入が決定したことも明らかにした。 国内でもEV(電気自動車)化の機運が高まっている。EVを利用するには、充電インフラが身近にあることが必要不可欠だ。テラモーターズは、特にマンション(基礎充電)やお出かけ先(目的地充電)といった、導入が困難な場所におけるEV充電インフラ網の拡充に取り組んでいる。 EVユーザーに選ばれるホテルへ 宿泊施設は長距離移動先となることが多く、滞在時間が長いという特徴がある。EV化が注目される中、EVユーザーにとっても利用しやすい施設であることが重要になる。EVは自宅のような場所で日常的に充電することを基本としているが、旅行など長距離移動が必要な場合は、充電ができる環境が必要不可欠だ。 ホテルなどの宿泊施設は、宿泊中の駐車時間をEV充電に充てることができるため、EVユーザーにとって大切な補給ポイントとなる。将来的には「EV充電設備があるかどうか」が、ホテルを選ぶ基準のひとつになることが予想され、宿泊施設でもEV充電設備の導入検討が活発になっている。 マイステイズ・ホテル・マネジメントは、全国で144棟20,885室(2023年4月1日時点)とトップクラスの客室数を誇るホテルチェーンである。EV充電設備の導入検討も進めており、今回テラモーターズのEV充電インフラ「テラチャージ」を90ホテル、156基に導入することを決定した。順次全国のホテルに導入を進め、ホテル利用者の利便性向上と環境保護に取り組んでいく。   環境保護に取り組むゴルフ場 ゴルフ場も都市部から離れた場所にあることが多い。ゴルフクラブなどの道具を持ち運ぶ必要があり、車で長距離移動することが多く、滞在時間も長くなるという特徴がある。またゴルフ場を利用する人たちは、高級車や輸入車、EVなどを所有している傾向があり、充電設備があるかどうかを重視するようになっている。アコーディア・ゴルフはESG経営(企業が環境(Environment)、社会(Social)、およびガバナンス(Governance)の観点から責任ある経営を行うこと)の観点からも環境保護に力を入れており、EV充電インフラの導入を積極的に検討している。 同社は、日本国内で最も多くのゴルフコースを運営している企業であり、環境保護のために幅広い取り組みを行っており、その一環として、LED化の促進やオール電化など、環境保護に関する施策を進めてきた。EVにも配慮することは、環境保護に力を入れるアコーディア・ゴルフにとって重要な要素のひとつである。 アコーディア・ゴルフは、テラモーターズのEV充電インフラ「テラチャージ」を151ヵ所(ゴルフ場144ヵ所、ゴルフ練習場7ヵ所)で導入することを計画している。日本製の「テラチャージ」は、部品供給やアフターメインテナンスにおける懸念が少なく、長期間の稼働が前提となるインフラとして最適であると評価された。順次導入を進め、2023年中にEV充電インフラの整備を目指していく予定だ。  

TAG: #テラモーターズ #充電
TEXT:烏山 大輔
富士急行株式会社、JR沼津駅南口に普通充電器2基を設けた「Plaza Fontana-Numazu Station-」を開業

富士急行株式会社は、JR沼津駅南口の富士急百貨店沼津店跡地に商業施設「Plaza Fontana-Numazu Station-(プラザ フォンターナ ヌマヅ ステーション)」を開業した。富士急百貨店沼津店は、1967年にJR沼津駅南口に開店し、多くの専門店が入った駅チカビルとして沼津駅前の賑わいを創出していたが、建物の老朽化に伴い、2019年に営業終了し解体、再開発を行なっていた。 この施設では、循環型社会の実現を目指すため、電気自動車用充電サービスや省エネ設備、自然素材を使用したサイン(ロゴの入った看板)や再生材料を使用した環境にやさしい日除けや雨除け目的のオーニングテントを導入している。そのほかにも地元企業の出店など、人、物、エネルギーの循環を目指した施設となっている。今後再生可能エネルギーの導入など、段階的に取り組みを拡大していく予定だ。 環境に配慮した施設の取り組みとして、施設の隣接する有料駐車場にEV充電エネチェンジの普通充電器2基が設置された。電気自動車での来店者は、充電をしながら施設で過ごすことができる。また施設利用者だけではなく、沼津駅を利用する人や地域の人々も利用できるので、この地域のEVシフトに貢献していくことが可能である。 施設のエントランスに設置されたサインは、ガビオン(メッシュ型のパネルを立体的に組み上げ自然石を入れたもの)のモニュメントに設置されている。ガビオン内には多肉植物が植えられ、自然と共生する循環型の施設づくりを表現。地面には廃瓦を再利用した「Eco Kawaraインターロッキング」が使用されている。1階には再生材料を使用したオーニングテントも設置され、環境に配慮しつつも実用的な設計になっている。さらに、建物の外壁材にはニチハ株式会社の窯業系サイディングを採用する。ニチハでは製品納材後の帰り便を活用した端材回収や製品出荷前プレカットの実施など、建築廃材の回収とリサイクルに力を入れた持続的な循環型リサイクル事業モデルが確立されている。 設置された充電器について EV充電エネチェンジ 出力最大6.0kW ※一般的な普通充電器(3.2kW)の倍速で充電可能 コネクタ:Type1規格ですべてのEV、PHVで利用可能 定格電圧:AC200V 充電ケーブル長さ:約5m 充電料金はEV充電エネチェンジのアプリから支払い

TAG: #充電
TEXT:福田 雅敏、ABT werke
NEXCO各社、2025年までにEV急速充電器を1,100口に大幅増設……デイリーEVヘッドライン[2023.04.14]

高速道路外のEV充電器の利用も2024年から実施 FCEVにも同様の措置を 【THE 視点】NEXCO東日本・中日本・西日本各社と株式会社e-Mobility Powerは、高速道路のサービスエリア(SA)・パーキングエリア(PA)におけるEV・PHEV向け急速充電口数を2025年度までに約1,100口に増設すると発表した。 今回の発表によれば、2020年度末からの5年間で約2.7倍に増えることになる。単に増やすのではなく、高出力化・複数口化も推進していくというのがポイントだ。 さらに、高速道路外に整備されたEV急速充電器も「高速道路内の充電器」として利用可能となるよう、課金・決済等を含めて制度を整え、2024年度から順次実施できるよう検討を進めていくという。これらが整えば、高速道路利用時のEVの充電がよりしやすく便利になる。 高速道路における急速充電器の大幅な増設計画や複数口化は想定内の発表であったが、今回は新制度の課金・決済の導入も発表された。 これは従来の時間課金だけではなく、従量課金制度にも移行することと理解でき、充電料金に対する不公平が是正されることになる可能性もある。 言い換えれば、今はほとんどが充電時間で課金されているのが、ガソリン給油と同じように、入れた量だけ課金されるようになると言える。 さらに画期的と思われたのは、高速道路を一旦出て充電する場合にも、充電しないで通過する料金と高速代が同じとなること。例えれば、EV充電のためならば、初乗り運賃を気にせず途中下車ができるということ(時間制限あり)。これは、PA・SAの充電器が埋まっている場合、そこに近い一般の充電器を利用しやすくなる非常に便利なシステムとなる。 ただ、この制度はEVとPHEVを対象としたものであり、FCEVを日頃の移動の足としている筆者にとって羨ましく思う。 水素ステーションは今日現在、高速道路のPA・SAにひとつもないのだ(現在、東名足柄SAに建設中)。そのため、高速を降りて水素を充填することも多々ある。できれば、NEXCOグループには是非ともFCEVもその施策の仲間に入れてほしいと切に願うばかりである。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★ヒョンデ、EV関連事業に24兆ウォン(約2兆4,000億円)を投資……2030年までに31のEVモデルを発表 ★★キア、EV専用工場を起工……年間生産15万台規模、2025年後半に生産を開始 ★★日産、「アリア」をリコール……コンビネーションメーター上の速度表示が出なくなるおそれ ★★JR西日本、水素燃料電池列車を開発へ……駅などを活用した総合水素ステーションの設置も計画 ★富士急行、沼津駅南口に新商業施設「Plaza Fontana-Numazu Station-」を開業……エネチェンジの普通充電器(最高出力6kW)2基を設置[詳細はこちら<click>] ★日本IBM、自動車業界のエグゼクティブに対するEV意識調査を発表……「2030年までにEVへの支出は61%増加し、販売シェアは40%になる」「内燃機関への支出は2040年までに半減」と予測  ★米マック・トラックス、ユタ州のウェストバレーシティの清掃業者にEVのパッカー車を納入……「マックLRエレクトリック・リフューズ・ヴィークル」を8台、最高出力448hp(334kW)/最大トルク5,493Nm(559kgm)のツインモーター式 ★EVバイクのMSソリューションズ、原付一種クラスのEVスクーター「スーパーソコ・シーユーミニ+」に新色を設定……オレンジとレイクブルーを追加 ★日産、フォーミュラEのルーキーテストに2人の選手を参加……FIA F3チャンピオンのビクター・マーティンズ選手とF2優勝経験者のルカ・ギオット選手

TAG: #NEXCO西日本 #THE視点 #充電

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