#中国車
TEXT:高橋 優
フェラーリよりもランボよりもポルシェよりも速い! たった13分で1万台が売れた中華SUV「Zeekr 9X」がヤバすぎる

極限の競争環境下にある大型SUVセグメントの真打ち登場 中国ZeekrがフラグシップSUV「9X」の正式発売をスタートしました。ジーリーのもつすべてのテクノロジーを結集した最強の電動SUVとして、発売開始13分間で1万台を超える受注を獲得しています。 まず、Zeekr 9Xについて、全長5239mm、全幅2029mm、全高1819mmというフルサイズSUVセグメントに該当します。私自身実車を見てきましたが、サイズ以上に大きさを感じました。この理由は、EVらしからぬグリルが強調されたフロントフェイスにあると思います。 また、Zeekr初となるPHEVモデルであり、2リッターエンジンと最大3つのモーターを前後に搭載するトライモーターAWD仕様。さらに最大70kWhという特大級の電池容量を搭載することで、EV航続距離380km(CLTC基準)を実現しています。とくにPHEV専用2リッターエンジンの熱効率は46%を超えており、効率性と動力性能を両立。トライモーターAWDの最高出力は1030kW、0-100km/h加速は3.1秒を実現しており、フェラーリ・プロサングエやランボルギーニ・ウルス、ポルシェ・カイエンターボGTなどを凌ぐ動力性能がアピールされています。 最大70kWhという高電圧バッテリーには900Vシステムが採用され、SOC80%まで9分で充電可能という超急速充電に対応。さらに、48V可変スタビライザーを採用することで、エアサスペンションまわりの応答性を大幅に向上させ、乗り心地と走行安定性を両立しています。 また、最上級グレードHyperには、ジーリーグループ独自開発ADAS「G-Pilot」の最上位、H9を採用。LiDARを5つ搭載しながら、プロセッサーはNvidia Thor-Uをふたつ搭載することで、演算能力は1400TOPSを実現。高速道路上におけるアイズオフを実現するレベル3自動運転を実現可能としました。しかも、2列目キャプテンシートはゼログラビティシートとともに回転機能も採用されており、3列目と向かい合って座ることも可能です。 そして、注目の値段設定について、9XのエントリーグレードMaxが46.59万元(約970万円)と、ジーリーの高級ブランドのフラグシップモデルに相応しい値段設定を実現してきました。 その一方で、このフラグシップSUVには数多の競合EVが存在するという点を忘れてはなりません。とくにベンチマークとなるのは現在でも月間1万台級と大ヒットを続けるファーウェイのAITO M9の存在でしょう。 しかしながら、9Xは電池容量、EV航続距離で競合を大きくリードしており、さらに充電性能も900Vを採用していることから、AITO M9とは比較にならない高性能さを実現。さらに、9X Hyperの燃費性能は7.45L/100kmであり、AITO M9にはわずかに劣るものの、Li Auto L9やDenza N9をリード。 とくにM9やL9と同じデュアルモーター仕様のMaxグレードだと6.78L/100kmと、M9とL9の燃費を大幅にリードしています。

TAG: #SUV #中国車 #輸入車 #高級車
TEXT:高橋 優
販売開始7分で1万台が売れた! Xpengの最新EV「新型P7」がスゴすぎて笑う

勢いに乗るXpengの最新モデル Xpengが最新EVである新型P7の正式発売をスタートし、EV性能と知能化を作り込むことによって、発売開始7分間で1万台の確定注文を獲得しました。中国新興ブランドとしてますます勢いに乗るXpengの最新動向を含めて解説します。 Xpengは、最新の8月では中国国内で3.5万台弱と、史上最高の販売台数を更新しました。最新のミッドサイズSUVであるG7には、「Turing 」というXpeng独自内製のAIチップを搭載することで、車両全体におけるAI演算能力が最大で2250TOPSを実現。これは、テスラAI.4、Nvidia Drive Thor-Uと比較しても3倍という桁違いの能力です。 そして、XpengがG7からたった2カ月以内にローンチしてきたのが新型P7です。 Xpeng2車種目となるミッドセダンのP7は2020年に発売され、その当時の中国製EVを象徴とする先進的なデザイン言語を採用することで非常に人気の高いモデルでした。ところがP7の競合車種として、シャオミSU7を筆頭とする数多のEVセダンが市場に投入されてしまったことでP7の販売台数は激減。はたしてXpengがP7をどのようにリブートしてくるのかに大きな注目が集まっていたのです。 新型P7は、まさに衝撃的なデザイン言語を採用しました。見た目はテスラサイバートラックのクーペセダンバージョンのようなフォルムです。全長5017mm、全幅1970mm、全高1427mm、ホイールベース3008mmと先代モデルよりひとまわり大きくしながらも、全高は1427mmとテスラモデル3パフォーマンスよりも引き下げることに成功。 BEVはバッテリーパックを底面に搭載しているため、どうしてもバッテリーのぶんだけ全高を低く抑えることができず、とくにセダンを開発する上で車両デザインに制約が出るものの、新型P7のバッテリーパックの厚さは109mmと、800Vシステムを採用するバッテリーパックとしては世界最薄級を実現。EVテクノロジーを突き詰めることで、セダンとしての魅力的なプロポーションと、Xpengを体現する未来的なデザイン言語を両立することに成功しているのです。 また、重心高は440mmと、なんとレクサスLFAよりも低い数値を実現。さらに、極限状態における走行性能として、Xpengは24時間でどれだけの距離を走行できるのかを競う24時間チャレンジを敢行。途中には豪雨が襲うなど厳しいコンディションだったものの、結果は3961kmと、これまでのポルシェタイカンターボ、メルセデス・ベンツCLA EV、シャオミYU7 Maxを上まわる距離を走破しました。サーマルマネージメントでも優れた性能を実現していることを証明した格好です。 また、10段階電動調整が可能な電動リヤウイング、サイドサポート付きのスポーツシートなど、スポーツセダンに仕上げてきています。90km/hでのエルクテストに成功したほか、ブレンボ製4ピストンキャリパーを全グレード標準搭載することで、100km/hからの制動距離では33.16mと、ポルシェ・タイカンやパナメーラを凌駕しています。 もちろん、Xpengの得意とするインテリジェンスの面でも優秀です。ハイエンドADASはTuring AIチップをふたつ搭載することで、演算能力は1500TOPSと業界最強。これによってVLA(Vision Language Action)を用いたさらにシームレスで安全な自動運転性能を実現。スマートコクピットも、同じくTuring AIチップとVLM(Vision Language Model)を活用することで、超複雑な音声認識だったり、高度なAIアシスタンス機能に対応しています。

TAG: #セダン #ニューモデル #中国車
TEXT:桃田健史
中国で新車ディーラーが閉店ラッシュ! 過剰供給だけが理由じゃないEVを巡る情勢

一攫千金どころか撤退が続出している中国自動車ディーラー 中国で新車販売を行うディーラーの淘汰が始まっている。最近、自動車販売に関する業界団体のデータを基にした各種記事が、日本のメディアでも紹介されることが多い。こうした中国での経済環境の変化は、起こるべくして起こっている印象がある。 時計の針を戻せば、中国は2000年代以降に経済発展のスピードが高まり、2010年代に入ってからは自動車産業に対する国や地方政府の影響力が強まった。なかでも、電動車を示す新エネルギー車(NEV)の研究開発と生産に対して、中国の中央政府と地方政府が補助金などを活用した積極的な支援策を続けてきた。その結果として、一部では過剰生産が起こり販売されないまま屋外に放置される大量のEVの姿が日本でも報道されることが増えた。 EVの販売体制については、メーカー毎に販売事業者との契約内容が違うのは当然だが、販売事業者の立場になれば、「政府が主導する施策に一刻も早く乗ろう」という気もちになるのは当然だったといえるだろう。自動車販売は客単価が高く、事業者としては一攫千金が狙いやすいからだ。 EVメーカー数が一気に増え、また同じメーカーが複数のEVブランド展開することで、それに見合ったディーラーが登場するのは当然だが、EV市場全体で見れば需要と供給のバランスが崩れるのも当然の流れだ。 ただし、昨今の中国EV市場を見ていると、単純に供給過多でディーラーが淘汰されているとはいえないと思う。 ポイントは大きく3点ある。 1番目は、EVメーカー同士、または大手や中堅メーカーとEVとの間での価格競争だ。これは、市場競争という観点では当たり前の動きだといえる。過去10年で急増したEV専業メーカー間では、技術的に明確な個性が打ち出せない場合に価格競争に走ってしまった。また、ガソリン車やハイブリッド車を主体として一部EVを販売している大手や中堅メーカーからお客を奪うためには、ガソリン車並のEV価格を無理に設定することでディーラーとしての収益性が下がってしまった。 2番目は、ファーウェイやシャオミを筆頭とするEV新興勢力の登場だ。製造から販売までの一元的に管理するなかでディーラーのあり方について新しい発想を盛り込んでいる。そのため、既存のEVメーカー・ブランドとの入れ替えが市場で起こっている可能性がある。 そして3番目は、2番目のEV新興勢力によるバリューチェーン変革だ。ここでいうバリューチェーンとは、新車販売後のメーカー側の新しい収益構造を指す。つまり、昨年から今年にかけての中国でのEVを含む自動車ディーラーの閉鎖ラッシュは、中国における自動車産業構造の大変化の兆候だと分析できるのではないだろうか。 こうした自動車市場の新陳代謝は、日本の自動車産業界にとっても大いに参考になりそうだ。

TAG: #中国車 #破綻 #輸入車
TEXT:高橋 優
ガソリン車よりも安くね? ジーリーの6人乗り大型SUVのEV「M9」のコスパが「嘘だろ」レベル

驚愕の高コスパを実現したラージSUVが登場 中国ジーリーが新型大型電動SUVであるM9のワールドプレミアを開催しました。日本円で300万円台という驚きのコスト競争力を実現することによって、先行発売開始24時間で4万台以上の注文を獲得しています。 ジーリーの大衆EV専門ブランドであるギャラクシーは、2023年に立ち上がってからジーリーの開発する大衆セグメントのEVを矢継ぎ早に投入中です。Galaxyブランドの売れ筋はXingyuanというコンパクトEVです。私自身Xingyuanの実車をレビューしたこともありますが、日本円で140万円程度のBEVとは思えないほどに完成度が高く、実際にBYDシーガルやテスラモデルYを上まわり、2025年中国でもっとも売れている自動車に君臨しています。 そして、Galaxyの最新動向として、8月下旬にワールドプレミアされたのが、フルサイズSUVであるM9です。M9は全長5205mm、全幅1999mm、全高1800mm、ホイールベース3030mmというフルサイズSUVセグメントに該当します。 M9で特筆するべきは、ジーリーの最新PHEVエンジン「Thor EM-p」の第二世代を搭載してきているという点でしょう。このPHEV専用エンジンは熱効率47.26%を実現しながら、さらに統合化された電動パワートレイン、Cd値0.285の達成などによって燃費性能を大幅に改善しており、CLTC基準で4.8L/100kmを実現。EV航続距離を含めた最大航続距離も1500km以上を確保しています。 AWDグレードは3つのモーターを搭載するトライモーター仕様で、システム最高出力640kW、最大トルク1165Nmを実現し、0-100km/h加速は4.5秒、最高速も210km/hを実現します。タンクターンや縦列駐車における横スライド駐車にも対応可能。エルクテストでも83km/hをクリアするなど、大型SUVとして優れた動力性能を実現しています。 さらに、インテリアも極めて洗練されています。車載OSは子会社化しているMeizuのFlyme Autoの第二世代を初採用しながら、車載チップはQualcomm Snapdragon 8295Pを搭載。ハイエンドADASも高速道路上だけでなく市街地を含めた追い越しや分岐対応、障害物に対する回避挙動、右左折、ラウンドアバウト、転回などに対応するシティNOA「G-Pilot H5」を採用。デュアルチャンバーエアサスペンションも搭載しています。 そして今回、中国メディアをざわつかせてきたのが先行発売時の値段設定です。なんと19.38万元(日本円で398万円)からという、大型SUVとしては異例となる低価格を実現してきたのです。9月中に正式発売される際にはさらに値下げして発売されるのが慣例であり、おそらく18.38万元(日本円で380万円)程度から発売される見通しです。 まさか3列シートの大型SUVが20万元を遥かに下まわる値段設定を実現してきたということに対して、明らかに業界全体に動揺が広がっているのです。

TAG: #SUV #ニューモデル #中国車
TEXT:桃田健史
自動車専売メーカーだけでもかなりの数なのになぜ過当競争に挑む? スマホでお馴染み「ファーウェイ」「シャオミ」がEVに参戦する理由

EVの登場でクルマを提供できるのは自動車メーカーだけではなくなった 中国のEV市場の業界図式がいま、目まぐるしく変化している。そのなかでも、家電やスマートフォンのメーカーでもあるHauwai(ファーウェイ)とXiaomi(シャオミ)の存在感が目立つ。 時計の針を少し戻せば、中国ブランドの乗用EVが立ち上がったのは2010年代に入ってからだ。当時、中国各地で中国ブランドEVを試乗したが、クルマの根本的な走行性能のレベルはけっして高くなかった。いわゆるコンバージョンEVという感じであり、EV専用車がAセグメント、またはそれより小さい日本でいう超小型モビリティのような存在が主流だった。電池メーカーもさまざまなブランドが参入し、中国当局は一時、電池の規格化を一気に進めようとしたことを思い出す。 その後、中国政府によるNEV(新エネルギー車)製造に対する支援施策などにより、従来型の外資メーカーと中国地場メーカーの合弁事業のみならず、中国地場ベンチャーが数多く登場することになる。だが、厳しい価格競争や、一部メーカーでの強引な経営体制などの影響で経営破綻したり、ブランドが消滅したりするケースが目立つようになった。 そうしたなか、満を持して登場したのが家電やスマートフォンの製造販売を本業とするHauweiやXiaomiである。背景にあるのは、やはりSDV(ソフトウェア・デファインド・ビークル)という自動車産業における新しい概念だ。 SDVには定義はない。その上で、自動車産業界にとっては2010年代にCASEと呼ばれた次世代技術のなかで、SDVをきっかけに欧米や中国の電機・IT系事業者が自動車産業におけるゲームチェンジを一気に仕掛けてきた形だ。時期としては、コロナ禍であったこともあり、日本の自動車産業界にとってHauweiやXiaomiの自動車産業界における躍進は、寝耳に水といった印象をもっている人が少なくないだろう。 たとえば、Hauweiは自社EVブランド「問界(AITO)」がある。足がかりとして、中国地場では中堅自動車メーカーのセレスと連携して中国での売れ筋である高級SUV EV市場に打って出た。さらに、2023年にはHauweiが中心となる連合体「HIMA」を発足させる一方で、2024年にはセレスがHauweiからAITOの商標権を買収した。 見方を変えると、Hauweiとしては市場における激しい価格競争のなかで完成車事業の収益性を検討し、車載OSなどSDV関連プラットフォームの提供企業として、サレスやHIMAに加入している中国地場大手の上海汽車などと新たな事業展開を目指すものと推測される。 Hauweiの強みとは、EVという商品そのものだけではなく、市場環境や社会情勢によって大胆な経営判断を実行できる経営体制にあるといえるだろう。

TAG: #スマホ #中国車 #家電 #輸入車
TEXT:高橋 優
いまBYDが激安購入できる! 9月中なら適用される「BYD補助金」の恐るべき中身

最大100万円を超える驚愕の値引き BYDが国内で発売中の全モデルに対する値引き措置を実施しました。とくにシールAWDには最大117万円という大幅値引きを実施するなど、EVのお買い得情報について解説します。 BYDは日本国内に対してアット3、ドルフィン、シール、シーライオン7という4車種を投入済みです。販売台数は月間数百台とまだまだ規模は小さいものの、販売ネットワークを整備しながら、じっくりと販売シェアを拡大するものと思われていました。 その一方で、BYDは日本国内に対してPHEVを追加で導入する方針を表明していますし、2026年後半には軽自動車セグメントのEVを投入する方針も正式表明済みです。BEVだけでなくPHEVをラインアップするという新たな試みも始まっていました。 そして、そのBYDについて新たに判明した最新動向が、9月中における新たな販売プロモーションとして、BYD補助金と題した一律値引き措置を断行してきたという点です。ただしBYD補助金について重要な前提条件が、9月中に成約、なおかつ車両登録を済ませることが条件であるため、すぐに購入を決断する必要があります。 まずインパクトが大きいのがドルフィンのエントリーグレード「Baseline」の存在です。現在299万円2000円で発売中ですが、さらにBYD補助金50万円分の値引きが適用されて249万2000円で購入可能です。さらに政府からのEV購入補助金が35万円適用できることから、それを含めると、なんとドルフィンBaselineは実質214万2000円から購入することができます。 さらにドルフィンBaselineの競合となるヒョンデ・インスターや、軽EVの日産サクラ、ホンダN-ONE e:と比較してみると、インスターと比較してドルフィンのほうが60万円も安価に購入することが可能となります。しかも日産サクラXグレードとも実質の購入金額では大差がありません。サクラと比較しても倍以上の電池容量、航続距離、充電性能を実現していることを踏まえると、やはりドルフィンのコスト競争力の高さは明らかでしょう。 またドルフィンロングレンジに対しても64万円のBYD補助金が適用できるため、実質275万円で購入することが可能です。 アット3については、70万円ものBYD補助金が適用可能であるため、35万円のCEV補助金を含めて、実質313万円から購入することができるようになりました。アット3には58.56kWhのLFPバッテリーが搭載され、85kWの急速充電に対応。コンパクトSUVながら後席にゆとりをもって座れるだけでなく、トランクの収納スペースも440リットルを確保しているなど、ファミリーSUVとしての車内空間の広さも十分です。この電動SUVが実質313万円で購入できるとイメージしてみると、まさにガソリン車と同等以上のコスト競争力といえるはずです。 ちなみに、直近においてヒョンデはコナに対して98.3万円もの値下げを実施中です。廉価グレードVoyageの場合、CEV補助金を含めて実質286.3万円から購入可能であり、アット3の購入を検討する場合はコナを比較検討するのもありだと思います。 シールもRWDグレードに86万円のBYD補助金を適用することで、CEV補助金を含めて実質364万円で購入できるようになりました。さらに4WDグレードに対しては117万円のBYD補助金が適用可能となり、実質420万円から購入可能です。0-100km/h加速3.8秒を実現し、日本車にあるような装備内容はほぼすべて標準搭載。このスポーツセダンが実質420万円で購入可能とイメージしてみると、やはりコスト競争力の高さが光ります。 そして最新モデルであるシーライオン7にもBYD補助金が適用可能です。RWDもAWDも揃って73万円という値引き幅であり、CEV補助金の35万円を含めて、RWDが実質387万円、AWDが実質464万円で購入可能となりました。

TAG: #中国車 #新車販売
TEXT:高橋 優
Zeekrの「7X」はテスラどころかBYDも凌ぐコスパ最強のEV! オーストラリアの次は日本上陸の可能性大

驚愕の鬼コスパSUV Zeekrが右ハンドル市場のオーストラリアで最新EV「7X」の先行受注をスタートしました。テスラ・モデルYよりも安いという優れたコスト競争力を実現したことで、期待される日本国内導入においてもコスト競争力が高いEVとなり得る可能性について、国内販売価格の予測を含めて解説します。 まず、今回のZeekrはすでに中国国内で001、009、X、001FR、007、009 Grand、7X、MIX、007GTというさまざまなBEVを発売中であり、さらに最新フラグシップSUVの9Xには、Zeekr初となるPHEVシステムを採用します。70kWhの超大容量バッテリーを搭載してEV航続距離380kmを確保しています。さらに、中国国内だけではなく、すでに欧州や中南米、中東、東南アジア諸国にも進出しています。 そして今回取り上げたいのが、2024年9月に中国でローンチしたミッドサイズSUV「7X」の存在です。7Xは欧州や東南アジアでも納車がスタートしていました。そして今回、オーストラリア市場においても7Xの先行受注がスタートしたのです。 最初の納車は10月スタートの予定ですが、現地メディアが驚きをもって報じているのがその値段設定です。エントリーグレードで5万7900豪ドル(日本円で約554万円)という安価な値段設定を実現しています。実際に7Xは受注開始1週間を待たずして1000台以上の受注を獲得しており、想定以上の受注動向を踏まえて、限定1000台に対する早期注文キャンペーン特典を8月17日までに急遽延長したという背景すら存在します。 とくに、オーストラリア市場におけるベストセラーEVのテスラモデルYと比較してみると、値段設定で競合グレードを下まわっている状況です。たとえばエントリーグレードでは7Xが480kmの航続距離に対して、モデルYが500kmと同等の航続距離を確保。急速充電性能では7Xが最大450kWの急速充電に対応しており圧倒しながら、3.3kWのV2L機能にも対応。0-100km/h加速も6.0秒とモデルYと同等です。 そして、値段設定でもモデルYよりも1000豪ドル安価に発売することができています。オーストラリアの場合は中国と自由貿易協定を結んでいることから関税ゼロで中国製車両を輸出可能です。とくに追加関税が課されている欧州と比較しても、そのぶんだけ安価に7Xを導入し、ベンチマークのモデルYよりも値段を引き下げることができているのです。 そして、Zeekrはすでに日本市場への参入を正式に表明しており、主力モデルとなるであろう7Xが日本でどれほどのコスト競争力を実現してくるのかに大きな注目が集まっている状況です。とくに今回判明したオーストラリア市場というのは、日本と同じく右ハンドル市場であり、さらに中国側は日本に対して15%の自動車関税を設けているものの、日本側には中国に対して自動車関税を設けていないことから条件が極めて似通っており、値段設定にもオーストラリアと同等水準を期待できるのです。 とくに日本国内においてZeekr 7Xの競合となり得るテスラモデルY、日産アリア、BYDシーライオン7、ヒョンデIONIQ5と比較してみると、やはり7Xは、おおよそ550万円程度となると推測できるエントリーグレードにおいても極めて優れたEV性能を実現している様子が見て取れます。

TAG: #SUV #中国車
TEXT:高橋 優
中国でバッテリー交換式の大型SUVがデビュー! 激安550万円でEVスタートアップが放つ「Onvo L90」の実力をライバルと比較した

超コスパの新型電動SUVを分析 中国のEVスタートアップNIOが、新型EVとしてバッテリー交換に対応させた大型SUV「Onvo L90」の正式発売をスタートしました。日本円で337万円から購入可能という驚きのコスト競争力を実現。ますます競争が激化する大型SUVセグメントの最新動向を含めて解説します。 まず、NIOはプレミアムブランドとして、日本円で600万円以上の高級EVをセダンとSUVともにラインアップしながら、2024年9月から大衆ブランドOnvoを立ち上げて、ミッドサイズSUVのL60を発売。さらに2025年4月からは、小型EVのFireflyを投入するなど、販売規模を拡大するために大衆セグメントのEVの投入も始めています。ところがL60の販売台数は当初の想定よりも低く、NIOブランドの高級モデルの販売台数も減少傾向です。 とくに販売台数の伸びの鈍化以上に問題なのが収益性です。L60の不発によって2025年Q1は赤字が大幅拡大しており、キャッシュも急速に減少中です。 NIOは2025年Q4単体における黒字化を目標にしており、NIOが今後も安定した経営を持続するためには、この黒字化は至上命題です。まさに2025年下半期は、2014年の創業以降、もっとも重要な半年間になるといえるのです。 そして、NIOに関する最新動向が、大衆ブランドOnvoの2車種目となるL90の正式発売スタート、翌日8月1日から納車がスタートしているという点です。L90は、全長5145mm、全幅1998mm、全高1766mm、ホイールベース3110mmというフルサイズSUVです。L90のEV性能で注目するべきは、L60やNIOの全モデルと同様にバッテリー交換に対応しているという点でしょう。 すでにNIOのバッテリー交換ステーションは、中国全土に3000カ所以上、とくに経路充電において重要な高速道路上にも1000カ所以上を設置済みです。3分以内でバッテリーを交換することが可能であり、バッテリー交換ステーションを目的地にセッティングすると、ステーション内への自動駐車からバッテリー交換までがシームレスに起動することで、急速充電よりも利便性が高いことがアピールされています。 また、L90の強みは効率性の高さです。大型SUVにもかかわらず、電費は14.5kWh/100kmと、現在発売されている大型SUVのBEVとしては最高レベルの効率性です。これは900Vシステムの採用やバッテリーパックのエネルギー密度向上によって、RWDグレードで2250kgと車両重量を低減したことが寄与しています。 さらに、空間効率の最適化も実現しています。とくに目を引くのが240リットルという業界最大級のフロントトランクを確保しながら、リヤトランク部分も430リットルを確保することで、6人全員の乗員の荷物詰め込むことが可能であり、ファミリーSUVとして極めて実用性が高いことがアピールされています。 さらにインテリアも、大型SUVとして必須装備となるゼログラビティシート、後席向けの大型スクリーン、冷温庫といういわゆる「3種の神器」が網羅されています。 そして肝心の値段設定について、エントリーグレードが26.58万元(邦貨換算約558万円)という驚異的なコスト競争力を実現してきました。さらに、NIOについて特筆するべきポイントは、BaaS(Battery as a Service)として、車両本体とバッテリーを切りわけて所有することが可能となる点です。 するとL90は、月額のバッテリーサブスク料金を支払うことで車両本体を17.98万元(約377万円)で購入することが可能となり、イニシャルコストの高さでローンを組めないような大衆ファミリー層も購入できるようになります。BaaSならバッテリーの劣化や故障などの心配もなく、ユーザーが心置きなくBEVへ買い換えることができるようになるのです。

TAG: #SUV #中国メーカー #中国車
TEXT:TET 編集部
BYDの勢いが止まらない! 新エネルギー車の生産台数が世界初の1000万台を突破

創立30周年の節目の年に1000万台達成 中国・深圳でバッテリーメーカーとして創業したBYDグループは、ITエレクトロニクス、自動車、新エネルギー、都市モビリティといった多様な領域で事業を展開しており、とくにバッテリー・新エネルギー車(以下NEVと表記)においては世界的に見てもリーディングカンパニーとなっている。日本国内においても、もっとも有名な中国車ブランドであることは間違いなく、その勢いには目を見張るものがある。 そんなBYDが、深圳・汕尾特別合作区にある小桃生産基地で1000万台目のNEVをラインオフするとともに、創立30周年という歴史的な瞬間を迎えた。 NEVの生産1000万台突破は、中国のみならず世界の自動車メーカーでも初であり、自動車産業界におけるBYDの存在感を大きく示したといえるだろう。 創立30周年記念式典では、BYD会長兼社長の王伝福が基調講演を行い、従業員わずか20人の小さな新興企業から、全世界に100万人近いスタッフを擁する多国籍企業へと目覚ましい変貌を遂げたBYDの歩みについて振り返るとともに、BYDの技術革新への献身がモビリティの未来を形作る上で重要な役割を担っていることを強調した。 BYDは今後、人工知能を通じて自動車の各種システムを連携させ、自律性や利便性、安全性を向上させることを目的としたスマート技術開発に1000億元(日本円で約2兆円)を投資し、同社が生産する自動車ラインアップ全体の包括的なアップグレードを推進してゆくとしている。 さらなる躍進が目されるBYDから、目が離せない。

TAG: #BYD #NEV #中国車
TEXT:TET 編集部
BYD ATTO 3がある生活をイメージできる新CM! 「人生を走りやすくするEV」篇が全国で放映

ATTO 3で駆ける心地よさを描く BYD Auto Japan株式会社は「ATTO 3」のアップデートにあわせて、2024年3月15日(金)よりTVCM「人生を走りやすくするEV」篇を全国で放映する。 「ATTO 3」はミドルサイズSUVの電気自動車。BYD独自の特許技術である「ブレードバッテリー」と、それを前提にしたEV専用プラットフォーム「e-Platform3.0」を採用している。 スポーティで躍動感の溢れるエクステリア、充実したインテリア装備、1回のフル充電で焼約470km走れる航続距離などが魅力だ。 また、Euro NCAPの安全性評価で最高評価の5つ星を獲得するなど、高い安全性能を誇る。 日本では2023年1月より販売を開始。2024年3月1日(金)にはアップデートを実施し、外装色に「コスモブラック」、内装色に「ブラック/ダークブルー追加」を追加した。大型タッチスクリーンは12.8インチから15.6インチにサイズを拡大。価格は税込み450万円だ。 TVCM「人生を走りやすくするEV」篇では、家族3人が「ATTO 3」で思い通りに走るシーンが描かれている。 ぜひ「ATTO 3」の魅力が溢れるTVCMに注目してみてほしい! なお、このTV CMは公式YouTubeチャンネルでも公開されている(https://youtu.be/njzfEE75seA)。

TAG: #CM #TV #中国車

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