世界で勢いづくBMWグループおよびMINI 【THE 視点】BMW傘下のMINI(ミニ)は、初のEVオープンモデル「MINI Cooper SE Convertible(ミニ・クーパーSE コンバーチブル)」を欧州で発売すると発表した。999台の限定モデルとなる。日本においても「MINI Concept Aceman(ミニ・コンセプト・エースマン)」を初公開予定で、BMWにおいてはコンパクトSUVの「iX1」を発売。先週末はBMWグループのトピックが目白押しだった。 「ミニ・クーパーSE コンバーチブル」の発売は今年4月を予定。2022年夏に試作車が公開されてから、わずか8ヵ月で量産にこぎつけたことになる。現在のミニの販売台数の5分の1がEVモデルで、好調な販売台数が開発に拍車をかけ今回のオープンモデルの発売につながったようだ。 パワートレインは「MINI Cooper SE(ミニ・クーパーSE)」と同様に「BMW i3」から流用されたもの。最高出力135kW(184ps)と最大トルク270Nm(27.5kgm)のモーターで、0-100km/h:8.2秒の俊足さを誇る。一充電の航続距離は201km(WLTC)と発表されており、「ミニ・クーパーSE」から30km程度短くなることから、バッテリー容量は同じ32.6kWhと推定できる。 この性能はスポーツモデルである、「ジョン・クーパー・ワークス(JCW)」に匹敵する。オープンカーとなったこのモデルでも、ミニがうたう「ゴーカート」感覚をそのまま満喫できることになる。 限定モデルであることから、ドアシルトリムとサイドスカットルに「1 of 999」のシリアルナンバーが刻印され特別感も演出される。 ちなみに筆者は現行型の「ミニ・クラブマンJCW」(エンジン車)を所有していたことがある。その操縦感覚は、まさにゴーカートそのものだった。静かで排ガスが出ないEVのオープンモデルは、まさにEVカートそのままの感覚ではないだろうか。オープンで峠道を走れば爽快そのもののはずだ。ミニ好きにとっては、欧州だけとは言わず、是非とも日本にも導入して欲しいモデルである。 一方日本では、3月2日(ミニの日)を記念したイベント「MINI ELECTRIC FUTURE.(ミニ・エレクトリック・フューチャー)」を、「The ICEBERG(ジ・アイスバーグ:東京都渋谷区)」にて3月3日(金)から5日(日)まで期間限定で開催する。 会場では先進テクノロジーが生み出す遊び心あふれるデザインや、ミニの未来をいち早く体感できるコンテンツを用意する。 中でも注目は昨年7月に発表した「MINI Concept Aceman(ミニ・コンセプト・エースマン)」の日本初公開だ。このコンセプトカーは、ミニ初のクロスオーバー・タイプのEVである。 またミニの親会社であるBMWから「iX1」が発売された。これでBMWはEVだけで5車種のラインナップとなった。ミニも含めてBMWグループのEVが勢い付き面白くなってきた。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★「MINI Concept Aceman(ミニ・コンセプト・エースマン)」日本初公開……3月3日から ★★BMW、EV「iX1」を日本発売……ブランド初のコンパクトSUV[詳細はこちら<click>] ★BMW、EV向け「BMWiライフ・パッケージ」を開始……EV専用リース、「iX1」から開始 ★テスラ、米本国でリコール……「モデルS」「モデルX」「モデル3」「モデルY」が対象[詳細はこちら<click>] ★日野、小型EVバス「ポンチョZ EV」の発売凍結……BYDのOEM車 ★西武バス、BYDの大型EVバスを2両導入……2月27日から新座営業所を拠点に運行開始、営業所内に太陽光パネルを設置し発電・電力供給も ★自動運転EV開発のチューリング、自社工場「TURING Kashiwa Nova Factory(チューリング・カシワ・ノバ・ファクトリー)」(千葉県・柏市)を開設……2025年中に販売開始予定の自動運転EV開発拠点[詳細はこちら<click>] ★日本駐車場開発、タイ・バンコクで「EVトゥクトゥクタクシー」の観光ツアーを開始……バンコク在住の日本人含む外国人旅行者向けに ★NTT西日本、バッテリー交換式EVコンバージョンカー(CEV)を活用したエネルギーマネジメント実証事業を開始……再生可能エネルギーでCEVを運行、災害発生時には電力供給 ★エネチェンジ、JAいちかわ本店と田中支店(千葉県市川市)にEV用充電器を設置……最高出力6kWの普通充電器を計5基 ★MG、インドネシアで「MG 4 EV」を予約開始……SUVの新型EV