#普及
TEXT:琴條孝詩
結局正解は日本のアプローチ! 新車販売のBEV割合がたった1.3%でも焦る必要なし!!

日本の新車販売に占めるBEVの割合は約1.3% 2024年の一般社団法人日本自動車販売協会連合会(自販連)の最新データ(1〜10月)によると、日本の新車販売に占めるバッテリー電気自動車(BEV)の割合は約1.3%。この数値は、2023年のノルウェー(83%)、アイスランド(54%)、スウェーデン(33%)、中国(22%)、アメリカ合衆国(7%)と世界各国と比較しても非常に低い水準にある。一見すると暗たんたる状況に思えるが、本当にそうなのだろうか。 <EVの普及は待ったなしではない> BEVが普及したからといって、私たちの生活に支障が出るわけではない。確かに、街を走るクルマの8割がBEVに変われば、空気の質は劇的に改善されるだろう。しかし、その道のりは段階的であり、焦る必要はまったくない。 日本の自動車メーカーは、長年にわたりハイブリッド車(HEV)の開発と普及に注力してきた。トヨタを筆頭に、日産、ホンダといった大手メーカーは、すでに電動化技術において世界トップレベルの技術を蓄積している。2030年までに、多くの自動車メーカーがBEVとハイブリッド車の販売比率を50%以上に引き上げる計画を発表しており、技術的な準備は着々と進んでいる。 充電インフラの課題も徐々に解決されつつある。経済産業省の支援のもと、全国各地に急速充電器の設置が進められ、2024年時点では約3万基の充電設備が整備されている。都市部だけでなく、地方においても充電ステーションの整備が加速しており、EVの実用性は確実に高まっている。

TAG: #普及 #販売
TEXT:高橋 優
じわじわ日本でのシェアを伸ばすBYDはシトロエンやルノーと同等規模に! 一方で日本のEV販売台数は前年同月比10カ月連続でマイナスだった

普通車セグメントの需要が低下している 日本国内の2024年9月のEV販売動向が速報され、EVシェア率が前年比マイナス成長という、日本国内のEVシフト停滞模様を解説します。 まずこのグラフは、2018年以降のバッテリーEVとプラグインハイブリッド車の合計販売台数を月間ベースで示したものです。2024年9月の販売台数は9587台と、前月である8月よりもプラス成長だった一方、前年同月は1.3万台強という販売台数であり、前年同月比でマイナス29.8%と、大幅なEV減速の兆候が見てとれます。2023年12月以降、10カ月連続、前年同月比でマイナス成長です。 そして、そのEVシフトの変遷をさらにわかりやすくするために、新車販売全体に占めるバッテリーEVとPHEVの販売台数の合計の比率を示したグラフを見てみると、9月は2.62%と、前年同月に記録した3.76%と比較してもシェア率が低下している状況です。 次に、バッテリーEVの販売動向として、このグラフは普通車セグメントと軽自動車セグメントそれぞれのバッテリーEVの販売台数の変遷を示したものです。9月はバッテリーEV全体で6421台と、前年同月と比較して19.7%ものマイナス成長です。 さらにこのグラフは、その普通車セグメントを、日本メーカーと輸入車メーカーそれぞれにわけて示したものです。白で示されている輸入EVは、前年同月比で13.4%のマイナス成長に留まったものの、ピンクで示されている日本メーカーの普通車セグメントのバッテリーEV販売台数は972台と、前年同月比でマイナス41.3%という落ち込み具合です。このことからも、現在の日本国内のEVシフト後退のもっとも大きな要因というのは、とくにリーフやアリア、bZ4Xのような日本メーカーの普通車セグメントの需要が大きく低下しているからであるといえます。 また、バッテリーEVの累計販売台数を年別に比較すると、2024年9カ月間において4.5万台ものバッテリーEVを発売したものの、2023年は9カ月間で7万台近くを発売しています。年末までにどれほど販売台数で巻き返しを図れるのかに期待です。 また、現在の日本のバッテリーEVの販売シェア率が世界の主要国と比較して、どれほどの立ち位置であるのかを確認してみると、9月は1.75%というBEV販売シェア率でした。まだ9月の各国の最新販売データが更新されていないものの、7月の世界全体のシェア率は12%に到達。さらに、8月の自動車大国中国市場は30.6%を達成しています。 それでは、この日本国内においてどのような電気自動車が人気であるのか、とくに懸念視されている、日本メーカーのEVがどのような販売動向であるのかを確認しましょう。

TAG: #日本 #普及 #販売
TEXT:高橋 優
日本のEV販売は全体に減速気味! 日産&三菱とテスラが売れるなかBYDも存在感を増す販売動向

8月に売れたバッテリーEVは4424台 日本国内における最直近8月の電気自動車の販売動向が判明。前年比マイナス成長というEVシフト後退の現状について解説します。 まずこのグラフは、2018年以降のバッテリーEVとプラグインハイブリッド車の合計販売台数を月間ベースで示したものです。8月の販売台数は7071台と、前年同月比でマイナス27.5%と、大幅なEV減速の兆候が見てとれます。 とくに2023年12月以降、9カ月連続で前年同月比でマイナス成長という深刻な状況です。 また、新車販売全体に占めるバッテリーEVとPHEVの販売台数の合計の比率を示したグラフを見てみると、直近の8月は2.6%と、前年同月に記録した3.48%と比較してもシェア率が低下している状況です。2年前の2022年8月は3.85%であったことから、じつは、2年前のEVシェア率よりも悪化してしまっているレベルです。 次に、バッテリーEVの販売動向を詳細に確認すると、8月の販売台数は4424台と、前年同月比較で23.7%ものマイナス成長となりました。 さらにこのグラフは、普通車セグメントを、日本メーカーと輸入車メーカーそれぞれにわけて示したものです。白で示されている輸入EVは、前年同月比で6.6%ものマイナス成長に留まったものの、ピンクの日本メーカーの、普通車セグメントのバッテリーEV販売台数は773台と、前年同月比でマイナス28.2%で低迷しました。 このことからも、現在の日本国内のEVシフト後退のもっとも大きな要因は、日本メーカーの、とくに普通車セグメントの需要が大きく低下しているからであると結論づけることができそうです。 また、バッテリーEVの販売動向について、累計販売台数を年別に比較すると、2024年8カ月間で3.8万台以上ものバッテリーEVを発売。他方で、2023年の8カ月間では6万台近くを発売していたことから、2024年末にかけて、どれだけ前年対比で盛り返すことができるのかが注目ポイントとなりそうです。 また、現在の日本のバッテリーEVの販売シェア率が世界の主要国と比較して、どれほどの立ち位置であるのかを確認してみると、日本は最直近の8月で1.63%という販売シェア率だったものの、6月の世界全体のシェア率は14%に到達。さらに、7月の世界最大の自動車大国中国は28.02%に到達。 いまだにバッテリーEVが60台に1台という日本とは、まるで違う世界線にいる様子が見て取れるでしょう。

TAG: #普及 #販売台数

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
中国から地球上最強コスパの新星EV現る! IMモーターL6の驚くべきスペックとは
BYDの売り上げ鈍化に注目しても意味なし! むしろ心配すべきはテスラか? BYDは利益率も投資額も驚くべき水準だった
いすゞがピックアップトラック「D-MAX」にBEVを用意! バンコク国際モーターショーでワールドプレミア予定
more
ニュース
ヒョンデが東京オートサロン2025でスモールEV「インスター」を日本初公開! ドリキン土屋圭市監修のNパフォーマンスパーツのお披露目と屋外ドリフト走行も披露
ホンダの新世代EV「e:NP2」と「イエ」シリーズはここから生まれる! 中国合弁会社「広汽ホンダ」の新工場が広州市に誕生
2025年末までに100店舗展開を目標に開店ラッシュが止まらない! 全国37番目となる佐賀県初のBYD正規ディーラー「BYD AUTO 佐賀」がオープン
more
コラム
EVとV2H機器があれば停電時でも普通に家で生活できる? 使用電力について計算してみた!
中国メーカーEVの安さには誰も追いつけない! 驚異のコスパで「Xpeng P7+」が登場するや3時間で3万台以上が売れた
やっぱりエアコンの使用は電力消費がかなり激しい! 冬場のEVでバッテリーを温存しつつ快適に暖を取る方法とは?
more
インタビュー
電動化でもジーリー傘下でも「ロータスらしさ」は消えない? アジア太平洋地区CEOが語るロータスの現在と未来
「EX30」に組み込まれたBEVの動的性能とは。テクニカルリーダーが語る「ボルボらしさ」
「EX30」には、さまざまな可能性を。ボルボのテクニカルリーダーが話す、初の小型BEVにあるもの
more
試乗
【試乗】CR-Vに中身を乗っけただけのプロトなのにもう凄い! ホンダの次世代BEV「0シリーズ」に期待しかない
【試乗】二度見必至の存在感は普通のコナとはまるで別モノ! イメージを大きく変えたヒョンデ・コナ「N Line」に乗って感じたマルとバツ
ボルボEX30で11時間超えの1000km走行チャレンジ! 課題は90kWまでしか受け入れない充電性能
more
イベント
外からもまる見えな全面ガラスドアも高齢化が進む地域のモビリティとして最適!? タジマの超低床グリーンスローモビリティ「NAO2」が斬新すぎた
EVはレアメタルが詰まった都市鉱山! CEATEC2024でBASC展示が提唱するサーキュラーエコノミーというバッテリーとは
畳めるバイク! 階段を上り下りできるカート! 自由な発想のEV小型モビリティが作る明るい未来を見た!!
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択