日産 記事一覧

TEXT:TET 編集部
「ノート オーラ NISMO」がマイナーチェンジ! 初の4WDモデル「NISMO tuned e-POWER 4WD」が登場

BOSEサウンドシステムの選択も可能に 2024年7月18日、日産自動車は、6月にマイナーチェンジしたプレミアムコンパクトカー、ノート オーラをベースにしたノート オーラ NISMOを発売。 ノート オーラ NISMOは専用チューニングによる走行性能の高さや、空力性能とデザイン性を両立したスタイリングなどが好評を得ている。 今回のマイナーチェンジでは、NISMO専用チューニングの「NISMO tuned e-POWER 4WD」を新たに設定。標準モデルに対してリヤモーターの出力・トルクを向上するとともに、前後の駆動配分などに専用チューニングを施した。これにより、さまざまなシーンにおける旋回性能が向上。雨天や雪道などの滑りやすい路面においても、高いライントレース性を実現する。 また、ステアリング操作に対する応答の正確性を向上。少ない操舵でより速くクルマの向きを変えられることで、コーナーリングでクルマが外に膨らまず、安心感のある気持ちの良い旋回加速を可能とする。 強度を確保しながら軽量化を図った「NISMO tuned e-POWER 4WD」専用デザインのアルミホイールは、ホイールハウスの内圧を低減するデザインによって走行中にダウンフォースを発生させるなど、走行性能と空力性能に貢献。 エクステリアは「NISMO tuned e-POWER 4WD」の設定に伴い、電動4WDの先進性と高い空力性能を直感的に感じることができるものへと進化した。 NISMO専用のフロントグリルは、冷却性能と空気抵抗の低減を両立するフラッシュタイプのデザインとし、ボディとの一体感を高めている。グリル表面に施された硬質でモダンな印象のクリスタル・カットデザインは、光の移ろいによって美しく煌めく。 リヤバンパーもNISMO専用デザインだ。両端部に配されたエアスプリッターは、ボディサイドからの風を理想的に剥離。エッジが重なって見えるレイヤード・ディフューザーは床下からの風をきれいに流す形状になっており、空気抵抗の低減に寄与している。 ボディカラーは、NISMOロードカー共通のコミュニケーションカラーである「NISMOステルスグレー」をベースとした2トーンカラーをはじめ、全7色を用意。 インテリアでは、運転席の標準シートにパワーシート、メーカーオプションの「NISMO専用チューニングRECAROスポーツシート」にパワーリクライニング機能を搭載し、操作性を向上。 さらに、ベースモデルで好評の「BOSEパーソナルプラスサウンドシステム」がオプションとして選択できるようになった。 ノート オーラ NISMOの価格は、2WDの「NISMO」が307万2300円、4WDの「NISMO tuned e-POWER 4WD」が347万3800円(税込み)。

TAG: #NISMO #ノート オーラ #ノート オーラ NISMO
TEXT:TET 編集部
欧州市場に日産のNISMOモデルが復活! まずは「アリア NISMO」の導入から

激戦区の欧州市場にアリア NISMO導入 ヨーロッパ諸国で日産ブランドの販売を担う欧州日産自動車が、2024年6月から日本市場で発売を開始した「アリア NISMO(ニスモ)」を、近日中に欧州市場での販売を開始すると明らかにした。 今年で40周年を迎える日産のスポーツブランド「NISMO」の電気自動車としては、アリア NISMOが欧州市場に導入される初めてのEVモデルになると同時に、しばし途絶えていた欧州市場でのNISMOロードカーの販売が復活することも意味している。 アリア NISMOはベースモデルのアリアe-4ORCEに、NISMO専用の加速チューニングを施し、圧倒的な動力性能をさらに引き上げた、EV NISMOのフラグシップモデルだ。NISMOの性能コンセプトである「より速く、気持ち良く、安心して走れる車」に基づき、空力性能の高さと高次元のハンドリング性能で、走りの上質感を磨き上げている。 エクステリアデザインでもNISMOのデザインアイコンが随所にちりばめられ、日本的なデザインアプローチと相まって、ベースモデルからさらなるハイパフォーマンス化がなされていることを主張している。 欧州日産のマーケティング&セールス部門 専務執行役員のマイラ・ゴンザレス氏は欧州市場への導入にあたり、以下のようにコメントしている。 「NISMOブランドが欧州市場に戻ってきました。このエキサイティングなブランドを新しいモデルとともに欧州市場に再び導入します。ラインアップの電動化を推進するなかで、お客さまやNISMOファンに上質で魅力的なモデルを提供し続けることが重要です」 「日産アリア NISMOは、NISMO専用チューニングが生み出す高次元のハンドリング性能と爽快な旋回性、そして伸びのある加速性能が非常に高くバランスされているだけでなく、日常使いでも非常に快適なモデルです。その印象的なデザインと風格のあるプレゼンスは街中でひと際目を引くことでしょう」 フォーミュラE世界選手権で活躍を続ける日産およびNISMO。モータースポーツシーンでの活躍がブランド形成に効果を発揮する欧州だけに、今シーズン飛躍的に競争力を高めた勢いをそのままに、アリア NISMOを高セールスにつなげ、欧州でNISMOブランド復活の狼煙を上げられるか注目だ。なお、販売はベースモデルのアリアが販売されているすべての欧州市場が対象になるという。

TAG: #NISMO #アリア #日産
TEXT:高橋 優
日産が中国の工場を閉鎖! シルフィの販売台数減少がそのままダメージになる中国市場の厳しい現状

生産開始から4年足らずで閉鎖 日産が中国国内の車両生産工場のひとつを閉鎖する方針であることが判明しました。現在、日本メーカーに襲いかかる中国メーカーのプレッシャーについて、そのなかでも日産がとりわけ、なぜ中国市場で減速し始めているのかについて解説します。 これまで日産については、中国国内において160万台もの生産キャパシティを有しており、8つもの車両生産工場を稼働していました。ところが今回、上海の西側に位置するChangzhouの車両生産工場を閉鎖する方針が判明しました。このChangzhouの車両生産工場では、これまでコンパクトSUVセグメントで、欧州などでも発売されているキャシュカイの生産を行っており、年間生産能力も13万台規模と、中国市場の生産能力を支える工場のひとつだったわけです。 他方で、そのChangzhouの工場に関して重要なポイントというのが、2020年の11月に生産をスタートしてから、たったの4年弱しか経過していなかったという新工場という点です。よって、そのような新工場をこの短期間で閉鎖するということ自体が、日産の中国国内における混乱模様を示唆しているのではないかと感じます。 そして、中国市場における日産に関しては、この生産工場閉鎖の流れが、今後さらに加速していくのではないかと懸念します。 というのも、このグラフは、2019年以降の、日本勢などの主要大衆ブランド中国国内の年間販売台数の変遷を示したものです。このとおり、紫で示されている日産は、2019年シーズンで120万台近い販売台数を実現。ところが2023年シーズンでは70万台を割り込んでしまっている状況です。 また、日産が中国国内において抱えている問題点というのが大きくふたつ存在します。 第一に、日産ブランドにおける電気自動車の需要が壊滅的であるという点です。というのも、すでに日産は2022年10月からアリアの発売を中国国内でもスタートしました。 このグラフは、マーケット別のアリアの販売台数を示したものです。紫で示されている中国市場の販売台数を追ってみれば一目瞭然。ほとんどの月において、月間500台も売り捌くことができていない状況です。 中国国内では、現在アリアは20万元弱、日本円で440万円からの発売。ところがディーラーにおいて、さらに全グレード一律で5.5万元もの値引き措置を断行中であり、よって日本円で319万円から購入可能という、まさに破格の値段設定です。投げ売り同然の値段設定だったとしても、中国人には刺さっていないということを意味するわけです。 すでに日産については、中期経営戦略The Arcにおいて、日産ブランドから4車種、合弁ブランドであるVenuciaからも含めて8車種もの新エネルギー車を、2026年度までに中国国内に投入する方針を表明済みです。投げ売り状態のアリアでさえこのような販売状況であるにも関わらず、果たして、いくら新型EVを投入したところで、期待どおりの販売台数を実現できるのか。抜本的な販売戦略を実行せずに、新型EVをいくら投入したところで焼け石に水なのではないかと懸念せざるを得ないわけです。 また、日産の抱える第二の問題点というのが、中国国内における販売攻勢比率です。このグラフは、中国国内のモデル別月間販売台数の変遷を示したものです。 最直近の2024年5月単体では、今回閉鎖されたChangzhou工場で生産されていたキャッシュカイが1万台強程度を発売しているものの、黄色で示されたコンパクトセダンであるシルフィが、圧倒的な販売シェアを実現。なんと日産ブランド全体の販売台数のうち56%を占めているレベルです。

TAG: #中国 #常州工場
TEXT:TET 編集部
日産「ノートオーラ」が大胆イメチェン! 新フロントデザインのインパクトがデカすぎた

外観の変化に目が行きがちだが中身もしっかり 日産のプレミアムコンパクトカー「ノートオーラ」が新たなフロントフェイスを身にまとい、2024年6月13日から発売が開始された。 「ノートオーラ」は、シリーズハイブリッド式の第2世代「e-POWER」によるスムースな加速や、なめらかな減速制御、優れた静粛性などが、幅広い層から支持を得ている。今回のマイナーチェンジでは、フロントデザインを一新するとともに、機能や使い勝手の向上が図られている。 日産の創業90周年を記念したモデル「90th Anniversary」は、マイナーチェンジ車をベースに、引き続き、しっとりとした肌触りと包まれる心地よさや優れた耐久性を実現する日産独自開発のシート素材 「テーラーフィット™」や、 カッパーストライプの入ったブラックドアミラー、専用17インチブラックアルミホイールを装備するなど、より一層上質さが感じられる仕様になっている。 日産を象徴付けるフロントグリルのデジタルVモーションは新世代のものに移行した。日本の伝統工芸を感じさせるデザインのグリルをヘッドランプ下までワイドに広げ、クルマの存在感を引き立たせる。ヘッドランプ下にはボディカラーと同色、またはダークメタルグレーのアクセントが施され、先進感を演出している。また、ウイング形状のフロント・リヤバンパーは、e-POWERの俊敏な走りを表現しているという。 ホイールも一新され、新デザインの17インチホイールは、見る角度や光の加減で印象を変化させるモダンで先進感のあるデザインが採用された。このデザインは性能面にも寄与し、ボディサイドの風の流れをスムースにして高い空力性能を確保するとともに、ホイールの軽量化も実現している。 インテリアでは、「ワイマラナー」と呼ばれるグレイッシュブラウンの色合いが特徴の大型狩猟犬をモチーフにしたという内装色が新たに追加された。モデル名「オーラ(AURA)」のアルファベット“A”をモチーフにしたモノグラム柄のジャガード織物と合皮のコンビネーションに、ブルーグリーンのステッチを施したシート地を採用し、高級感ある風合いを演出している。 また、内装色「ブラック」においても、新たな色味の木目調フィニッシャーを採用し、あわせてインストルメントパネル、アームレスト、ドアトリムクロスを落ち着きのある色味に変更している。 ボディカラーは、プレミアム感とドイツの深い森を疾走するイメージでデザインしたとされる新色「フォレストグリーン」にスーパーブラックを掛け合わせた2トーンをはじめ、5種類の2トーンカラーと8種類のモノトーンカラーが設定された。 機能面でもプレミアム性を高める改良が施され、全車に運転席パワーシートが標準装備されるようになった。リフターやリクライニングの調整幅を広げることで、より多くのユーザーが最適なドライビングポジションを得られるようになったという。 ほかにも、グローブボックスの容量拡大と内部仕切りの形状変更、後席のUSB電源ソケットにタイプCを採用し、夜間でも差し込み位置がわかるようにリングライトが追加されるなど、使い勝手の向上が図られている。 なお、今回のマイナーチェンジでは、パワートレインを含む走行に関わる機能や性能に関しては変更されていない模様だ。 「AUTECH」もマイナーチェンジ版で登場 今回のマイナーチェンジを機に、日産モータースポーツ&カスタマイズ(NMC)の手により開発されたカスタムカー「AUTECH(オーテック)」が新たに設定された。 また、助手席回転シートを装備したモデルもベース車のマイナーチェンジに合わせて、改良が施された。 「AUTECH」のエクステリアは、「AUTECH」ブランド車に共通してみられるドットパターンのフロントグリルや、低重心とワイドスタンスにスポーティさを演出するメタル調フィニッシュの専用パーツ、ダーク金属調塗装で仕上げられたスポークフォルムの専用アルミホイールなどが採用されている。 また、「AUTECH」ブランド発祥の地である湘南・茅ヶ崎の海にインスパイアされたデザインとして、海を進むボートの後方に生じる波のパターン「航跡波」をモチーフとした模様を取り入れた専用シグネチャーLEDも装備し、アイコニックカラーのブルーと相まって「AUTECH」ブランドらしい個性やプレミアム感を際立たせている。 インテリアは全体をブラック基調でコーディネートし、上質な本革で仕立てたシートをはじめ、ステアリング、インストパネル、アームレストなどにブルーステッチが施されている。さらに、鮮やかな木目が特徴的な高級材、紫檀(シタン)の柄に、光を受けるとさりげなくブルーに光るダークグレーを施した専用フィニッシャーを、インストパネルの一部やコンソールに採用。上質な素材とこだわりのディティール表現により、より一層エレガントな空間の演出がなされている。 ボディカラーは、「AUTECH」専用カラーとしてオーロラフレアブルーパールにスーパーブラックのルーフを組み合わせた2トーンカラーを設定したほか、全8色のカラーバリエーションが展開される。 なお、走りの性能を高めた「ノート オーラ NISMO」に関しては、少しタイミングをずらし7月に別途発表されるということだ。 e-POWERとプレミアム性を兼ね備え、登場するや瞬く間に人気車種となったノート オーラ。今回のマイナーチェンジで一層魅力を増すとともに、個性的なフロントフェイスは街中でも輝きを放つことだろう。新型ノート オーラは全国希望小売価格2,779,700円(税込み)からだ。

TAG: #e-POWER #ノート オーラ #マイナーチェンジ
TEXT:TET
1997年デビュー同士の松たか子とゆずが初共演! 日産の軽EV「サクラ」新CM放映開始

松たか子は歌唱に ゆずは演技に苦戦? 日産の軽自動車EV「サクラ」の新CM『サクッといきましょう』篇が2024年6月4日から放映されています。このCMでは人気デュオアーティストのゆずが書き下ろした新曲『Chururi』が起用されているだけでなく、ゆず本人もCMに出演。松たか子さんとともに日産サクラの魅力を存分に伝えていますが、そこには思わぬ苦戦があったようです。 100%電気で走る日産の軽EVサクラは、軽自動車ならではの小まわり性能に加え、春ごろに放映されていたCMでも証明されているように、同じくEVのアリア、リーフとともに急角度のバンクを走行できるほどの力強い走りが持ち味です。今回の新CMでは坂道が多いことで知られる街・神戸を舞台に、松たか子さんが運転するサクラが「登るも、サクッ。曲がるも、サクッ。進むも、サクッ。」というフレーズに併せて、坂道や信号をサクッと軽快に進んでいく様子が表現されています。 ところでこの新CMソング、じつは起用にあたってゆずファンの声が大きく影響したと言います。横浜市に本社を構える日産と、横浜市で生まれ伊勢佐木町のストリートで腕を磨いたゆず、ともに横浜に深く関わりのある両者は昨年開業した音楽施設「Kアリーナ横浜」のこけら落とし公演に際して、「#ゆずサクラ」と題した初コラボを実施しています。そこではコラボカーの公開や、サクラに乗ってゆずのおふたりが横浜の街を巡る幕間の映像上映などが話題になりました。それがきっかけとなり、多くのゆずファンから「ゆずを次のCM楽曲に」という声が多く上がり、今回の起用につながったそうなのです。 日産サクラのように、人々の生活に寄り添うことをイメージしてゆずが書き下ろした新曲『Chururi』は、CM内では『Chururi NISSAN SAKURA ver.』として松たか子さんとゆずによるコラボ歌唱になっています。サクラの前回CMでは、マカロニえんぴつの「たましいの居場所」を松たか子さんがメンバーとともに歌唱され、とてもポップでサクラのイメージとマッチしていましたが、今回もそれに負けず劣らずのハミングしたくなる素敵なCMソングになっています。 CMメイキングインタビューの中で、北川さんは新曲について「この曲を作ったときに、自分たちが歌うだけの曲じゃなくて、いろんな人が歩きながらでもいいし、帰り道とか家の中とかなんでもいいんですけど、『ついつい口ずさんじゃう曲にしたい』っていうのはありました」と楽曲のイメージを語っています。 レコーディングは横浜にある北川悠仁さんのプライベートスタジオで実施されたそうですが、しっかりとお話されるのはこの日が初めてだったという3人。しかし、じつはデビューが同じ1997年であることが判明し、急速に距離が縮まり順調にレコーディングは完了したそうです。でも松さんは「なかなか『ちゅるりちゅるり』って歌うことってなくて、いざ歌ってみると、『あれ、ちょっと待って。難しいぞ?』っていう感じになりました(笑)」とメイキングインタビューのなかで謙遜されています。CMが流れるたびに、どこで松さんが苦戦されたのか想像してしまいそうなエピソードです。 新CMで見どころとなるのは、ゆず本人がCMにも出演されていることでしょう。軽快なハンドルさばきで颯爽と走り去る松さん運転のサクラを、オフの日をイメージしたという出で立ちで見送るゆずのおふたり。演技が得意ではないと語る岩沢厚治さん、思わず「サクラ、そんな早くないっす!」とF1マシンでも走り抜けたかのような演技をしてしまったという北川悠仁さん。 サクラの軽快なイメージのようにサクッと短めの出演ですが、現場ではあれこれと演技を試行錯誤されたそうなので、ぜひおふたりの名演ぶりにも注目してみましょう。

TAG: #CM #日産 #軽EV
TEXT:TET 編集部
日産サクラが一部改良! 標準装備の追加で使い勝手を向上

新ボディカラーも追加 日産自動車は、日産サクラと90周年記念車の日産サクラ 90th Anniversaryを一部仕様向上し、2024年6月4日より発売した。 日産サクラは軽自動車の電気自動車で、2年連続で電気自動車販売台数No.1を獲得。また、環境負荷低減、およびBCP対策を目的とした法人や自治体の多くが導入しているという。 日産サクラ 90th Anniversaryは日産自動車創立90周年を記念して、2023年12月に発売。カッパー(銅)カラーのアクセントや素材やステッチにこだわった専用シートの採用により、特別感を演出した一台だ。 今回の一部仕様向上ではグレードS 、Xにバックビューモニターとディスプレイ付自動防眩式ルームミラー、Gには助手席にもヒーター付シートを標準装備し、使い勝手の向上を図った。また、Amazon AlexaをEV専用NissanConnectナビゲーションシステムに搭載。 ボディカラーにはシルキーライラック/チタニウムグレーの2トーンを新たに採用した。 価格はグレードSが税込み253万6600円、Xが259万9300円、Gが308万2200円、X 90th Anniversaryが270万9300円だ。

TAG: #サクラ #軽自動車
TEXT:TET 編集部
石橋貴明が日産のEV「アリア」からON AIR! 初回ゲストは初共演の山口智子

EVならではの静粛性を活かした「本音トーク」な空間で秘蔵エピソード連発 日産はTBSラジオとコラボレーションし、とんねるずの石橋貴明さんをパーソナリティに全4回のラジオ番組『NISSAN ARIYA presents THE BATTERY 〜石橋貴明 あの人と、どらいぶ。〜』を2024年5月31日(金)20時からスタートさせる。 番組は日産のフラッグシップEVである「アリア」の車内をラジオブースとして、放送ごとに特別なゲストを迎え、ほかでは聞けないようなツーショットドライブトークを展開。記念すべき初回放送のゲストは女優の山口智子さん。1964年生まれで今年で還暦となる山口と、1961年生まれの石橋はいわば同世代。ともにバラエティと俳優のトップを走り続けてきた両者だが、意外や今回が初共演なのだとか。   日産アリアがもつ、EVならではの高い静粛性と心地よい室内空間。さらには独自の電動駆動4輪制御システム「e-4ORCE」による卓越した運動性能と快適な乗り心地により、いつものラジオブースとは一味違う「本音で話してしまう」トークが展開される。   番組名の『THE BATTERY』はEVの原動力である「バッテリー」に由来。さまざまな分野の第一線で活躍するゲストが毎回登場し、石橋が巧みなトークでゲストの「原動力=バッテリー」を探っていくという。   そんな番組の初回ゲストである山口智子さんは、近年世界のさまざまな土地を訪れ、個性的な文化や音楽に触れ、それらを映像ライブラリーにまとめ上げている。今回の放送でもそれらのエピソードはもちろんのこと、初共演でありながらも芸能界の同時代を過ごし、まるで同級生のような親近感があるというふたりは、25年前に偶然遭遇したワインバーでのエピソードを懐かしみながら披露。   そして話題は青春時代を彩った一曲から、芸能界デビュー当時の話へ。石橋の巧みなトーク術で当時の話を山口から引き出していくと、同世代のふたりの意外な共通点が発覚。芸能界に足を踏み入れた当時の思い出や葛藤、演技への取り組み方など、まさにリラックスしたドライブにありがちな、ふたりだけの赤裸々でプレミアムなトークが次々と飛び出してくる。   ほかにも山口のライフワークである旅をする理由や、印象的な国々の話。旅先で出会った心惹かれる1曲や、旅の原動力となる1曲などを紹介しながら、新たな挑戦へ向かう力の源に石橋が迫っていくという。 日産アリアでドライブするふたりの会話を、超至近距離の後部座席から同乗者として聞かせてもらっているような番組演出にワクワクさせられるが、放送本編に加え番組ホームページではダイジェストムービーも公開されるというから一層楽しみだ。ラジオだけに留めるにはもったいないほどの豪華共演となるこの番組、オンエアは5月31日(金)20時からなのでお聞き逃しなく。

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TEXT:TET 編集部
日産は中国市場で年間販売台数100万台達成を目指す! 経営計画「The Arc」に沿って戦略的コンセプトカー4台を公開

経営計画「The Arc」で予告された4台が登場 中国・北京で開催中の北京モーターショー2024で、日産が、中国向けに投入を予定する4車種の新エネルギー車(NEV)について、コンセプトカーという形で発表した。日産ブランドから4車種、中国を知り尽くしたパートナー企業の東風日産から4車種の、合計8車種からなるNEVを、2026年度までに中国市場へ投入するということは、今年3月に発表された経営計画「The Arc」のなかでも触れられていたものだ。 しかし、今回のショーにおいて日産自動車の社長兼CEOの内田 誠氏からは、中国でのさらなる車種ラインアップの充実を図るため、日産ブランドから1車種追加されることが発表された。残念ながら今回のショーではその追加1車種については姿を見せることはなく、ヒントが与えられる程度にとどまったものの、日産ブースではコンセプトカーに加え、最新の電動化技術を搭載した電動車両ラインアップを展示し、中国市場に対する意欲的な姿勢を示した。 公開されたコンセプトカーは、パワートレイン別に言えば電気自動車(EV)2車種とプラグインハイブリッド(PHEV)2車種で、それぞれにセダンとSUVを設定。近未来のプロダクトカーを示唆する内容とした。それでは1台ずつコンセプトを見ていくことにしよう。 「日産エポック・コンセプト」は、都市や郊外の走行を楽しみ、最新のデザインとテクノロジーでライフスタイルを向上させたい、そんな活動的な顧客層に向けたセダンタイプのEVだ。このクルマはAIで拡張されたIoTを備え、バーチャルパーソナルアシスタントとの感情豊かなコミュニケーションを通じて、より快適な生活を実現するという。 今回のショーで公開されたコンセプトカー4車種のうち、唯一実車の展示がなかったものの、1年以内に市販モデルの発表を目指すことが公言されている。 「日産エピック・コンセプト」は、週末に冒険を楽しむ都市部のカップルに最適なSUVタイプのEVで、市街地でも高速道路でも自動運転が可能だ。さまざまな機器やキャンプ場、パーティでの電力供給が可能で、搭載された数々のテクノロジーがリラックスした雰囲気を創り出すという。 「日産エラ・コンセプト」は、クルマを第二の家と考える若いビジネスパーソンに向けたSUVタイプのPHEVだ。連動するエンターテイメントシステムとゼロ・グラビティシートを備え、進化したe-4ORCEとアクティブエアサスペンションにより、快適で安心なドライブを楽しむことができる。 「日産エヴォ・コンセプト」は、先進の運転支援技術と安全性能を備えたセダンタイプのPHEV。週末の旅行に最適で、家族全員の特別な思い出を演出するとしている。また、AIによって機能を拡張したバーチャルパーソナルアシスタントが、ドライブを通じて実現したいことをサポートする。 その他に北京モーターショー2024では、ジャパンモビリティショー2023に出展したEVコンセプトカーの「ニッサン ハイパーフォース」と「ニッサン ハイパーパンク」を中国で初披露。 また、ABB FIAフォーミュラE世界選手権に参戦している日産フォーミュラEのGen3マシンも展示し、日産の高度なEV技術を示しながら、EVならではのワクワク感をより多くのファンや顧客に届けることをアピールしている。 中国市場向け戦略「Exceitment by Ni」 日産は中国市場において、「中国で、中国のために」という指針のもと、企業価値と競争力を高める戦略に集中している。日産は市場での存在感をさらに向上させるため、イノベーションの力で人々の生活を豊かにするという、日産のコミットメントを体現する新たなブランドキャンペーン「Excitement by Ni」を開始する。 キャンペーン名の「Ni」は中国語で「あなた」を意味する「你(Ni)」とNISSANの「Ni」を掛け合わせたもので、日産がもつグローバルでの強みと、中国市場を知り尽くした地元パートナー企業の東風日産の強みを武器に、中国市場に最適化した強力な量産車を創出する戦略だ。 中国の顧客は、新しいライフスタイルや、知能化と電動化のイノベーションが推進するモビリティ・ソリューションを受け入れているという。日産は新たなキャンペーンを通じて、顧客の生活を刺激し、よりパーソナライズされたモビリティ体験を提供していきたいとしている。 また、中国で知能化技術のリーディングカンパニーとパートナーシップを結び、中国そして世界の顧客へワクワクする知能化技術や、AIを活用したサービスを届ける狙いだ。 日産は変化の激しい中国市場において、「人々の生活を豊かに。イノベーションをドライブし続ける」というコーポレートパーパスのもと、知能化と電動化をさらに推進し、中国のパートナーとともにもっとワクワクするモビリティ体験を顧客へ提供していくと宣言。それは、次の内田誠CEOのコメントに現れている。 「変化の激しい中国において持続的な成長を果たすため、日産は新経営計画『The Arc』で発表した通り、中国市場向けに最適化した戦略に取り組みます。本日公開したコンセプトカーをベースとして開発する新エネルギー車を皮切りに、競争力の高い多様な新車を投入することで、バランスの取れた商品ラインナップを構築します。そして、中国のお客さまひとりひとりにもっとワクワクするモビリティ体験を提供していきます」 2026年には、中国での年間販売台数が現状から20万台増しの100万台になることを目指す日産。中国市場に合わせた最適化戦略と、今回発表した4車種のコンセプトモデルをベースとした量産モデル、ならびに内容は非公表ながら投入が宣言された1車種で、販売台数の増加に向けた動きを加速させていく構えだ。

TAG: #コンセプトカー #北京モーターショー #日産 #東風日産
TEXT:TET 編集部
中国市場のニーズに合わせて開発! 日産が北京モーターショー2024で新エネルギー車のコンセプトカーを出展

NEVのコンセプトカーを複数展示! 日産自動車は北京モーターショー2024で、中国市場のニーズにあわせて開発した新エネルギー車(NEV)のコンセプトカーを複数出展することを発表した。 全固体電池や進化したe-4ORCEなど、数多くの革新的なテクノロジーを採用し、環境と安全性にも配慮しながら究極のドライビングプレジャーを追求する次世代のEVスポーツコンセプト「ニッサン ハイパーフォース」も中国で初公開される。 さらに、ABB FIAフォーミュラE世界選手権で4戦連続で表彰台を獲得している、日産フォーミュラEのGen3マシンも展示する。 中国国際展覧センターのW2ホールに位置する日産のブースでは車両展示に加えて、錯視3Dを駆使した映像やAIを活用したユニークな体験型コンテンツなどを通じて、日産のクルマが実現する未来のライフスタイルを提示。 北京モーターショー2024は、4月25日にプレスカンファレンスを実施した後、4月27日~5月4日までが一般公開日となる。 日産は経営計画「The Arc」を通じて、変化し続ける中国市場のニーズに迅速に応え、NEVの知見や現地でのパートナーシップを最大限活用しながら、中国での電動化と知能化を加速させていく。

TAG: #北京モーターショー #国産車
TEXT:TET 編集部
小型化・充電時間短縮・コスト削減を可能にする! 日産が建設中の全固体電池パイロット生産ラインを公開

2028年度までに全固体電池を搭載したEVの市場投入を目指す 2024年4月16日(火)、日産自動車は全固体電池のパイロット生産ラインを初公開した。日産は2028年度までに自社開発の全固体電池を搭載したEVを市場投入することを目指している。 日産は、長期ビジョン「Nissan Ambition 2030」のなかで、EVの未来は全固体電池が担っていると宣言している。 全固体電池のメリットには、バッテリーの小型化、充電時間の短縮、バッテリーコストの削減を可能にすることなどが挙げられる。この技術が実現すれば、EVの安全性や効率性がさらに高まり、かつてないほど手頃な価格設定も可能になると見込まれている。 また、全固体電池を導入することで、日産はEVラインアップを拡充し、よりダイナミックな性能を提供することができるようになるという。 日産はこの施設を横浜工場内に敷設。今回公開したパイロットラインを用いて、全固体電池の実用化に向けた革新的な工法を取り入れながら、生産技術の課題に取り組んでいく。

TAG: #ASSB #全固体電池
連載企画 一覧
VOL.15
本当に日本はEVで「立ち遅れた」のか:知って役立つEV知識・基礎の基礎/御堀 直嗣 第15回

ジャパン・モビリティ・ショー開催でにわかに沸き立つ日本のEVマーケット。しかし現実の販売状況は日本において大きく立ち遅れている。技術では先導してきたはずの日本メーカーは、なぜEVで世界をリードできていないのか。この分野のベテランジャーナリストである御堀 直嗣が解説する。 日本の低いEV市場占有率 日本は、世界に先駆けて電気自動車(EV)の市販に踏み切った。2009年に三菱自動車工業が、軽自動車EVの「i-MiEV」を法人向けにリース販売しはじめ、翌10年には一般消費者向けへの販売も開始した。同年には、日産自動車も小型EVの「リーフ」を発売した。この2社によって、EVの量産市販が実現し、ことにリーフは海外への販売も行われ、「i-MiEV」はフランスの当時PSA社にOEM供給された。リーフの販売は世界で累計65万台に達し、その他EVを含めると、日産は世界で100万台のEV販売の実績を持つ。そのうち、日本国内は累計23万台である。 ちなみに、米国テスラは2022年では年間で約130万台、中国のBYDは同年に約90万台規模へ成長している。 同時にまた、世界共通の充電規格であるCHAdeMO(チャデモ)も準備され、リーフが販売される世界の各地域にCHAdeMO充電器の設置が動き出した。 それらを背景に、経済産業省は2012年度補正予算で1,005億円の補助金を計上し、全国に約10万基の充電器を整備するとした。この補助金は全額支給でないため、トヨタ/日産/ホンダ/三菱自の4社が資金を拠出し、補助金で賄いきれない残額を補填することに合意した。 しかし、現在の充電器の数は、急速充電と普通充電を合わせて約2万基である。 国内の新車販売において、EVが占める割合は1%以下という状況が長く続いた。昨2022年、「日産サクラ」と「三菱eKクロスEV」が発売となり、1年で5万台以上を販売することで2%ほどの占有率になろうかという状況にある。 一方、世界全体では、EVの市場占有率が13%になる。米国は5.8%、欧州は12%、中国は21%となっており、日本がいかに低水準であるかがみえてくる。 日本でEV普及が進まなかった理由 EVの先駆者であった日本が、なぜ欧米や中国の後塵を拝するようになったのか。 最大の要因は、せっかく1,005億円という充電基盤整備に対する経済産業省の支援があったにもかかわらず、急速充電器の整備にばかり世間の目が行き、EV利用の基本である基礎充電、すなわち自宅での普通充電(200V)の重要性が広がらなかったからである。ことに、マンションなど集合住宅の駐車場と、月極駐車場への普通充電設置がほぼできなかったことが原因であった。 EVの充電は、普通充電で8~10時間、あるいはそれ以上かかるとされ、これが単純にガソリンスタンドでの給油時間と比較されて、使い勝手が悪いとさまざまな媒体を通じて流布された。いまでもそうした論調が消えていない。しかし、自宅で普通充電できれば、寝ている間に満充電になるので、翌朝出かけるときは満充電で出発できる。 戸建て住宅に住む人はそれができた。ところが、戸建て住宅でも自宅に車庫がなく月極駐車場を利用する人は、近隣の急速充電器を利用しなければならなくなった。 集合住宅に住む人は、敷地内に駐車場が併設されていても、管理組合の同意が得られず普通充電ができない状態に陥った。無知がもたらした悲劇だ。EVを買う意思があっても、手に入れにくい状況があった。 集合住宅の管理組合で賛同が得られない最大の理由は、幹事がEV時代を予測できず、また自分には関係ないとして無視され続けたことにある。設置の経費は、ことに当初は補助金と自動車メーカー4社による補填があったので、ほぼゼロであった。現在でも、施工業者が残金を負担するなどのやりくりで、集合住宅側の負担が軽く済む仕組みが出てきている。それでもなお、管理組合で合意を得るのが難しい状況は払拭できていない。 基礎充電の普及を目指す業者の間でも、さらに難しいとされるのが月極駐車場への普通充電の設置だ。月極駐車場を管理する不動産業者の理解を得にくいという。

VOL.1
リッター200円にもう限界……給油の“枷”をぶっちぎれ!【モデルサードインパクト vol.1】

ガソリン高い、燃費も悪い、限界だ! かつてないほどの猛暑に喘いだであろう今夏。「もういいよ」「もう下がってくれ」と、気温に対して誰もが感じていたと思うが、自動車ユーザーはガソリン価格に対しても同じことを思っていたのではないだろうか。 リッターあたり170円、180円、190円、そして200円の大台を突破……給油をするたびに、誰もが憂鬱な気分になったはずだ。小生はドイツの某オープンスポーツカーに乗っているのだが、リッターあたり平均10kmでハイオク仕様。愛車にガソリンを入れるたび、顔が青ざめていた。 「高額給油という枷から解放されたい……」 EVの購入を決意した所感である。クルマを走らせることは、本来喜びのはず。給油のたびに落ち込むのは本望ではない。 小生は、THE EV TIMES(TET)の編集スタッフを務めています。この9月、「テスラ・モデル3・パフォーマンス」を購入しました。新たな愛車と共に進むEVライフを「モデル・サードインパクト」と銘打ち、連載で紹介していこうと思います。 EVは便利だと実感した「日産リーフ」 小生が初めて体験したEVは「日産リーフ」(2代目)である。遡ること2017年、「リーフ」が2代目になった頃、日産が全国で試乗キャラバンを開催し、小生はその試乗アテンダントを担当していた。そこで「リーフ」を存分に運転することができたのだ。 それゆえ、EVの利便性の高さを実感することになった。スポーツモデル顔負けの力強くスムーズな加速にまず驚いたのだが、給油という枷から外れて自由に走り回れることが大変な魅力に感じた。アイドリング状態でエアコンを入れっぱなしでもガソリン代を気にせずに済む。車内でPCを開けば、そのままオフィスになる。車の用途が無限大に広がると感じた。 充電時間も特別長いとは感じなかった。充電残量が50%くらいになったら、急速充電を使用してあっという間に80%まで回復できる。ちなみに100%まで充電した場合、280kmを走れる表示が出ていたと記憶している(当時は寒い季節で暖房を使用した)。ちょっとした遠出も十分に対応可能。「EVなんて不便」という印象は全く抱かなかった。そこで薄々と「将来はEVもアリだな」と思ったのだ。

VOL.20
VW「ID.4」オーナーはアウトバーンを時速何キロで走る? [ID.4をチャージせよ!:その20]

9月上旬、スイスで開催された「ID.TREFFEN」(ID.ミーティング)を取材した際に、参加していた「ID.4」オーナーに、そのクルマを選んだ理由などを聞きました。 フォルクスワーゲン一筋 鮮やかな“キングズレッドメタリック”のID.4で登場したのは、ドイツのハノーファーからはるばるスイスに駆けつけたデュブラック・マルクスさん。「フォルクスワーゲンT3」のTシャツを着ているくらいですから、かなりのフォルクスワーゲン好きと見ましたが、予想は的中! 「18歳で免許を取ってからこれまで30年間、フォルクスワーゲンしか買ったことがないんですよ」という、まさにフォルクスワーゲン一筋の御仁でした。 彼の愛車はID.4のなかでももっともハイパフォーマンスな「ID.4 GTX」。日本未導入のこのグレードは、2モーターの4WD仕様で、最高出力220kW(299PS)を発揮するというスポーツモデル。こんなクルマに乗れるなんて、なんともうらやましいかぎりです。 そんなマルクスさんにID.4 GTXを購入した理由を尋ねると、「これからはEVの時代だと思ったので!」と明確な答えが返ってきました。とはいえ、ID.ファミリーのトップバッターである「ID.3」が登場した時点ではすぐに動き出すことはありませんでした。「1年半くらい前にID.4 GTXを試乗する機会があって、踏んだ瞬間から力強くダッシュするID.4 GTXのパンチ力にすっかり惚れ込んでしまい、即決でしたよ(笑)」。

VOL.14
欧州メーカーはなぜ電気自動車に走ったのか?:知って役立つEV知識・基礎の基礎/御堀 直嗣 第14回

EVの知識を、最新情報から「いまさらこんなこと聞いていいの?」というベーシックな疑問まで、ベテラン・ジャーナリストが答えていく連載。今回は欧州メーカーの特集です。 日本市場参入が遅かった欧州製EV 日本市場では、欧州からの電気自動車(EV)攻勢が活発に見える。ドイツの「BMW i3」が発売されたのは2013年秋で、日本市場へは2014年春に導入された。 日本の自動車メーカーがEVを市販したのは、2009年の「三菱i-MiEV」の法人向けリースが最初で、翌2010年には「i-MiEV」も一般消費者への販売を開始し、同年に「日産リーフ」が発売された。「i3」の発売は、それより数年後になってからのことだ。 ほかに、フォルクスワーゲン(VW)は、「up!」と「ゴルフ」のエンジン車をEVに改造した「e-up!」と「e-ゴルフ」を2015年から日本で発売すると2014年に発表した。だが、急速充電システムのCHAdeMOとの整合性をとることができず、断念している。その後、VWは「e-ゴルフ」を2017年秋に販売を開始した。EV専用車種となる「ID.4」を日本に導入したのは、2022年のことだ。フランスのプジョーが、「e-208」を日本で発売したのは2020年である。 以上のように、欧州全体としては、EVへの関心が高まってきたのは比較的最近のことといえる。 くじかれたディーゼル重視路線 欧州は、クルマの環境対策として、自動車メーカーごとの二酸化炭素(CO2)排出量規制を中心に動いてきた。そして2021年から、1km走行当たりの排出量を企業平均で95gとする対処方法を考えてきた。EU規制は、販売する車種ごとのCO2排出量を問うのではなく、販売するすべての車種の平均値で95gを下回らなければならないという厳しさだ。 対策の基本となったのは、ディーゼルターボ・エンジンを使った排気量の削減と、出力の低下を補う過給器との組み合わせを主体としつつ、ハイブリッドによるさらなる燃費の向上である。 既存のディーゼルターボ・エンジンをできるだけ活用しようとする考えは、欧州メーカーが補機用バッテリーの電圧を世界的な12ボルトから、36ボルトや48ボルトに変更することによるマイルドハイブリッド化に注目してきた様子からもうかがえる。 ところが、2015年にVWが米国市場でディーゼル車の排出ガス規制を偽装していたことが明らかにされた。公的機関での測定では規制値を満たすものの、実走行で急加速などした際に基準を上回る有害物質が排出され、それによって力強い加速を得られるようにした制御が発覚したのである。その影響は、VW車だけでなく、アウディなどVWグループ内に広く影響を及ぼした。

VOL.3
ボルボは新型EVの「EX30」でインテリアに新たな価値を与え、空間を最大限、利用する!

ボルボはEX30の室内で多くの新たなチャレンジを行なっていると謳う。その詳細を小川フミオ氏が訊いていく。連載1回目はこちら、2回目はこちら。 冷たさの排除し素材を“素直”に使う EX30のインテリアが、他車と決定的に違うのは、金属的な表面処理がほとんど見当たらないこと。それは意図的にそうしたのだと、インテリアデザインを統括するリサ・リーブス氏は言う。 「心したのは、冷たさの排除です。使う素材はオネスト、つまり木に見えるものは木であり、また同時に、リサイクル素材を人間にやさしいかたちで使用しました」 インテリアは「ブリーズ」(やさしい風)をはじめ「ミスト」(もや)、「パイン」(松)それに「インディゴ」と4種類(日本はそのうち「ブリーズ」と「ミスト」を導入)。 「ブリーズを例にとると、デザインインスピレーションはサマーデイズ。シート表皮の素材はピクセルニットとノルディコ、ダッシュボードの飾り材はパーティクル、そして空気吹き出し口のカラーはブルーです」 リーブス氏は説明してくれる。 「ピクセルニットはPETボトルをリサイクルしたもの。それを3Dニッティング(立体編み)プロセスでシート用素材にしています。組み合わせるノルディコは、PETボトルなどのリサイクル素材、北欧で計画的に伐採された木から採取された素材、リサイクルされたワインコルクなどで作られたテキスタイルです」 ダッシュボード用のパーティクルは、窓枠やシャッターを中心に工業廃棄物であるプラスチックを粉砕したものだし、フロアマットは漁網をリサイクルしたという。 「リサイクル材とともに、インテリアは雰囲気を統一したので、私たちは“ルーム”という名を与えています。インディゴの場合、デザインインスピレーションは”夜のはじまり”で、デニムをリサイクルしたときに余る糸を使った素材をシート表皮に使っています」 シートじたいは「スニーカーにインスパイアされた形状」(メイヤー氏)だそうだ。

VOL.2
ボルボの新型電気自動車「EX30」にはスターウォーズのデザインが取り入れられている!?

エンジンの回転の盛り上がりには、時に人間的な表現が用いられる。しかしBEV(バッテリー電気自動車)はエンジンもなく無音なため、より無機質な、機械的な印象が強くなる。ボルボはそんなBEVに人間的な要素を入れたと主張する。連載1回目はこちら。 どことなく楽しい感じの表情 ボルボEX30は、いってみれば、二面性のあるモデルだ。ひとつは、地球環境保全(サステナビリティ)を重視したコンセプト。もうひとつは、大トルクの電気モーターの特性を活かしたスポーツ性。 デザイナーは「いずれにしても、BEVと一目でわかってもらうデザインが重要と考えました」(エクステリアデザイン統括のTジョン・メイヤー氏)と言う。 「もちろん、昨今ではICE(エンジン車)かBEVか、デザインをするときあえて差別化をしないのが世界的な流れです。ただし、私たちとしては、スカンジナビアデザインの原則を守りつつデザインしました」 メイヤー氏の言葉を借りて、この場合のスカンジナビアデザインの肝要を説明すると「形態は機能に従う」となる。 「そこで、上部に開口部とグリルはもたせないようにしようと。ただし(インバーターなどのために)空気を採り入れる必要はあるので、下にインレットは設けています」 ボルボ車のデザインアイディンティティである「トール(神の)ハンマー」なる形状のヘッドランプも採用。ただし、カバーで覆った一体型でなく、四角いLEDのマトリックスが独立しているような形状があたらしい。 「そうやって出来上がったのがこのデザインです。顔になっていて、そこには眼があって、鼻があって、口があるんです。どことなく楽しいかんじで、これまで以上に人間的な表情を実現しました」 暴力的でもなければ、ロボット的でもない。メイヤー氏はそこを強調した。

VOL.1
ボルボの新型電気自動車「EX30」は、相反する2面性を合わせ持つ文武両道なクルマ

ボルボの新たなBEV(バッテリー電気自動車)として、ついに10月2日から「サブスク」モデルの申し込みが始まるEX30。この「ボルボ史上最小のBEV」はどのように開発されたのか。ミラノで行われたワールドプレミアに参加した小川フミオ氏が関係者の声とともに振り返る。 スカンディナビアン+デジタル 2023年6月に登場したEX30は、コアコンピューティングテクノロジーを大胆に採用する、ボルボの新世代BEV。 内容にとどまらず、同時に、デザイン面でもさまざまな大胆な試みがなされているのも特徴だ。 いってみれば、伝統的ともいえるスカンディナビアンテイストに、デジタライゼーションの融合。 「私たちのデザイン的価値のすべてを小さなフォーマットで具現」したモデルと、ボルボ・カーズはプレスリリース内で謳う。 「非常に電気自動車的なデザインで(中略)閉じられたシールド(フロントグリルの開口部のこと)とデジタル表現を用いたトールハンマーヘッドライト」がフロント部の特徴とされる。 さらに新世代BEVとしてボルボが狙ったものはなんだろう。ミラノでの発表会において出合った担当デザイナー(たち)に、デザインの見どころと背景にあるコンセプトを取材した。

VOL.5
「BMW iX xDrive50」の高速電費は我慢不要! ロングドライブにうってつけのEV

[THE EV TIMES流・電費ガチ計測] THE EV TIMES(TET)流電費計測の5回目を、8月に「BMW iX xDrive50」で実施した。車高の高いSUVにもかかわらず、高速巡航時に電費が低下しにくいのが特徴だ。その詳細をお伝えする。 ※計測方法などについてはこちら、試乗記はこちらをご覧ください。 100km/h巡航でどんどん行こう iX xDrive50のカタログに記載された「一充電走行距離」は650km(WLTC)で、電池容量は111.5kWhだ。650kmを実現するには、電費が5.83km/kWh(以後、目標電費)を上回る必要がある。 各区間の計測結果は下記表の通り。5.83km/kWhを上回った場合、赤字にしている。 これまでのTETによる電費計測で初めてA区間の往路と平均で目標電費を超えた。A区間のように標高差が少ない場所では同じ状況になり得る、つまり100km/h巡航で一充電走行距離の650km近くを走破できる可能性がある。   100km/h巡航でも600kmは走れそう 各巡航速度の平均電費は下表の通りだ。「航続可能距離」は電費にバッテリー総容量をかけたもの、「一充電走行距離との比率」は650kmに対して、どれほど良いのか、悪いかだ。 iXのエクステリアは、大きなキドニーグリルが特徴的だ。ざっくり言えば全長5m、全幅2m、全高1.7m、車重2.5トンの堂々としたボディだが、Cd値が0.25と優れている。 100km/h巡航におけるiXの電費は、5.71km/kWhであった。絶対的な数値としては決して高くないが、一充電走行距離との比率を計算すると98%と、これまでにTETが計測したデータの中で最高の結果を記録した。120km/h巡航でもこの数字は78%であった。 つまり、iXは高速巡航でも電費の低下が少ないEVだといえる。 ちなみに、過去に計測したメルセデス「EQE 350+」は、この100km/h巡航時の比率が90%だった。EQEはセダンボディで背が低く、Cd値0.22で、高速巡航には有利であることを考えても、iXの98%という数字の凄さが分かる。 この結果は、空力性能の良好さと高効率なパワートレインの賜物ではないかと思う。BMWが「テクノロジー・フラッグシップ」「次世代を見据え、長距離走行が可能な革新的な次世代電気自動車」と謳っているだけのことはある。これらの記録を塗り替えるクルマが現れるのか、今後の計測が楽しみだ。   各巡航速度ごとの比率は以下の通り。80km/hから100km/hに速度を上げると21%電費が悪くなる。120km/hから80km/hに下げると1.6倍の航続距離の伸長が期待できる。

VOL.19
ぐっとパワフルな2024年モデルのフォルクスワーゲン「ID.4」をミュンヘンで緊急試乗! [ID.4をチャージせよ!:その19]

コンパクトSUVタイプの電気自動車「ID.4」が2024年モデルにアップデート。この最新版をドイツ・ミュンヘンでさっそく試乗しました。 モーターのパワーは60kW増し 「ID.4」が2024年モデルにアップデートし、コックピットのデザインが様変わりしたことは、前回のコラムで述べました。さらに今回の仕様変更では、走りにかかわる部分にも手が加えられています。 一番の変更が、新開発のモーターが搭載されたこと。フォルクスワーゲンでは、ID.ファミリーのプレミアムセダンである「ID.7」に、新たに開発した「APP550」型の電気モーターを採用しました。最高出力は210kW(286PS)と実にパワフルです。これが2024年モデルの「ID.4プロ」にも搭載されることになりました。これまでの「ID.4プロ」の最高出力が150kWですので、出力は60kW、4割増しという計算。最大トルクも従来の310Nmから545Nmとなり、こちらは75%の大幅アップです。 バッテリー容量は77kWhで変更はありませんが、2024年モデルからはバッテリーの“プレコンディショニング機能”を搭載し、冬の寒い時期、充電前にバッテリー温度を高めておくことで充電量の低下を抑えることができます。これはうれしい! 他にも、可変ダンピングシステムのDCC(ダイナミックシャシーコントロール)の改良なども行われ、果たしてどんな走りを見せてくれるのか、興味津々です。 早く乗ってみたいなぁ……と思っていたら、なんとうれしいことに、発表されたばかりの2024年式ID.4 プロ・パフォーマンスを、ドイツ・ミュンヘンで試乗するチャンスに恵まれました。試乗時間は約20分と超ショートですが、わが愛車のID.4 プロ・ローンチエディションと比較するには十分な時間です。

VOL.18
ミュンヘンで「ID.4」の2024年モデルに遭遇! [ID.4をチャージせよ!:その18]

ミュンヘンモーターショー(IAA)のメイン会場近くで、フォルクスワーゲンがメディア向けイベントを開催。そこで、2024年モデルの「ID.4」に遭遇しました。 見た目は同じ イベントスペースのパーキングに待機していたのは、“コスタアズールメタリック”のボディが爽やかな「ID.4 プロ・パフォーマンス」。日本のラインアップにはないボディカラーに目を奪われますが、エクステリアデザインはこれまでと同じで、私の愛車の「ID.4 プロ・ローンチエディション」との違いは1インチアップの21インチホイールが装着されていることくらいです。 ところが運転席に座ると、コックピットの眺めに違和感が! マイナーチェンジでもないのに、コックピットのデザインが私のID.4 プロ・ローンチエディションと大きく変わっていました。 ご存じのとおり、フォルクスワーゲンなど多くの輸入ブランドでは“イヤーモデル制”を採用していて、毎年のように細かい仕様変更を実施。エクステリアデザインは一緒でもパワートレインや装備が変わるというのはよくあること。この2024年モデルでは、インテリアのデザインまで様変わりしていたのです。 真っ先に気づいたのが、ダッシュボード中央にあるタッチパネルがリニューアルされていること。2022年モデルのID.4 プロ・ローンチエディションでは12インチのタッチパネルが搭載されていますが、この2024年モデルでは12.9インチにサイズアップが図られたのに加えて、デザインも一新され、明らかに使い勝手が向上していました。

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