BYD 記事一覧

TEXT:TET 編集部
BYDが次世代エンジニアを目指す若者たちを支援! EV教材として「アット3」を寄贈

学生向け特別授業の開催にも積極的なBYD BYDの日本法人「ビーワイディージャパン」の100%出資子会社で、日本でのBYD製乗用車の販売およびサービスを専業に行う「BYD Auto Japan」が、自動車整備の専門学校である東京工科自動車大学校(東京都中野区)に、BYDのミドルサイズe-SUV「ATTO3(アット3)」1台を、同校の教材用の車両として寄贈したことを発表した。 12月17日に同校の中野校で行われた寄贈式では、BYD Auto Japanの東福寺社長から、東京工科自動車大学校の佐藤運営本部長に、ボルダーグレーのボディカラーをまとったアット3とキーが手渡された。 BYDは、次世代の自動車エンジニアを育成するための活動を積極的に支援しており、これまで数回にわたり、全国の自動車大学校でBYDの歴史と技術的特徴などに特化した特別授業を実施してきた。 今回、教材用車両を提供した東京工科自動車大学校でも、今年5月に「EV特別講座」を実施しており、受講した若き自動車エンジニアを目指す生徒たちからも好評だったという。 BYDは今後も次世代の自動車整備を担う若いメカニックの育成活動を積極的に支援し、ひとりでも多くのクルマ好きな若者が目指す夢の実現を支えていきたいと表明。アット3などに触れて育った、若き次世代エンジニアたちの活躍に期待したい。

TAG: #BYD #自動車大学校
TEXT:TET 編集部
これでBYDのディーラーは全国36店舗! 東北初の正規ディーラー「BYD AUTO 仙台あおば」がオープン

仙台中心部にBYDショールーム誕生 東北地方で初のショールームを完備したBYD正規ディーラー店が12月19日(木)にオープンした。 全国36番目のBYD正規ディーラーとなる「BYD AUTO 仙台あおば」は、杜の都仙台を象徴する青葉通り沿いに位置する。JR仙台駅西口からは徒歩5分ほどで、仙石線のあおば通駅からも徒歩4分ほどと、交通アクセスに優れた都市部のショールームだ。仙台中心部に位置しながら試乗も可能となっている。 店内は白を基調とした清潔感とゆとりを感じさせる心地よい空間づくりがなされ、シール、ドルフィン、アット3といったお馴染みのBYDのEVラインアップが計5台展示されるという。 これまで、岩手県盛岡市と福島県郡山市にそれぞれ開業準備室が設けられてはいたが、ショールームを完備し専門のセールススタッフが常駐する正規ディーラーとなると、この「BYD AUTO 仙台あおば」が東北エリア初出店となる。 待望のBYD正規ディーラー店に、ぜひ足を運んでもらいたい。 ■BYD AUTO 仙台あおば 〒980-0021 宮城県仙台市青葉区中央2-2-10 仙都会館ビル1階 2024年12月19日(木)オープン 営業時間:10:00~18:00 定休日 :毎週火曜日 電話番号:022-796-8873 メール :byd.sendaiaoba@hexieauto.com 運営会社:Harmony Auto Japan

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TEXT:TET 編集部
全国35店舗目のBYD正規ディーラーが早くも誕生! 「BYD AUTO 滋賀」が2025年1月11日にオープン決定

京都からのアクセスも良好な新店舗 滋賀県に初のショールームを備えたBYDの正規ディーラーが誕生する。オープンは2025年1月11日(土)で、全国で35店舗目となる正規ディーラー「BYD AUTO 滋賀」として開店する。ちなみに現在、BYDはショールームは備えていないものの試乗や購入に関する相談および購入後のアフターサービスの受付などが可能な開業準備室を含めると、計59の拠点が存在する。 2025年1月だけでも、広島県福山市に3日オープンする「BYD AUTO 福山」に続き、この滋賀で2店舗目の正規ディーラーがオープンすることとなり、そのネットワークはまだまだ拡大中。展開のペースもかなり早い。 なお、今回発表された「BYD AUTO 滋賀」は、JR南草津駅や名神高速道路の「草津田IC」からほど近く、周辺地域からのアクセス性に優れた国道1号線沿いに位置している。ショールームを備え、シールやアット3、ドルフィンなど、注目車種計5台を展示予定だという。 もちろん、専用のサービス工場も併設されるから、購入後のアフターサービスも万全の体制だ。 これまで近畿エリアのBYD正規ディーラーは、大阪府吹田市の「BYD AUTO エキスポシティ」より東側に店舗がなかったため、京都府・滋賀県に在住でBYDのクルマが気になっていた方には「BYD AUTO 滋賀」のオープンは朗報といえよう。試乗も可能な店舗なので、お近くの方は足を運んでもらいたい。 ■BYD AUTO 滋賀 〒525-0053 滋賀県草津市矢倉2丁目6-10 2025年1月11日(土)オープン 営業時間:10:00~18:30 定休日 :毎週水曜日 電話番号:077-516-6116 メール :byd-shiga@libertynet.jp 運営会社:リバティ

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TEXT:TET 編集部
0-100km/h加速3.8秒の俊足セダンが「実質500万円未満」ってもはや価格崩壊!? 補助金増額で「BYD SEAL AWD」がさらに安く買える!

CEV補助金の増額で買い得度マシマシ 動力性能の高さや、一充電航続距離の長さ、優れた内外装のデザインなど、コストパフォーマンスに優れたEVスポーツセダンとして一目置かれているBYDの「SEAL(シール)」が、少しお安く買えるようになった。 それは、シールの四輪駆動モデルである「シール AWD」に適用されるCEV補助金が、従来の35万円から45万円に増額されたからだ。 BYDシールの後輪駆動モデルと四輪駆動モデルは、日本での発売以来、両モデルで合計1000台を上限とした導入記念特別価格が適用されている。それによる車両本体価格は、後輪駆動モデルの「シール」が税込495万円、四輪駆動モデルの「シールAWD」が税込572万円というプライスタグを掲げ、すでに約600台を受注しているという。 今回のCEV補助金の増額は、後者の四輪駆動モデル「シールAWD」のみに適用されるものだ。これにより東京都内で購入および登録を行った場合は、国と東京都の補助金を合わせて、最大で約90万円もの優遇を受けることができる。その結果、実質的な購入価格は税込み約482万円となる。これはかなり魅力的な価格ではないだろうか。 BYD シール AWDは、後輪駆動モデルに対しフロントモーターが追加され、最高出力160kW、最大トルク310Nmのエクストラパワーで0-100km/h加速を3.8秒でこなす俊足セダンだ。それが500万円未満で購入できるのだから、昨今の物価上昇を鑑みれば、完全に価格設定がバグっている。本国では年次改良モデルがデビューしているが、日本への導入時期は未定だ。迷っている暇などない。導入記念キャンペーン価格が適用されているいまのうちに、買いに急ぐべきだ。

TAG: #BYD #CEV補助金 #SEAL
TEXT:TET 編集部
全国で34店舗目となるBYDディラーは広島県で2店舗目! 「BYD AUTO 福山」が1月3日にグランドオープン

全国では34店舗目となるBYD正規ディーラー 広島県内では2店舗目となるBYDの正規ディーラー店舗「BYD AUTO 福山」が、2025年1月3日にオープンすることが決まった。同店のオープンにより、BYDの正規ディーラー店は全国で34店舗となる。 広島県東部の経済・交通の中心地として栄える福山市に位置するBYD AUTO 福山は、約300平米の広々とした新築のショールームを備える。その店内にはミドルサイズSUVのATTO3(アットスリー)、コンパクトカーのドルフィン、スポーツセダンのSEAL(シール)など、BYDのEVが計7台展示される予定だ。 また、専用のサービス工場も併設しているので、購入後のアフターサービスも万全といえる。 BYD AUTO 福山は、1月3日のグランドオープンに先駆けて、店舗準備期間として2024年12月7日(土)にプレオープンする。もちろんプレオープンであっても、一般の来場に対応してくれるというので、近隣の方は足を運んでみてほしい。 ■「BYD AUTO 福山」店舗概要 〒720-0801 広島県福山市入船町3-3-7 2025年1月3日(金)グランドオープン ※12月7日(土)プレオープン 営業時間:9:30~19:00(土日祝日は20:00まで営業) 定休日 :毎週火曜日、水曜日 電話番号:084-944-7888 メール :byd-auto.fukuyama@hshd.jp 運営会社:サンヨーオートセンター

TAG: #BYD #ディーラー
TEXT:TET 編集部
BYD SEALが「RJCテクノロジーオブザイヤー」受賞! LFPブレードバッテリーとCTBボディ構造でEVの性能向上に貢献

BYDの技術が日本を驚かせた 国内でも存在感をどんどん増している中国メーカーのBYD。同社が日本市場に導入しているモデルはすべてBEVとなり、そのなかでもフラッグシップとなるSEALは、発売から約1カ月間の累計受注台数が300台を超えたことでも話題となった。 そのSEALに採用される「LFPブレードバッテリーとCTBボディ構造」が、2025年度「RJCカーオブザイヤー」の「RJCテクノロジーオブザイヤー」を受賞。今年のもっとも優れた自動車関連技術として認定されたかたちとなる。 LFPバッテリーは、正極材にリチウム、鉄、リンを用いたバッテリーの一種で、三元系のリチウムイオンバッテリーに比べ、バッテリーが損傷を受けた場合でも熱暴走の恐れが極めて低く、充放電による劣化も少ない(長寿命)といった特徴がある。 そのLFPバッテリーをブレード(刃)状に成型したことで、限られたスペースにより多くのバッテリーを搭載することを可能にしたのが、「LFPブレードバッテリー」なのだ。結果として、高い安全性を担保しながら、エネルギー密度を大幅に高めることに成功している。 受賞したもうひとつの技術が、CTB(Cell to Body)構造。ひとつめの技術であるブレードバッテリーを車体構造の一部として搭載する技術であり、このCTBの採用により、高いボディ剛性と安全性を確保したことで、SEALは欧州の新車評価プログラム「Euro NCAP」で最高評価の5つ星を獲得している。 さらに、理想的な前後重量バランス、低重心化によって、優れた操縦安定性も実現した。 今回のRJCテクノロジーオブザイヤーの受賞は、これらふたつの技術が総合的に評価された結果となる。 BYDは、国内上陸して間もないメーカーでこそあるもののその歴史は長く、とくに電動化の技術においてはそもそもの大もとがバッテリー製造を行う会社ということもあり、長年に亘るバッテリーの研究・開発による知見が蓄積されている。 RJCテクノロジーオブザイヤーの受賞は、BYDの培ってきた高い技術力、商品開発力が日本国内でも評価されていることを如実に示しているといってよいだろう。

TAG: #BYD #テクノロジー #輸入車
TEXT:TET 編集部
長澤まさみがBYDの先進テクノロジーに驚きっぱなし!? 新CM「知るほど!ありかも、BYD」の放映開始

「BYD EV-TECH」が長澤まさみさんを圧倒する BYDの新CMが11月29日(金)から放映開始となった。「ありかも、BYD」のキャッチフレーズと女優・長澤まさみさんの起用で、一気に国内での知名度を上げたBYDは、今作でも引き続き長澤まさみさんを起用し、「BYD EV-TECH Lab」篇と「BYD EV-TECH Lab Lineup」篇の2本が全国放映されることとなった。 新CMには、テクノロジーを愛し、信じるというBYDのスタンスを表現する「BYD Loves Technology.」というコピーとともに、世界中を走るBYDの車両が多数登場。まるで映画の世界のような性能を搭載した最先端車両を見た長澤さんの、驚きの表情が連続で描かれているという。 長澤さんの目の前に現れた、高さ5メートルの特大スクリーンに映しだされるのは、どれも最新テクノロジー「BYD EV-TECH」を搭載したモデル。 画面にはBYDの大型SUV「YANGWANG U8(ヤンワン ユーエイト)」が現れ、緊急フロートモードを用いて水のなかを走行する姿や、4つの独立したモーター駆動により、その場で縦列駐車する機能を披露し長澤さんを驚かせる。 また、BEVのスーパーカーでありながら岩の上を走行したり、その場でジャンプすることまで可能な「YANGWANG U9(ヤンワン ユーナイン)」が登場するなど、その近未来的なテクノロジーに長澤さんは圧倒されるとともに驚きを覚えながらも理解を深めていく。そして、それらの技術が開発されたエンジニアの想いを感じてほしいと、「知るほど! ありかも、BYD!」と締めくくっている。 このテレビCMの放映開始に合わせて、長澤まさみさんのインタビュー動画が公開された。毎年スキーをすることが楽しみだという長澤さんに、BYD SEALの滑りやすい雪道でも効果を発揮する安全性能や、冬のドライブを快適にするオリジナル装備をおすすめ。また、長澤さん自身が思い描く理想のクルマ像を語ったりと、BYDの魅力と長澤さんのプライベートな部分が語られる内容になっている。 また、新CMの放映開始に合わせて、11月30日から12月15日まで、全国のBYD販売店で「知るほど! ありかも、BYD!」が体感できる「BYD EV-TECHフェア」が開催され、来店記念としてBYDオリジナル卓上カレンダーがもらえるという。

TAG: #BYD #CM #長澤まさみ
TEXT:TET 編集部
BYDの勢いが止まらない! 新エネルギー車の生産台数が世界初の1000万台を突破

創立30周年の節目の年に1000万台達成 中国・深圳でバッテリーメーカーとして創業したBYDグループは、ITエレクトロニクス、自動車、新エネルギー、都市モビリティといった多様な領域で事業を展開しており、とくにバッテリー・新エネルギー車(以下NEVと表記)においては世界的に見てもリーディングカンパニーとなっている。日本国内においても、もっとも有名な中国車ブランドであることは間違いなく、その勢いには目を見張るものがある。 そんなBYDが、深圳・汕尾特別合作区にある小桃生産基地で1000万台目のNEVをラインオフするとともに、創立30周年という歴史的な瞬間を迎えた。 NEVの生産1000万台突破は、中国のみならず世界の自動車メーカーでも初であり、自動車産業界におけるBYDの存在感を大きく示したといえるだろう。 創立30周年記念式典では、BYD会長兼社長の王伝福が基調講演を行い、従業員わずか20人の小さな新興企業から、全世界に100万人近いスタッフを擁する多国籍企業へと目覚ましい変貌を遂げたBYDの歩みについて振り返るとともに、BYDの技術革新への献身がモビリティの未来を形作る上で重要な役割を担っていることを強調した。 BYDは今後、人工知能を通じて自動車の各種システムを連携させ、自律性や利便性、安全性を向上させることを目的としたスマート技術開発に1000億元(日本円で約2兆円)を投資し、同社が生産する自動車ラインアップ全体の包括的なアップグレードを推進してゆくとしている。 さらなる躍進が目されるBYDから、目が離せない。

TAG: #BYD #NEV #中国車
TEXT:伊達軍曹
もっとも長く走れるモデルは東京から青森までノンストップ! いま日本で買える航続距離が長い電気自動車TOP10

最新EVは1回の充電でメッチャ走れる! 2010年12月にデビューした最初期の日産リーフの航続距離は、現代の水準から考えればきわめて短いといえる「200km」でしかありませんでした(しかもWLTCではなくJC08モードで)。しかしその後はさまざまな技術革新に伴い、日産リーフを含む多くのEVが、その一充電走行距離を大幅に延ばしています。 ならばいま、「もっとも一充電走行距離が長いEV」はどれになるのでしょうか? 各モデルが搭載するバッテリー容量の違いなどについてはとりあえず無視し、シンプルなWLTCモード値順による「正規販売車の航続距離ランキング」を見てみましょう。 1位|テスラ・モデル3ロングレンジ:706km 75kWhのバッテリーを搭載し、デュアルモーターの最高出力はフロント158馬力/リヤ208馬力となるテスラ・モデル3ロングレンジ。その一充電走行距離は、2024年11月上旬時点においては正規輸入車中ナンバーワンの706km。WLTCモード値=実際の走行可能距離ではありませんが、もしも706km走れるとしたら、東京から青森県までノンストップで走ることができます。 2位|メルセデス・ベンツ EQS 450+:700km テスラ・モデル3ロングレンジとほぼ同等の航続距離を誇るのが、メルセデス・ベンツの EQS 450+。こちらはリヤにシステム最高出力333馬力のモーターを搭載するRWD車で、リチウムイオンバッテリーの容量は107.8kWh。かなり大きなバッテリーであるため充電には時間がかかりますが、一度満充電にすれば、相当の距離を一気に走ることが可能です。 3位|ポルシェ・タイカン:678km(※WLTPモード値) 2024年2月に予約受注が始まった改良型ポルシェ・タイカンは、先代モデルの出力を最大108馬力上まわる新型リヤアクスルモーターをすべての仕様に搭載。さらに、ソフトウェアを最適化した改良型パルスインバーターや、より強力なバッテリー、サーマルマネジメントの改良、次世代ヒートポンプの搭載、改良型回生システムなど、広範囲な改良が施された結果、一充電走行距離は従来型比で175km増加した最大678km(WLTP値)が実現されています。 4位|BMW i7 eDrive50:652km BMW i7は、BMW 7シリーズのBEVグレード。そのうちeDrive50は、最高出力455馬力/最大トルク650Nmのモーターで後輪を駆動する2WDモデルで、WLTCモードによる一充電走行距離は652kmを実現。仮にWLTCモード値どおりに走るとしたら、途中充電なしで東京から岡山県まで直行可能です。

TAG: #国産車 #航続距離 #輸入車 #電気自動車
TEXT:渡辺陽一郎
BYDが着実に日本に浸透! 第3弾として導入された「シール」は圧倒的にお買い得だった

シールはいまが買いどき! 中国の電気自動車、BYDシールの販売が好調だ。発売後1カ月の受注台数は300台で、台数自体は多くないが、歴史の浅いEV(電気自動車)としては堅調に推移している。 まず、BYD全体の国内販売実績だが、2024年度上半期(4〜9月)には1071台を登録した。1カ月平均は179台だ。シトロエンを少し下まわる程度だが、EV専門の新興メーカーとしては注目される。前年度の上半期に比べると1.6倍に増えた。 そもそもBYDは、車種のラインアップが少ない。アット3とコンパクトなドルフィン、そして先に挙げたシールのみだ。そこを考えても、2024年度上半期(4〜9月)の登録台数が1071台であれば堅調だろう。 このうち、BYDシールは、全長が4800mm、全幅は1875mmの4ドアセダンだ。日本車に当てはめると、スカイラインと同程度のサイズになる。駆動方式は後輪駆動の2WDと4WDを用意した。停車状態から時速100kmに達するまでの加速タイムは、2WDが5.9秒、4WDは3.8秒だから、後者についてはスポーツカー並みに速い。リチウムイオン電池の総電力量は82.56kWhで、1回の充電により2WDは640km、4WDは575kmを走行できる。 BYDシールの価格は、2WDが528万円だ。国から交付される2WDの補助金は45万円だから、2WDの車両価格から差し引くと483万円になる。ちなみにコンパクトなアット3の価格は450万円で、35万円の補助金額を差し引くと415万円だ。この点だけを見ると、シールはアット3に比べて68万円高い。 そこでBYDの販売店に、シールが高い人気を得ている理由を尋ねた。 「シールでは、いまは先着1000台限定の導入記念キャンペーンとして、特別価格を設定しているから33万円安くなる。さらに早期購入特典として、ドライブレコーダー、ETC車載器、メンテナンスパッケージのサービス装着も行っており、これが25万円に相当する。つまり、総額で58万円だから、いまならシールは実質的にアット3に近い金額で購入できる」。 シールの価格はアット3に比べて実質的に68万円高いが、このうちの58万円は、シールの特別価格や早期購入特典によって取り戻せるわけだ。つまり差額は10万円だから、ボディサイズ、内外装のデザイン、動力性能の違いを考えると、いまはシールが魅力的に思える。その結果、冒頭で述べたとおり売れ行きも増えた。

TAG: #シール #販売
連載企画 一覧
VOL.15
本当に日本はEVで「立ち遅れた」のか:知って役立つEV知識・基礎の基礎/御堀 直嗣 第15回

ジャパン・モビリティ・ショー開催でにわかに沸き立つ日本のEVマーケット。しかし現実の販売状況は日本において大きく立ち遅れている。技術では先導してきたはずの日本メーカーは、なぜEVで世界をリードできていないのか。この分野のベテランジャーナリストである御堀 直嗣が解説する。 日本の低いEV市場占有率 日本は、世界に先駆けて電気自動車(EV)の市販に踏み切った。2009年に三菱自動車工業が、軽自動車EVの「i-MiEV」を法人向けにリース販売しはじめ、翌10年には一般消費者向けへの販売も開始した。同年には、日産自動車も小型EVの「リーフ」を発売した。この2社によって、EVの量産市販が実現し、ことにリーフは海外への販売も行われ、「i-MiEV」はフランスの当時PSA社にOEM供給された。リーフの販売は世界で累計65万台に達し、その他EVを含めると、日産は世界で100万台のEV販売の実績を持つ。そのうち、日本国内は累計23万台である。 ちなみに、米国テスラは2022年では年間で約130万台、中国のBYDは同年に約90万台規模へ成長している。 同時にまた、世界共通の充電規格であるCHAdeMO(チャデモ)も準備され、リーフが販売される世界の各地域にCHAdeMO充電器の設置が動き出した。 それらを背景に、経済産業省は2012年度補正予算で1,005億円の補助金を計上し、全国に約10万基の充電器を整備するとした。この補助金は全額支給でないため、トヨタ/日産/ホンダ/三菱自の4社が資金を拠出し、補助金で賄いきれない残額を補填することに合意した。 しかし、現在の充電器の数は、急速充電と普通充電を合わせて約2万基である。 国内の新車販売において、EVが占める割合は1%以下という状況が長く続いた。昨2022年、「日産サクラ」と「三菱eKクロスEV」が発売となり、1年で5万台以上を販売することで2%ほどの占有率になろうかという状況にある。 一方、世界全体では、EVの市場占有率が13%になる。米国は5.8%、欧州は12%、中国は21%となっており、日本がいかに低水準であるかがみえてくる。 日本でEV普及が進まなかった理由 EVの先駆者であった日本が、なぜ欧米や中国の後塵を拝するようになったのか。 最大の要因は、せっかく1,005億円という充電基盤整備に対する経済産業省の支援があったにもかかわらず、急速充電器の整備にばかり世間の目が行き、EV利用の基本である基礎充電、すなわち自宅での普通充電(200V)の重要性が広がらなかったからである。ことに、マンションなど集合住宅の駐車場と、月極駐車場への普通充電設置がほぼできなかったことが原因であった。 EVの充電は、普通充電で8~10時間、あるいはそれ以上かかるとされ、これが単純にガソリンスタンドでの給油時間と比較されて、使い勝手が悪いとさまざまな媒体を通じて流布された。いまでもそうした論調が消えていない。しかし、自宅で普通充電できれば、寝ている間に満充電になるので、翌朝出かけるときは満充電で出発できる。 戸建て住宅に住む人はそれができた。ところが、戸建て住宅でも自宅に車庫がなく月極駐車場を利用する人は、近隣の急速充電器を利用しなければならなくなった。 集合住宅に住む人は、敷地内に駐車場が併設されていても、管理組合の同意が得られず普通充電ができない状態に陥った。無知がもたらした悲劇だ。EVを買う意思があっても、手に入れにくい状況があった。 集合住宅の管理組合で賛同が得られない最大の理由は、幹事がEV時代を予測できず、また自分には関係ないとして無視され続けたことにある。設置の経費は、ことに当初は補助金と自動車メーカー4社による補填があったので、ほぼゼロであった。現在でも、施工業者が残金を負担するなどのやりくりで、集合住宅側の負担が軽く済む仕組みが出てきている。それでもなお、管理組合で合意を得るのが難しい状況は払拭できていない。 基礎充電の普及を目指す業者の間でも、さらに難しいとされるのが月極駐車場への普通充電の設置だ。月極駐車場を管理する不動産業者の理解を得にくいという。

VOL.1
リッター200円にもう限界……給油の“枷”をぶっちぎれ!【モデルサードインパクト vol.1】

ガソリン高い、燃費も悪い、限界だ! かつてないほどの猛暑に喘いだであろう今夏。「もういいよ」「もう下がってくれ」と、気温に対して誰もが感じていたと思うが、自動車ユーザーはガソリン価格に対しても同じことを思っていたのではないだろうか。 リッターあたり170円、180円、190円、そして200円の大台を突破……給油をするたびに、誰もが憂鬱な気分になったはずだ。小生はドイツの某オープンスポーツカーに乗っているのだが、リッターあたり平均10kmでハイオク仕様。愛車にガソリンを入れるたび、顔が青ざめていた。 「高額給油という枷から解放されたい……」 EVの購入を決意した所感である。クルマを走らせることは、本来喜びのはず。給油のたびに落ち込むのは本望ではない。 小生は、THE EV TIMES(TET)の編集スタッフを務めています。この9月、「テスラ・モデル3・パフォーマンス」を購入しました。新たな愛車と共に進むEVライフを「モデル・サードインパクト」と銘打ち、連載で紹介していこうと思います。 EVは便利だと実感した「日産リーフ」 小生が初めて体験したEVは「日産リーフ」(2代目)である。遡ること2017年、「リーフ」が2代目になった頃、日産が全国で試乗キャラバンを開催し、小生はその試乗アテンダントを担当していた。そこで「リーフ」を存分に運転することができたのだ。 それゆえ、EVの利便性の高さを実感することになった。スポーツモデル顔負けの力強くスムーズな加速にまず驚いたのだが、給油という枷から外れて自由に走り回れることが大変な魅力に感じた。アイドリング状態でエアコンを入れっぱなしでもガソリン代を気にせずに済む。車内でPCを開けば、そのままオフィスになる。車の用途が無限大に広がると感じた。 充電時間も特別長いとは感じなかった。充電残量が50%くらいになったら、急速充電を使用してあっという間に80%まで回復できる。ちなみに100%まで充電した場合、280kmを走れる表示が出ていたと記憶している(当時は寒い季節で暖房を使用した)。ちょっとした遠出も十分に対応可能。「EVなんて不便」という印象は全く抱かなかった。そこで薄々と「将来はEVもアリだな」と思ったのだ。

VOL.20
VW「ID.4」オーナーはアウトバーンを時速何キロで走る? [ID.4をチャージせよ!:その20]

9月上旬、スイスで開催された「ID.TREFFEN」(ID.ミーティング)を取材した際に、参加していた「ID.4」オーナーに、そのクルマを選んだ理由などを聞きました。 フォルクスワーゲン一筋 鮮やかな“キングズレッドメタリック”のID.4で登場したのは、ドイツのハノーファーからはるばるスイスに駆けつけたデュブラック・マルクスさん。「フォルクスワーゲンT3」のTシャツを着ているくらいですから、かなりのフォルクスワーゲン好きと見ましたが、予想は的中! 「18歳で免許を取ってからこれまで30年間、フォルクスワーゲンしか買ったことがないんですよ」という、まさにフォルクスワーゲン一筋の御仁でした。 彼の愛車はID.4のなかでももっともハイパフォーマンスな「ID.4 GTX」。日本未導入のこのグレードは、2モーターの4WD仕様で、最高出力220kW(299PS)を発揮するというスポーツモデル。こんなクルマに乗れるなんて、なんともうらやましいかぎりです。 そんなマルクスさんにID.4 GTXを購入した理由を尋ねると、「これからはEVの時代だと思ったので!」と明確な答えが返ってきました。とはいえ、ID.ファミリーのトップバッターである「ID.3」が登場した時点ではすぐに動き出すことはありませんでした。「1年半くらい前にID.4 GTXを試乗する機会があって、踏んだ瞬間から力強くダッシュするID.4 GTXのパンチ力にすっかり惚れ込んでしまい、即決でしたよ(笑)」。

VOL.14
欧州メーカーはなぜ電気自動車に走ったのか?:知って役立つEV知識・基礎の基礎/御堀 直嗣 第14回

EVの知識を、最新情報から「いまさらこんなこと聞いていいの?」というベーシックな疑問まで、ベテラン・ジャーナリストが答えていく連載。今回は欧州メーカーの特集です。 日本市場参入が遅かった欧州製EV 日本市場では、欧州からの電気自動車(EV)攻勢が活発に見える。ドイツの「BMW i3」が発売されたのは2013年秋で、日本市場へは2014年春に導入された。 日本の自動車メーカーがEVを市販したのは、2009年の「三菱i-MiEV」の法人向けリースが最初で、翌2010年には「i-MiEV」も一般消費者への販売を開始し、同年に「日産リーフ」が発売された。「i3」の発売は、それより数年後になってからのことだ。 ほかに、フォルクスワーゲン(VW)は、「up!」と「ゴルフ」のエンジン車をEVに改造した「e-up!」と「e-ゴルフ」を2015年から日本で発売すると2014年に発表した。だが、急速充電システムのCHAdeMOとの整合性をとることができず、断念している。その後、VWは「e-ゴルフ」を2017年秋に販売を開始した。EV専用車種となる「ID.4」を日本に導入したのは、2022年のことだ。フランスのプジョーが、「e-208」を日本で発売したのは2020年である。 以上のように、欧州全体としては、EVへの関心が高まってきたのは比較的最近のことといえる。 くじかれたディーゼル重視路線 欧州は、クルマの環境対策として、自動車メーカーごとの二酸化炭素(CO2)排出量規制を中心に動いてきた。そして2021年から、1km走行当たりの排出量を企業平均で95gとする対処方法を考えてきた。EU規制は、販売する車種ごとのCO2排出量を問うのではなく、販売するすべての車種の平均値で95gを下回らなければならないという厳しさだ。 対策の基本となったのは、ディーゼルターボ・エンジンを使った排気量の削減と、出力の低下を補う過給器との組み合わせを主体としつつ、ハイブリッドによるさらなる燃費の向上である。 既存のディーゼルターボ・エンジンをできるだけ活用しようとする考えは、欧州メーカーが補機用バッテリーの電圧を世界的な12ボルトから、36ボルトや48ボルトに変更することによるマイルドハイブリッド化に注目してきた様子からもうかがえる。 ところが、2015年にVWが米国市場でディーゼル車の排出ガス規制を偽装していたことが明らかにされた。公的機関での測定では規制値を満たすものの、実走行で急加速などした際に基準を上回る有害物質が排出され、それによって力強い加速を得られるようにした制御が発覚したのである。その影響は、VW車だけでなく、アウディなどVWグループ内に広く影響を及ぼした。

VOL.3
ボルボは新型EVの「EX30」でインテリアに新たな価値を与え、空間を最大限、利用する!

ボルボはEX30の室内で多くの新たなチャレンジを行なっていると謳う。その詳細を小川フミオ氏が訊いていく。連載1回目はこちら、2回目はこちら。 冷たさの排除し素材を“素直”に使う EX30のインテリアが、他車と決定的に違うのは、金属的な表面処理がほとんど見当たらないこと。それは意図的にそうしたのだと、インテリアデザインを統括するリサ・リーブス氏は言う。 「心したのは、冷たさの排除です。使う素材はオネスト、つまり木に見えるものは木であり、また同時に、リサイクル素材を人間にやさしいかたちで使用しました」 インテリアは「ブリーズ」(やさしい風)をはじめ「ミスト」(もや)、「パイン」(松)それに「インディゴ」と4種類(日本はそのうち「ブリーズ」と「ミスト」を導入)。 「ブリーズを例にとると、デザインインスピレーションはサマーデイズ。シート表皮の素材はピクセルニットとノルディコ、ダッシュボードの飾り材はパーティクル、そして空気吹き出し口のカラーはブルーです」 リーブス氏は説明してくれる。 「ピクセルニットはPETボトルをリサイクルしたもの。それを3Dニッティング(立体編み)プロセスでシート用素材にしています。組み合わせるノルディコは、PETボトルなどのリサイクル素材、北欧で計画的に伐採された木から採取された素材、リサイクルされたワインコルクなどで作られたテキスタイルです」 ダッシュボード用のパーティクルは、窓枠やシャッターを中心に工業廃棄物であるプラスチックを粉砕したものだし、フロアマットは漁網をリサイクルしたという。 「リサイクル材とともに、インテリアは雰囲気を統一したので、私たちは“ルーム”という名を与えています。インディゴの場合、デザインインスピレーションは”夜のはじまり”で、デニムをリサイクルしたときに余る糸を使った素材をシート表皮に使っています」 シートじたいは「スニーカーにインスパイアされた形状」(メイヤー氏)だそうだ。

VOL.2
ボルボの新型電気自動車「EX30」にはスターウォーズのデザインが取り入れられている!?

エンジンの回転の盛り上がりには、時に人間的な表現が用いられる。しかしBEV(バッテリー電気自動車)はエンジンもなく無音なため、より無機質な、機械的な印象が強くなる。ボルボはそんなBEVに人間的な要素を入れたと主張する。連載1回目はこちら。 どことなく楽しい感じの表情 ボルボEX30は、いってみれば、二面性のあるモデルだ。ひとつは、地球環境保全(サステナビリティ)を重視したコンセプト。もうひとつは、大トルクの電気モーターの特性を活かしたスポーツ性。 デザイナーは「いずれにしても、BEVと一目でわかってもらうデザインが重要と考えました」(エクステリアデザイン統括のTジョン・メイヤー氏)と言う。 「もちろん、昨今ではICE(エンジン車)かBEVか、デザインをするときあえて差別化をしないのが世界的な流れです。ただし、私たちとしては、スカンジナビアデザインの原則を守りつつデザインしました」 メイヤー氏の言葉を借りて、この場合のスカンジナビアデザインの肝要を説明すると「形態は機能に従う」となる。 「そこで、上部に開口部とグリルはもたせないようにしようと。ただし(インバーターなどのために)空気を採り入れる必要はあるので、下にインレットは設けています」 ボルボ車のデザインアイディンティティである「トール(神の)ハンマー」なる形状のヘッドランプも採用。ただし、カバーで覆った一体型でなく、四角いLEDのマトリックスが独立しているような形状があたらしい。 「そうやって出来上がったのがこのデザインです。顔になっていて、そこには眼があって、鼻があって、口があるんです。どことなく楽しいかんじで、これまで以上に人間的な表情を実現しました」 暴力的でもなければ、ロボット的でもない。メイヤー氏はそこを強調した。

VOL.1
ボルボの新型電気自動車「EX30」は、相反する2面性を合わせ持つ文武両道なクルマ

ボルボの新たなBEV(バッテリー電気自動車)として、ついに10月2日から「サブスク」モデルの申し込みが始まるEX30。この「ボルボ史上最小のBEV」はどのように開発されたのか。ミラノで行われたワールドプレミアに参加した小川フミオ氏が関係者の声とともに振り返る。 スカンディナビアン+デジタル 2023年6月に登場したEX30は、コアコンピューティングテクノロジーを大胆に採用する、ボルボの新世代BEV。 内容にとどまらず、同時に、デザイン面でもさまざまな大胆な試みがなされているのも特徴だ。 いってみれば、伝統的ともいえるスカンディナビアンテイストに、デジタライゼーションの融合。 「私たちのデザイン的価値のすべてを小さなフォーマットで具現」したモデルと、ボルボ・カーズはプレスリリース内で謳う。 「非常に電気自動車的なデザインで(中略)閉じられたシールド(フロントグリルの開口部のこと)とデジタル表現を用いたトールハンマーヘッドライト」がフロント部の特徴とされる。 さらに新世代BEVとしてボルボが狙ったものはなんだろう。ミラノでの発表会において出合った担当デザイナー(たち)に、デザインの見どころと背景にあるコンセプトを取材した。

VOL.5
「BMW iX xDrive50」の高速電費は我慢不要! ロングドライブにうってつけのEV

[THE EV TIMES流・電費ガチ計測] THE EV TIMES(TET)流電費計測の5回目を、8月に「BMW iX xDrive50」で実施した。車高の高いSUVにもかかわらず、高速巡航時に電費が低下しにくいのが特徴だ。その詳細をお伝えする。 ※計測方法などについてはこちら、試乗記はこちらをご覧ください。 100km/h巡航でどんどん行こう iX xDrive50のカタログに記載された「一充電走行距離」は650km(WLTC)で、電池容量は111.5kWhだ。650kmを実現するには、電費が5.83km/kWh(以後、目標電費)を上回る必要がある。 各区間の計測結果は下記表の通り。5.83km/kWhを上回った場合、赤字にしている。 これまでのTETによる電費計測で初めてA区間の往路と平均で目標電費を超えた。A区間のように標高差が少ない場所では同じ状況になり得る、つまり100km/h巡航で一充電走行距離の650km近くを走破できる可能性がある。   100km/h巡航でも600kmは走れそう 各巡航速度の平均電費は下表の通りだ。「航続可能距離」は電費にバッテリー総容量をかけたもの、「一充電走行距離との比率」は650kmに対して、どれほど良いのか、悪いかだ。 iXのエクステリアは、大きなキドニーグリルが特徴的だ。ざっくり言えば全長5m、全幅2m、全高1.7m、車重2.5トンの堂々としたボディだが、Cd値が0.25と優れている。 100km/h巡航におけるiXの電費は、5.71km/kWhであった。絶対的な数値としては決して高くないが、一充電走行距離との比率を計算すると98%と、これまでにTETが計測したデータの中で最高の結果を記録した。120km/h巡航でもこの数字は78%であった。 つまり、iXは高速巡航でも電費の低下が少ないEVだといえる。 ちなみに、過去に計測したメルセデス「EQE 350+」は、この100km/h巡航時の比率が90%だった。EQEはセダンボディで背が低く、Cd値0.22で、高速巡航には有利であることを考えても、iXの98%という数字の凄さが分かる。 この結果は、空力性能の良好さと高効率なパワートレインの賜物ではないかと思う。BMWが「テクノロジー・フラッグシップ」「次世代を見据え、長距離走行が可能な革新的な次世代電気自動車」と謳っているだけのことはある。これらの記録を塗り替えるクルマが現れるのか、今後の計測が楽しみだ。   各巡航速度ごとの比率は以下の通り。80km/hから100km/hに速度を上げると21%電費が悪くなる。120km/hから80km/hに下げると1.6倍の航続距離の伸長が期待できる。

VOL.19
ぐっとパワフルな2024年モデルのフォルクスワーゲン「ID.4」をミュンヘンで緊急試乗! [ID.4をチャージせよ!:その19]

コンパクトSUVタイプの電気自動車「ID.4」が2024年モデルにアップデート。この最新版をドイツ・ミュンヘンでさっそく試乗しました。 モーターのパワーは60kW増し 「ID.4」が2024年モデルにアップデートし、コックピットのデザインが様変わりしたことは、前回のコラムで述べました。さらに今回の仕様変更では、走りにかかわる部分にも手が加えられています。 一番の変更が、新開発のモーターが搭載されたこと。フォルクスワーゲンでは、ID.ファミリーのプレミアムセダンである「ID.7」に、新たに開発した「APP550」型の電気モーターを採用しました。最高出力は210kW(286PS)と実にパワフルです。これが2024年モデルの「ID.4プロ」にも搭載されることになりました。これまでの「ID.4プロ」の最高出力が150kWですので、出力は60kW、4割増しという計算。最大トルクも従来の310Nmから545Nmとなり、こちらは75%の大幅アップです。 バッテリー容量は77kWhで変更はありませんが、2024年モデルからはバッテリーの“プレコンディショニング機能”を搭載し、冬の寒い時期、充電前にバッテリー温度を高めておくことで充電量の低下を抑えることができます。これはうれしい! 他にも、可変ダンピングシステムのDCC(ダイナミックシャシーコントロール)の改良なども行われ、果たしてどんな走りを見せてくれるのか、興味津々です。 早く乗ってみたいなぁ……と思っていたら、なんとうれしいことに、発表されたばかりの2024年式ID.4 プロ・パフォーマンスを、ドイツ・ミュンヘンで試乗するチャンスに恵まれました。試乗時間は約20分と超ショートですが、わが愛車のID.4 プロ・ローンチエディションと比較するには十分な時間です。

VOL.18
ミュンヘンで「ID.4」の2024年モデルに遭遇! [ID.4をチャージせよ!:その18]

ミュンヘンモーターショー(IAA)のメイン会場近くで、フォルクスワーゲンがメディア向けイベントを開催。そこで、2024年モデルの「ID.4」に遭遇しました。 見た目は同じ イベントスペースのパーキングに待機していたのは、“コスタアズールメタリック”のボディが爽やかな「ID.4 プロ・パフォーマンス」。日本のラインアップにはないボディカラーに目を奪われますが、エクステリアデザインはこれまでと同じで、私の愛車の「ID.4 プロ・ローンチエディション」との違いは1インチアップの21インチホイールが装着されていることくらいです。 ところが運転席に座ると、コックピットの眺めに違和感が! マイナーチェンジでもないのに、コックピットのデザインが私のID.4 プロ・ローンチエディションと大きく変わっていました。 ご存じのとおり、フォルクスワーゲンなど多くの輸入ブランドでは“イヤーモデル制”を採用していて、毎年のように細かい仕様変更を実施。エクステリアデザインは一緒でもパワートレインや装備が変わるというのはよくあること。この2024年モデルでは、インテリアのデザインまで様変わりしていたのです。 真っ先に気づいたのが、ダッシュボード中央にあるタッチパネルがリニューアルされていること。2022年モデルのID.4 プロ・ローンチエディションでは12インチのタッチパネルが搭載されていますが、この2024年モデルでは12.9インチにサイズアップが図られたのに加えて、デザインも一新され、明らかに使い勝手が向上していました。

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