シトロエン 記事一覧

TEXT:TET 編集部
シトロエンC5 Xに専用の内外装色で演出された特別仕様車「ヒプノスプラグインハイブリッド」が登場

シトロエンのフラッグシップに特別仕様車 ほかのどのブランドとも異なる独特なスタイリングで存在感を放つシトロエン。なかでもクロスオーバーSUVのC5 Xは、セダンとステーションワゴンとSUVそれぞれの強みを組み合わせた独創的なクーペスタイルのフォルムで、新世代サルーンとして好評を博している。 そんなシトロエンC5 Xに、新しいボディカラーと内装を設定した特別仕様車の「C5 Xヒプノスプラグインハイブリッド」が追加された。C5 Xヒプノスプラグインハイブリッドは、通常モデルでは設定されていないブルーエクリプスとグリプラチナムの落ち着いたボディカラーにベージュ基調の明るい内装を採用する。 エクステリアでは、フェンダーおよびリヤサイドに施された赤いアクセントバッジや、精悍さを引き立たせるダークコーティングを施した専用ホイールが特別仕様車ならでは。 インテリアでは、コンビネーションシートやドアトリム、センターコンソール部分にベージュを使用することで、車内に統一感をもたらしている。さらにダッシュボードには、通常モデルとは異なる木目がらを採用し、むくもりのある落ち着いた雰囲気を演出。フロアマットには同特別仕様車ならではの「HYPNOS」ロゴがあしらわれる。 シトロエンC5 Xヒプノスプラグインハイブリッドの価格は682万円。 なお、全国のシトロエン世紀ディーラーでは、2024年1月13・14日の両日、「C5 Xヒプノスプラグインハイブリッド・デビューフェア」を開催する。Webでお申込みのうえ期間中にC5 Xをご成約いただいた方に、C5 Xのインテリアと同じシェブロンモチーフの紋様をあしらったオリジナルアンブレラがプレゼントされる。 この機会にシトロエンの正規ディーラーを訪れてみればいかがだろうか。

TAG: #CITROEN #SUV #特別仕様車 #輸入車
新型となったステランティスの商用EVバン(photo=ステランティス)
TEXT:福田 雅敏/磐城 蟻光
7家族13兄弟が一斉に刷新……ステランティス、傘下に展開する商用EVバンが第2世代に[2023.11.01]

大型・中型・小型の商用EVバンが各ブランドにフルラインアップ 日本の大手メーカーはなぜ電動化に手を出さない 【THE 視点】ステランティスは10月23日、傘下のブランドに展開する第2世代の商用EVバンを公開した。小型から大型までの各サイズを用意し、大型の最高クラスには最大容量110kWhのバッテリーを搭載。最大420kmの航続距離となる。充電は最高出力150kWの急速に対応する。 今回の発表は、合計7ブランド・13車種を一気に新型とする大規模なものだ。各ブランドに小型・中型・大型の商用EV版が揃うことになる(ラムは大型のみ)。各ブランドと車種は以下となる。 シトロエン:「ベルランゴ」「ジャンピー」「ジャンパー」 フィアット:「ドブロ」「スクード」「デュカト」 オペル/ボグゾール:「コンボ」「ヴィヴァーロ」「モヴァーノ」 プジョー:「パートナー」「エキスパート」「ボクサー」 ラム:「プロマスターEV」 これほどのブランドと車種を一気に刷新するのは、ステランティスとして初ということだ。 性能面を詳しく紹介すると、小型では最大330km、中型EVバンは最大350km、冒頭でも紹介した大型バンは最大420kmの航続距離となる。最高出力150kWの急速充電を使用すると、大型バンでは1時間以内に0〜80%まで回復する事ができる。e-PTO (電動パワーテイクオフ:架装用に動力を取り出せる装置) の装備もあるようで、様々な用途に応用ができるだろう。さらに2024年にはFCEVバン(燃料電池車)もラインアップに加わるという。 トヨタで言えば、「ライトエース」「ハイエース」「グランエース」が一気にEV化されるというイメージである。バッテリー式に加えてFCEVも用意されるとのことで、欧州の商用車のカーボンニュートラル化が一気に進むことになる。 こういった展開ができるのは、世界規模のグループ故の芸当であろう。プラットフォーム/バッテリー・E-アクスルなどが共用できるので、コストも抑えることができるはずだ。 欧州では大メーカーが商用EVに大きく舵を切ったわけだが、日本の大手が鈍いのは残念である。「トヨタ・ハイエース」は、「ジャパン・モビリティ・ショー」でEVコンセプトが出たものの、それどまり。「日産・e-NV200」は生産終了してしまい、欧州ではその後継「タウンスター」が発表されているが、国内市場では音沙汰がない。 大手の代わりに新興系の商用EVが存在感を高め物流企業への導入が進んでいるが、大手が動き出さないのはどこかいびつである。「カーボンニュートラル」を声高々に叫ぶのであれば、“毎日走ってナンボ”の商用車を無視してはならない。 ステランティスグループ傘下のブランドには日本法人もあるため、今回発表のあったEVバンが日本に導入される可能性もないとは言えない。そうなると、ますます日本勢は苦しくなるのではないか。 航続距離や耐久性などいろいろな問題もあろう。しかし、三菱ふそうやいすゞはEVトラックを登場させた。「ハイエース」と「キャラバン」のEV化も、具体的に進めるべきであろう。特に「ハイエース」については、トヨタが長年育て上げているFCEV技術で先行を許してよいものだろうか。 (福田 雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★テスラ、新型「モデル3」の試乗を開始 ……11月3日(金)よりストア試乗を開始する。試乗受付は公式WEBから。また、新型の航続距離も公表した。国土交通省審査値で706km(ロングレンジAWD)となる。 ★★東電系のJERA、EVのリユースバッテリーを活用 ……東京電力フュエル&パワーと中部電力の合弁企業JERAは、EVのリユースバッテリーを活用した大規模蓄電システムの実証実験を始めた。トヨタの技術協力のもの、特別高圧の送電系統に連携可能なシステムの構築を目指す。 ★★EVフォークリフトのバッテリーで蓄電設備 ……豊田自動織機とトヨタL&Fカンパニーは、フォークリフト用のリチウムイオンバッテリーをリユースした定置型蓄電システム「メガロア」を開発した。豊田市と共同で電力使用量の平準化などの実証実験を行なう。 ★ダイムラートラック、北米でEVトラックの量産を開始 ……傘下のフレイトライナー名義でEVトラック「eM2」の量産を開始した。「eM2」はボンネット形状を持ったアメリカンスタイルを持つEV。最大容量291kWのバッテリーを搭載し、航続距離は最大400kmとなる。 ★アウディ、EVの販売が増進 ……2023年1月〜9月期の業績を発表した。EVの販売は12万3,000台以上で、前年同時期比60%増となった。9月単月では17万5,000台超えで、こちらも前年同月比24%増となっている。 ★ステランティス、EVの販売が好調 ……2023年6月〜9月期の業績を発表した。前年同時期比37%増という結果となった模様。「ジープ・アヴェンジャー」「シトロエン・アミ」「プジョー・E-208」「フィアット500e」などが増進に貢献したという。 ★岐阜県高山市のリゾートホテルがEVバスを導入 ……完全会員制のリゾートホテル「サンクチュアリコート高山」がホテルと最寄駅を結ぶ送迎バスに導入した。車両はEVモーターズ・ジャパンのコミュニティバス型となる。 ★テラモーターズ、北海道の賃貸に充電器を整備 ……北海道札幌市を拠点とする賃貸業のビッグと業務提携した。2030年までにビッグの管理物件に、充電器5,000基の設置を目指すという。 ★岩手県にEV充電器の設置が加速するか ……エネチェンジと岩手銀行が協力を発表した。2024年1月までに岩手/青森/宮城の複数の施設に充電を導入する。まずは岩手県矢巾町役場と宮城県仙台市の飲食店「かに政宗」への設置が発表された。 ★鳥取県日吉津村にEV充電器が導入 ……テラモーターズが連携協定を結んだ。同村役場庁舎と公共施設「ヴィレスひえづ」に、6kWタイプの普通充電器を3基ずつ設置する。 ★元テスラの技術者が東北大発のベンチャーに ……テスラ/アップル/ノースボルトなどを渡り歩いたバッテリーの技術者ケンゾー・ナガイ氏が、東北大学発のベンチャー企業3DCのアドバイザーに就任した。3DCはバッテリー向けの次世代カーボン素材の開発を行なっている。 デイリーEVヘッドライン[2023.11.01]

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シトロエン・アミ(photo=福田 雅敏)
TEXT:福田 雅敏
「シトロエン・アミ」は日本デビューを待っている。軽規格に固執する意味は?[テクノフロンティアその1]

EVが関係する展示会のラッシュだった2023年夏 「ジャパン・モビリティ・ショー2023」を10月末に控えており、乗用車を中心とした自動車業界が慌ただしくなってきた。メーカー各社からEVの出展がアナウンスされており、いよいよ日本のメーカーも電動化へ歩み出したことを期待したい。 しかしこの夏、ビッグサイトを中心に様々なモビリティ関連の展示が行われ、どの分野でも電動化が目立っていた。たとえば消防車にもEVの波が押し寄せているのだ。 さて、そんな夏真っ只中の7月26日〜28日、東京ビッグサイト<東京都江東区>において、ものづくり関連の展示会「テクノフロンティア2023」「インダストリーフロンティア2023」「メンテナンス・レジリエンスTOKYO2023」が開催された。ここでレポートをするということは、EV関連の展示があったということ。しかもユニークな内容であった。 特に「テクノフロンティア」は、日本未導入のEVが展示されるイベントだ。因みに2021年には低価格で話題となった中国上汽通用五菱汽車の小型EV「宏光ミニ」が、2022年には中国ニオ製のプレミアムSUV「ES8」が展示され話題となった。今年もユニークな展示がないかと期待して足を運ぶことにした。すると期待どおり、今年後半に発売が予定されている「BYD・シール」がバラバラにされ展示されていたのである。本件に関しては中編で詳細を紹介する。 原付四輪と軽自動車の中間に位置する「シトロエン・アミ」 今回の最大の話題は、シトロエンの日本未輸入のマイクロEV「アミ」の展示であろう。主催者自らが会場への展示を企画した。筆者も「アミ」の実車をどれだけ見たかったことか。会場で念願のご対面となった。 「アミ」の大きな特徴は、属するカテゴリと価格である。そのカテゴリは、日本の軽自動車と原動機付き4輪の中間と言うよりも原付4輪寄りで、ヨーロッパでは「L6e」と呼ばれるもの。フランスでは14歳から運転可能な2人乗り小型EVなのである。 主な諸元値を紹介すると、ボディサイズは全長2,410×全幅1,390×全高1,520mm。重量は485kg。モーターは最高出力6kW(8.1ps)。バッテリー容量は5.5kWhで、70kmの航続距離を持つ。 しかし最高速度は45km/hに制限され高速道路は走れない。発売当初の価格は6,000ユーロ(約65万円、2020年当時)と大きな話題を呼んだ。 この価格の実現は徹底したコストダウンによるもの。樹脂を多用した内外装に加えて、左右のドアに折り畳み式のガラスを使うなど工夫を凝らしている。

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シトロエン・アミ・フォー・オール(photo=ステランティス)
TEXT:福田 雅敏、ABT werke
シトロエン、小型EV「アミ」にバリアフリー対応車「AMI FOR ALL」を追加[2023.06.09]

取り回しが良くて手の内感覚の優しいEV “本当のバリアフリー車”のお手本のひとつ 【THE 視点】シトロエンは6月5日、「2023 パリ・オートノミック見本市」にて、小型EV「アミ」のバリアフリー対応モデル「アミ・フォー・オール」(以下、アミFA)を発表した。身体にハンディキャップがあるユーザー向けのモデルで、車いすを車内に収納できるのが特徴だ。 「アミFA」は、ハンディキャップを抱えたユーザーも容易に運転ができるよう、運転操作が簡単に行えることに加えて、ドライバー自ら車いすの収納が行えるよう工夫されている。開発は、バリアフリー車改造の専門企業「PIMAS」と共同で行ったようだ。 バリアフリー対応となった場所と機能は、「ドアの開口角の増加」「車いすからシートへ移動するためのサポート品(ボードと吊り革)」「アクセルとブレーキペダルを手で操作する補助装置とステアリング・ノブ」「車いすの車載アシスト装置」と多数におよぶ。 「アミFA」のベース車の「アミ」は、ヨーロッパの多くの国にて、16歳以上(フランスでは14歳以上)なら免許なしで乗ることができる「クワドリシクル」に分類されるEV。 車両区分は「L6e」となり、定格出力が4kW(5.4ps)・最高速度が45km/hに制限されているが、内燃エンジン車の侵入が禁止されている都市内でも走行可能というメリットがある。価格も日本円換算で100万円以内という非常に人気の高いモデルだ。 「東京オートサロン」にて展示され話題をさらったKGモータースの1人乗りのEV「ミニマム・モビリティ」をイメージするとわかりやすいだろう。 日本では軽自動車になってしまうヨーロッパの「L6e」は、日本の軽自動車や超小型モビリティに比べて、遥かに移動の自由度が高く手軽に所有できるカテゴリーである。 「アミFA」は、ハンディキャップを抱えるユーザーの移動をサポートすることを目的としているが、バリアフリー車両のお手本のひとつと言えるモデルであり、本当のバリアフリー対応車とは何かを考えさせてくれる。 日本でも、高齢者を含めた交通弱者の足となるのが本当のバリアフリー対応車ではないだろうか。是非とも国内にも「L6e」カテゴリーを設けてもらいたいものである。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★フォルクスワーゲン、「ID.Buzz」のアウトドア仕様「ID.Buzzアクセサリー・コンセプト」を公開……簡易キッチンなどを備えたキャンプ・車中泊対応のカスタム ★★出光興産、小型EV「イデタ」のモニタリングを7月1日から開始……タジマモータコーポレーションと共同開発、全国の系列店などと共同実施 ★パワーエックス、蓄電池型超急速EV充電器「ハイパーチャージャー」をニチガスより受注……最大容量358kWhのリチウムイオン・バッテリー、営業所7ヵ所に10月より納入開始 ★米トラックメーカーのケンワース、燃料電池車のトラクター・ヘッド「T680 FCEV」を受注……カナダの企業Loblawと5台を契約、トヨタ製のFCを搭載 ★ブレイズ、「三重アウトドアフェスティバル 2023」に出展……三重県・四日市市市民公園にて6月10日(土)・11日(日)、「ブレイズ・スマートEV」などを展示・販売 デイリーEVヘッドライン[2023.06.09]

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TEXT:岩尾信哉
シトロエンのシティコミューターEV「AMI(アミ)」 バギー風限定車「My Ami Buggy」が再発売

現在はステランティス・グループ傘下にあるシトロエンが、2019年にコンセプトカーとして登場させた、電気自動車(EV)のシティコミューター「AMI」。2020年にオンライン発売された際には、デザインなど独創的なコンセプトを変えることなく量産モデルとして表れたことに驚かされたものだ、 シトロエンは2022年に「My Ami Buggy Ultra-Limited Series」と呼ばれるスペシャルモデルを、欧州を中心にインターネットで50台限定で販売。人気を博したことを受けて、去る5月23日に「My Ami Buggy」の第2弾の販売を発表した。 コンセプトカーから生まれた「Ami」 前後対称の個性的な外観を特徴とする超小型EV「AMI」をベースに、冒険心あるいはレジャーを楽しむ遊び心をくすぐるような限定車である「My Ami Buggy」。そんな個性的なモデルを生み出すシトロエンの感性には脱帽するしかない。 成り立ちからして充分個性的といえる「AMI」の内容をおさらいしておくと、「AMI」の標準仕様のボディサイズは全長2,410mm、全幅1,390mm、全高1,525mm、ホイールベース1,728mmと、コンパクトさと四角いキュートなスタイリングが際立っている。 軽自動車の規格(全長3.4m以下、全幅1.48m以下、全高2.0m以下)と比べても、全長で約1m短く、全幅では約10cm下回ることになる(AMIの乗車定員は2名)。車両重量は485kgに抑えられ、最小回転半径は3.6mと取り回しにも優れている。 個性を主張するのは外観だけではなく、標準仕様の大きな特徴はドアの装備方法にある。運転席側のドアは後ろヒンジの前開き、助手席側は前ヒンジの通常の開き方となる。左右のドアを共通化することでコスト削減を図っているのだから、かなり大胆な設計といえる。 シティコミューターとしての位置づけ 「AMI」のパワートレインは、最高出力6kW(8.2ps)のモーターによって前輪を駆動する。容量5.5kWhのリチウムイオン・バッテリーはフロア下にレイアウトされる。バッテリーの総容量は5.5kWh。車両重量が450kg、バッテリーを含む場合は480kgとされ、一充電航続距離は約75km走行可能。充電は交流の普通充電のみ。フランスでは欧州規格の220Vのコンセントを用いて、ほぼ空の状態から約4時間で満充電となる。 インテリアでもスマートフォンをモニターとして使用しつつ情報を入手するなど、使い勝手の手軽さを突き詰めた仕様といえる。 超小型EVである「AMI」はフランスなら14歳以上、ヨーロッパの多くの国では16歳以上、上限77歳以下なら免許なしで運転可能な「クワドリシクル」と呼ばれるカテゴリーに当てはまる。 「AMI」が属するEUの車両規格である「L6e」では、モーターの出力が上記のように6kW(定格主力4kW)以下、最高速度は45km/h以下に制限されている(高速道路の走行は不可)。車重は425kg以下(バッテリーの質量を含まず)とされる。 「AMI」は、欧州の11ヵ国で販売され、2020年4月の発売以来、5月末時点で3万5000台以上を販売しているという。

TAG: #コンパクトカー #シトロエン
TEXT:TET 編集部
スタイリッシュに、航続距離も確保。シトロエンが新型SUVクーペ「Ë-C4 X」を欧州で発表、最大航続距離は420km

ステランティス・グループの仏シトロエンは欧州市場において、電動ハッチバック「Ë-C4」および電動SUV「Ë-C4 X」に、最高出力と航続距離を強化した「シャイン」グレードを追加すると発表した。 存在感溢れるリアビュー 個性的なフランス車の中でも、ひときわ存在感あるデザインが特徴のシトロエン。なかでもCセグメントハッチバックのC4は、クーペ風のルーフラインとワイド感を強調したフロントマスクが特徴で、日本にも電動版のË-C4を含め正式導入されている(日本名は、Ë-C4 エレクトリック)。 一方、昨年6月に欧州で発表されたばかりのC4 Xは、同じくCセグメントに属するが、車格的にはC4と最上位モデル「C5 X」の中間に位置するSUVで、クロスオーバーとサルーンを融合させたようなエクステリアがセリングポイント。こちらは、まだ国内導入されていないが、ラインナップに加わればコアなファンの心を鷲掴みしそうなキャラの立ったモデルだ。 そんな両モデルに今回、欧州で追加されたのはフル電動モデル(BEV)の上位グレードで、永久磁石同期電気モーターをハイブリッド同期電気モーターに置き換え、高レベルの効率性は維持したまま、最高出力を従来の100kW(136ps)から115kW(156ps)へ15%増強。さらに、これまでの50kWhバッテリーに代え、新しい54kWhのバッテリーを採用したことで、航続距離を360kmから最大420km(WLTPモード)にまで延長している。 加えてシトロエンは、気温0℃の都市部走行の場合、実走行可能距離は+30kmになり、実際のメリットはさらに大きいと主張する。 >>>次ページ ニッケル比率を高めた新設計のバッテリーを搭載

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連載企画 一覧
VOL.15
本当に日本はEVで「立ち遅れた」のか:知って役立つEV知識・基礎の基礎/御堀 直嗣 第15回

ジャパン・モビリティ・ショー開催でにわかに沸き立つ日本のEVマーケット。しかし現実の販売状況は日本において大きく立ち遅れている。技術では先導してきたはずの日本メーカーは、なぜEVで世界をリードできていないのか。この分野のベテランジャーナリストである御堀 直嗣が解説する。 日本の低いEV市場占有率 日本は、世界に先駆けて電気自動車(EV)の市販に踏み切った。2009年に三菱自動車工業が、軽自動車EVの「i-MiEV」を法人向けにリース販売しはじめ、翌10年には一般消費者向けへの販売も開始した。同年には、日産自動車も小型EVの「リーフ」を発売した。この2社によって、EVの量産市販が実現し、ことにリーフは海外への販売も行われ、「i-MiEV」はフランスの当時PSA社にOEM供給された。リーフの販売は世界で累計65万台に達し、その他EVを含めると、日産は世界で100万台のEV販売の実績を持つ。そのうち、日本国内は累計23万台である。 ちなみに、米国テスラは2022年では年間で約130万台、中国のBYDは同年に約90万台規模へ成長している。 同時にまた、世界共通の充電規格であるCHAdeMO(チャデモ)も準備され、リーフが販売される世界の各地域にCHAdeMO充電器の設置が動き出した。 それらを背景に、経済産業省は2012年度補正予算で1,005億円の補助金を計上し、全国に約10万基の充電器を整備するとした。この補助金は全額支給でないため、トヨタ/日産/ホンダ/三菱自の4社が資金を拠出し、補助金で賄いきれない残額を補填することに合意した。 しかし、現在の充電器の数は、急速充電と普通充電を合わせて約2万基である。 国内の新車販売において、EVが占める割合は1%以下という状況が長く続いた。昨2022年、「日産サクラ」と「三菱eKクロスEV」が発売となり、1年で5万台以上を販売することで2%ほどの占有率になろうかという状況にある。 一方、世界全体では、EVの市場占有率が13%になる。米国は5.8%、欧州は12%、中国は21%となっており、日本がいかに低水準であるかがみえてくる。 日本でEV普及が進まなかった理由 EVの先駆者であった日本が、なぜ欧米や中国の後塵を拝するようになったのか。 最大の要因は、せっかく1,005億円という充電基盤整備に対する経済産業省の支援があったにもかかわらず、急速充電器の整備にばかり世間の目が行き、EV利用の基本である基礎充電、すなわち自宅での普通充電(200V)の重要性が広がらなかったからである。ことに、マンションなど集合住宅の駐車場と、月極駐車場への普通充電設置がほぼできなかったことが原因であった。 EVの充電は、普通充電で8~10時間、あるいはそれ以上かかるとされ、これが単純にガソリンスタンドでの給油時間と比較されて、使い勝手が悪いとさまざまな媒体を通じて流布された。いまでもそうした論調が消えていない。しかし、自宅で普通充電できれば、寝ている間に満充電になるので、翌朝出かけるときは満充電で出発できる。 戸建て住宅に住む人はそれができた。ところが、戸建て住宅でも自宅に車庫がなく月極駐車場を利用する人は、近隣の急速充電器を利用しなければならなくなった。 集合住宅に住む人は、敷地内に駐車場が併設されていても、管理組合の同意が得られず普通充電ができない状態に陥った。無知がもたらした悲劇だ。EVを買う意思があっても、手に入れにくい状況があった。 集合住宅の管理組合で賛同が得られない最大の理由は、幹事がEV時代を予測できず、また自分には関係ないとして無視され続けたことにある。設置の経費は、ことに当初は補助金と自動車メーカー4社による補填があったので、ほぼゼロであった。現在でも、施工業者が残金を負担するなどのやりくりで、集合住宅側の負担が軽く済む仕組みが出てきている。それでもなお、管理組合で合意を得るのが難しい状況は払拭できていない。 基礎充電の普及を目指す業者の間でも、さらに難しいとされるのが月極駐車場への普通充電の設置だ。月極駐車場を管理する不動産業者の理解を得にくいという。

VOL.1
リッター200円にもう限界……給油の“枷”をぶっちぎれ!【モデルサードインパクト vol.1】

ガソリン高い、燃費も悪い、限界だ! かつてないほどの猛暑に喘いだであろう今夏。「もういいよ」「もう下がってくれ」と、気温に対して誰もが感じていたと思うが、自動車ユーザーはガソリン価格に対しても同じことを思っていたのではないだろうか。 リッターあたり170円、180円、190円、そして200円の大台を突破……給油をするたびに、誰もが憂鬱な気分になったはずだ。小生はドイツの某オープンスポーツカーに乗っているのだが、リッターあたり平均10kmでハイオク仕様。愛車にガソリンを入れるたび、顔が青ざめていた。 「高額給油という枷から解放されたい……」 EVの購入を決意した所感である。クルマを走らせることは、本来喜びのはず。給油のたびに落ち込むのは本望ではない。 小生は、THE EV TIMES(TET)の編集スタッフを務めています。この9月、「テスラ・モデル3・パフォーマンス」を購入しました。新たな愛車と共に進むEVライフを「モデル・サードインパクト」と銘打ち、連載で紹介していこうと思います。 EVは便利だと実感した「日産リーフ」 小生が初めて体験したEVは「日産リーフ」(2代目)である。遡ること2017年、「リーフ」が2代目になった頃、日産が全国で試乗キャラバンを開催し、小生はその試乗アテンダントを担当していた。そこで「リーフ」を存分に運転することができたのだ。 それゆえ、EVの利便性の高さを実感することになった。スポーツモデル顔負けの力強くスムーズな加速にまず驚いたのだが、給油という枷から外れて自由に走り回れることが大変な魅力に感じた。アイドリング状態でエアコンを入れっぱなしでもガソリン代を気にせずに済む。車内でPCを開けば、そのままオフィスになる。車の用途が無限大に広がると感じた。 充電時間も特別長いとは感じなかった。充電残量が50%くらいになったら、急速充電を使用してあっという間に80%まで回復できる。ちなみに100%まで充電した場合、280kmを走れる表示が出ていたと記憶している(当時は寒い季節で暖房を使用した)。ちょっとした遠出も十分に対応可能。「EVなんて不便」という印象は全く抱かなかった。そこで薄々と「将来はEVもアリだな」と思ったのだ。

VOL.20
VW「ID.4」オーナーはアウトバーンを時速何キロで走る? [ID.4をチャージせよ!:その20]

9月上旬、スイスで開催された「ID.TREFFEN」(ID.ミーティング)を取材した際に、参加していた「ID.4」オーナーに、そのクルマを選んだ理由などを聞きました。 フォルクスワーゲン一筋 鮮やかな“キングズレッドメタリック”のID.4で登場したのは、ドイツのハノーファーからはるばるスイスに駆けつけたデュブラック・マルクスさん。「フォルクスワーゲンT3」のTシャツを着ているくらいですから、かなりのフォルクスワーゲン好きと見ましたが、予想は的中! 「18歳で免許を取ってからこれまで30年間、フォルクスワーゲンしか買ったことがないんですよ」という、まさにフォルクスワーゲン一筋の御仁でした。 彼の愛車はID.4のなかでももっともハイパフォーマンスな「ID.4 GTX」。日本未導入のこのグレードは、2モーターの4WD仕様で、最高出力220kW(299PS)を発揮するというスポーツモデル。こんなクルマに乗れるなんて、なんともうらやましいかぎりです。 そんなマルクスさんにID.4 GTXを購入した理由を尋ねると、「これからはEVの時代だと思ったので!」と明確な答えが返ってきました。とはいえ、ID.ファミリーのトップバッターである「ID.3」が登場した時点ではすぐに動き出すことはありませんでした。「1年半くらい前にID.4 GTXを試乗する機会があって、踏んだ瞬間から力強くダッシュするID.4 GTXのパンチ力にすっかり惚れ込んでしまい、即決でしたよ(笑)」。

VOL.14
欧州メーカーはなぜ電気自動車に走ったのか?:知って役立つEV知識・基礎の基礎/御堀 直嗣 第14回

EVの知識を、最新情報から「いまさらこんなこと聞いていいの?」というベーシックな疑問まで、ベテラン・ジャーナリストが答えていく連載。今回は欧州メーカーの特集です。 日本市場参入が遅かった欧州製EV 日本市場では、欧州からの電気自動車(EV)攻勢が活発に見える。ドイツの「BMW i3」が発売されたのは2013年秋で、日本市場へは2014年春に導入された。 日本の自動車メーカーがEVを市販したのは、2009年の「三菱i-MiEV」の法人向けリースが最初で、翌2010年には「i-MiEV」も一般消費者への販売を開始し、同年に「日産リーフ」が発売された。「i3」の発売は、それより数年後になってからのことだ。 ほかに、フォルクスワーゲン(VW)は、「up!」と「ゴルフ」のエンジン車をEVに改造した「e-up!」と「e-ゴルフ」を2015年から日本で発売すると2014年に発表した。だが、急速充電システムのCHAdeMOとの整合性をとることができず、断念している。その後、VWは「e-ゴルフ」を2017年秋に販売を開始した。EV専用車種となる「ID.4」を日本に導入したのは、2022年のことだ。フランスのプジョーが、「e-208」を日本で発売したのは2020年である。 以上のように、欧州全体としては、EVへの関心が高まってきたのは比較的最近のことといえる。 くじかれたディーゼル重視路線 欧州は、クルマの環境対策として、自動車メーカーごとの二酸化炭素(CO2)排出量規制を中心に動いてきた。そして2021年から、1km走行当たりの排出量を企業平均で95gとする対処方法を考えてきた。EU規制は、販売する車種ごとのCO2排出量を問うのではなく、販売するすべての車種の平均値で95gを下回らなければならないという厳しさだ。 対策の基本となったのは、ディーゼルターボ・エンジンを使った排気量の削減と、出力の低下を補う過給器との組み合わせを主体としつつ、ハイブリッドによるさらなる燃費の向上である。 既存のディーゼルターボ・エンジンをできるだけ活用しようとする考えは、欧州メーカーが補機用バッテリーの電圧を世界的な12ボルトから、36ボルトや48ボルトに変更することによるマイルドハイブリッド化に注目してきた様子からもうかがえる。 ところが、2015年にVWが米国市場でディーゼル車の排出ガス規制を偽装していたことが明らかにされた。公的機関での測定では規制値を満たすものの、実走行で急加速などした際に基準を上回る有害物質が排出され、それによって力強い加速を得られるようにした制御が発覚したのである。その影響は、VW車だけでなく、アウディなどVWグループ内に広く影響を及ぼした。

VOL.3
ボルボは新型EVの「EX30」でインテリアに新たな価値を与え、空間を最大限、利用する!

ボルボはEX30の室内で多くの新たなチャレンジを行なっていると謳う。その詳細を小川フミオ氏が訊いていく。連載1回目はこちら、2回目はこちら。 冷たさの排除し素材を“素直”に使う EX30のインテリアが、他車と決定的に違うのは、金属的な表面処理がほとんど見当たらないこと。それは意図的にそうしたのだと、インテリアデザインを統括するリサ・リーブス氏は言う。 「心したのは、冷たさの排除です。使う素材はオネスト、つまり木に見えるものは木であり、また同時に、リサイクル素材を人間にやさしいかたちで使用しました」 インテリアは「ブリーズ」(やさしい風)をはじめ「ミスト」(もや)、「パイン」(松)それに「インディゴ」と4種類(日本はそのうち「ブリーズ」と「ミスト」を導入)。 「ブリーズを例にとると、デザインインスピレーションはサマーデイズ。シート表皮の素材はピクセルニットとノルディコ、ダッシュボードの飾り材はパーティクル、そして空気吹き出し口のカラーはブルーです」 リーブス氏は説明してくれる。 「ピクセルニットはPETボトルをリサイクルしたもの。それを3Dニッティング(立体編み)プロセスでシート用素材にしています。組み合わせるノルディコは、PETボトルなどのリサイクル素材、北欧で計画的に伐採された木から採取された素材、リサイクルされたワインコルクなどで作られたテキスタイルです」 ダッシュボード用のパーティクルは、窓枠やシャッターを中心に工業廃棄物であるプラスチックを粉砕したものだし、フロアマットは漁網をリサイクルしたという。 「リサイクル材とともに、インテリアは雰囲気を統一したので、私たちは“ルーム”という名を与えています。インディゴの場合、デザインインスピレーションは”夜のはじまり”で、デニムをリサイクルしたときに余る糸を使った素材をシート表皮に使っています」 シートじたいは「スニーカーにインスパイアされた形状」(メイヤー氏)だそうだ。

VOL.2
ボルボの新型電気自動車「EX30」にはスターウォーズのデザインが取り入れられている!?

エンジンの回転の盛り上がりには、時に人間的な表現が用いられる。しかしBEV(バッテリー電気自動車)はエンジンもなく無音なため、より無機質な、機械的な印象が強くなる。ボルボはそんなBEVに人間的な要素を入れたと主張する。連載1回目はこちら。 どことなく楽しい感じの表情 ボルボEX30は、いってみれば、二面性のあるモデルだ。ひとつは、地球環境保全(サステナビリティ)を重視したコンセプト。もうひとつは、大トルクの電気モーターの特性を活かしたスポーツ性。 デザイナーは「いずれにしても、BEVと一目でわかってもらうデザインが重要と考えました」(エクステリアデザイン統括のTジョン・メイヤー氏)と言う。 「もちろん、昨今ではICE(エンジン車)かBEVか、デザインをするときあえて差別化をしないのが世界的な流れです。ただし、私たちとしては、スカンジナビアデザインの原則を守りつつデザインしました」 メイヤー氏の言葉を借りて、この場合のスカンジナビアデザインの肝要を説明すると「形態は機能に従う」となる。 「そこで、上部に開口部とグリルはもたせないようにしようと。ただし(インバーターなどのために)空気を採り入れる必要はあるので、下にインレットは設けています」 ボルボ車のデザインアイディンティティである「トール(神の)ハンマー」なる形状のヘッドランプも採用。ただし、カバーで覆った一体型でなく、四角いLEDのマトリックスが独立しているような形状があたらしい。 「そうやって出来上がったのがこのデザインです。顔になっていて、そこには眼があって、鼻があって、口があるんです。どことなく楽しいかんじで、これまで以上に人間的な表情を実現しました」 暴力的でもなければ、ロボット的でもない。メイヤー氏はそこを強調した。

VOL.1
ボルボの新型電気自動車「EX30」は、相反する2面性を合わせ持つ文武両道なクルマ

ボルボの新たなBEV(バッテリー電気自動車)として、ついに10月2日から「サブスク」モデルの申し込みが始まるEX30。この「ボルボ史上最小のBEV」はどのように開発されたのか。ミラノで行われたワールドプレミアに参加した小川フミオ氏が関係者の声とともに振り返る。 スカンディナビアン+デジタル 2023年6月に登場したEX30は、コアコンピューティングテクノロジーを大胆に採用する、ボルボの新世代BEV。 内容にとどまらず、同時に、デザイン面でもさまざまな大胆な試みがなされているのも特徴だ。 いってみれば、伝統的ともいえるスカンディナビアンテイストに、デジタライゼーションの融合。 「私たちのデザイン的価値のすべてを小さなフォーマットで具現」したモデルと、ボルボ・カーズはプレスリリース内で謳う。 「非常に電気自動車的なデザインで(中略)閉じられたシールド(フロントグリルの開口部のこと)とデジタル表現を用いたトールハンマーヘッドライト」がフロント部の特徴とされる。 さらに新世代BEVとしてボルボが狙ったものはなんだろう。ミラノでの発表会において出合った担当デザイナー(たち)に、デザインの見どころと背景にあるコンセプトを取材した。

VOL.5
「BMW iX xDrive50」の高速電費は我慢不要! ロングドライブにうってつけのEV

[THE EV TIMES流・電費ガチ計測] THE EV TIMES(TET)流電費計測の5回目を、8月に「BMW iX xDrive50」で実施した。車高の高いSUVにもかかわらず、高速巡航時に電費が低下しにくいのが特徴だ。その詳細をお伝えする。 ※計測方法などについてはこちら、試乗記はこちらをご覧ください。 100km/h巡航でどんどん行こう iX xDrive50のカタログに記載された「一充電走行距離」は650km(WLTC)で、電池容量は111.5kWhだ。650kmを実現するには、電費が5.83km/kWh(以後、目標電費)を上回る必要がある。 各区間の計測結果は下記表の通り。5.83km/kWhを上回った場合、赤字にしている。 これまでのTETによる電費計測で初めてA区間の往路と平均で目標電費を超えた。A区間のように標高差が少ない場所では同じ状況になり得る、つまり100km/h巡航で一充電走行距離の650km近くを走破できる可能性がある。   100km/h巡航でも600kmは走れそう 各巡航速度の平均電費は下表の通りだ。「航続可能距離」は電費にバッテリー総容量をかけたもの、「一充電走行距離との比率」は650kmに対して、どれほど良いのか、悪いかだ。 iXのエクステリアは、大きなキドニーグリルが特徴的だ。ざっくり言えば全長5m、全幅2m、全高1.7m、車重2.5トンの堂々としたボディだが、Cd値が0.25と優れている。 100km/h巡航におけるiXの電費は、5.71km/kWhであった。絶対的な数値としては決して高くないが、一充電走行距離との比率を計算すると98%と、これまでにTETが計測したデータの中で最高の結果を記録した。120km/h巡航でもこの数字は78%であった。 つまり、iXは高速巡航でも電費の低下が少ないEVだといえる。 ちなみに、過去に計測したメルセデス「EQE 350+」は、この100km/h巡航時の比率が90%だった。EQEはセダンボディで背が低く、Cd値0.22で、高速巡航には有利であることを考えても、iXの98%という数字の凄さが分かる。 この結果は、空力性能の良好さと高効率なパワートレインの賜物ではないかと思う。BMWが「テクノロジー・フラッグシップ」「次世代を見据え、長距離走行が可能な革新的な次世代電気自動車」と謳っているだけのことはある。これらの記録を塗り替えるクルマが現れるのか、今後の計測が楽しみだ。   各巡航速度ごとの比率は以下の通り。80km/hから100km/hに速度を上げると21%電費が悪くなる。120km/hから80km/hに下げると1.6倍の航続距離の伸長が期待できる。

VOL.19
ぐっとパワフルな2024年モデルのフォルクスワーゲン「ID.4」をミュンヘンで緊急試乗! [ID.4をチャージせよ!:その19]

コンパクトSUVタイプの電気自動車「ID.4」が2024年モデルにアップデート。この最新版をドイツ・ミュンヘンでさっそく試乗しました。 モーターのパワーは60kW増し 「ID.4」が2024年モデルにアップデートし、コックピットのデザインが様変わりしたことは、前回のコラムで述べました。さらに今回の仕様変更では、走りにかかわる部分にも手が加えられています。 一番の変更が、新開発のモーターが搭載されたこと。フォルクスワーゲンでは、ID.ファミリーのプレミアムセダンである「ID.7」に、新たに開発した「APP550」型の電気モーターを採用しました。最高出力は210kW(286PS)と実にパワフルです。これが2024年モデルの「ID.4プロ」にも搭載されることになりました。これまでの「ID.4プロ」の最高出力が150kWですので、出力は60kW、4割増しという計算。最大トルクも従来の310Nmから545Nmとなり、こちらは75%の大幅アップです。 バッテリー容量は77kWhで変更はありませんが、2024年モデルからはバッテリーの“プレコンディショニング機能”を搭載し、冬の寒い時期、充電前にバッテリー温度を高めておくことで充電量の低下を抑えることができます。これはうれしい! 他にも、可変ダンピングシステムのDCC(ダイナミックシャシーコントロール)の改良なども行われ、果たしてどんな走りを見せてくれるのか、興味津々です。 早く乗ってみたいなぁ……と思っていたら、なんとうれしいことに、発表されたばかりの2024年式ID.4 プロ・パフォーマンスを、ドイツ・ミュンヘンで試乗するチャンスに恵まれました。試乗時間は約20分と超ショートですが、わが愛車のID.4 プロ・ローンチエディションと比較するには十分な時間です。

VOL.18
ミュンヘンで「ID.4」の2024年モデルに遭遇! [ID.4をチャージせよ!:その18]

ミュンヘンモーターショー(IAA)のメイン会場近くで、フォルクスワーゲンがメディア向けイベントを開催。そこで、2024年モデルの「ID.4」に遭遇しました。 見た目は同じ イベントスペースのパーキングに待機していたのは、“コスタアズールメタリック”のボディが爽やかな「ID.4 プロ・パフォーマンス」。日本のラインアップにはないボディカラーに目を奪われますが、エクステリアデザインはこれまでと同じで、私の愛車の「ID.4 プロ・ローンチエディション」との違いは1インチアップの21インチホイールが装着されていることくらいです。 ところが運転席に座ると、コックピットの眺めに違和感が! マイナーチェンジでもないのに、コックピットのデザインが私のID.4 プロ・ローンチエディションと大きく変わっていました。 ご存じのとおり、フォルクスワーゲンなど多くの輸入ブランドでは“イヤーモデル制”を採用していて、毎年のように細かい仕様変更を実施。エクステリアデザインは一緒でもパワートレインや装備が変わるというのはよくあること。この2024年モデルでは、インテリアのデザインまで様変わりしていたのです。 真っ先に気づいたのが、ダッシュボード中央にあるタッチパネルがリニューアルされていること。2022年モデルのID.4 プロ・ローンチエディションでは12インチのタッチパネルが搭載されていますが、この2024年モデルでは12.9インチにサイズアップが図られたのに加えて、デザインも一新され、明らかに使い勝手が向上していました。

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