ニュース
share:

シトロエンのシティコミューターEV「AMI(アミ)」 バギー風限定車「My Ami Buggy」が再発売


TEXT:岩尾信哉
TAG:

現在はステランティス・グループ傘下にあるシトロエンが、2019年にコンセプトカーとして登場させた、電気自動車(EV)のシティコミューター「AMI」。2020年にオンライン発売された際には、デザインなど独創的なコンセプトを変えることなく量産モデルとして表れたことに驚かされたものだ、

シトロエンは2022年に「My Ami Buggy Ultra-Limited Series」と呼ばれるスペシャルモデルを、欧州を中心にインターネットで50台限定で販売。人気を博したことを受けて、去る5月23日に「My Ami Buggy」の第2弾の販売を発表した。

コンセプトカーから生まれた「Ami」

前後対称の個性的な外観を特徴とする超小型EV「AMI」をベースに、冒険心あるいはレジャーを楽しむ遊び心をくすぐるような限定車である「My Ami Buggy」。そんな個性的なモデルを生み出すシトロエンの感性には脱帽するしかない。

成り立ちからして充分個性的といえる「AMI」の内容をおさらいしておくと、「AMI」の標準仕様のボディサイズは全長2,410mm、全幅1,390mm、全高1,525mm、ホイールベース1,728mmと、コンパクトさと四角いキュートなスタイリングが際立っている。

軽自動車の規格(全長3.4m以下、全幅1.48m以下、全高2.0m以下)と比べても、全長で約1m短く、全幅では約10cm下回ることになる(AMIの乗車定員は2名)。車両重量は485kgに抑えられ、最小回転半径は3.6mと取り回しにも優れている。

個性を主張するのは外観だけではなく、標準仕様の大きな特徴はドアの装備方法にある。運転席側のドアは後ろヒンジの前開き、助手席側は前ヒンジの通常の開き方となる。左右のドアを共通化することでコスト削減を図っているのだから、かなり大胆な設計といえる。

シティコミューターとしての位置づけ

「AMI」のパワートレインは、最高出力6kW(8.2ps)のモーターによって前輪を駆動する。容量5.5kWhのリチウムイオン・バッテリーはフロア下にレイアウトされる。バッテリーの総容量は5.5kWh。車両重量が450kg、バッテリーを含む場合は480kgとされ、一充電航続距離は約75km走行可能。充電は交流の普通充電のみ。フランスでは欧州規格の220Vのコンセントを用いて、ほぼ空の状態から約4時間で満充電となる。

インテリアでもスマートフォンをモニターとして使用しつつ情報を入手するなど、使い勝手の手軽さを突き詰めた仕様といえる。

超小型EVである「AMI」はフランスなら14歳以上、ヨーロッパの多くの国では16歳以上、上限77歳以下なら免許なしで運転可能な「クワドリシクル」と呼ばれるカテゴリーに当てはまる。

「AMI」が属するEUの車両規格である「L6e」では、モーターの出力が上記のように6kW(定格主力4kW)以下、最高速度は45km/h以下に制限されている(高速道路の走行は不可)。車重は425kg以下(バッテリーの質量を含まず)とされる。

「AMI」は、欧州の11ヵ国で販売され、2020年4月の発売以来、5月末時点で3万5000台以上を販売しているという。

TAG:

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
日本は3年連続「日産サクラ」がトップ! じゃあ中国・欧州・アメリカで一番売れてるEVってなにか調べてみた
電気自動車って「お金的に」得? エンジン車と諸々の費用を比べてみた
リーフのバッテリーパックをバラして積むって意外に大変! 初代フィアット・パンダのEV化に挑戦してみた【その5】
more
ニュース
これまでに40万人が参加したeモータースポーツイベント! 「Honda Racing eMS 2025」の開催が決定
ついに「コルベットがEV」に!? 2種類のコンセプトカーでシボレーが未来のハイパフォーマンスカー像を描く
ホンダが2026年に発売予定の新型EVは「アシモ」も搭載! アキュラRSXプロトタイプを米国・モントレーで初披露
more
コラム
4つ輪エンブレムじゃなく「AUDI」! VWは「ID.UNYX」! ワーゲングループが中国のZ世代獲得に動く!!
ガソリン車よりも安くね? ジーリーの6人乗り大型SUVのEV「M9」のコスパが「嘘だろ」レベル
EVのネックのひとつは重量! その大半はバッテリー! ではなぜバッテリーは重いのか?
more
インタビュー
電動化でもジーリー傘下でも「ロータスらしさ」は消えない? アジア太平洋地区CEOが語るロータスの現在と未来
「EX30」に組み込まれたBEVの動的性能とは。テクニカルリーダーが語る「ボルボらしさ」
「EX30」には、さまざまな可能性を。ボルボのテクニカルリーダーが話す、初の小型BEVにあるもの
more
試乗
【試乗】いい意味で「EVを強調しない」乗り味! 本格4WDモデルも用意される期待のニューモデル「スズキeビターラ」に最速試乗
【試乗】5台の輸入EVに一気乗り! エンジン車に勝るとも劣らない「個性」が爆発していた
【試乗】CR-Vに中身を乗っけただけのプロトなのにもう凄い! ホンダの次世代BEV「0シリーズ」に期待しかない
more
イベント
マンションでもEVが身近になる! 官⺠連携で既存マンション全274駐⾞区画にEV充電コンセントを導⼊した事例リポート
公道レース「フォーミュラE東京」が帰って来る! チケットを持っていなくとも無料で1日遊び尽くせる2日間
災害に備えて未来を楽しむ! 「AWAJI EV MEET 2025」の参加はまだまだ受付中
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択