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TEXT:TET 編集部
日産、オープンのEVコンセプト「Max-Out」(マックスアウト)公開……デイリーEVヘッドライン[2023.02.03]

日産、EVのオープンカーコンセプト「Max-Out」(マックスアウト)を初公開 【THE 視点】日産はEVコンセプトカー「Max-Out」(マックスアウト)の実車を初公開した。このコンセプトカーは、2021年11月に長期ビジョン「Nissan Ambition 2030」を発表した際にバーチャルで公開した2人乗りEVオープンカーである。 持続可能で革新的なモビリティを普及させていく日産の決意を具現した「マックスアウト」は、日産グローバル本社ギャラリー(横浜市西区)にて、2月4日(土)〜3月1日(水)まで展示される。 今回公開された「マックスアウト」は、「クルマとの一体感を基本コンセプトにした開放感とダイナミックなドライビング体験を予感させるデザインが特長」というアナウンスのみで諸元などの詳細は不明。ただのコンセプトカーなのか、今後発表されるモデルになるのか興味はあるが、2ドアのオープンカーというと、「フェアレディZ・ロードスター」「シルビア・ヴァリエッタ」などを思い出す。「フェアレディZ」は昨年発売されたばかりなので、「マックスアウト」はもしかしたら「シルビア」の後継モデルかもしれない。 同時にYouTubeで動画も公開され、マックスアウトの他に2台のコンセプトカーが並走していた。その中で興味を持ったのはピックアップ。この時期の発表だけにEVだと想像する。 アメリカでは、フォードやダッジ、GMなどからピックアップトラックのEVがすでに発売されている。この日産のピックアップも、将来EVとしてデビューすることになるだろう。恐らくアメリカなど海外向けではないだろうか。 アメリカでは日本の軽自動車のように、地域によっては一家に1台の感覚でピックアップを所有している。 日本では少し大きいと感じるが、筆者もピックアップが好きなだけに、適当に乗り置ける広い庭があってピックアップもある生活もしてみたいものである。だいぶ話が脱線した。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) これだけは知っておきたい本日の注目ニュース ★★ホンダ、「CR-V」ベースのFCEV(燃料電池車)を2024年に発売予定……水素エネルギー施策を推進 ★★ホンダ、燃料電池システムの施策を強化……FCEV(燃料電池車)・商用車・定置電源・建設機械の4つを軸として、2020年半ばには外部への販売も目指す ★Gachaco(ガチャコ)、ウーバー・イーツと協業……Gachaco対応の「ジャイロ・キャノピー e:」10台で実証実験 ★Terra Motors(テラモーターズ)、本田圭佑氏率いるファンド「KSK Angel Fund LLC」から資金調達……充電インフラ事業の拡大とグローバル化を加速 ★HW ELECTRO(HWエレクトロ)、愛知県豊橋市で販売網を強化……現地の石油販売の老舗マルシメと提携を協議 ★カーシェアリングのAnyca(エニカ)、神奈川県相模原市の公用EVを民間に解放しシェアカーに……稼働しない閉庁日に貸出し ★小型EV製造・販売のブレイズ、「大阪オートメッセ2023」(インテックス大阪、2月10〜12日開催)に出展……「ネクストクルーザーEV」等を展示 ★大和ハウス、社用車に「日産サクラ」を導入……2027年3月までに全社用車をEV化、事業所内に再生可能エネルギー由来のEV用充電器を設置 ★エネチェンジ、複合リゾート施設「NEMU RESORT」(ネム・リゾート)にEV用充電器を設置……最高出力6kWの普通充電器「EV充電エネチェンジ」を2基 ★日産、熊本県上天草市と連携協定を締結……「電気自動車を活用した持続可能なまちづくり」を目指す

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TEXT:TET 編集部
EVモーターズ・ジャパン、「第二回スマート物流EXPO」で商用EVトラックをアピール……デイリーEVヘッドライン[2023.02.02]

EVモーターズ・ジャパン、「第2回スマート物流EXPO」(1月25〜27日・東京ビッグサイト)に「1トン積EVトラック」および同2トン車等を出展 【THE 視点】EVモーターズ・ジャパンは、2023年1月25日から3日間、東京ビッグサイトで開催された「第2回スマート物流EXPO」にて「1t積EVトラック(E1)」「2t積EVトラック(E2)」「EVトライク」の3車種を出展した。3車種すべて今回の物流展では初披露だという。  「E1」「E2」は、基本ボディは同じで、全長と積載量が違う。「E1」は積載量1トン、「E2」が2トンとなっている。バッテリー容量と航続距離は、「E1」が59.52kWh/240km、「E2」が78.72kWh/200kmだ。  この車両の特徴は、床下にバッテリーを配置した前輪駆動である点。そのため荷室が低床フラットで、運転席から荷室へのウォークスルーや、外から荷室へのウォークインが可能となった。  同じようなコンセプトのEVトラックは、すでに日野自動車がヤマト運輸に納入している。駆動方式は前輪駆動だ。実は海外も含めて新興メーカーを中心にEVトラックの前輪駆動が増えてきている。主に宅配など近距離の配送に使われる車両が採用している。  トラックは後方に荷物を搭載する。このため後輪駆動を採用すると、後輪にトラクションと荷重が掛かるため、坂道などで走りやすい。しかしEVの場合、前輪駆動でもバッテリーの搭載位置次第で前輪にも荷重を掛けられるようになったこと、回生ブレーキの効率も良くなることに加えて、先に述べたウォークスルー等の使い勝手の点から、小型EVトラックは前輪駆動が今後の主流になるのではないだろうか。  このEVモーターズの「E1」「E2」は、これまでに何台ものEVトラックを開発してきた筆者の想いを具現してくれたようなデザインだ。  今回会場には行けず実車を見られなかったのが大変残念でならないが、またの機会にぜひ拝見したい。発売は今年の夏頃となっている。  EVモーターズは、他社に先駆けて観光型のEVバスを発表するなど矢継ぎ早にラインナップを拡張している。現在、北九州に工場も建設中で今後が期待できるEVメーカーである。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★日産、「アリア」のオフロード・コンセプト・モデルを発表……北極から南極まで距離約2万7,000kmのツアーに使用 ★ヒョンデ、「Aピット・オートバックス・京都四条 」(京都府京都市)に「ヒョンデ・モビリティ・ラウンジ京都四条」をオープン……「アイオニック5」の試乗ほかヒョンデ車両の点検整備などのサービスを展開 ・マツダ、新型SUV「CX-90」を北米で初公開……FRベースで2.5L直列4気筒ガソリンエンジンのPHEV「e-スカイアクティブPHEV」を採用[詳細はこちら<click>] ・パーク24、カーシェアリング「タイムズカー」に「トヨタbZ4X」を導入……2月1〜8日にかけて東京都内のステーションに先行配備 ・台湾のホンハイ、関 潤氏をEVの責任者に起用……日産自動車最高執行責任者・日本電産代表取締役などを歴任したエキスパート ・大阪ガス、商用EV開発のフォロフライと資本業務提携……自動車リース事業への商用EV活用ならびに車載蓄電池のリユースで連携 ・千葉県松戸市でEVのレンタカーサービスが3月2日に開始……EV専門のレンタカー店「カースタレンタカー松戸馬橋店」開設、「日産リーフ」から順次増車予定 ・テラモーターズ、大和ハウスパーキング運営のコインパーキングにEV用充電器を導入……「Ⅾパーキング港南台7丁目第1」(横浜市港南区)ほか今後新設の一部のパーキングに ・北九州市、EV充電スタートアップ企業の「ヤネカラ」と連携……エネルギー重要逼迫時に、遠隔操作でEVを電源化する実証実験を開始 ・日産と積水ハウス、集合住宅へのEV導入訴求「+eプロジェクト」のムービーをYoutubeで公開……高橋愛・あべこうじ夫妻が「リーフ」をドライブ ・電動二輪のベクトリクス・ジャパン、「第15回オートモーティブワールド」(1月25日〜27日・東京ビッグサイト)に出展……キャビン付きの三輪EVスクーター「I-カーゴ」を展示

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TEXT:TET 編集部
BYD、SUV型のEV「ATTO3」(アット3)が国内販売開始……デイリーEVヘッドライン[2023.02.01]

BYD、SUV型のEV「アット3」(ATTO3)が国内販売開始……1月31日から 【THE 視点】BYDの日本法人であるBYDオート・ジャパンは、1月31日よりミドルサイズSUVのEV「アット3」を発売した。  同社は今後、正規ディーラーを全国に順次オープン。1月31日より商談や試乗の案内が可能な開業準備室を全国20店舗で営業を開始。2月以降はさらに全国12ヵ所の開業準備室をオープン予定で、2月2日にはショールームを備えた店舗の日本1号店となる「BYDオート東名横浜」をオープンするという。  筆者は先日の東京オートサロンで、「アット3」の実物を初めて見た。最大の特徴は最新の「e-プラットフォーム3.0」が採用されていること。BYD製のバッテリー(LFP)モジュールを板状に構成した「ブレードバッテリー」を核に、バッテリーパックをベースとしたEVプラットフォームを構築している。バッテリー容量は58.56kWhで航続距離は485km(WLTC)となっている。  デザインは好みもあるが、特に幅が広くなりがちの最近の車にしてはちょうど良いサイズと感じた。外装のクオリティも高かった。室内も十分な空間が確保されていて、ガラスサンルーフも標準装備なので開放的に思えた。  インストルメントパネル周りは円筒型をモチーフにしたのだろうか、丸形で構成されるエアコンのダクトやシフトレバー等が印象的だった。ユニークに思ったのはセンターディスプレイで、パネルの中のスイッチをタッチすると90度回転し横型にも縦型にもなる。こういった遊び心を兼ねた実用面が考慮されていることは好印象だった。  やはり驚きは税込440万円という販売価格。EVの値上げが伝えられている中、先日の発表通りの価格で発売された。実物も見て「アット3」がすべてにわたり価格を超えるパッケージを有していると感じている。早く試乗もしてみたいものである。[関連記事はこちら<click>] (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★「BYDオート東名横浜」(横浜市緑区)を2月2日にオープン……BYDのショールームを備えた日本1号店 ★フォード、米本国でEVの「マスタング・マッハ-E」を値下げ……生産も増強[詳細はこちら<click>] ・トヨタ、トルコで新型「C-HR PHEV」の生産を開始……PHEV用バッテリーの組み立てではヨーロッパ初 ・ネクステージ、BYDオート・ジャパンとディーラー契約を締結……2023年夏頃に、池袋エリア(東京都豊島区)にショールーム開設、2月1日より開業準備室を稼働 ・ABB E-モビリティ、EV用充電器の世界販売台数が100万台に……日本国内では2022年までに450台のDC充電器を導入、2023年度に倍増を目指す ・BBS、「東京オートサロン2023」でEV向け新型ホイールを発表……アルミ合金の新素材「フォルテガ(FORTEGA)」を使用[詳細はこちら<click>] ・テラモーターズ、不動産企業「プロパティエージェント」と業務提携……管理物件に充電インフラ「テラ・チャージ」を導入 ・日産、奈良県宇陀市と連携……EV普及に向けた啓発活動のほか、災害時に「リーフ」などから電源を供給 ・折りたたみ電動バイクシェアの「シェアロ」、シェアリング・ステーションにソーラーを設置……外部電源に頼らない運用をテスト ・日本EVクラブ、「電気カート組み立て教室」を2月4日に開催……東京国際交流館(東京都江東区)にて、小学4〜6年・中学生対象

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TEXT:TET 編集部
「ルノー4」など旧型車をEV化するキットをメーカーが公式発売……デイリーEVヘッドライン[2023.01.31]

  「ルノー4」などヴィンテージ車をEV化するキットをルノーが本国で公式発売 【THE 視点】ルノーは、R-FIT社と提携してEVコンバージョンキットをフランス本国で発売すると発表した。このキットは、いまだ人気のある「ルノー 4」、「ルノー 5」、および初代「トゥインゴ」向けに用意される。  マニュアル・トランスミッションはそのまま使用し、モーター、バッテリー(LFP)、充電器などを取り付け、それらの改造費を含んでの価格は「ルノー4」用で1万1,900ユーロ。日本円でおよそ170万円だ。これに2年の保証が付き、2月1日から本国で発売される。 詳細な性能は不明だが、前後の重量配分などはエンジン車と同等で、容量10.7kWhのバッテリーをおよそ3時間で充電でき航続距離80kmの走行が可能という。  EV化でCO2の排出がなくなることから、都市部など旧車が乗り入れられない地域も走行可能となる。当然公道を走行するための認証も受けており、補助金も基準に合えば受けられるという。  筆者も、90年代にアメリカからEVコンバージョンキットを輸入し販売した経緯がある。現地のEV用の部品を扱うショップから購入していた。アメリカではこういったショップが、90年代にすでに存在していたのだ。  当時のEV化キットは、旧式のブラシ式モーターに鉛電池だった。価格は100万円程度からであり割安感はあった。それに比べて今回のルノーのキットは、ブラシレスモーターとリチウムイオン・バッテリー、改造費合わせて170万円程度とは驚きだ。ルノーのお墨付きで2年の保証も付く。  これは私の失敗談ではあるが、日本にも古いディーゼルエンジンのトラックなど都市部で乗れない車両があり、それをEVに改造すれば、今回のフランスと同じように乗れるようになると考えた。それで10年ほど前にトラック用のコンバージョンキットを開発した経緯もある。しかし金額が新車価格をはるかに超えてしまい、ひとつも売れなかった。  このルノーの取り組みは、日本でもエンジン部品の欠品で不動となった車両の復活や、純粋にEV化して楽しみたいユーザーなどに刺さるものだろう。ニーズは少なからずあると思う。日本でも是非展開してほしいものである。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★日産、ルノーグループが設立するEV企業「アンペア」に出資……ルノーとは対等に15%の株式保有など、アライアンスに関する声明を発表 ・武蔵精密工業、ケニアのEV企業「ARCライド」に電動駆動ユニットを供給……ARCライド製のEVバイクに採用、ケニアを含む東アフリカにて2023年9月より販売開始 ・日産、警視庁と災害連携……第七方面区内の9警察署と連携し災害時に「リーフ」等から電源供給 ・エネチェンジ、EV用充電器「EV充電エネチェンジ」を「箱根仙石原プリンスホテル」に設置……最高出力6kWの普通充電器を2基 ・リゾート運営のリソルグループ、「スパ&ゴルフリゾート久慈」(茨城県常陸太田市)にソーラーカーポートを設置……EV充電器併設も視野 ・日産、「フォーミュラE 第3戦ディルイーヤ」で初ポイントを獲得……サッシャ・フェネストラズ選手が8位入賞

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TEXT:TET編集部
オフロード対応のEV「アウディ・アクティブスフィア・コンセプト」発表……デイリーEVヘッドライン[2023.01.30]

アウディ、クロスオーバーコンセプトEV「アクティブスフィア」を発表 【THE 視点】アウディは2023年1月26日、「スフィア」のコンセプトカーの集大成となる4番目のモデル「アクティブスフィア・コンセプト」を発表した。  今回発表されたモデルは、多彩な目的に対応するボディデザインを備えた4ドア・クロスオーバー・クーペだ。単なるラグジュアリースポーツカーではなく、オフロードの走破性を高めるために最低地上高を大きくとり22インチの大径ホイールを備えているのが特徴である。  ルーフの後部はボタンひとつでオープンし、カーゴベッドとして利用可能。簡単に言えばボタンひとつで簡易的なピックアップトラックに変わり、自転車などのスポーツ用具を積むことが可能となる。  ボディサイズは全長4,980×全幅2,070×全高1,600mmで、ホイールベースは2,970mm。容量約100kWhのバッテリーを搭載し、前後輪に配置されたモーターは、合計最高出力325kW(442ps)、最大トルク720Nm(73.4kgm)を発生。航続距離は600kmを超えるという。  充電は急速800Vのシステムに対応し、最高出力270kW・10分の充電で300km以上の走行エネルギーを確保することが可能だ。  そのほか自動運転機能も採用されており、自動モードで走行しているときはステアリングやペダル類は格納され、車内がまるでラウンジのようになり快適に移動ができるという。  この「アクティブスフィア・コンセプト」は近未来的なデザインを採用しながら、「テスラ・サイバートラック」のように実用以上の積載性を確保している。非常にユニークなコンセプトのクロスオーバーEVだ。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★日産、「ゼロ・エミッション・ビークル」の新型コンセプトカーを2月2日に公開予定……グローバル・ウェブ・サイトなどでテール部分を公開 ★日産、EVの電源でエレベーターを駆動する実証実験を実施……日立ビルシステムと「V2X」システムの普及に向けて協創 ★プジョー、最大航続距離700kmのSUV「E-3008」の登場を予告……2023年後半に発表、「E-5008」も直後に続く ・愛媛県の伊予鉄バス、大型EV路線バスを納入し1月26日より運行開始……EVモーターズ・ジャパン製の車両で川内線 (松山市駅~川内・さくらの湯間)に投入 ・ルノー、ヴィンテージモデルのEV化キットをフランスで発売……初代「トゥインゴ」などに対応 ・パナソニックのEVチャージャーシェアリングサービス「エブリワ」の本人確認業務がスムーズに……eKYC本人確認サービス「トラストドック」を導入 ・東京都中央区とNTTドコモが展開する「中央区コミュニティサイクル」にEVトラックを導入……シェアサイクルの運搬車にEVを使用する実証実験 ・東京センチュリーと関西電力、EVの使用済みバッテリー・リサイクル事業で提携……リサイクル・バッテリーを定置型蓄電池化、系統用電池などに活用 ・高田松原津波復興記念公園(岩手県陸前高田市)内の自動運転EVバスが2023年2月から運行開始……2025年度本格運用を目指す ・フォーミュラE第2・第3戦ディルイーヤ終了、パスカル・ウェーレイン選手(タグホイヤー・ポルシェ)が連勝……2位は両戦ともにジェイク・デニス選手(アヴァランチ・アンドレッティ)でポルシェのパワートレイン組がワン・ツー・フィニッシュ ・三菱、PHEVオーナーズミーティングを開催……2023年2月25日に三菱自動車岡崎製作所にて限定100組

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TEXT:TET 編集部
乗車予約不要な自動運転EVバスの実証実験が開始……デイリーEVヘッドライン[2023.01.27]

自動運転EVバスに自由に乗れる実証実験が愛知県日進市で始まる 【THE 視点】愛知県日進市は、仏ナビヤの自動運転EVバス「アルマ」を用いて定常運行を見据えて公道での実走実験(本実証)を実施する。期間は2023年1月26日〜2月28日まで。  本実験は、2022年12月に設立した産官学自動運転実装コンソーシアムの6団体(日進市・ボードリー・名鉄バス株式会社・株式会社セネック・株式会社マクニカ・名城大学)が連携して実施。フェーズ1として自動運転レベル2で自動運転バスを運行する。  2023年度以降は、フェーズ2として信号機と自動運転バスが通信により連携する信号協調を検証し、自動運転レベル4への移行を目指すという。2024年に日進市の既存のコミュニティバス「くるりんばす」の全面ダイヤ改正で、自動運転路線バスダイヤの構築が目標だ。  この実証実験の特徴は、期間中は誰でも予約不要で自由に乗車できること。これまでは事前予約など敷居が高かったが、本試験は1日6便と便数も多く、実証期間もおよそ1ヵ月と長いため気軽に体験ができる。筆者もボードリーの前身であるSBドライブ時代、この自動運転バスが国内で初めてナンバー登録した2019年に行われた実証試験(東京都汐留地区で開催)で乗車させて頂いた。このときの運行コースは300m。試乗も予約制だった。  あれから約3年半をかけて各地で実証試験を行ってきただけに、自動運転のソフトウエアもアップデートされたりと相当な運用ノウハウが蓄積されたため、より現実に近い形での実験に至ったのではないだろうか。  ちなみに今回の運行ルートは5.7kmと、自動運転としては長い。加減速のスムーズさや車内騒音の抑制といったEVとしての特徴や、車内事故防止機能といった自動運転車両としての課題点もはっきり見えてくると思われる。  自動運転に興味ある人なら乗車を強くおすすめしたい。そして筆者も再度乗車し5.7kmに及ぶ自動運転技術の進化を体感したいと思った。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★スズキ、2030年までのEV戦略を発表……四輪は6車種、二輪は8車種を投入[詳細はこちら<click>] ★エネオス、小型EVシェア拠点「マルチモビリティステーション」を東京都世田谷区に開設……「ループ」の電動キックボード、「オープンストリート」の小型EV、「ガチャコ」のバッテリー交換ステーションなどを設置[詳細はこちら<click>] ★エネチェンジ、充電出力別の料金制度を導入……軽EVなどの出力3.2kWのみ対応車は適正料金へ ・アルファ・ロメオ、「トナーレ・プラグインハイブリッド・Q4」を欧州で発売……後輪をモーターで駆動するAWD、街乗りで航続距離約79kmを超えるEV走行が可能 ・ヒョンデ、「アイコニック5」に高性能モデル「N」を追加……2023年中に欧州で発売 ・埼玉県入間市、導入予定の公用EVの一部を市民向けのカーシェアリングに供用……日産の「リーフ」「サクラ」各1台を公用とカーシェア併用車両に ・小型EVのブレイズ、飯野ビルディング(千代田区)内に「ブレイズ東京ショールーム」を開設……自社商品で「ラスト・ワン・マイル」移動を訴求 ・南海電設、EV充電サービス「チャージコネクト」にキャッシュレス課金サービスを開始……PayPay等でのQRコード決済が可能 ・ルネサス、1200Vのパワーデバイスに対応した半導体を開発……EVのインバータに搭載するIGBTやSiC駆動用ゲートドライバIC ・オンセミ、VWと提携強化……1200Vのトラクションインバータパワーモジュールの供給など ・トヨタ、社長交代……現ガズー・レーシング・カンパニーの佐藤恒治プレジデントが社長就任、豊田章男現社長は会長へ

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TEXT:TET 編集部
「ポールスター2」改良で後輪駆動モデル追加……デイリーEVヘッドライン[2023.01.26]

「ポールスター2」を改良し後輪駆動モデルを追加 【THE 視点】ボルボグループのポールスターは1月24日、EVセダン「ポールスター2」の改良型を欧州で発表した。  改良型では、フロントマスクが一新され、新型モーターによるパフォーマンスの向上や、改良バッテリーにより航続距離が改善した。  今回は四輪駆動モデルに加えて初めて後輪駆動モデルが用意された。新型モーターの採用で大幅にパワーアップし、最高出力は220kW(299ps)、最大トルクは490Nm(49.9kgm)。最大航続距離は、82kWhの大容量バッテリー仕様で635km(WLTP)となる。  最上位の四輪駆動モデルでは、最高出力350kW(476ps)、最大トルク740Nm(75kgm)のモーターに82kWhのバッテリーを搭載し、最大航続距離は592km(WLTP)。負荷が少ない場合などにフロントモーターの駆動を切り離し後輪駆動にもなる。  この最上位のモデルの特徴は、標準仕様の最高出力310kW(422ps)のモーターを、オプションで350kW(476ps)にできること。テスラと同様に無線でアップデートが可能なOTA(Over The Air)機能が用いられている。  先日の記事でも触れた「ボルボC40」と「XC40」とモーター出力は異なるが、バッテリー容量は69kWhと82kWhで共通。おそらく同じバッテリーパックが使われており、プラットフォームも同じではないかと思う。バッテリー・メーカーは、前者が韓国のLG Chemで、後者が中国のCATLとそれぞれ異なる。  ポールスターは日本未導入だが、ボルボ・ブランドのモデルよりも高性能なだけに、上位ブランドとして日本に導入されることを期待する。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★愛知県日進市、EV自動運転バス「ナビヤ・アルマ」の公道実走実験を開始……乗車自由で1月26日〜2月28日まで ・テスラ、米ネバダ州にEVトラック「セミ」の生産拠点を新設……2つの新工場を建設し「セミ」とバッテリーセルの生産にそれぞれ使用[詳細はこちら<click>] ・エコキュートとEVのV2H(ヴィークル・トゥ・ホーム)をスマホで自動操作……ネイチャーのサービス「ネイチャー・リモE」が専用アプリと連動しV2Hの充放電時間を自動化 ・ユビ電、アウトドア施設「ザファーム」(千葉県香取市)に計16基のEV充電設備を導入……6kW普通充電器×2、200V EV充電コンセント(3kW)×14基を設置 ・伊電動バイクのエネルジカ、「第50回東京モーターサイクルショー」へ出展……3月24日(金)〜26日(日)東京ビッグサイト(東京都江東区)にて ・スワロー、改正道交法対応の電動キックボード「ゼロ9・ライト」を発売決定……最高速度20km/h、航続距離30km

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TEXT:TET 編集部
インバータの開発に寄与する仮想モーター機器を発売……デイリーEVヘッドライン[2023.01.25]

  計測技術の東陽テクニカ、「エレクトリック・モーター・エミュレーター」を発売……仮想モーターでインバータの先行開発が可能 【THE 視点】株式会社東陽テクニカは、電動モーターのエミュレーター「エレクトリック・モーター・エミュレーター」を1月12日に発売した。この機器はD&V エレクトロニクス Ltd. (カナダ・オンタリオ州)製のもので、東陽テクニカはその日本代理店となる。  「エレクトリック・モーター・エミュレーター」は、数式上の仮想モーターを設定することで、実物の電気的な挙動を再現できる装置。実物がなくてもインバーターの制御確認や信頼性・耐久性の評価を行うことができ、開発工数の削減が期待できる。  例えばモーターに冷却用のラジエターを用意したり、負荷装置や治具などの用意も不要。逆起電圧も再現することができ、回生や逆回転を含め、4象限での動作模擬が可能だ。  実物なしでインバーターの試験が可能となることで、試作品などの実機の完成を前にさまざまな評価を先行することができるだろう。  高負荷を与えて高回転でモーターを回すより音も静かに実験が行えるはず。ほかにも様々なメリットがあると思われ、インバーターの開発に大きく貢献できると期待する。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★ホンダ、電動事業開発本部を新設……電動の四輪・二輪・パワープロダクツの開発機能を集約 ★日産、「サクラ」がJNCAPの「自動車安全性能2022」で最高評価……「衝突安全性能評価」「予防安全性能評価」で最高ランクを獲得 ★充電スタンド「EV充電エネチェンジ」の空き状況がスマホアプリで確認可能……エネチェンジとナビタイムがEV専用のアプリ「EVカーナビ by NAVITIME」提供開始 ・フォルクスワーゲン、「ID.701」の機能を一部公開……車両の近くでキーを検出すると空調が作動する「スマートエアコン」搭載 ・“空飛ぶクルマ”のスカイドライブ、兵庫県と連携協定を締結……2025年大阪・関西万博に向けた機運熟成を推進 ・BMW、全個体電池開発を前進……共同開発企業ソリッドパワーと研究開発ライセンスを追加、ミュンヘン近郊の「セル・マニュファクチャリング・コンピテンス・センター」にプロトタイプライン設置へ ・三井住友建設、年間エネルギー収支ゼロの社員寮を竣工……EVの電力も活かす「コネクティッドEVシステム」導入

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TEXT:TET編集部
HWエレクトロ「エレモ」が移動販売車に正式採用……デイリーEVヘッドライン[2023.01.24]

小型商用EV「HWエレクトロ エレモ」で移動販売を開始……マックスバリュ西日本 【THE 視点】マックスバリュ西日本株式会社は、2023年1月より、広島県呉市にてイオングループ初となる小型商用EVの移動販売車の実証運用を開始した。  移動販売用EVは通常の移動販売車と同様に冷蔵設備を備え付け、約400品目の生鮮品や加工食品、日用品を積載し、一度の充電で約100kmの走行が可能。ルーフにはソーラーパネルを設置し電力消費の効率化を行う。  マックスバリュ広東店(広島県呉市)を拠点に、週5日・1日約10ヵ所(走行距離40〜60km)の範囲で移動販売を行うという。  使用されるEVは、HWエレクトロの「エレモ」をベースに、太陽光パネルの設置や冷蔵設備の設置など改造を施したもの。冷蔵設備は走行状態に関わらず運転されると思われ、走行距離の変化が気になる。  2012年のこと、筆者も環境省の事業でいすゞ「エルフ」をベースとした移動販売用EVを開発し、茨城県つくば市で実証試験をした経験を持つ。  今回の移動販売用EVと同様に屋根には太陽光パネルを設置し、荷室には冷凍冷蔵庫まで設けた。さらに移動販売中の電池消費量を抑えるため、販売場所で商用電源を借り外部から給電できるようにした。  災害時には逆に車両から電源を供給できるコンセントも設けた。東日本大震災の後に企画した車両であるがゆえの装備でもあった。  過疎化などが進む地域ではスーパーなどが撤退しており、今後移動販売車のニーズは高くなると思われる。  EVのメリットはCO2の削減だけではない。販売時にエンジンの排ガスを出さない点や静かな点も大きなメリットで、住宅地での移動販売を行いやすい。  今回のマックスバリュ西日本の取り組みを大いに応援したい。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★ファミリーマート、店舗備え付けのEV急速充電器を50kW・100kW級へ順次置き換え……2023年度中は約220店に設置 ★ホンダ、GSユアサと合弁会社設立……EV搭載用の高容量・高出力リチウムイオン・バッテリーを研究開発 ★損保ジャパン、EVユーザーをアプリで支援……サポートアプリ「EV-One(EV-ワン)」を開発、愛車の整備・点検情報・事故対応などを一括管理 ・アウディ、EVクロスオーバー「アクティスフィア・コンセプト」のシルエットを公開……1月26日実車を世界初公開 ・コマツ、電動フォークリフト「FE255/30-2」が経済産業大臣賞を受賞……屋外使用を前提とした耐水性・防塵性などが評価 ・日機装、凹凸構造の基盤等を均一に加圧可能な「3Dプレス」を開発……EVに使われる金属基盤の製造も可能 ・長岡市、企業向けにEV体験試乗を開催……日産「リーフ」「サクラ」を5日間貸出し(2月28日〜3月10日の間)、2社程度を募集 ・関西電力、住宅の系統用バッテリーなどを活用する「仮想発電所」の企業「E-Flow合同会社」を設立……商用EVの導入支援、EVバス等運行基盤の整備も視野に入れる

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TEXT:TET編集部
「メルセデス・マイバッハ EQS SUV」を今年上半期に発売へ……デイリーEVヘッドライン[2023.01.23]

  メルセデス・マイバッハ、ブランド初のEV「EQS SUV」を2023年上半期に発売 【THE 視点】 メルセデス・ベンツグループは1月10日、ハイラグジュアリーブランド「マイバッハ」において、EVモデル「メルセデス・マイバッハ EQS SUV」を2023年上半期に発売すると発表した。まずは中国から納入を開始するという。  メルセデス・ベンツは2021年9月に「メルセデス・マイバッハ EQS」のコンセプトモデルを発表している。コンセプトモデルは「EQS」をベースに、インテリアを大幅にアップグレード。白を基調とした室内に、同じくホワイトの専用シートを奢り、インフォテイメントシステムを充実させるなど、富裕層が乗るにふさわしいショーファードリブン性を極限まで高めている。  もちろんエクステリアにおいても「メルセデス・マイバッハ」のアイデンティティである縦ラインのグリルをあしらうなど、ベースの「EQS」よりも豪華さを際立たせている。  2021年9月の発表からここまで時間がかかったのは、半導体不足の影響のようだ。2022年は「メルセデス・マイバッハ」としても前年比37%増の売り上げを記録しており、「メルセデス・マイバッハ EQS」が発売されれば瞬く間に受注が増えるのではないだろうか。  また「メルセデス・マイバッハ EQS SUV」の性能も楽しみである。 現行の最高グレード「EQS 580 4MATIC」は最高出力400kW(544ps)、最大トルク858Nm(87.5kgm)のパワーユニットを搭載し、航続距離は最大613km(WLTPモード)となっている。この値が「マイバッハ」でどこまで強化されるか注目である。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★アウディ、EVモデル販売店「e-tron店」の充電ネットワークを拡大……150kW充電器を全国合計102基に拡充、50〜90kW基を置き換え→[詳細はこちら<click>] ★日産、EVのある暮らしをメタバースで再現……自然エネルギーで「アリア」を充電するゲーム型コンテンツを公開[詳細はこちら<click>] ・パワーエックス、アウディジャパンと事業提携……「e-トロン店」への240kWの急速充電器「ハイパーチャージャー」の導入など→[詳細はこちら<click>] ・日産、「ブルー・スイッチ」の取り組み数が200件を達成……災害時に給電するなど、EVを活用した地域課題解決の取り組み ・日産、社債「サステナビリティボンド」2,000億円の発行に向け条件決定……資金はEVや自動運転開発などに充当 ・日立、英国での商用EVの実証実験「オプティマス・プライム」を終了……コストやエネルギー需要などの障壁をデジタル化と新製品の提供で克服可能と結論、商用EVの大量導入に期待 ・大同特殊鋼、磁気ノイズを抑制する素材「パーマロイ箔」を販売開始……EVや自動運転に使用される機器の軽量化・薄型化に寄与 ・東北大と名古屋工大、脱レアメタルかつ高エネルギー密度のリチウムイオン・バッテリー正極材を開発……資源リスクを回避でき低コスト化に貢献 ・アウディ、故ケン・ブロック氏がドライブしたEVレーサー「S1 e-tronクワトロ・フーニトロン」を展示……1月21日「六本木ヒルズ」を皮切りに東京3ヵ所を順次[詳細はこちら<click>] ・エネチェンジ、ミライト・モバイル・イースト/ウエストと協業し「EV充電エネチェンジ」の設置拡大……充電設備の設置費用と月額費用が0円のサービス

TAG: #THE視点 #デイリーEVヘッドライン #メルセデスベンツ #メルセデスマイバッハ #福田雅敏
連載企画 一覧
VOL.15
本当に日本はEVで「立ち遅れた」のか:知って役立つEV知識・基礎の基礎/御堀 直嗣 第15回

ジャパン・モビリティ・ショー開催でにわかに沸き立つ日本のEVマーケット。しかし現実の販売状況は日本において大きく立ち遅れている。技術では先導してきたはずの日本メーカーは、なぜEVで世界をリードできていないのか。この分野のベテランジャーナリストである御堀 直嗣が解説する。 日本の低いEV市場占有率 日本は、世界に先駆けて電気自動車(EV)の市販に踏み切った。2009年に三菱自動車工業が、軽自動車EVの「i-MiEV」を法人向けにリース販売しはじめ、翌10年には一般消費者向けへの販売も開始した。同年には、日産自動車も小型EVの「リーフ」を発売した。この2社によって、EVの量産市販が実現し、ことにリーフは海外への販売も行われ、「i-MiEV」はフランスの当時PSA社にOEM供給された。リーフの販売は世界で累計65万台に達し、その他EVを含めると、日産は世界で100万台のEV販売の実績を持つ。そのうち、日本国内は累計23万台である。 ちなみに、米国テスラは2022年では年間で約130万台、中国のBYDは同年に約90万台規模へ成長している。 同時にまた、世界共通の充電規格であるCHAdeMO(チャデモ)も準備され、リーフが販売される世界の各地域にCHAdeMO充電器の設置が動き出した。 それらを背景に、経済産業省は2012年度補正予算で1,005億円の補助金を計上し、全国に約10万基の充電器を整備するとした。この補助金は全額支給でないため、トヨタ/日産/ホンダ/三菱自の4社が資金を拠出し、補助金で賄いきれない残額を補填することに合意した。 しかし、現在の充電器の数は、急速充電と普通充電を合わせて約2万基である。 国内の新車販売において、EVが占める割合は1%以下という状況が長く続いた。昨2022年、「日産サクラ」と「三菱eKクロスEV」が発売となり、1年で5万台以上を販売することで2%ほどの占有率になろうかという状況にある。 一方、世界全体では、EVの市場占有率が13%になる。米国は5.8%、欧州は12%、中国は21%となっており、日本がいかに低水準であるかがみえてくる。 日本でEV普及が進まなかった理由 EVの先駆者であった日本が、なぜ欧米や中国の後塵を拝するようになったのか。 最大の要因は、せっかく1,005億円という充電基盤整備に対する経済産業省の支援があったにもかかわらず、急速充電器の整備にばかり世間の目が行き、EV利用の基本である基礎充電、すなわち自宅での普通充電(200V)の重要性が広がらなかったからである。ことに、マンションなど集合住宅の駐車場と、月極駐車場への普通充電設置がほぼできなかったことが原因であった。 EVの充電は、普通充電で8~10時間、あるいはそれ以上かかるとされ、これが単純にガソリンスタンドでの給油時間と比較されて、使い勝手が悪いとさまざまな媒体を通じて流布された。いまでもそうした論調が消えていない。しかし、自宅で普通充電できれば、寝ている間に満充電になるので、翌朝出かけるときは満充電で出発できる。 戸建て住宅に住む人はそれができた。ところが、戸建て住宅でも自宅に車庫がなく月極駐車場を利用する人は、近隣の急速充電器を利用しなければならなくなった。 集合住宅に住む人は、敷地内に駐車場が併設されていても、管理組合の同意が得られず普通充電ができない状態に陥った。無知がもたらした悲劇だ。EVを買う意思があっても、手に入れにくい状況があった。 集合住宅の管理組合で賛同が得られない最大の理由は、幹事がEV時代を予測できず、また自分には関係ないとして無視され続けたことにある。設置の経費は、ことに当初は補助金と自動車メーカー4社による補填があったので、ほぼゼロであった。現在でも、施工業者が残金を負担するなどのやりくりで、集合住宅側の負担が軽く済む仕組みが出てきている。それでもなお、管理組合で合意を得るのが難しい状況は払拭できていない。 基礎充電の普及を目指す業者の間でも、さらに難しいとされるのが月極駐車場への普通充電の設置だ。月極駐車場を管理する不動産業者の理解を得にくいという。

VOL.1
リッター200円にもう限界……給油の“枷”をぶっちぎれ!【モデルサードインパクト vol.1】

ガソリン高い、燃費も悪い、限界だ! かつてないほどの猛暑に喘いだであろう今夏。「もういいよ」「もう下がってくれ」と、気温に対して誰もが感じていたと思うが、自動車ユーザーはガソリン価格に対しても同じことを思っていたのではないだろうか。 リッターあたり170円、180円、190円、そして200円の大台を突破……給油をするたびに、誰もが憂鬱な気分になったはずだ。小生はドイツの某オープンスポーツカーに乗っているのだが、リッターあたり平均10kmでハイオク仕様。愛車にガソリンを入れるたび、顔が青ざめていた。 「高額給油という枷から解放されたい……」 EVの購入を決意した所感である。クルマを走らせることは、本来喜びのはず。給油のたびに落ち込むのは本望ではない。 小生は、THE EV TIMES(TET)の編集スタッフを務めています。この9月、「テスラ・モデル3・パフォーマンス」を購入しました。新たな愛車と共に進むEVライフを「モデル・サードインパクト」と銘打ち、連載で紹介していこうと思います。 EVは便利だと実感した「日産リーフ」 小生が初めて体験したEVは「日産リーフ」(2代目)である。遡ること2017年、「リーフ」が2代目になった頃、日産が全国で試乗キャラバンを開催し、小生はその試乗アテンダントを担当していた。そこで「リーフ」を存分に運転することができたのだ。 それゆえ、EVの利便性の高さを実感することになった。スポーツモデル顔負けの力強くスムーズな加速にまず驚いたのだが、給油という枷から外れて自由に走り回れることが大変な魅力に感じた。アイドリング状態でエアコンを入れっぱなしでもガソリン代を気にせずに済む。車内でPCを開けば、そのままオフィスになる。車の用途が無限大に広がると感じた。 充電時間も特別長いとは感じなかった。充電残量が50%くらいになったら、急速充電を使用してあっという間に80%まで回復できる。ちなみに100%まで充電した場合、280kmを走れる表示が出ていたと記憶している(当時は寒い季節で暖房を使用した)。ちょっとした遠出も十分に対応可能。「EVなんて不便」という印象は全く抱かなかった。そこで薄々と「将来はEVもアリだな」と思ったのだ。

VOL.20
VW「ID.4」オーナーはアウトバーンを時速何キロで走る? [ID.4をチャージせよ!:その20]

9月上旬、スイスで開催された「ID.TREFFEN」(ID.ミーティング)を取材した際に、参加していた「ID.4」オーナーに、そのクルマを選んだ理由などを聞きました。 フォルクスワーゲン一筋 鮮やかな“キングズレッドメタリック”のID.4で登場したのは、ドイツのハノーファーからはるばるスイスに駆けつけたデュブラック・マルクスさん。「フォルクスワーゲンT3」のTシャツを着ているくらいですから、かなりのフォルクスワーゲン好きと見ましたが、予想は的中! 「18歳で免許を取ってからこれまで30年間、フォルクスワーゲンしか買ったことがないんですよ」という、まさにフォルクスワーゲン一筋の御仁でした。 彼の愛車はID.4のなかでももっともハイパフォーマンスな「ID.4 GTX」。日本未導入のこのグレードは、2モーターの4WD仕様で、最高出力220kW(299PS)を発揮するというスポーツモデル。こんなクルマに乗れるなんて、なんともうらやましいかぎりです。 そんなマルクスさんにID.4 GTXを購入した理由を尋ねると、「これからはEVの時代だと思ったので!」と明確な答えが返ってきました。とはいえ、ID.ファミリーのトップバッターである「ID.3」が登場した時点ではすぐに動き出すことはありませんでした。「1年半くらい前にID.4 GTXを試乗する機会があって、踏んだ瞬間から力強くダッシュするID.4 GTXのパンチ力にすっかり惚れ込んでしまい、即決でしたよ(笑)」。

VOL.14
欧州メーカーはなぜ電気自動車に走ったのか?:知って役立つEV知識・基礎の基礎/御堀 直嗣 第14回

EVの知識を、最新情報から「いまさらこんなこと聞いていいの?」というベーシックな疑問まで、ベテラン・ジャーナリストが答えていく連載。今回は欧州メーカーの特集です。 日本市場参入が遅かった欧州製EV 日本市場では、欧州からの電気自動車(EV)攻勢が活発に見える。ドイツの「BMW i3」が発売されたのは2013年秋で、日本市場へは2014年春に導入された。 日本の自動車メーカーがEVを市販したのは、2009年の「三菱i-MiEV」の法人向けリースが最初で、翌2010年には「i-MiEV」も一般消費者への販売を開始し、同年に「日産リーフ」が発売された。「i3」の発売は、それより数年後になってからのことだ。 ほかに、フォルクスワーゲン(VW)は、「up!」と「ゴルフ」のエンジン車をEVに改造した「e-up!」と「e-ゴルフ」を2015年から日本で発売すると2014年に発表した。だが、急速充電システムのCHAdeMOとの整合性をとることができず、断念している。その後、VWは「e-ゴルフ」を2017年秋に販売を開始した。EV専用車種となる「ID.4」を日本に導入したのは、2022年のことだ。フランスのプジョーが、「e-208」を日本で発売したのは2020年である。 以上のように、欧州全体としては、EVへの関心が高まってきたのは比較的最近のことといえる。 くじかれたディーゼル重視路線 欧州は、クルマの環境対策として、自動車メーカーごとの二酸化炭素(CO2)排出量規制を中心に動いてきた。そして2021年から、1km走行当たりの排出量を企業平均で95gとする対処方法を考えてきた。EU規制は、販売する車種ごとのCO2排出量を問うのではなく、販売するすべての車種の平均値で95gを下回らなければならないという厳しさだ。 対策の基本となったのは、ディーゼルターボ・エンジンを使った排気量の削減と、出力の低下を補う過給器との組み合わせを主体としつつ、ハイブリッドによるさらなる燃費の向上である。 既存のディーゼルターボ・エンジンをできるだけ活用しようとする考えは、欧州メーカーが補機用バッテリーの電圧を世界的な12ボルトから、36ボルトや48ボルトに変更することによるマイルドハイブリッド化に注目してきた様子からもうかがえる。 ところが、2015年にVWが米国市場でディーゼル車の排出ガス規制を偽装していたことが明らかにされた。公的機関での測定では規制値を満たすものの、実走行で急加速などした際に基準を上回る有害物質が排出され、それによって力強い加速を得られるようにした制御が発覚したのである。その影響は、VW車だけでなく、アウディなどVWグループ内に広く影響を及ぼした。

VOL.3
ボルボは新型EVの「EX30」でインテリアに新たな価値を与え、空間を最大限、利用する!

ボルボはEX30の室内で多くの新たなチャレンジを行なっていると謳う。その詳細を小川フミオ氏が訊いていく。連載1回目はこちら、2回目はこちら。 冷たさの排除し素材を“素直”に使う EX30のインテリアが、他車と決定的に違うのは、金属的な表面処理がほとんど見当たらないこと。それは意図的にそうしたのだと、インテリアデザインを統括するリサ・リーブス氏は言う。 「心したのは、冷たさの排除です。使う素材はオネスト、つまり木に見えるものは木であり、また同時に、リサイクル素材を人間にやさしいかたちで使用しました」 インテリアは「ブリーズ」(やさしい風)をはじめ「ミスト」(もや)、「パイン」(松)それに「インディゴ」と4種類(日本はそのうち「ブリーズ」と「ミスト」を導入)。 「ブリーズを例にとると、デザインインスピレーションはサマーデイズ。シート表皮の素材はピクセルニットとノルディコ、ダッシュボードの飾り材はパーティクル、そして空気吹き出し口のカラーはブルーです」 リーブス氏は説明してくれる。 「ピクセルニットはPETボトルをリサイクルしたもの。それを3Dニッティング(立体編み)プロセスでシート用素材にしています。組み合わせるノルディコは、PETボトルなどのリサイクル素材、北欧で計画的に伐採された木から採取された素材、リサイクルされたワインコルクなどで作られたテキスタイルです」 ダッシュボード用のパーティクルは、窓枠やシャッターを中心に工業廃棄物であるプラスチックを粉砕したものだし、フロアマットは漁網をリサイクルしたという。 「リサイクル材とともに、インテリアは雰囲気を統一したので、私たちは“ルーム”という名を与えています。インディゴの場合、デザインインスピレーションは”夜のはじまり”で、デニムをリサイクルしたときに余る糸を使った素材をシート表皮に使っています」 シートじたいは「スニーカーにインスパイアされた形状」(メイヤー氏)だそうだ。

VOL.2
ボルボの新型電気自動車「EX30」にはスターウォーズのデザインが取り入れられている!?

エンジンの回転の盛り上がりには、時に人間的な表現が用いられる。しかしBEV(バッテリー電気自動車)はエンジンもなく無音なため、より無機質な、機械的な印象が強くなる。ボルボはそんなBEVに人間的な要素を入れたと主張する。連載1回目はこちら。 どことなく楽しい感じの表情 ボルボEX30は、いってみれば、二面性のあるモデルだ。ひとつは、地球環境保全(サステナビリティ)を重視したコンセプト。もうひとつは、大トルクの電気モーターの特性を活かしたスポーツ性。 デザイナーは「いずれにしても、BEVと一目でわかってもらうデザインが重要と考えました」(エクステリアデザイン統括のTジョン・メイヤー氏)と言う。 「もちろん、昨今ではICE(エンジン車)かBEVか、デザインをするときあえて差別化をしないのが世界的な流れです。ただし、私たちとしては、スカンジナビアデザインの原則を守りつつデザインしました」 メイヤー氏の言葉を借りて、この場合のスカンジナビアデザインの肝要を説明すると「形態は機能に従う」となる。 「そこで、上部に開口部とグリルはもたせないようにしようと。ただし(インバーターなどのために)空気を採り入れる必要はあるので、下にインレットは設けています」 ボルボ車のデザインアイディンティティである「トール(神の)ハンマー」なる形状のヘッドランプも採用。ただし、カバーで覆った一体型でなく、四角いLEDのマトリックスが独立しているような形状があたらしい。 「そうやって出来上がったのがこのデザインです。顔になっていて、そこには眼があって、鼻があって、口があるんです。どことなく楽しいかんじで、これまで以上に人間的な表情を実現しました」 暴力的でもなければ、ロボット的でもない。メイヤー氏はそこを強調した。

VOL.1
ボルボの新型電気自動車「EX30」は、相反する2面性を合わせ持つ文武両道なクルマ

ボルボの新たなBEV(バッテリー電気自動車)として、ついに10月2日から「サブスク」モデルの申し込みが始まるEX30。この「ボルボ史上最小のBEV」はどのように開発されたのか。ミラノで行われたワールドプレミアに参加した小川フミオ氏が関係者の声とともに振り返る。 スカンディナビアン+デジタル 2023年6月に登場したEX30は、コアコンピューティングテクノロジーを大胆に採用する、ボルボの新世代BEV。 内容にとどまらず、同時に、デザイン面でもさまざまな大胆な試みがなされているのも特徴だ。 いってみれば、伝統的ともいえるスカンディナビアンテイストに、デジタライゼーションの融合。 「私たちのデザイン的価値のすべてを小さなフォーマットで具現」したモデルと、ボルボ・カーズはプレスリリース内で謳う。 「非常に電気自動車的なデザインで(中略)閉じられたシールド(フロントグリルの開口部のこと)とデジタル表現を用いたトールハンマーヘッドライト」がフロント部の特徴とされる。 さらに新世代BEVとしてボルボが狙ったものはなんだろう。ミラノでの発表会において出合った担当デザイナー(たち)に、デザインの見どころと背景にあるコンセプトを取材した。

VOL.5
「BMW iX xDrive50」の高速電費は我慢不要! ロングドライブにうってつけのEV

[THE EV TIMES流・電費ガチ計測] THE EV TIMES(TET)流電費計測の5回目を、8月に「BMW iX xDrive50」で実施した。車高の高いSUVにもかかわらず、高速巡航時に電費が低下しにくいのが特徴だ。その詳細をお伝えする。 ※計測方法などについてはこちら、試乗記はこちらをご覧ください。 100km/h巡航でどんどん行こう iX xDrive50のカタログに記載された「一充電走行距離」は650km(WLTC)で、電池容量は111.5kWhだ。650kmを実現するには、電費が5.83km/kWh(以後、目標電費)を上回る必要がある。 各区間の計測結果は下記表の通り。5.83km/kWhを上回った場合、赤字にしている。 これまでのTETによる電費計測で初めてA区間の往路と平均で目標電費を超えた。A区間のように標高差が少ない場所では同じ状況になり得る、つまり100km/h巡航で一充電走行距離の650km近くを走破できる可能性がある。   100km/h巡航でも600kmは走れそう 各巡航速度の平均電費は下表の通りだ。「航続可能距離」は電費にバッテリー総容量をかけたもの、「一充電走行距離との比率」は650kmに対して、どれほど良いのか、悪いかだ。 iXのエクステリアは、大きなキドニーグリルが特徴的だ。ざっくり言えば全長5m、全幅2m、全高1.7m、車重2.5トンの堂々としたボディだが、Cd値が0.25と優れている。 100km/h巡航におけるiXの電費は、5.71km/kWhであった。絶対的な数値としては決して高くないが、一充電走行距離との比率を計算すると98%と、これまでにTETが計測したデータの中で最高の結果を記録した。120km/h巡航でもこの数字は78%であった。 つまり、iXは高速巡航でも電費の低下が少ないEVだといえる。 ちなみに、過去に計測したメルセデス「EQE 350+」は、この100km/h巡航時の比率が90%だった。EQEはセダンボディで背が低く、Cd値0.22で、高速巡航には有利であることを考えても、iXの98%という数字の凄さが分かる。 この結果は、空力性能の良好さと高効率なパワートレインの賜物ではないかと思う。BMWが「テクノロジー・フラッグシップ」「次世代を見据え、長距離走行が可能な革新的な次世代電気自動車」と謳っているだけのことはある。これらの記録を塗り替えるクルマが現れるのか、今後の計測が楽しみだ。   各巡航速度ごとの比率は以下の通り。80km/hから100km/hに速度を上げると21%電費が悪くなる。120km/hから80km/hに下げると1.6倍の航続距離の伸長が期待できる。

VOL.19
ぐっとパワフルな2024年モデルのフォルクスワーゲン「ID.4」をミュンヘンで緊急試乗! [ID.4をチャージせよ!:その19]

コンパクトSUVタイプの電気自動車「ID.4」が2024年モデルにアップデート。この最新版をドイツ・ミュンヘンでさっそく試乗しました。 モーターのパワーは60kW増し 「ID.4」が2024年モデルにアップデートし、コックピットのデザインが様変わりしたことは、前回のコラムで述べました。さらに今回の仕様変更では、走りにかかわる部分にも手が加えられています。 一番の変更が、新開発のモーターが搭載されたこと。フォルクスワーゲンでは、ID.ファミリーのプレミアムセダンである「ID.7」に、新たに開発した「APP550」型の電気モーターを採用しました。最高出力は210kW(286PS)と実にパワフルです。これが2024年モデルの「ID.4プロ」にも搭載されることになりました。これまでの「ID.4プロ」の最高出力が150kWですので、出力は60kW、4割増しという計算。最大トルクも従来の310Nmから545Nmとなり、こちらは75%の大幅アップです。 バッテリー容量は77kWhで変更はありませんが、2024年モデルからはバッテリーの“プレコンディショニング機能”を搭載し、冬の寒い時期、充電前にバッテリー温度を高めておくことで充電量の低下を抑えることができます。これはうれしい! 他にも、可変ダンピングシステムのDCC(ダイナミックシャシーコントロール)の改良なども行われ、果たしてどんな走りを見せてくれるのか、興味津々です。 早く乗ってみたいなぁ……と思っていたら、なんとうれしいことに、発表されたばかりの2024年式ID.4 プロ・パフォーマンスを、ドイツ・ミュンヘンで試乗するチャンスに恵まれました。試乗時間は約20分と超ショートですが、わが愛車のID.4 プロ・ローンチエディションと比較するには十分な時間です。

VOL.18
ミュンヘンで「ID.4」の2024年モデルに遭遇! [ID.4をチャージせよ!:その18]

ミュンヘンモーターショー(IAA)のメイン会場近くで、フォルクスワーゲンがメディア向けイベントを開催。そこで、2024年モデルの「ID.4」に遭遇しました。 見た目は同じ イベントスペースのパーキングに待機していたのは、“コスタアズールメタリック”のボディが爽やかな「ID.4 プロ・パフォーマンス」。日本のラインアップにはないボディカラーに目を奪われますが、エクステリアデザインはこれまでと同じで、私の愛車の「ID.4 プロ・ローンチエディション」との違いは1インチアップの21インチホイールが装着されていることくらいです。 ところが運転席に座ると、コックピットの眺めに違和感が! マイナーチェンジでもないのに、コックピットのデザインが私のID.4 プロ・ローンチエディションと大きく変わっていました。 ご存じのとおり、フォルクスワーゲンなど多くの輸入ブランドでは“イヤーモデル制”を採用していて、毎年のように細かい仕様変更を実施。エクステリアデザインは一緒でもパワートレインや装備が変わるというのはよくあること。この2024年モデルでは、インテリアのデザインまで様変わりしていたのです。 真っ先に気づいたのが、ダッシュボード中央にあるタッチパネルがリニューアルされていること。2022年モデルのID.4 プロ・ローンチエディションでは12インチのタッチパネルが搭載されていますが、この2024年モデルでは12.9インチにサイズアップが図られたのに加えて、デザインも一新され、明らかに使い勝手が向上していました。

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