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ルノーが発表したトゥインゴのEVってめちゃくちゃ日本で乗りたいぞ! ハードルは価格と航続距離でみた競合車だが果たして?


TEXT:御堀直嗣 PHOTO:ルノー
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ルノーがトゥインゴのEVをいよいよ発売する

2026年、スロベニアで生産がはじまるというルノーの最新電気自動車(EV)が、トゥインゴ(Twingo)E-Tech(イーテック)エレクトリックだ。昨年11月に発表された。

ルノー・トゥインゴE−Techエレクトリックのフロントスタイリング

欧州は、日本にたとえれば軽自動車が必須の地方都市のように、日常の移動手段としての小型自家用車が不可欠だ。そのEVがもっとも望まれる一方、リチウムイオンバッテリーの原価が高いことや、一充電走行距離への不安を払拭するには一定のバッテリー容量が必要との理由から、上級車種のEVばかり欧州自動車メーカーから相次いで発売されてきた。

しかし、EVであろうとエンジン車やハイブリッド車(HV)であろうと、高額な上級車を変える消費者の数は限られる。EVが踊り場だとの発言は、その状況を述べているにすぎない。

そもそも、1997年にトヨタが世界初の量産市販HVであるプリウスを発売したとき、欧州の各自動車メーカーは「エンジンとモーターの両方をもつHVは原価が高くつきすぎ、一過性のものでしかない」と判断し、既存のディーゼルエンジンをターボ化して上級車種にも採用することで、2000年以降のディーゼル人気を主導した。また当時は、日常の足となる大衆車はディーゼルエンジン車がほとんどであった。したがって、大衆車のEV化が遅れたのは地域に根ざしたバリュー・フォー・マネーという合理性にほかならない。

トヨタ・プリウスのフロントスタイリング

1990年代当時から、環境問題といえば大気汚染より温暖化の抑制に目を向けてきた欧州は、廉価なEVを望みながら作れない苦悩のなかにあった。

そこに、ようやく出口がみつかりだし、誕生したのがルノーでいえばトゥインゴE-Techエレクトリックとなる。

ルノー・トゥインゴE−Techエレクトリックのリヤスタイリング

背景にあるのは、リン酸鉄を電極に使う中国製EVによる価格破壊と、日本での軽EVの進化だろう。以前から、大衆車の市場では、必ずしも欧州車でなければとの意識は薄かった。多くの消費者は、家計のなかで使い勝手のよいクルマであれば国産車であるかどうかをそれほど気にしない風潮がある。ただ、地域の経済を守るため、EU域内の製品や製造(生産をEU域内とする)を条件にする傾向はある。

その意味で、トゥインゴE-Techエレクトリックは期待の一台になる。

現段階では、それほど詳細な諸元が明らかにはなっていない。概要として、車体全長が3.79m、全幅が1.72m、ホイールベースが2.74mで、エンジン車時代のトゥインゴ3世代目(2023年に日本向け生産終了)より若干大きく、また全幅が1.7mを超えるので、日本ではこれまでの5ナンバー車ではなく3ナンバー車になることになる。車体は2ボックスの造形で、5ドアハッチバックだ。エンジン車の初代トゥインゴを思い起こさせる、丸目で半分閉じかかったようなヘッドライトが、独特な存在感をもたらしている。

ルノー・トゥインゴE−Techエレクトリックのサイドビュー

電気駆動系は、60kWのモーターを使い、一充電走行距離はWLTPにより263km(欧州での性能:速度域がやや高い)であるとのことだ。リチウムイオンバッテリーの電極はリン酸鉄を使い、容量は27kWhである。

日常性能を満たしながら、極力低価格を実現するため、リチウムイオンバッテリーにリン酸鉄を選んだほか、開発期間は21カ月(1年9カ月)の短さで、これを実現した開発チームは、部署間の縦割り組織を超え、最少人数で意思決定を進めてきたという。

ルノー・トゥインゴE−Techエレクトリックの充電

そして、あらゆる領域で1ユーロ単位の原価低減に取り組んだ。それはまさに、日本が軽自動車などにおいて1円単位で原価を削ってきた設計・開発手法と通じる。トゥインゴが、前型までのエンジン車から、EV専用車へ切り替わったことも、部品点数の削減を含め、無駄を省き、最小限の構成で完成させることも原価低減につながる。

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