横浜に続き全国2拠点目が大阪に誕生
ヒョンデは5月14日に関西圏におけるブランド体験と顧客接点の拡大を目指し、大阪の心斎橋に「Hyundai Customer Experience Center 大阪(通称:CXC大阪)」をオープンした。
ヒョンデはZEVに絞った商品展開に加え、それらをオンラインで販売するのが特徴。さらに、ショールームの展開も一般的な自動車ディーラーとは異なり、地域に根差してライフスタイルを提供する企業とのコラボレーションで展開する「Hyundai Mobility Lounge」、オンライン購入を検討している客に対してのサポートを目的とした「Hyundai Citystore」、カー用品店のオートバックス内に設けられた「Hyundai Corner」など、バリエーションが豊かだ。
それらショールームのなかでも、Hyundaiブランドのイメージリーダーであり、ブランドが目指すクリーンモビリティやサステナブルな取り組みを紹介し、体験できる空間として設立されたのが「Hyundai Customer Experience Center(CXC)」だ。
元ガソリンスタンドに拠点を構える意義
2022年7月に神奈川県横浜市で初めてオープンしたのに続き、今回の大阪・心斎橋で2拠点目。これにより東西の人口集積地にヒョンデのイメージを牽引する拠点が整備された格好となる。また、オンライン販売を軸とするヒョンデながら、購入相談から納車、アフターサービスまでワンストップで提供できるのがCXCの強みだ。それが大阪の中心部にできた意義は大きい。
なにしろCXC大阪が拠点を構える場所は、長年地域に親しまれてきた出光長堀ビルのガソリンスタンド跡地なのだ。化石燃料の供給拠点であった同地が、今後は電気自動車をはじめとするZEVの魅力を発信し、ヒョンデが掲げる持続可能なモビリティ社会の実現に向けた意志を体現する場所となるのだから、そのメッセージ性は非常に強い。
ヒョンデは「大阪は多様な文化を受け入れ、人とのつながりを重んじる都市であり、EVという新たなモビリティ文化を発信するうえで意義深い地域と捉えています」とコメント。関西はもとより、西日本におけるヒョンデブランドの認知拡大と、多くの顧客層への新たな接点創出につながることが期待されている。
国内初のオフィシャルグッズ実店舗販売も実施
店内はゆったりとしたラウンジスペースや、クルマを運転する愉しさを体験できるNドライビングシミュレーターなどが設置されるほか、ヒョンデオフィシャルグッズ「Hyundai Collection」の実店舗販売が国内で初めて行なわれる。また、歴史のある建築のなかに新しい構造体を取り込み、視覚的にも印象的な構成を生み出すことが意識されている。
ヒョンデの日本法人Hyundai Mobility Japanの代表取締役社長である七五三木氏は、14日のCXC大阪オープニングセレモニーにおいて、「かつてのガソリンスタンドがEVショールームとして生まれ変わったこの場所から、ヒョンデのEV体験を五感で楽しんでいただきたい」とコメントするとともに、「地域との連携を深めながら、CXC大阪を通じて関西圏での顧客接点をさらに広げていく」と関西圏での堅実なブランドの浸透を目指していく構えを示した。
CXC大阪は大阪メトロ御堂筋線・心斎橋駅2番改札を出て、北7番出口より徒歩すぐという場所に位置するが、来客用の駐車場は持たないため、クルマで行く際は事前にCXC大阪へ問い合わせてほしいとのことだ。
2022年にヒョンデが日本へ再参入して以来、関西地域への直営拠点オープンに対する要望や期待の声は多数ヒョンデに寄せられていたという。5カ所の協力整備場に加え、2024年には「CXC大阪 開業準備室」を設置。大阪府内では数回の大規模な試乗会や、西日本のクルマ好きが集結する大阪オートメッセへの出展など、着々と地盤を整えてきた。そして満を持してのCXC大阪オープンである。ここからがいよいよ本番といえそうだ。